日本在宅ケア学会 在宅ケア イノベーション大賞受賞のご報告
2025年9月13日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア, 医学教育
このたび、「日本在宅ケア学会 在宅ケア イノベーション大賞」という栄えある賞をいただくことができ、心より感謝申し上げます。

日本在宅ケア学会 在宅ケア イノベーション大賞 表彰状
今回の受賞は、日頃より活動に参画・支えてくださった、すべての皆さまとの協働の成果に他なりません。
この場をお借りして、皆様へのお礼とともに、大賞受賞のご報告をいたします。
私たちは、約17年前から医学生教育を地元の皆さんと協力して取り組んできました。
住民や地元企業、行政と協力しながら、「住民体験・異業種帯同実習」や「地域診断実習」など、生活者目線での実習を進めてきました。こうした長年の活動は、地元の多様なステークホルダー――住民、患者団体、地元企業、NPO、医療関係者、そして学生――との間に、強い信頼関係や協働体制を築き上げることにつながり、私たちの大きな財産となっています。
また、つくば総診かみすチームが、神栖市の医療崩壊の改善に向け、救急・病棟・在宅ケアの体制の整備に(微力かもしれませんが)尽力し、さらには、職種や施設を超えた連携を実現すべく、市内全域でケア情報を共有するICTシステムの導入・運用(医師会公認)にも長年取り組んできました。
こうした医療体制の強化と並行して、これまでに培った地元の皆さんとの信頼・協働関係をもとに、「人生会議」や「医療的ケア児等の支えあいの場づくり」など、住民主体のヘルスプロモーション活動にも力を入れてきました。
コミュニティ全体が自主的に活動し、支えあう文化は、かけがえのない資源だと感じています。
今回の受賞では、全国から16の団体が応募し、4団体がノミネートされました。その後、現地での最終選考プレゼンテーションと審査委員会の厳正な審査によって、私たちの活動が大賞に選ばれました。
大阪での最終プレゼンテーションの場で、これまでの歩みと成果を、より多くの方々に知っていただけたことも、大変嬉しく思っています。
このような素晴らしい賞をいただけたのは、ひとえに日々活動をともにしてくださった皆さまのおかげです。
改めて、お礼申し上げます。
今後もコミュニティ全体が「ごちゃまぜ」で協力し合い、地元の力を活かし、活動を継続していきたいと考えています。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
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【日本在宅ケア学会の在宅ケアイノベーション大賞受賞】
「本来の地域包括ケア ― 救急・在宅から暮らしの場まで、住民・コミュニティナースとの協働 ―」
阪本直人(神栖済生会病院/筑波大学 医学医療系 地域医療教育学)
石村珠美(国際医療福祉大学 小田原保健医療学部 看護学科)
濵田修平(神栖済生会病院/筑波大学 医学医療系 神栖地域医療教育センター)
【関連情報】
市民たちがみている景色を知る 〜実習協力者の思い〜 かみす実習紹介ページ
https://www.pcmed-tsukuba.jp/area/kamisu/case/
https://www.pcmed-tsukuba.jp/area/kamisu/case/
地元の皆さんとの信頼・協働関係で推進するヘルスプロモーション紹介ページ
文責:阪本直人