筑波大学附属病院総合診療科 ブログ

「がん予防」の健康づくりセミナーについて

2024年3月23日テーマ:筑波総合診療グループ, 水戸

「がん予防ってなにができるの?」
「仕事が多忙で、なかなか習慣を変えられない・・・」

そんな疑問に答えるため、協会けんぽと水戸市が連携して開催した「がん予防」の健康づくりセミナーについて報告します。
このセミナーは、協会けんぽ茨城支部と水戸市保健所が協定を結んだことで実現した初のイベントとなっており、2024年2月28日水戸市のザ・ヒロサワ・シティ会館で開催されました。

私は、総合診療医として「今日からできる働く人のがん予防~元気で長生きするための生活習慣のコツ~」と題し、がん予防と生活習慣病について講演を行いました。

 

 

当日は約100名の方が参加し、血管年齢の測定を行うなど会場はにぎわっていました。水戸市在住の方向けの無料セミナーであり、協会けんぽの加入者の方だけでなく、20代~80代まで幅広い年代の方が参加されました。
講演の前半では、がんと関係のある生活習慣(野菜の摂取不足、タバコ、飲酒、肥満など)についてクイズ形式で答えてもらい、会場の皆さんは積極的にクイズに参加してくださっていました。
講演の後半では、職場でできる生活習慣を変えるコツとして、運動を続ける方法(万歩計、健康マイレージなど)、質の高い睡眠を取るためのポイント、減酒のコツ(ノンアルコール飲料の利用など)について具体的にお話しました。

講演後には、参加者から「早速、万歩計のアプリを使ってみます」「生活習慣病とがんの関係について理解できた」などの声がありました。

講演後に、協会けんぽと水戸市から、それぞれ健康診断やがん検診について具体的な申し込み方法や割引料金についての話があり、非常に実践的なセミナーとなりました。

セミナー開催にご尽力いただいた水戸市と協会けんぽの関係者の皆様にお礼申し上げます。

3月7日の茨城新聞に「長生きのこつ伝授 茨城・水戸でがん予防セミナー」として記事が掲載されました。(有料記事)

これからも、市民の皆様の健康づくりの活動に邁進していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

 

筑波大学総合診療科 久野 遥加

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水戸市健康教室「明日からできる糖尿病の予防とケア」のご報告

2023年11月2日テーマ:筑波総合診療グループ, 水戸

筑波大学総合診療科 地域総合診療医学(水戸)の久野と申します。
私は4月より水戸市保健所の寄付講座に所属し、水戸市内での地域医療実習や保健活動に関わっています。
今回は、9月21日に行った水戸市保健所での糖尿病の健康教室についてご報告いたします。

水戸市では、生活習慣病予防として特に糖尿病腎症の予防に取り組んでいます。
それにちなんで、「明日からできる糖尿病の予防とケア」と題して、約1時間の講演を行いました。
今年度初めての取り組みでしたが、定員いっぱい約25名の50代~80代の市民の皆様にご参加いただきました。

栄養士さんと協力して、前半は糖尿病の診断基準や合併症の種類などの基礎知識のレクチャーを行い、後半は食事運動療法などの生活習慣の改善に取り組んでもらうための実践的なワークも行いました。

前半は、「日本における糖尿病患者さんの数は?」「予備軍は放っておいて良いの?」
などクイズを交えながら私の普段の診療の経験を踏まえてレクチャーを行いました。
参加者の皆さんはクイズにも積極的に参加してくださり、メモを取りながら熱心に聞いてくださっていました。

 

後半のワークでは、糖尿病予防のためにできることとして、運動・睡眠・減酒について解説し、できそうなことを7日間やってもらうためのワークシートを記入してもらいました。

栄養士さんからは、目標摂取カロリーの計算方法やコンビニでの食品の選び方などについてお話があり、私自身、とても勉強になりました。

今回の健康教室を通して、市民の皆さんが、より良い生活習慣の一歩を踏み出すきっかけになればと思います。

次回は、11月16日に定員を50名に増員して水戸市役所の会場で「上手な病院のかかり方」について健康教室を行う予定です。
詳細は、水戸市広報をご覧ください(申し込み〆切:11月10日(金)まで)。

運営にご尽力いただいた水戸市保健所地域保健課の皆様、ありがとうございました。
今後も市民の皆様の健康を支える取り組みを行っていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

筑波大学医学医療系 地域総合診療医学(水戸) 久野遥加

 

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2022年度卒業セミナー 1日目

2023年2月24日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 水戸, 北茨城, 笠間, 神栖, 大森医院, 利根町, 大和クリニック, セントラル総合クリニック, 霞ヶ浦医療センター, 未来医療GP, 医学教育, レジデントの1日(施設紹介)

総合診療科専攻医1年鈴木綾香です。

はやいもので、卒業セミナーの季節となりました。
今年度は、2月18日(土)・19日(日)の2日間にわたって開催されました。
3年ぶりの現地開催が実現し、オンライン配信のハイブリッドでしたが、多くの先生方がお忙しい中にも関わらず、現地に集まりました。

 

今年度は、佐藤瑠美先生、鈴木李理先生、幸田千佳先生の3名の専攻医が卒業しました。

1日目は、前野先生の講演から始まり、卒業生のポートフォリオ発表会を経て、木澤義之先生の講演がありました。
木澤義之先生は、日本緩和医療学会理事長でもあり、筑波大学卒業生、そして前野先生の同級生でもあるのです。

 

前野先生からは、今後のつくば総診の発展や展望を含めた話があり、総合診療医を目指すものとして兜の緒を締める気持ちとなりました。

 

ポートフォリオ発表では、先輩方がどのように臨床で苦労され、解決されたのかを聞くことができ、大変勉強になりました。

 

木澤先生のご講演では、他では聞けないであろう、日本の緩和医療の歴史や将来、緩和医療と総合診療医の親和性、先生が取り組んでいる研究など、とても興味深い内容でした。

さて、今回ご卒業された先生方、本当におめでとうございます。

お忙しい中講演してくださいました木澤先生、前野先生、そして、当日来場された先生方に改めてお礼申し上げます。
先生方の今後のますますのご活躍をお祈り申し上げます。

2日目の卒業セミナーの様子は専攻医1年の都田先生の投稿をご覧ください。

専攻医1年 鈴木綾香

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2022年度 卒業セミナー(2日目)

2023年2月24日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 水戸, 北茨城, 笠間, 神栖, 大森医院, 利根町, 大和クリニック, セントラル総合クリニック, 霞ヶ浦医療センター, 未来医療GP, 医学教育, レジデントの1日(施設紹介)

筑波大学総合診療科で研修をさせていただいております、S1の都田佑樹です。

オンサイトでの開催は3年ぶりとのことでしたが、私にとって本年が初参加でした。
何かとバタバタとした中で卒業セミナーの委員をさせていただきましたが、普段お会いできない先生方にお会いできて、とてもうれしかったです。

 

2日目は、卒業生それぞれの今までの研修の振り返りプレゼンから始まりました。
皆さんのバックボーンから知ることができ、研修の苦労などがありありと浮かんでいて大変興味深いプレゼンテーションでした。

 

 豪華な中華弁当を挟んで午後のCSA(Clinical Skills Assessment)、KFs(Key features test)の時間が始まります。
CSAはレジデントを対象に様々な臨床シーンを切り取って患者さんにどう伝えるか、どうアセスメントをするかの医療面接です。非常に緊張しますが、指導医の先生からのフィードバックもとても参考になり、建設的なものなので実りのある時間でした。

 

KFsはマークシート形式のテストですが、点数が公表されるわけでもなく、自身の臨床知識をアップデートする目的のものです。解答解説は参考文献も載っており、とても身になるテストでした。
CSAもKFsもどちらも自分の今までの医療面接の在り方、臨床能力を見直すきっかけになりました。来年はもっとうまくできるように本年一年努力したいと思います。

さて、新型コロナウイルスの蔓延(まんえん)のため、ようやく再開できたオンサイト卒業セミナーでした。
来年もオンサイトで開催できることを楽しみにしています。

本年ご卒業される先生方、ご卒業誠におめでとうございました。
これからのますますのご活躍をお祈り申し上げます。

 

専攻医1年 都田佑樹

 

関連ページ:卒業セミナー(1日目)はこちら

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つくば家庭医・病院総合医プログラム オンライン説明会2022

2022年4月8日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 水戸, 北茨城, 笠間, 神栖, 大森医院, 利根町, 大和クリニック, セントラル総合クリニック, 霞ヶ浦医療センター, 未来医療GP, 地域包括ケア, 医学教育

みなさまこんにちは!
今年度も、つくば家庭医・病院総合医プログラム(筑波大学総合診療科)のオンライン説明会を行います。

 

【説明会予定】いずれも14:00-16:00

第一回:5月28日(土) 
第二回:7月3日(日) 
第三回:8月11日(木・祝) 

 

毎回、終了後に質問タイムを設けます。

 

 

【参加お申し込み】 こちらからどうぞ。
   (申し込みされたメールアドレスへ、開催前にzoomアドレスをお送りいたします。)

 

【概要】

・前野哲博教授によるプログラム紹介
・専攻医やプログラム修了生による体験談のプレゼンテーション
 (専攻医と修了生が、都度替わる予定ですので、毎回楽しめます)

 

終了後には少人数で個別に話すこともでき、質問や相談をしていただくことも可能です。

説明会はzoomで行い、出入り自由です。聞くだけの参加も歓迎しています。

 

【おすすめの方】
・進路を検討中の初期研修医や学生
・当プログラムに興味のある方すべて

 

 
 
皆様のご参加を
心よりお待ちしております!
 

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【インタビュー動画公開】つくば家庭医・病院総合医プログラム

2021年5月17日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 水戸, 北茨城, 笠間, 神栖, 大森医院, 利根町, 大和クリニック, セントラル総合クリニック, 霞ヶ浦医療センター, 未来医療GP, 医学教育

 
職場の雰囲気やレジデント・デイの感想など
専攻医、クリニカルフェローの声が紹介されています。

 

2021年5月時点での内容です。

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つくば家庭医・病院総合医プログラムの魅力を紹介する動画。公開中!

2020年11月13日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 水戸, 北茨城, 笠間, 神栖, 大森医院, 利根町, 大和クリニック, セントラル総合クリニック, 未来医療GP, 地域包括ケア, 医学教育

 
つくば家庭医・病院総合医プログラムの魅力をご紹介する動画を
公開しております。(2020年度製作)
 
前半は、研修の特徴に関する前野先生へのインタビュー、
後半は、今年度のレジデントの生の声 です。
 
是非ご覧ください!

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水戸葵陵高校での講演のご報告

2020年4月2日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 水戸, 笠間, 医学教育

(発表者の久野先生)

(地域医療・総合診療についての講演でした)

(クイズ形式で考えてもらいました)

2020年2月6日水戸葵陵高校で「地域医療と総合診療医」について講演を行いましたのでご報告します。

医歯薬コースの高校1・2年生の皆さんに、前半では、茨城県の地域医療の現状や地域における総合診療医の役割についてレクチャーを行い、後半では在宅医療の症例のグループワークを行いました。

レクチャーでは、総合診療科は何科なのか?どんな人をケアするのか?などクイズ形式で考えてもらい、
「病気を治す」から「健康を守る」へ医療の方向性が変わる今後の日本では、
多くの診療領域をカバーする総合診療医が地域で必要とされることをお伝えしました。

グループワープでは、実際に私が訪問診療を行っている患者さんにご協力いただいて撮影した在宅療養の様子の写真を見てもらい、疾患も生活状況も違う患者さんについて「どんな生活をされている人か?」を考えてもらいました。
どのグループも活発に意見を交換しており、ワークを通して医療者に必要とされる観察力、想像力の大切さを感じてもらえた様子でした。

講演後は、「総合診療医になるにはどうすればいいのか」などのたくさんの質問をいただき、総合診療、在宅医療に興味を持ってもらえたことをとても嬉しく思いました。

私自身、高校時代に地元の病院で医師の体験実習を受けたことが医師を目指すきっかけとなりました。

現役の医療者から仕事やキャリアについて聴ける機会は、医療現場にとっても、進路に悩む中高生にとっても貴重な場だと感じました。

最後になりますが、高校の先生方のサポートのおかげで、実りのある講演となりましたこと、感謝申し上げます。

筑波大学医学医療系 地域総合診療医学
笠間市立病院
久野 遥加

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虚血性心疾患を示す心電図に関する研究論文

2019年6月5日テーマ:筑波総合診療グループ, 水戸

足掛け6年で心電図の研究論文がpublishされました。

タイトル:Clinical significance of reversed R wave progression in right precordial leads

URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jrm/14/1/14_2945/_article/-char/ja

 我々は、RRWPを12,000例の心電図から0.3%でみつけ、それが高い確率で虚血性心疾患を示すことを症例集積研究で弱く証明しました。RRWPは、poor R wave progressionのより特異的なバージョンです。RRWPイコール虚血は、水戸協同病院内では常識の所見ですが、実は証明されていなかったのです。それを、2012年水戸協同病院循環器内科で1年間の後期研修中(チーフレジデント兼務)に臨床研究にしました。
 家庭医療専門医の取得には研究PFが必須になっています。専門医申請のための学会発表から、いずれは論文化を目指してはいかがでしょうか。査読と対峙して、自分の成果を磨きあげることができます。価値あると思う研究や症例ならば、広く読める論文という形で届けてあげることで、世界の誰かの助けになるかもしれません。

五十野博基

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【つくば家庭医・病院総合医プログラム説明会】開催のお知らせ

2019年4月26日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 水戸, 北茨城, 笠間, 神栖, 未来医療GP

(2019年7月23日更新)
つくば家庭医・病院総合医プログラム での研修をお考えの皆様へ
 
 
お待たせいたしました!
今年度のプログラム説明会の日程が決まりましたので、お知らせいたします。
 
第1回:2019年6月22日(土)
第2回:2019年8月10日(土)
 
各回 PM3時より開催。終了後に懇親会を開催します。
  (開始時間を変更しました(2019年5月4日update))
 
現行のシニアレジデントや指導医も多数参加しますので、
レジデントの生の声を聞いたり、キャリア相談も出来ます。
お気軽にお越し下さい。
 
詳細が決まりました!
レジデントが制作してくれたポスターもこちらに掲載しています。
 
業務で埋まってしまう前に、今のうちにスケジュール帳に記入しておいて下さいね(笑)。
では、皆様にお会いできますのを楽しみにしております。
 
 
       プログラムの詳細は、下記をクリックしてください。↓

クリックで該当のページにジャンプします。

 
 
文責:阪本直人(指導医)

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つくば総診シニアレジデント卒業セミナー感想

2019年3月21日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 水戸, 北茨城, 笠間, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア

2019年3月9日、10日に卒業セミナーが開催されました。

シニアレジデント1年目の私は受付を担当しつつ参加いたしきました。
今回が初参加のため新鮮なことだらけでしたが、同時に学びの多い体験となりました。
さて、本セミナーの感想を書く機会をもらいましたので、報告いたします。

初日の卒業セミナーでは、今回卒業される先生方の修了式(研修の振り返りやポートフォリオの発表)行われました。 

研修中にお世話になった先輩方の発表を通して、研修中ご一緒させていただいた先輩方が、どのような心境で研修に臨まれていたのか、どのような問題を乗り越えてきたのか知ることができ、大変興味深いセクションでした。

今回のセミナーに、本プログラムで指導医を長年されてこられた菅ヶ谷内科の菅ヶ谷純一先生も参加されおり、初日の江戸屋懇親会でお話を聞かせていただくことができました。

筑波山にある地元温泉旅館にて

2日目には菅ヶ谷先生のご講演があり、地域での開業やキャリアについて大変貴重なお話を聞くことができました。

菅ヶ谷純一先生のご講演

そして2日目には、シニアレジデント全学年を対象にCSA(Clinical Skills Assessment)とiPadを使用したKey features examination(臨床における問題解決能力を評価)が行われました。
CSAは専門医試験でも行われる模擬医療面接で、例年SPさんのご協力があることで緊張感を持って臨むことができました。

普段自分自身の医療面接が評価されることは滅多になく、また評価者の先生方やSPさんが熱心にフィードバックしてくださり、専門医試験の練習にとどまらず、自分自身の診察を見つめなおす大変貴重な機会であったと思います。
今回の卒業セミナーを通して、改めて筑波大学附属病院総合診療科での研修を選択してよかったと感じました。

今回ご卒業された先生方におかれましては、今後のますますのご活躍をお祈り申し上げます。

 

また各研修施設の指導医のみなさま、お忙しい中お越し下さいましてありがとうございました。
片岡先生をはじめ2019年度卒業セミナーに携わられた皆様へ、この場をお借りしてお礼申し上げます。

来年の卒業セミナーに参加することを楽しみにしています。

筑波大学総合診療科 シニアレジデント1年目 植松洋
編集責任:阪本直人(地域医療教育学 講師)

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餅による小腸閉塞のケースシリーズ研究

2018年7月11日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 水戸

 先日行われた第9回プライマリ・ケア連合学会学術大会で、餅による小腸閉塞に関するケースシリーズ研究についてポスター発表を行いました。
この研究は、2017年春に行った餅による小腸閉塞の症例発表をもとにケースシリーズ研究へと発展させたものです。

 以下はその振り返りです。
研究について
・当初は水戸協同病院でT-CReRO(つくば臨床医学研究開発機構)の先生が来てくれる臨床研究相談会に通っていました。クリニカルクエスチョンを立てるところから、作業手順、先行文献やデータの探し方まで、様々な相談に乗っていただきました。大変ありがたかったです。気軽にプロに会える機会はそうそうないので、水戸にいる皆さんはぜひご活用を。
・研究計画を立てる段階で解析するデータの項目を考え、自験例を収集したのち、先行文献から症例・データを抽出するという順に作業を進めました。しかし、文献の症例を読み込む中で自分の中に新しい仮説が形成され、それに合わせてデータの抽出項目や形式を変更し、抽出作業をやり直す必要がありました。先行文献の解析から始めたほうが効率は良かったと思います。
ただ、一方で自分の仮説が変遷していくのを感じながらデータの収集と仮説の形成を往きつ戻りつするのは面白い経験でした。私には必要なことだったと思います。

ポスターの作成について
・重複する言葉を削ったり表現を変えて短縮したりすることで驚くほど文章量を減らすことができたことに感動しました。(Gノートの原稿作業も並行して進めていたので)人に読んでもらうための文章と、見てもらうための紙面では文章の組み立て方が異なると感じました。

発表について
・ポスター発表は初めてで、まるで声が通らないので驚きました。口演と違いまったくスライドを見られないのも意外に影響が大きく、暗記したつもりだったのに流暢に話すことができず、苦戦しました。

 初めての研究で試行錯誤しながら、ときどきモチベーションを失って作業が停滞することもありながらでしたが、何とかここまでたどり着けました。まだ、学会誌への投稿が残っていますので、もう少し頑張ります。
 最初から現在まで定期的なリマインドとともにご指導し続けてくださっている五十野博基先生、本当にありがとうございます。先生の指摘は思いもかけない視点からやってくることが多く、とても刺激的でした。
 そして最初に私の目の前に颯爽と現れて餅イレウスを一発診断し、学会発表にあたってはテーマとして提供してくださった木下賢輔先生、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

後期研修医2年目 木村紀志

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大学総合診療科での研修を振り返って(宮本卓)

2017年9月30日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 水戸, 未来医療GP

シニアレジデント1年目の宮本卓です。

私は7月から9月までの3ヶ月間、大学総合診療科にて研修をさせていただきました。

 

無事、大学総診ローテート研修 修了

 

初診・再診外来では様々な愁訴で大学へお越しになる患者様の診察を担当し、これまで半ば自己流で行なっていた外来診療の流儀を一から学ぶことができました。

また、EBMevidence-based medicine)発表の機会や各種勉強会を通して、エビデンスを意識した情報収集の大切さを学び、より質の高い医学的知識を得るための技術が一段も二段も上達したように感じます。
さらには自らの外来診察をビデオ撮影したレビューや総合診療の理念を学ぶことのできるコアレクチャーなど、多くの先生方から丁寧で熱心な指導を受けることができたのも幸運でした。

大学外では皮膚科クリニックでの外来陪席や夏期セミナー、つくセミ(第4回総合診療☆家庭医療全国公開セミナー in つくば)への参加などを通じ、この3ヶ月間で、他では得難い充実した経験を積むことができたと思っています。

大学総合診療科での学びを活かし、10月からの水戸協同病院での研修も気合を入れて頑張って行きたいと思います。

ありがとうございました。

 

文責:S1 宮本 卓

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総合診療専門医の試験対策本、執筆しました

2017年7月11日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学, 水戸

執筆した本を手に

書籍「総合診療専門医のためのワークブック(3)専門医試験対策」が出版されました。
水戸地域医療教育センターの木下賢輔とともに、分担執筆をしましたのでご紹介します。

今回は
・プライマリ・ケアにおける自殺予防
・ニコチン依存症(喫煙)への対応
・アルコール使用障害への対応
の3つを担当しました。

総合診療医の日常診療の中で、これらの問題を持つ患者さんに接することは多いですが、これらの問題を解決するために自ら相談しに来られる方は、そんなに多くありません。
別の訴えで来られた方の背景にあるこれらの問題を意識しておかないと、ケアが不十分になりがちな領域です。

試験対策という意味でも、日常診療の抜け漏れチェックという意味でも、お手に取ってお読みいただければうれしいです。

筑波大学総診診療科 吉本尚

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PC学会 発表報告

2017年5月13日テーマ:筑波総合診療グループ, 水戸

発表の様子

シニア1年目の木村紀志です。
2017年5月13日から14日に高松で開催されました、第8回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会で発表をさせていただきましたのでご報告いたします。

「当院における餅による食餌性腸閉塞の検討」というタイトルで口演発表しました。水戸協同病院で初期研修中に経験した餅イレウスの症例を中心に、8例を集め考察を行いました。

全国規模の学会では初めての発表でとても緊張しましたが、会場からもたくさんの質問をいただき活発な議論をすることが出来ました。

ご指導いただいた先生方、ありがとうございました!
これからも日頃の疑問や発見に想いを寄せながら診療していきたいと思います!

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つくばのプログラム紹介動画,新作3本が完成! 公開中です.

2017年5月11日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 水戸, 笠間, 未来医療GP

皆様
お待たせいたしました!

遂に,プログラム紹介動画 新作3本が完成し,先日公開いたしましたので,お知らせいたします.

前作では,皆様から多くの反響と応援メッセージをいただきまして,誠にありがとうございました.


本作では,つくば独自開発の組織運営に必要なノンテクニカルスキル・トレーニング・プログラムや
大学院,そして,つくば総診専攻医プログラムをさらに掘り下げてご紹介しております.

つくば総診グループのレジデントやスタッフ,そして大学院メンバーも沢山登場しています.
研修シーンも垣間見ることが出来ますので,ぜひご覧ください.

 

【筑波総合診療グループ:
総合診療医が専門研修につくばを選ぶ理由】

1.「組織を運営するための、ノンテクニカルスキル」
・筑波大学が独自に開発

 

2.「一から育て、自立させる指導体制」
・つくばならではのプログラム.専攻医数も全国トップクラス

 

3.「大学だからこそ選べる、研究(大学院)への道」
・おかげさまで全選定事業の内,唯一最高のS評価を頂きました.これからも邁進してまいります.

 

この動画は,文部科学省「未来医療研究人材養成拠点形成事業」採択プログラム
次世代の地域医療を担うリーダーの養成 ホームページからでもご覧いただけます.
(動画はページ一番下にあります)

 

〜超高齢化社会における地域医療をリードするリサーチマインドを持った総合診療医の養成〜

こちらもご覧ください.
本事業が目指すもの:丸山泉氏×前野哲博氏の対談

 

(総合診療グループ指導医/大学院 地域医療教育学 講師:阪本直人)

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PC連合学会学術大会@高松 総診グループ発表者一覧

2017年5月11日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 水戸, 笠間, 未来医療GP

2017年5月13日から高松市で開催される、第9回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会において、つくば総診グループから多くの方が発表者やワークショップ講師を務められます。

研究員の後藤先生が一覧にまとめてくださったので、本ブログにリンクを張ります。

 

クリックでPDFが開きます(全2ページ)

 

これからも、ぜひアカデミックな活動を継続していきましょう!

編集:指導医 片岡 義裕

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永藤先生のGoポーズ

2017年4月11日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 水戸, 未来医療GP

つくば総診レジデント修了式のシーンが収録された作品を
永藤先生へプレゼントしましたら、すごく喜んでくれました。
プレゼントした私まで、嬉しい気持ちでいっぱいになりました。
とっても幸せですね。クリエイター冥利に尽きます。

 

感想を書いてくれましたので、皆様と共有します。

嬉しさのあまり、GOポーズ!

『皆で良い笑顔の集合写真でGO先生と同じポーズで一枚。
良い写真だけに、東端先生の欠席が悔やまれます・・・・笑
いつかこの写真を懐かしむ時が来るのを楽しみに、羽ばたいていきたいと思います。』
(コメント:今年度より指導医の永藤先生/編集:以前から指導医の阪本直人)

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【祝 発刊!】「患者にきちんと届く!届ける!予防医療プラクティス」羊土社Gノート2017年4月号

2017年4月6日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 水戸, 未来医療GP

 

◎ 待望の特集号 ついに発刊
総合診療のGノート(羊土社)より、
世の中の優れた科学的な知見を確実に患者さんへ届けるための概念である、【エビデンス-診療ギャップ】と【エビデンス・パイプライン】をテーマに徹底的に“How”にこだわり抜いて、実践的な内容を交えて紹介した特集号が、遂に発刊されました。

 

 

 

【目次】 を一部ご紹介(詳細はこちら

★「ヘルスリテラシーと患者さんの行動変容」をつくば総診の指導医 阪本直人氏が、執筆担当 (p.582-595)

 

◎ エビデンス-診療ギャップをいかに最小限に抑えるか

 

市民の皆さん、そして、医療者の皆さん、
患者さんのケアに役立つ優れた研究成果やガイドラインなどの知見*が世の中にあっても、
実際の患者さんのケアに反映されなければ、もったいないと思いませんか?

 

実は、日常の診療現場には、その優れた知見を患者さんに届ける過程に数多くの障壁があり、
実際にはその半分も届いていないと言われております。
患者さんのケアに役立つ優れた知見*が診療内容に反映されて届くまでの過程で、
「“パイプラインの水漏れ” により大幅に減衰し、患者さんにまで行き渡りにくくなること」を
【エビデンス-診療ギャップ】といいます。
      (*質の高いエビデンスに基づく実施されるべき医療。システマティックレビュー、メタ分析、ガイドラインなど)

 

◎エビデンス-診療ギャップ と エビデンス・パイプライン

 

この【エビデンス-診療ギャップ】の存在は、
世界の優れた研究者が汗水たらして世に出した研究成果を
研究のままで終わらせてしまうのか否かを左右するほど重要なことなのです。
この仕組みと解決策を理解するには、「エビデンス・パイプライン」という概念が役に立ちます。

 

◎どうすれば実践できるか?(“How”)にこだわり徹底解説

 

その為、岡田唯男氏率いる執筆陣で、この「エビデンス・パイプライン」からの水漏れをいかに最小限に抑え、パイプラインを強めるか をテーマに、
どうすれば実践できるか?(“How”)にこだわり徹底解説しました。
どの分担執筆者も各分野の第一人者が担当しており、編集長 岡田唯男氏の目が行き届いているため、
クオリティーの高さと現場に即した内容は、現存する書籍としては最高峰のレベルといってよいでしょう。(筆者の調査に基づく) 書籍化を強く望みます。
なお、今回の切り口は予防医療ですが、あらゆる医療分野に共有する概念です。

 

◎阪本おすすめの読者

 

プライマリ・ケア医(開業医、総合診療医など)をはじめ医師全般、薬剤師、看護師、保健師、医療系学生、そして健康記事を扱うメディカルライターも含め、あらゆる医療系関係者におすすめの特集です。

 

◎ご購入は、お早めに

 

早くもAmazonでは、1〜2ヶ月後の入荷待ちになっております。(Amazonでの購入はこちら
月刊誌(臨月刊)ですので、気になる方はお早めにゲットしておいてください。
なお、羊土社のホームページからでも購入可能です。
 
(本記事の写真は、いずれも羊土社ホームページで公開されている写真を用いました。お礼申し上げます)
 
寄稿:Naoto Sakamoto

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石丸直人先生より、レジデント修了生に向けたメッセージ

2017年4月2日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 水戸, 未来医療GP

特別講演「変化し学習する病院総合診療部門づくり」

2017年2月25日のつくば総診 卒業セミナーで特別講演をしてくれた、元つくば総診スタッフの石丸直人先生(現 明石医療センター 総合内科 医長)より、2016年度レジデント修了生に向けたメッセージを頂きましたので、ご紹介いたします。

研修医の先生方、
それぞれ歩む道は異なりますが、

いまの学びが

あとから

いいだしとして

にじみ出してくると思います。

そのときまで楽しみに。

かつての指導医メンバーで記念写真

(編集:つくば総診グループ指導医 Naoto Sakamoto)

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