「ひとびとの健康を支えるオールラウンダー」をめざして

筑波大学附属病院総合診療グループ ブログ

家庭医の役割とは~楢戸健次郎先生講演会と地域医療実習から見えてきたこと~

2020年1月25日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 神栖, 未来医療GP, 医学教育

収録内容は一般公開されておりません。恐れ入りますが、どうぞご了承下さい。

2020年1月17日に筑波大学にて楢戸健次郎先生の国際医療についての講演会を開催しました。
この投稿はその企画者である筑波大学医学類5年 上原智之さんからいただきました。

“楢戸先生がネパールで医療行為をするのにどんな資格が必要でしたか?”
“私は医療行為はしてませんよ!”

私が楢戸先生の講演会に無意識に想定していたのは、ネパールでの家庭医の役割、診療風景、海外で医師として働くのに必要なスキルといったことでした。ところが先生はいわゆる”医療行為”や”診療”の話はあまりしませんでした。なぜ医師としての資格があるのに水道を作る話をするんだろう?ネパールの文化や食や人の魅力や宗教や、これって医療の話だっけ?でもとても詳しいのはなんでだろう?

私は講演会の次の週に茨城県神栖市で家庭医の先生の働き方をみてきました。今回の講演会とあわせて考えてみると、医師免許が必要な仕事のほかに役割がたくさんあったことに気づきました。病院での医療行為の多くはあくまで病気になってしまった人への医療です。市の健康レベルを引き上げようと考えるなら、その上流にある根本的な原因、喫煙や食生活、そもそもどんな地域の特性があってどんな暮らしをしているんだろう、というところから注目する必要があります。地域診断という考え方です。

楢戸先生の講演に医療のピラミッドの話がありました。大学病院の3次医療を頂点に、市中病院での2次医療、プライマリーケア、セルフケアと続きます。授業で教わるのはここまでだけど、その下を何が支えているか。
それはインフラ、さらに下には教育・栄養、そして一番下の土台になるのは平和だ、という話でした。
震災の時を考えればたしかに平和って大事だし、どんな治療薬の開発よりも水道が普及したことで大きく平均寿命が伸びたことを思い出せば、たしかにその通り。

もし家庭医のカバーする範囲を、ピラミッドでのプライマリーケアより下の範囲とするのなら、家庭医に必要なのは自分の診る地域で何が必要なのかを、医師の視点から考えることだろうと思いました。楢戸先生がネパールの文化に詳しいのは、単に長く住んでいるからだけではなくて、その地域で医療に対してどんな需要があるかをしっかり把握するために必要だったからではないかと思います。インフラの十分でないネパールのある地域ではその整備に関わる。むしろ道路も整備された都市部では大気汚染に関わることが大切かもしれない。それも問題ない東京都心での家庭医の役割は?僕にはまだ分かりません。
こうやって家庭医の役割について考えると、都心でも田舎でも、国内でも海外でも、働き方は全くといっていいほど違いますが、根底にある考え方と目標は同じなのかもしれないと思います。
ネパールという地域に馴染んで溶け込んで力になっている楢戸先生がとてもかっこよく見えた講演会でした。

(筑波大学医学類5年 上原智之)

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知ってるようで知らない、お酒の話~第9回つくセミのご報告 その5~

2020年1月7日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP, 医学教育

(問題飲酒、みなさんはしていませんか?)

知ってるようで知らない、お酒の話 ~自分自身の飲み方から、患者さんの指導まで~ は飲める講師と飲めない講師がセットでお送りするとの売りで開催されましたが、「飲める講師」として、実臨床のこと、問題飲酒の評価方法などのレクチャーを行いました。

 私のレクチャーもさることながら、「飲める講師」川井田先生がご自身の研究テーマである学生のbinge-drinkingについて、「飲めない講師」吉本先生が北茨城での先進的な取り組みである飲酒量低減外来での取り組みについて、とても充実したお話しをしていただき、なんと参加者全員から事後アンケートで「とても面白かった」との評価をいただきました。
 参加者の皆さんはとても熱心に聞いていただいたと思いますし、質疑応答も大変活発でした。ご自身や身の回りのことにも、臨床でやるべきこと、考えるべきことにも思いをはせることができたのではないかと思います。

文責:中野

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終活フェス開催報告 第3弾『終活って、何をすればいいの?』

2019年12月26日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア

神栖済生会病院の高橋です。

少し時間が経過してしまいましたが、2019年11月30日に神栖防災アリーナで開催された
市民公開講座『終活フェス』の開催報告シリーズ 第3弾をお届けいたします。

 

私は『終活って、何をすればいいの?』と題したトークセッションを担当しました。

『終活』と一言でいえども医療・介護から財産管理、遺言、身辺整理、供養・・・など、
様々な要素が沢山ありますよね。

 

このトークセッションでは、

「医療・介護」の視点から髙橋(医師)が、

「法律家」の視点から神栖法律事務所の安重弁護士が、

「当時者・家族」の視点から実際に在宅での看取りを経験されたご家族が登壇し、

それぞれプレゼンテーションを行ないました。

その後、3者による対話や会場の参加者からの質疑応答も交えながら、
『終活』について多角的に考える内容となりました。

 

まず、医師である髙橋から終活の全体像と注意点をお話した後、医療介護について考えておくこと、
特に今回の終活のフェスのメインテーマである『人生会議』(アドバンス・ケア・プランニング(ACP))について改めて解説しました。

つづいて、弁護士の安重先生より、しばしば見られる遺産関係のトラブルや遺言を作っておくことの重要性など、法律家ならではのお話を聞くことができました。

なお、安重先生は地元鹿行地区の出身で、現在神栖市内に事務所を構えておられます。日頃から医学生の地域医療実習にもご協力くださっており、そのご縁もあって、今回のようなコラボが実現しました。
(地元の他業種と繋がることで、私たちの視野も拡がり、更なる繋がりを生んでいます。)

 そして最後は、在宅での看取りを経験されたご家族に登壇していただきました。

様々な苦労をされながらも家族一丸となり、ご本人が希望される自宅での生活を支えられました。その貴重なご経験を通して、本人の気持ちに寄り添うことの大切さ、家族で意志を共有することの大切さを教えてくださいました。

実は、このご家族には、私たち訪問診療チームがケアに関わらせて頂いていました。今回の取り組みを進めるにあたり、ご相談したところ、市民公開講座の主旨にご賛同くださり、登壇してくださることになりました。
ただでさえご家族を亡くされた悲しみを抱えながらの状態にも関わらず、このような場で発言されるのは、とても勇気のいることだったと思います。しかし、市民の方々に、在宅医療について少しでも考えてもらうきっかけになればと、快く協力して下さいました。

 

 専門職や行政職ではなく、このように当事者や市民の立場の方にご登壇していただくということは、我々にとってもチャレンジングな試みではありましたが、地域に根ざした住民中心の医療・ケアを発展させていく上で非常に重要かつ有意義な試みであったと思います。

 

さて、セッションの後半は、壇上に登壇者全員が集まり、登壇者が互いに質問し合いながらのトークコーナーと会場の参加者の方々からの質問にお答えするコーナーを設けました。

参加者からは、特に在宅医療に関する質問が多く寄せられ、関心の高さが伺えました。

もちろん、在宅医療はあくまで選択肢の一つにすぎませんが、なにより登壇者の皆さんのご発言などを通して、患者本人の気持ちに寄り添い、最善を考えること、家族や知人が互いに想いを共有したり、準備したりしておくことの大切さをお伝えすることができたのではないかと思いました。

 

 今後、神栖市での在宅医療の普及も含め、それぞれの希望に沿った選択ができるように、活動を続けていきたいと思います。

 

文責:神栖済生会病院 内科・総合診療科/つくば総診 髙橋 弘樹

 

 

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終活フェス「対話企画 〜人生において大切なこと あなたも話してみませんか?〜」の企画・運営を経験して』(投稿日:2019年12月9日)

開催報告「終活フェス〜神栖ココでずっと暮らすために〜」』(投稿日:2019年12月3日)

2019年11月30日(土) 人生の最終段階における医療・ケアについて考えるイベントのお知らせ』(投稿日:2019年10月23日)
 ・終活フェスの内容について紹介されています。
 ・当日のポスター、チラシをフルサイズで閲覧できます。

 

 

 

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なめたらあかん!風邪診療~第9回つくセミのご報告その4~

2019年12月25日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP, 医学教育

(たかが風邪、されど風邪、なめたらあかん!風邪診療)

「たかが風邪、されど風邪、なめたらあかん!風邪診療」を担当しました。
前半は茨城県立中央病院 研修医の巴先生が風邪診療のキホンについて、「典型的な風邪」「喉・咳・鼻メイン型の風邪」「風邪にまぎれた恐い病気」の3本立てでレクチャーをしてくれました。
後半の症例クイズでは、4つの症例についてグループごとに、患者さんは風邪なのかどうか、鑑別した方がよい疾患を想起しながら話し合ってもらいました。
各グループでは時間ギリギリまで議論が白熱し、アンケートでは「レクチャーと症例をからめて、実際に風邪と区別しなければならない疾患について考えさせられて面白かった」などの感想が寄せられました。
今後も機会をみて学生さんに伝えていきたい内容だと感じました。

坂倉明恵

会いに行ける総合医~つくセミのご報告その3~

ビジネスマナー~つくセミのご報告その2~

つくセミのご報告その1

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会いに行ける総合医~第9回つくセミのご報告その3~

2019年12月25日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP, 医学教育

『会いに行ける総合医』は総合医の仕事を紹介するセッションでした

私は『会いに行ける総合医』のセッションにファシリテーターとして参加させていただきました。参加者の皆さんは主に2〜5年生の医学生でしたが、他業種の社会人の方にも数人お越しいただき、4〜5人ずつのグループに分かれて、様々な視点からの意見や質問が飛び交いました。

 私のグループでは、
・総合診療医の仕事内容
・やりがいや大変さ
・総合診療という分野が今後どう日本に定着していくのか
・東京などの都市部における総合診療の役割
・総合診療が定着していない地域にはどのようにして溶け込んでいけばよいのか

などの質問が挙げられました。総合診療医1年目の私の経験から答えられる範囲には限りがありましたが、上級医の他の先生の経験談も交えてお答えしました。皆さんとても生き生きとした表情で質問されていて、予定の時間が過ぎてもギリギリまで会話が弾んで盛り上がっていました。総合診療医のイメージがより具体的なものになっていただけていたら嬉しく思います。

幸田千佳

ビジネスマナー~つくセミのご報告その2~
つくセミのご報告その1

 

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今季のレジデント研究支援活動進めています

2019年12月22日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

(研究とは スライドタイトル)

(抄録の書き方 スライドタイトル)

つくばでのレジデント研究支援活動は、今年で3年目を迎えました。
今年も、専攻医3年目の先生方に向けて研究発表支援活動を進めています。
今年はこれまでに以下のようなミーティングを行いました。

第1回:「研究とは」
9月の終わりに、指導スタッフの後藤亮平先生より、「研究とは」のレクチャーを行いました。

<項目>
・学術研究とは何か?
・学術研究を実施するプロセス
・今後の研究支援スケジュール

第2回:研究発表内容の確認、抄録の書き方
12月のレジデントデイに合わせて、春田淳志先生、後藤先生より研究発表する内容についての確認と共有と、小曽根より「抄録の書き方」のミニレクチャーを行いました。

<ミニレクチャー項目>
・抄録の目的
・タイトルのつけ方
・抄録の構造とそれぞれに記載すべき項目
・その他Tips
(参考資料:酒井聡樹.これから学会発表をする若者のために第2版-ポスターと高等のプレゼン技術-.2018年.共立出版株式会社.)

今後はそれぞれ、来年5月の日本プライマリ・ケア連合学会学術集会やその他の学会での研究発表に向けて、データ収集や抄録の作成を進めていく予定です。
直近では、来年1月の日本プライマリ・ケア連合学会学術集会への演題登録を目指し、抄録作成を進めることを確認しました。

来年中には全員がしっかりと発表できるよう、引き続き研究支援活動を行っていく予定です。

文責:小曽根早知子

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初めてのビジネスマナー~第9回つくセミのご報告その2~

2019年12月21日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP, 医学教育

(初めてのビジネスマナー講習の様子)

つくば総合診療グループが全国の医学生さんに向けてお送りする「つくセミ」今年も開催しました!
それぞれのセッションスタッフからの報告をお送りします!

「やってみよう!はじめてのビジネスマナー講習」の講師として参加しました。
このセッションでは、はじめにビジネスメールの型についてレクチャーした後、グループごとに「アポイントをとる」「見学のお礼を伝える」「行事への参加を断る」という3つのテーマで実際にメールを作成してもらいました。
まとめのレクチャーでは、各グループで作成したメールを振り返りながら、メール作成中に悩んだことや疑問点について話し合い、参加者の皆さんが同じようなポイントで悩んでいることがわかったり、状況により使い分けると便利なフレーズについて学んだりすることができました。
ビジネスマナーを身につけて、もっとコミュニケーションを楽しもう!ということを目標にしていたので、今回のセッションがそのきっかけとなれば幸いです。
最後に、企画やメールの例文作成にご協力いただいた先生方に心よりお礼を申し上げます。ありがとうございました。

鈴木李理

つくセミのご報告 その1はこちら!

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第9回 つくセミのご報告 その1

2019年12月21日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP, 医学教育

(参加者のみなさんありがとうございました!)

第6回つくセミで学生スタッフを務めました、筑波大学医学群医学類2年の古田奈々子です。
私は昨年参加者としてつくセミに来て、今年は初めてスタッフとして携わらせて頂きました。

今年も2セッション同時進行の3部構成となりました。
総合診療医のキャリア、終末期医療、アルコール、ビジネスマナー、医療費…など興味を引く内容が盛りだくさんでした。
私がスタッフとして参加させて頂いた風邪セッションでは、授業でなかなか習う機会のない風邪診療について、症例クイズを通して実践的に学ぶことができました。

全体交流セッションのテーマは「あなたの生きがいは何ですか?」でした。初めに学生2名、先生1名が自分の生きがいについてユニークなプレゼンテーションを披露して下さいました。人は「身近にこんなにすごい人がいるんだ!」と思うと、自分も頑張れるような気がして来るものだと思います。私も自分の学生生活について見つめ直す良いきっかけとなりました。

今年のつくセミはスタッフになったことで、一つのイベントに対していかに多くの人たちの労力や手間がかかっているのかを知ることができました。
まだまだ新米スタッフですが、来年以降もつくセミを盛り上げていけるようこれからも頑張りたいです!

最後になりますが、来てくださった参加者の皆さま、そしてお忙しいなか準備をして下さった先生方とスタッフの皆さま、本当にありがとうございました。

筑波大学医学群医学類2年 古田奈々子

 

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終活フェス『対話企画 〜人生において大切なこと あなたも話してみませんか?〜』の企画・運営を経験して

2019年12月9日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア

2019年11月30日(土)、神栖市の一般市民等を対象にした
市民公開講座『終活フェス』が開催されました。

「もしバナ」カードの実演をしながら、画面にも映し出して説明

私は、終活フェスのコンテンツの1つである
『対話企画 〜人生において大切なことあなたも話してみませんか?〜』
の企画・運営を担当しました。

 

このブースは、人生の最終段階の意思決定に関する話し合いのきっかけをつくる
「もしバナ」カードを用いて、参加者が、医師や看護師など医療従事者を交え、
語り合っていただくために企画されました。

 

現状では、一般市民が、人生の最期に大切にしたいことについて話し合う機会は少なく、
「今はその時期ではないから」、「縁起でもないから」という理由でその話題を避ける傾向が強いようです。実際に、自分の希望や価値観などについて大切な家族などの人たちと事前に話し合うことができている人は、およそ3%しかいないと言われています。

 

医師が開発した「もしバナ」カードの35枚には、それぞれ、
「いい人生だったと思える」、
「痛みがない」、
「家で家族とともに過ごす」、
「尊厳が保たれる」など、
人生の最期に大切にしたいと多くの人が思う事柄が書かれています。
これらのカードの中から、自分にとって特に大切にしたいカードをルールに従って集めていきます。

本ブース参加者は20名程度でしたが、参加して下さった一般市民の中には、家族ぐるみでおいでになったグループもみられ、「人生の最期に大切にしたいこと」について、楽しみながら対話されていました。

各参加者が集めたカードは、その方が歩んで来られた人生、経験、考え方、価値観、性格などが如実に反映された様で、互いの考え方の違いや多様性を感じ取っていただけたようでした。

 

最大100名の参加者に対応できるよう準備していましたので、神栖市内の多職種(看護師、理学療法士、ケアマネージャー、保健師、薬剤師など)、つくば総診の総合診療医、そして筑波大学の医学生ら15名以上もの関係者にファシリテーターとして協力してもらいました。

運営スタッフミーティング

なお、つくば総診からは、舛本・孫・久野・福田・宮崎医師が協力してくれました。

参加者ならびに運営スタッフの皆様に、この場をお借りして、深くお礼申し上げます。

 

このような話題は、話し合う必要に迫られて行う状況では、ともすると身構えてしまい深刻な雰囲気になりがちです。
しかし、元気なうちから本人を交えて話し合うことができれば、過度に深刻にならず、むしろ楽しみながら気軽に話すことがでます。
そしてなにより、家族メンバーの互いのおもいを共有する大変よい機会となります。

 

私は本企画で、阪本先生と相談しながら、次のようなメッセージを伝えられるよう、繰り返し議論を重ね、企画を練り上げて当日に臨みました。

 

・もっと気軽に普段から話し合っていただきたいこと。

・人生の最期に大切にしたいことや優先順位は人によって異なること。

・言葉にすることで、自分の考えが深まり、よりよい価値観にも巡り合えること。

・よりよい最期を迎えるための話し合いが、よりよく今を生きることにつながること。

・気持ちは移ろい変わりゆくもので、時々話し合い、その都度確認し合った方がよいこと。

など。

 

一般市民の皆さんには、今回の話し合いを通して、そのことを強く実感していただけたようで、今後ご家族で語り合うきっかけになったのではないかと思いました。

 

この流れが広まってゆけば、よりよい最期を迎えることができる人が増えますし、よりよい人生を生きることにもつながってゆきますので、今後も「人生の最終段階の意思決定支援」について、一般市民への啓蒙に貢献する活動を継続してゆければと思いました。

受付のシーン:初対面同士でも懐かしの駄菓子で仲良くなれるよう工夫しました。

神栖済生会病院 内科・総合診療科/つくば総診 海老原 稔

 

 

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開催報告「終活フェス〜神栖ココでずっと暮らすために〜」』(投稿日:2019年12月3日)

2019年11月30日(土) 人生の最終段階における医療・ケアについて考えるイベントのお知らせ』(投稿日:2019年10月23日)
 ・終活フェスの内容について紹介されています。
 ・当日のポスター、チラシをフルサイズで閲覧できます。

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APSAAR2019での研究発表のご報告

2019年12月6日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

(APSAAR2019で発表しました!)

(発表の様子)

今回、マレーシアで開催されたASIA PACIFIC SOCIETY FOR ALCOHOL AND ADDICTION RESARCH 2019にて、大学院での研究内容である「The relationship between excessive drinking and depression in Japanese college students」を発表してきましたのでご報告させていただきます。

マレーシアは日本から約7時間のフライトで行くことができる、常夏の親日国の一つです。学会会場はやや郊外に位置したホテル内で行われ、日本人からのポスター発表は私だけでした。評価者からはPositiveな評価と意見をいただき、研究内容をアピールできたのではないかと思います。
日本・マレーシアを始め、アジア全体がアルコール依存症に対しての研究が進んでいないのが現状です。今後も日本からアルコール依存症に対するエビデンスが出せるように、また論文化することによって学会に参加できなかった方々にも情報の共有や利用をしてもらえるように頑張っていこうと思います。
大学院のリサーチミーティングでご意見をくださった方々には、この機会にお礼をさせていただきます。ありがとうございました。
余談ですが、発表終了後のお祝いとして吉本先生から、名店「Dragon i」での小籠包をご馳走になり、経験もお腹も満足のいった学会でした。

斉藤 剛

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開催報告『終活フェス 〜神栖ココでずっと暮らすために〜』

2019年12月3日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 神栖, 未来医療GP

2019年11月30日(土)に神栖市 かみす防災アリーナで、
人生会議をテーマにした「終活フェス」を開催しましたので、ご報告します。

神栖市の在宅医療・介護連携推進事業を神栖市から委託され、今年の春から企画を練り始めました。

昨年の経験も活かし、「演劇」をメインにした方が参加者に伝わるだろうと思い、
今回は地元の清真学園の演劇部の中・高生に協力を依頼しました。

アドバンス・ケア・プランニングに関して中高生に伝わるように夏頃に講義をした後、
一緒に少しずつ台本を書いていきました。

構成としては、バッドエンドとして「人生会議」を行わなかった場合と
ハッピーエンドとして「人生会議」を行った場合の2場面を作ることとし、いざ本番を迎えました。

撮影:大石光建 氏

当日は約270名の参加者が集まり、最初にバッドエンド編の演劇と解説を行い、問題提起を行いました。

 

その後、3つのブース(終活をテーマとしたトークイベント(高橋先生企画)、
もしバナゲーム(海老原先生企画)、落語、認知症VRコーナー)に別れて
各企画を通じて自分の大切にしている価値観などを考えてもらいました。

そして最後に、もう一度参加者全員で一か所に集まり、ハッピーエンド編と人生会議に関する講演を行いました。

撮影:大石光建 氏

各会場での満足度も高く、特に、一生懸命演じてくれた演劇部の作品に関しては、

「演劇に感動し、人生会議に関し非常に深く理解できた」

「これを契機に自分の思いを子供に伝えていきたいと思う」など、

多くの声が寄せられました。

 

中高生達にも「人生会議」を学ぶ良い機会になったようで、家族と話をしたという子もいました。

今回、家庭医・総合診療医として、「地域を変えていく」ために
「地域の子どもたち」と協力することの楽しさ、そしてその力の大きさに改めて気づきました。

運営・開催メンバーで。  撮影:大石光建 氏

大きなイベントを開催するにあたって様々な苦労もありましたが、
多くの人の協力のおかげで、無事、満足いただける市民公開講座を開催する事ができました。

 

この場を借りて協力いただいた皆さまに御礼させて頂きます。

地域を少しずつ変えていく楽しさを実感しています。
社会が大きく変化しており、そのデザインには医療者も関わっていくべき時代です。

家庭医・総合診療医として、より良い街づくりのための企画を行政等と協力して考えていきたいと思います。

終活フェス2019(チラシ、A4サイズ)/監修:阪本直人

終活フェス2019(ポスター、A2サイズ)/監修:阪本直人

細井 崇弘(神栖地域医療教育センター)

 

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終活フェス開催報告 第3弾「終活って、何をすればいいの?」』(投稿日:2019年12月26日)

終活フェス「対話企画 〜人生において大切なこと あなたも話してみませんか?〜」の企画・運営を経験して』(投稿日:2019年12月9日)

2019年11月30日(土) 人生の最終段階における医療・ケアについて考えるイベントのお知らせ』(投稿日:2019年10月23日)
 ・終活フェスの内容について紹介されています。
 ・当日のポスター、チラシをフルサイズで閲覧できます。

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「多職種で考える、一歩進んだ緩和ケア」ワークショップのご報告

2019年12月1日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 未来医療GP, 地域包括ケア

(多職種での緩和ケアを考えるワークショップを行いました)

 

(医師、介護士、ケアマネージャーと様々な職種の方が参加されました)

(福祉用具の説明のデモンストレーションを行いました)

 

11月17日に行われた日本プライマリ・ケア連合学会関東甲信越ブロック地方会において、「多職種で考える、一歩進んだ緩和ケア」のワークショップにファシリテーターとして参加しましたので報告致します。

笠間市立病院の実際の症例をもとにしたシナリオを使用し、多職種を交えたグループで「問題点」「解決策」「どの職種に何を依頼するか」を検討して頂きました。
私のグループは、介護士2名、医師2名、ケアマネージャー1名で構成されていました。職種による視点の違いが興味深かったです。
介護士側からは日々のケアや本人の嗜好等、日常生活からのアプローチが真っ先に挙がりました。対して医師側からは内服等医療面からのアプローチが挙がり、また「解決策をどの職種に依頼すべきか」という全体管理についても多くの意見が出ました。
「要介護1では介護ベッドが導入できないため区分変更が必要」「ベッドの柵はいくらで借りられる」等制度に関してはケアマネージャーが最も詳しく、グループ内で上がった疑問に関してはほとんどケアマネージャーさんが答えてくださいました。

各々の視点が異なること、各々の視点が重要であること、それらを意見交換することでより総合的なサポートができることを肌で感じるワークショップになったのではないかと思います。各々の役割や強みを知ることで、よりスムーズに連携できることもわかりました。
本ワークショップを通じて、日常業務でも他職種との連携の機会が増えますと幸いです。

後期研修医2年目 伊藤有理

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飲酒低減外来とは

2019年11月4日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 北茨城, 未来医療GP

つくば総合診療グループで取り組んでいる
アルコール問題への活動をご紹介します。

3回目となる今回は
「あなたの健康百科」に掲載された記事のご紹介です。

お酒との上手な付き合い方を
総合診療科が始めた「飲酒量低減外来」とは
https://kenko100.jp/articles/190325004805/

一般の方向けに、記事を掲載いただきました。
記事をお読みいただき、お酒と上手く付き合っていただければ
うれしいと思います。

 

前回はこちら:

飲み放題のあり方について

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2019年11月30日(土) 人生の最終段階における医療・ケアについて考えるイベントのお知らせ

2019年10月23日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア

市民の皆様、そして医療従事者の皆様へ、お知らせです。

 

2019年11月30日(土)に神栖市(茨城県)で、

市民公開講座『終活フェス 神栖ココでずっと暮らすために』~人生の最終段階における医療・ケアについて考える~ というイベントを開催します。

終活フェスポスター2019(A2版)/監修:阪本直人(クリックすると、別ページに最大化されて表示されます)

 

自分らしく最期まで生きて、逝ききるための活動である終活が、いま日本でも拡がりをみせています。

しかし、人生の終末期において約70%の患者が自分が受けたい医療やケアの希望に関して意思決定ができなかった。また、自分の希望や価値観などについて大切な家族などの人たちと事前に話し合うことができている人は、およそ3%しかいないと言われています。

誰もが迎える人生の最終段階に向けて、何を考え、どのような準備が必要なのかを、様々な企画を通じて考えることができるイベントが、この『終活フェス 神栖ココでずっと暮らすために』です。

 

この企画は、神栖市介護長寿課と筑波大学・神栖市済生会病院の総合診療科医師とのコラボによって実現しました。

 

どなたでもご参加いただけるイベントで、参加費無料、予約不要です。

なんと、当日は波崎~会場の専用往復バスを貸切でご用意します。

(ご注意:予約必須で先着順です。予約の詳細は、神栖市長寿介護課へお問い合わせください)

 

では、当日のイベントでのスケジュールについて、ご紹介いたします。

 

終活フェスチラシ2019(A4版)/監修:阪本直人(クリックすると、別ページに最大化されて表示されます)

 

9時00分~9時30分:

冒頭には、鹿嶋の清真学園、演劇部による中高生らの劇を交え、つくば総診/神栖済生会病院の細井医師による分かりやすい解説で幕を開けます。

「人生の終末期において医療・介護の現場では一体何が起きているのか、それに向けてどのような準備をしていけば良いのか」などをテーマにお話しします。

 

9時50分~10時50分:

 

この時間以降、最後のまとめの講演までは、各ブースで同時開催されるイベントにご参加いただけます。

4つのイベントコーナーの解説をしてゆきましょう。

 

<市民と医療者との対話企画>

~あなたが大切にしたいことを話してみませんか?~

 人生の最期に大切にしたいこと、価値観などを気軽に話し合えるように工夫された「もしバナゲーム」というカードをご存知でしょうか。

 カードに記載されたテーマで、現役の医師や看護師などの医療者とともに参加者・ご家族を交え、自分の価値観や参加者間の価値観について語り合います。

 当日はおひとりでも、ご家族単位でも、ご友人とでも気軽に参加できます。見学だけのご参加でも結構です。

 これを機会に、自分が大切にしたいと思っている価値観をあらためて整理してみませんか。

 

<落語家による漫談>

『どうせ死ぬなら楽に楽しく~仏教と落語に見る生き方と死に方』

高名な住職兼落語家である神栖亭南夢明が人生を最期まで楽しく生き(逝き)きる方法を伝授します。

 

<トークイベント>

『終活って何をすればいいの?』

在宅での看取りを経験されたご家族と、高橋医師(つくば総診/神栖済生会病院)、弁護士の3者が登壇し、それぞれの視点で思いを語り合います。

そして互いの語りを通じて、終活において大切なことを住民の皆さんと共に考えてゆきます。

 

 

<認知症VR体験ブース>

茨城県作業療法士会による VR(仮想現実)体験ゴーグルを用いた認知症への理解を深めるコーナーです。

 ※ 機器の都合上、先着36名とさせて頂きます。予めご了承ください。

 

 

そして、各企画の後、11:05~11:50には、

 もしもの時の話をしよう

 ~アドバンス・ケア・プランニング「人生会議」~

 と題して、まとめの講演が行われます。

「もしも」の時の話は“いつ、誰と、どんなことを話せばいいのか…”。

清真学園 演劇部による劇とともに、筑波大学附属神栖地域医療教育センター・神栖済生会病院
 内科医長 細井崇弘 医師が、分かりやすく解説します。

このように様々な企画が用意されています。

普段であれば、「縁起でもない」と「話することをためらってしまう」ものかもしれませんが、人生の最期は必ず全員に訪れます。

是非この機会に、ぜひ大切な家族やご友人もお連れになり、自分の大切にしたい価値観や、希望する療養・ケアについて考えてみませんか。

一人でも多くの市民が、自分の望む最期を迎えられるようになることを願っています。

 

以上

 

関連記事:

終活フェス開催報告 第3弾「終活って、何をすればいいの?」』(投稿日:2019年12月26日)

終活フェス「対話企画 〜人生において大切なこと あなたも話してみませんか?〜」の企画・運営を経験して』(投稿日:2019年12月9日)

開催報告「終活フェス〜神栖ココでずっと暮らすために〜」』(投稿日:2019年12月3日)

 

<昨年(2018年)の開催内容についてはこちら>

・『人生の最終段階における医療を考える~自分の生き方(逝き方)は自分で決める~
  神栖市民公開講座を行いました』(神栖市平泉コミュニティセンターにて2018年10月6日(土)に開催)

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レジデントの一日@北茨城市民病院附属家庭医療センター

2019年10月2日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 北茨城, 未来医療GP, レジデントの1日(施設紹介)

北茨城市民病院附属家庭医療センターという診療所で研修しておりました、専攻医2年目の佐藤瑠美と申します。

筑波総合診療クループには地域も研修内容も様々な研修施設が豊富にあります。他の先生方に引き続き、その中の1施設での研修をご紹介したいと思います。

 
ほぼ福島との県境、自然豊かな場所に研修施設があります。
 
7:30〜8:00 出勤
 
8:15 朝のミーティング
診療所に関わるスタッフ(医師、看護師、事務、掃除等を手伝ってくれるシルバーさん)が全員集まり、朝の1言やその日の日程確認をします。
 
9:00〜12:30 午前訪問
曜日によって外来の日、訪問の日とバリエーションがあります。訪問患者数は訪問する地域によっても違いますが、平均5〜6人です。COPDで在宅酸素を導入している患者さんや、末期がんの患者さんの在宅緩和、認知症やADLの低下があり外来に通院できない御高齢者などが多いです。施設にも訪問を行っています。
※水曜日のみですが、山岳地域に1日巡回診療にいっています。
 
小川診療所の藤
 
水沼診療所
 
自然の四季折々の変化がとても美しく、診療所までの道すがらの景色には癒されています。患者さんも農家や酪農をしながら長い時間山で過ごしてきた高齢者の方々で、診療しながらお話するうちにこちらも元気を頂けます。
 
13:30〜17:00 午後外来
午後の始まりは、小児の予防注射や乳児検診からスタートすることが多いです。外来には高齢者だけでなく小児も多く来るので、まさに老若男女を診察しています。一般的な風邪の方から、状態が悪く近くの病院に紹介が必要な方まで、多くの人がいらっしゃいます。予約再診の方、予約外の方併せて15人程度を診ています(年々患者数が増加傾向で外来は結構忙しいです)。心療内科も行っており、初診の方は最後の枠で少し時間をとってお話を聞きます。老若男女、身体からこころの病気まで幅広く、まさに「まるごと」診るという経験をさせて頂いています。
 
17:30〜 救急当直
家庭医療センターは北茨城市民病院に附属している施設で、連携をとっています。そのため月2回ほど同病院での夜間救急当直があります。夜間は救急車からwalk-in(自力で救急外来まで来る患者さん)どちらも医師1人、看護師1~3名で対応します。病棟急変の相談もあります。医師が自分1人という状況で対応する経験も多くはないため、緊張しますがいい勉強になります!
 
当直やカンファレンスがない日には、18~19時には帰宅できます。診療所には専門医取得後の先生方が4人いらっしゃるので、わからないことがあればいつでも聞けますし、アルコール外来や心療内科等、他の施設にはない分野の勉強もできます。
 
以上、北茨城での1日でした。
 
立地は田舎ではありますが、開放的な雰囲気でスタッフの方々も和気あいあいとしておりとても働きやすい職場です。
病院だけでなく、こうした診療所でも若いうちから研修できることはつくば総診の特色の一つだと思います。
見学も大歓迎ですので、ご興味がある方がいらっしゃいましたらお気軽にお問い合わせからご連絡ください。

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レジデントの一日@大森医院/ひたち太田家庭医療診療所

2019年9月30日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大森医院, 未来医療GP, レジデントの1日(施設紹介)

専攻医2年目の植松洋です。今私が研修をしている大森医院の一日をご紹介しようと思います。
 
大森医院は茨城県北部の常陸太田市にあり、県北の医療を担っています。大森院本院の他、分院であるひたち太田家庭医療診療所にも週の半分くらいは出向しており、どちらの医院でも外来と訪問診療を行っています。
 
この日は午前中に大森医院本院での外来がある日です。朝8時半ごろに朝礼をした後に業務開始となります。
外来には内科外科問わず様々な主訴の患者様が来られます。常陸太田市は高齢化が進んでおり、90歳以上の方も多く来院されます。一方で小学生くらいの患者さんも来院されることがあり、地域の医療を背負っているということを強く実感します。近隣に住んでいる患者さんが多いので、お店屋や地域のお祭りなど病院以外でも患者さんにお会いする機会が多いのも特徴です。外来は1診で行いますが、ベテランの看護師さんや事務の方がいつでも相談に乗ってくれるため、検査や紹介などで困ることがあっても心配いりません。外来は12時ごろに終了。お昼は病院の中にある食堂で食べることができますが、職員さんの作ってきたおかずもいただくことができます。
 
13時から山間部地区への巡回診療を行います。本院では2つの地区に巡回診療を行っておりますが、どちらも山間部に位置しており、さらに高齢化が進んでいることから住民が医療機関に受診することが容易でないため、巡回診療の役割はとても大きいと思われます。月2回ほど診察を行い、必要に応じて検査や入院の調整を行います。住民の皆様はとても暖かく迎えてくださり、診察後にお茶の席を設けていただくこともあるため、とても楽しみにしています。
 
 
巡回診療が終わると、次は分院であるひたち太田家庭医療診療所での外来を行います。分院の周囲には大きな病院が点在しているため、本院と比べて診療所の役割が異なっています。また患者背景も、悪性腫瘍の末期で在宅緩和を行っている方、新たに介護サービスや医療ケアを導入する目的で来院される方、小児患者や保育園の入園時検査で訪れる方も多く、本院の患者層と異なります。そのため本院と分院を行き来することで地域の患者様の様々なニーズに直面することで、その問題を解決する力を養うことができます。
 
分院での外来は18時ごろ終了し、その後は本院のそばにある自宅へと帰ります。夜間や休日は、在宅診療をしている患者さんや提携している老人ホームから連絡が入ることがあり、医師数人で対応しています。夜一人で呼ばれることもありますが、判断に困るときは大森先生や指導医の先生方がいつでも相談に乗ってくださるので安心です。
 
さまざまな症例や訪問診療が経験でき、スタッフの皆様もとても親切なので、大森医院は地域医療に興味のある方にはお勧めの研修先です。
 
ひたち太田家庭医療診療所にて撮影
 

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飲み放題のあり方について

2019年9月28日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 未来医療GP

「飲み放題」、どうあるべき?

「いまさら聞けない飲酒のリスク」について、朝日新聞で
取り上げられました。
研究者として、論文発表から時間が経っても継続的に引用いただけるのは、
大変ありがたいです。飲み放題のあり方に関する議論をうまく進められればと
思います。

朝日新聞に掲載。
吉本尚

アルコール関連記事:
前回はこちら「飲酒低減外来開始!」

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産業医交流会&勉強会 in 鹿島製鉄所

2019年9月6日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 北茨城, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア, 医学教育

北茨城市民病院で勤務中の宮﨑です。

 

8/31(土)-9/1(日)に、日本製鉄(株)鹿島製鉄所主催(つくば総診等協力)で行われた、
『交流会を兼ねたリアル版 産業医勉強会(第2弾)』に参加しました。

 

非常に素晴らしい企画でしたので、参加した感想を皆さんと共有します。

 

交流会&勉強会には、「産業医って実際にどう働いているの?」と関心のある私の様な初学者や、
「産業医経験がない医師や産業医経験が少ない医師」、「日々の産業医業務における疑問を意見交換したいベテラン産業医」まで幅広く参加されていました。

 

私が参加した理由ですが、外来では、禁煙指導の際に会社での喫煙環境が妨げとなっている患者さんや、
適応障害・抑うつで職場環境の調整を要する患者さんを担当しており、以前より産業医との連携の必要性をしばしば感じていました。
しかし、患者さんから「嘱託の先生で普段いないから、、、」と言われることも多く、連携方法が分からずにいました。
そのため、産業医の役割・業務内容について知ることで、より良い連携をとりたいと思っていましたので、それが参加のきっかけでした。

 

 

勉強会の内容ですが、

初日は鹿島製鉄(従業員は3,000人、出入りしている関連会社含めて1万2千人、東京ドーム220個分の敷地)の工場見学を田中 完先生(鹿島製鉄 安全健康室主幹 産業医 指導医)にご案内いただき、

2日目は外部講師の福田 洋先生(順天堂大学 総合診療科 先任准教授、さんぽ会(産業保健研究会)会長、産業医 指導医としてもご活躍)をお招きしての講演があり、国際学会での産業医の動き、日本での健康経営・ヘルスリテラシーについてのお話がありました。

 

また、懇親会では、参加者と自由にお話できる時間が多く取られており、産業医との連携などで疑問に感じたことを質問しました。

 

勉強会を通して、1)工場見学の面白さ、2)総合診療の幅が広がる「産業医」の可能性を感じました。

 

  • 工場見学の面白さ:

 

工場見学は「銑鉄(Iron)」を「鉄鋼(Steel)」にするための鉄鋼工場、鉄鋼の板を引き延ばして板にする熱延工場を見学しました。
大規模な機械が動いている様子を間近に見学でき、大人の社会科見学の様な楽しい見学でした。
見学中も田中先生が解説をされ、会社の概要や、業務内容、各業務で注意している点など、
業務の全てを把握されていることを感じました。

 

  • 総合診療の幅が広がる「産業医」の可能性:

 

総合診療医の幅が広がる理由は、外来で問題となる会社での喫煙問題、熱中症、飲酒について、
産業医も企業と連携しながら従業員の健康意識の改善への取り組みなどを行っている点を学べること。
また、企業に勤務している世代では糖尿病や高血圧の半数以上は診療所・病院に受診していないという衝撃的な事実や、そうした世帯の健康を守る産業医の重要性を強く感じました。
地域を診るために、産業医との連携の重要性を感じました。

 

非常に刺激を受けた交流会&勉強会であり、「産業医って普段どう働いているの?」という人や、
「認定産業医の資格はあるけど、どうしたら良いの?」という人には、気軽に参加出来る会ですので、
おすすめしたいと思いました。

 

参考情報:
『交流会を兼ねたリアル版 産業医勉強会(第2弾)』イベントページ
https://www.facebook.com/events/454032948488685/?active_tab=discussion

文責 つくば総診スタッフ医師 宮﨑 賢治

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レジデントの一日@利根町国保診療所

2019年8月15日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 利根町, レジデントの1日(施設紹介)

利根町国保診療所で研修している専攻医4年目の竹内です。
つくば総診レジデントの日常をお伝えするために、私のある一日をご紹介します。
 
診療所の周りには田んぼが広がっています
 
07:30~ 通勤
つくば市→牛久市→龍ヶ崎市→利根町と毎日車通勤しています。
片道30kmありますが、良い通勤ルートも見つかり、あまりストレスなく通えるようになりました。
 
08:30~12:00 午前外来
患者さんはご高齢の方が多いですが、子どもの受診も毎日数人くらいあります。
外来は2診体制で、予約制ではありません。数としては午前は15人くらい診ています。
 
 
診療内容としては、高血圧や糖尿病といった慢性疾患の管理はもちろんのこと、よくある風邪からちょっと変わった主訴の受診まで色々あります。禁煙外来を行うこともあります。
ほかにも、様々な支援が必要な方に対して、こちらから行政や施設の方に連絡をとり、何とかできないかと奮闘することもあります。
診療中に困ったときはすぐに隣の診察室にいる先生に相談できます。
また、看護師さんや事務の方に助けて頂くことも多いです。いつもありがとうございます。
その他、地域医療実習で来ている学生とお話することもあります。
 
12:00~ 昼休み
この日は月に1回の振り返り&院内勉強会の日でした。
昼食後に院長の中澤先生、指導医の小曽根先生と3人で行っています。
 
左奥が小曽根先生 右が中澤先生
 
振り返りでは、この1か月で気になった患者さんのことや、取り組んだこと(市民講座のレクチャーなど)、学んだこと、次の1か月に向けての目標などを確認してもらいます。
今回の勉強会では、今年発刊された高血圧治療ガイドライン2019のまとめを共有しました。
特に決まったルールはなく、参加した学会の内容や面白かった文献などを皆で共有することもあります。
 
13:30~15:00 小児予防接種
水曜日は小児の予防接種をしています。また、保健センターに出向いて乳児健診をすることもあります。
その他の曜日では、同じ時間帯に中澤先生と訪問診療に行っています。
 
15:00~17:00 午後外来
午後は10人くらいの患者さんを診ています。内容は特に午前と変わりません。
午前と午後の終わりにはその日の患者さんのカルテを一通り見直すことにしています。
前述したように予約制ではないため、症例ログをつけて経過が分かるようにしています。
気になる臨床疑問はEvernoteにメモをし、できるだけ大学リモートサービスのUpToDateやオンライン図書館論文検索などで調べるようにしています。
 
17:00~ 帰宅
ときどき外来が延長することもありますが、概ねいつも18時くらいには帰宅できています。
 
以上が、利根町国保診療所での私の一日です。
 
つくば総診には様々な研修施設がありますが、やはり施設によって特色が異なるなと感じます。
少しでもつくば総診に興味をもって頂いた方の参考になれば幸いです。
何か質問などありましたら、お気軽にお問い合わせからご連絡ください。

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つくば家庭医・病院総合医プログラムでは、産業医の研修も受けられます。

2019年8月9日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア

皆様にお知らせです。

 

つくば総診のプログラムでは、神栖市にある地域密着型病院である神栖済生会病院で、
総合診療医のトレーニングを積みながら、産業医の研修も受けられるコースがあります。
産業医の資格が取れる研修も新設予定です。

産業医のトレーニングは、日本有数の鹿島臨海工業地帯で勤務する
産業衛生学会の指導医が行い、実際の産業医業務も経験できます。

 

シニアレジデントの方も、スタッフクラスの医師も合わせて募集中です。

詳しくは、本画面上部にある【お問い合わせ】よりご連絡下さい。

 

つくば総診 指導医/地域医療教育学 講師
産業医、家庭医療専門医

阪本 直人

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〒305-8576
茨城県つくば市天久保2‐1‐1
筑波大学附属病院総合診療グループ

「ひとびとの健康を支えるオールラウンダー」をめざして