開催報告『終活フェス 〜神栖ココでずっと暮らすために〜』
2019年12月3日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 神栖, 未来医療GP
2019年11月30日(土)に神栖市 かみす防災アリーナで、
人生会議をテーマにした「終活フェス」を開催しましたので、ご報告します。
神栖市の在宅医療・介護連携推進事業を神栖市から委託され、今年の春から企画を練り始めました。
昨年の経験も活かし、「演劇」をメインにした方が参加者に伝わるだろうと思い、
今回は地元の清真学園の演劇部の中・高生に協力を依頼しました。
アドバンス・ケア・プランニングに関して中高生に伝わるように夏頃に講義をした後、
一緒に少しずつ台本を書いていきました。
構成としては、バッドエンドとして「人生会議」を行わなかった場合と
ハッピーエンドとして「人生会議」を行った場合の2場面を作ることとし、いざ本番を迎えました。
当日は約270名の参加者が集まり、最初にバッドエンド編の演劇と解説を行い、問題提起を行いました。
その後、3つのブース(終活をテーマとしたトークイベント(高橋先生企画)、
もしバナゲーム(海老原先生企画)、落語、認知症VRコーナー)に別れて
各企画を通じて自分の大切にしている価値観などを考えてもらいました。
そして最後に、もう一度参加者全員で一か所に集まり、ハッピーエンド編と人生会議に関する講演を行いました。
各会場での満足度も高く、特に、一生懸命演じてくれた演劇部の作品に関しては、
「演劇に感動し、人生会議に関し非常に深く理解できた」
「これを契機に自分の思いを子供に伝えていきたいと思う」など、
多くの声が寄せられました。
中高生達にも「人生会議」を学ぶ良い機会になったようで、家族と話をしたという子もいました。
今回、家庭医・総合診療医として、「地域を変えていく」ために
「地域の子どもたち」と協力することの楽しさ、そしてその力の大きさに改めて気づきました。
大きなイベントを開催するにあたって様々な苦労もありましたが、
多くの人の協力のおかげで、無事、満足いただける市民公開講座を開催する事ができました。
この場を借りて協力いただいた皆さまに御礼させて頂きます。
地域を少しずつ変えていく楽しさを実感しています。
社会が大きく変化しており、そのデザインには医療者も関わっていくべき時代です。
家庭医・総合診療医として、より良い街づくりのための企画を行政等と協力して考えていきたいと思います。
細井 崇弘(神栖地域医療教育センター)
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・終活フェスの内容について紹介されています。
・当日のポスター、チラシをフルサイズで閲覧できます。