「総」のスローガンが教室に飾られました
2016年8月28日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学
筑波大学総合診療科のホームページに掲載している、科のスローガンを、このたび秘書の谷さんが毛筆でしたためてくださり、額に入れて地域医療システム研究棟のオフィスに飾ってくださいました。
地域に暮らす総ての人々の
健康に関する総ての悩みに
医療に携わす総ての人々と
最善の支援に総てを尽くす
改めて、このスローガンを眺めながら日々の臨床・教育・研究に励みたいと思います。
指導医 片岡 義裕
夏期セミナー「つくば式診断学」報告
2016年8月16日テーマ:筑波総合診療グループ
学生・研修医のための家庭医療学夏期セミナーで毎年行われている「つくば式診断学」。
今年は水戸協同在籍レジデント7名(上田、稲葉、佐久間、福田ら)で行いました。
LQQTSFAを使って的確な問診を行い、VINDICATE-Pに沿って鑑別を挙げ、漏れのない鑑別診断を目指すという内容のレクチャーを学生対象に120分行いました。
症例提示、LQQTSFAやVINDICATE-Pレクチャー、各グループでのファシリテート、寸劇症例提示、タイムマネジメントといずれも素晴らしいものでした。
終わった直後にその場で振り返りと来年に向けて話し合っていたのも良かったです。
特にリーダーを務めたS2の上田先生は、苦労された分、掛け替えのないマネジメント経験が得られたと思います。
複数名が関わるプロジェクト(ワークショップ)のリーダーは、リーダーシップやマネジメントを実地で学ぶ良い機会です。
私も夏期セミナーを皮切りに、鹿島GIM、JHN、TEAMS、IGMFなど担当する度に得るものが必ずあり、個人で振り返りをしています。
つくばレジデントにとって夏期セミナーは、WS運営の道場であり、その責任者を務めることはリーダーの登竜門です。
かなりの回数を重ねてきたつくば式診断学。
来年があるのか、はたまた新しい方向性のWSが作られるのか、期待しています。
↑寸劇による症例提示の様子。
佐久間先生の演じる医師役が場の雰囲気を盛り上げていました。
(スタッフ 五十野博基)
第28回 学生・研修医のための家庭医療学夏期セミナー 参加報告
2016年8月12日テーマ:筑波総合診療グループ
8月6日~8日に湯河原で開催された「第28回 学生・研修医のための家庭医療学夏期セミナー」に参加してきました。
本セミナーでは、ポスターセッションで後期研修プログラムの説明を参加者に行ったり、家庭医療にかかわるセッションが行われました。
筑波総診が関わったセッションのうち,この記事では「医療面接で体験!!『患者中心の医療』の第一歩」について報告します。
構成としては,まず研修医と指導医のデモシナリオを見てディスカッションをしてもらったあとに,患者中心の医療の実践方法について「かきかえ」に触れながらレクチャーを行い,実際にロールプレイを行ってもらいました。その後,最後にまとめのレクチャーを行いました。
私はロールプレイのシナリオ作りの担当だったので,他の担当の先生と協力しながら「気管支炎」と「高血圧」の2本のシナリオを作りました。当日の参加者層が読めない中での作成は大変ではありましたが,当日の様子を見るにけっこう楽しめてもらえたようで良かったです。
終了後のアンケートを見ると,レクチャーやデモシナリオのディスカッションも大変分かりやすかったようで,全体を通して満足度評価が高かったです。
セッションを行った翌日は,ポスターセッションと題して全国各地の家庭医療プログラムの紹介タイムがあり,筑波総診のブースには2時間で約20名の学生に立ち寄って頂きました。
宿泊施設で温泉や食事も堪能することができ,リフレッシュも兼ねた良い2日間となりました。
S1 竹内優都
第2回プログラム説明会を行いました!
2016年8月15日テーマ:筑波総合診療グループ
8月11日(木)、第2回のプログラム説明会を行いました!
まずは前野教授から専門医制度や後期研修プログラムの案内をしていただき、その後は個別相談を行いました。
個別相談はゲストの方とスタッフとレジデントがグループを組んで行いました。
家庭をお持ちの方、これから初期研修を始める方、実家を継ぐ方など、人それぞれ不安な点や聞きたい点は異なります。
それぞれのグループ毎に聞きたい事を自由に聞いていただける雰囲気で行い、少しでもゲストの方のニーズに合った有意義な説明会になるよう企画しました。
ゲストの皆様、つくば総診の魅力は伝わりましたでしょうか?皆様と来年度一緒に研修できることを楽しみにしています!
※プログラム説明会に出られなかった人も、プログラムの相談は随時受け付けております。
お気軽にご相談ください!
soshin★md.tsukuba.ac.jp
(★を@に変えてください)
文責:C1 稲葉 崇
医学教育学会 学生セッション 発表報告
2016年8月10日テーマ:筑波総合診療グループ
7月末に大阪医科大学で行われた第48回日本医学教育学会の学生セッションにおいて、筑波大学医学類6年生の川越亮承さんが、「離島における医師の研修と生涯教育」のタイトルでポスター発表をされました。
これは、昨年9月に、総合診療科選択クリニカル・クラークシップにおいて沖縄県立宮古病院および附属多良間診療所で計2週間の実習をさせていただいた経験をもとに発表されたものです。川越さんは実習後の振り返りを通して気づいたことから、医師の研修、日々学んでいくプロセスについて更に学びを深め、ポスターを作成しました。
当日は、堂々とした姿で、熱く自分の言葉で聴衆に語りかけるようにして発表されました。
指導にあたった、総合診療科スタッフの春田淳志先生からは、「自らの学びを、自分の言葉でとてもわかりやすく表現した素晴らしい発表だった。実習中から川越さんを見ていて、疑問に思ったことを素直に言葉にして、そして彼の言葉で疑問を解決していくプロセスを言語化できたことにとても感動しました。」とコメントをいただきました。
川越さんは、「学会発表を経験して、自分の経験をまとめて発表する機会となり、思い切ってチャレンジしてよかった。発表されていた他大学の学生からもいい刺激を受けた」とのコメントを下さいました。
川越さんはこれから8月末から始まる卒業にむけての総合試験に臨みます。今回の発表の経験を糧に、更に成長されていく姿をスタッフ一同楽しみにそしてご活躍を期待しています!
指導医 高屋敷明由美
筑波大学総合診療コース 専攻医の募集について(第2次募集)
2016年8月22日テーマ:筑波総合診療グループ
2017年度から導入予定だった日本専門医機構による新専門医制度は、基本領域19領域すべてにおいて、1年間延期となりました。それに伴い、筑波大学附属病院総合診療コースでは、2017年度は日本プライマリ・ケア連合学会認定の家庭医療専門医プログラムを継続することになりました。
(専門医制度延期に関する日本プライマリ・ケア連合学会の声明は、こちらをご覧ください)
これまで専門医機構で導入が検討されていた総合診療専門研修プログラムは、日本プライマリ・ケア連合学会の研修プログラムをベースとして、ほとんど同じコンセプトで設計されていますので、研修内容に実質的に大きな違いはありません。総合診療専門医を志している研修医の皆さんは、安心して自らのキャリアを選んでいただきたいと思っています。
2017年度の研修プログラムが確定したことに伴い、本プログラムでは、以下の通り専攻医の募集を行います。研修を希望される方は、ご一読のうえ、ふるってご応募ください。
1.求められる医師像(アドミッション・ポリシー)
筑波大学総合診療コースにおいて養成する医師像は「人びとの健康を支えるオールラウンダー」です。
本プログラムでは、このような医師を目指して、大学および地域の病院や診療所におけるさまざまな「場」での研修を通して「暮らしを支える医療」を学び、実践したい方、そして、解決が難しい様々な課題に対して、自ら関わり続けることに興味・関心を持つ方を求めています。
2.専攻医の選考
【応募資格】
2017年3月に臨床研修修了見込みの者(現在2年目の研修医)。(2014年以前に医師免許を取得した方は、研修プログラムおよび手続きが異なりますので別途お問い合わせください)
なお、当科の研修方針や研修環境を理解したうえで出願していただくために、可能な限り事前に当科で見学していただくことをお勧めします。
(見学申し込みはこちら http://www.hosp.tsukuba.ac.jp/sotsugo/inquiry/inspect.html )
【選考】
書類及び面接にて選考を行います。
選考では、目指している医師像、基本的な臨床能力、人間性や協調性などを総合的に判断し、上記のアドミッションポリシーに合致する方を採用します。
3.申請手続き
必要書類(こちらhttp://www.hosp.tsukuba.ac.jp/sotsugo/archives/5834 )を11月30日(水)(必着)までに郵送してください。
なお、面接の実施に当たり、上記書類以外に志望の動機(600字以上1200字以内、書式自由)を電子メールで提出してください。
【提出先】
筑波大学附属病院総合臨床教育センター
〒305-8577 茨城県つくば市天久保2-1-1 TEL 029-853-3516
電子メール:kensyu@un.tsukuba.ac.jp
4.選考日程
応募があった時点で随時、採用面接(30分程度)を行います。具体的な日程につきましては、申請を頂いた後に、改めて調整させて頂きます。
5.問い合わせ
研修プログラムの内容に関して不明な点がありましたら、下記までご連絡ください。
https://soshin.pcmed-tsukuba.jp/contact/
医学教育学会に参加してきました
2016年8月5日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション
第48回医学教育学会大会(7月29、30日 @大阪医大:高槻市)に参加してきましたのでご報告致します。
高槻市は京都と新大阪の間で、交通の便の良いベッドタウンとの事でした。
わたくしは河村先生の研究の一部を「指導医の労働状況・指導状況および燃えつき(バーンアウト)について」という形で発表して参りました。
①約2割の指導医が燃えつき状態であった。
②指導医の週平均労働時間は約80時間と長時間であった。
③約75%の指導医が指導することにやりがいを感じている一方で、半数以上が指導することに負担を感じていた。
結論だけ言うとこんな内容の発表です。
久々の発表にしては我ながらまずまずうまくいっているではないか、と思っていた発表開始から4分半後(発表時間6分)、急に「頭の中が真っ白になって・・・」しまい、しばし絶句してしまいました。しかしそこは医学教育を専門にしている先生方、冷たい視線を送ることなくその後何とか発表を終えることが出来ました。
その後なんとMedical Tribuneのデスクの方から、今の発表を(河村先生の発表とともに)記事にしても良いかと声をかけて頂きました!(もちろん快諾致しました)。つくば総診グループの研究が少しでも評価されればと思っております。
「頭が真っ白になって・・・」しまいまだまだ口惜しさが抜けない状態ですが、やはり学会は演題を持っていくと適度な緊張感があって良いですね(なんて自分自身のハードルを高くしてしまいました)。これからも規模が小さいものでも良いから何らかの形で研究に参加してい行きたいと思います!
霞ヶ浦医療センター 総合診療科 伊藤慎
阪本ら執筆の『ヘルスリテラシー』が「情報管理」ジャーナルで紹介されました。
2016年8月3日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP
総合診療グループ 家庭医療専門医・指導医/地域医療教育学 講師 阪本直人
指導医養成講習会に参加しました!
2016年7月28日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション
神栖地域医療教育センターの細井です。
7月9、10日の2日、茨城県指導医養成講習会@筑波大学に参加してきました。
これは初期研修医に対する指導を行うために必要な知識・技術・態度を学ぶための講習会で、今回の講習会主催責任者は前野哲博先生でした!
講習の時間は、厚労省の規定により16時間以上と決まっており、スケジュールはタイトでしたが、盛りだくさんな内容でした。
具体的には、研修医の指導において普段困っている事をグループ内で議論するところから始まり、研修の一般目標・個別目標の立て方、それを学ばせるための方略、その評価方法をグループで討論したりしました。また、フィードバック技法を学んだり、研修医のメンタルヘルスケアを学んだり、効果的なレクチャーの仕方も学ぶことができました。
内容は、まさに「明日から使える」ものばかりでした。
今後の教育の様々な場面で応用していきたいと思います!
【日常の風景シリーズ】 外回り/今年度の目標(北茨城家庭医療センター)
2016年7月20日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション
北茨城家庭医療センターでは、開院時から毎朝5分ほどのミーティングを行っています。
今年度、朝のミーティングをより良くするための意見をスタッフに募ったところ、色々な案が挙がり、「ミーティングを屋外で行いたい」、「ラジオ体操がしたい」の2つを採用して
「0のつく日は外回り(ゴミ拾いや点検)」
「月の最初の営業日はラジオ体操」
を普段のミーティングに加えて行うこととしました。
7月20日は天気も良かったため、通常のミーティング後に皆で外回りをしました。普段からシルバースタッフさんが掃除をしてくれているので大きいゴミや汚れはありませんが、落ち葉拾いやクモの巣取り、植え込みの中の小さいゴミ拾いなどを行い、気持ち良い状態で本日の診療をスタートしました。
また、今年度は皆で家庭医療センターとしての目標を立ててみようということで募ったところたくさんの案が出て、その中で「KCF(北茨城市民病院附属家庭医療センターの略称)で目標を立てる」というアイディアを採用しました。目標の内容も皆の意見を集約して、
K 気持ちよく過ごせる環境を整えよう
C 地域の中の役割を意識しよう
F 普段から何でも話し合える職場でいよう
と決まり、さっそく師長が清書してスタッフ休憩室に貼りだしてくれました。
今日はさっそく「K」がしっかり実践できて、皆で考えた目標があって良かったと思いました。
北茨城市民病院附属家庭医療センター 宮澤 麻子
前野先生のお宅でのホームパーティー
2016年7月19日テーマ:筑波総合診療グループ
7月11日に、前野先生のお宅でホームパーティが開催されました。
今回初めての前野先生のお宅へあがらせていただきましたが、木のぬくもりが感じられる、とてもステキなお宅でした。
お料理も、秘書の谷さんや栗原先生、院生の男性陣、そして前野先生自ら腕を振るってくださり、餃子やカナッペ、芋もちなど、バラエティーにとんだメニューで、とてもおいしかったです。
普段は忙しくてなかなかゆっくりお話しできない先生方とも、おいしいお料理を食べながらたくさんお話が出来て、とても楽しませていただきました。
今回は、大学のメンバーが中心でしたが、是非また開催していただきたいです!
大学院生 松下 綾
教育と医療のコラボレーション ~平成28年度教員免許状更新講習
2016年7月17日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学
6月25日(土)、茨城県の学校の先生を対象に、平成28年度教員免許状更新講習の選択授業(6時間)を前野貴美先生、横谷省治先生、春田淳志先生、大学院生の松下綾さんと5名で担当しました。
大学の総合診療メンバーで例年授業を行っていますが、今年はテーマを新しくし、学校の先生と我々医療者がどのように連携していけるのかの可能性を探る、という内容となりました。
午前中は「高齢者を理解する」「地域ケア・地域診断」のテーマでインタラクティブに学びを深め、午後は具体的な地域で起きた課題についてどのように対応するか、どのような資源を用いて協働していくかについてワークおよび議論を行いました。
参加者からは、
「自分たちの持っている情報を共有するだけでも、地域の方々に役立つと感じた」
「いろいろ地域資源を上げてみたが、そういえば全然関わったことがない場所・人も出てきて、新鮮だった」
「子供だけでなく、親や地域の方の課題をどのように解決するか、あまり考えてこなかったので、考えるきっかけになったのが良かった」
などの声が上がりました。
更新講習が10年に1回ということと、授業タイトルを見て積極的に申し込んできていただいた方々だったこともあり、地域でいろいろと取り組まれ、経験を積んだ先生方は地域の資源をよく知っておられ、我々が学ばせていただくことも非常に多かったです。
新しいテーマだったため、授業を作り上げていく過程はなかなか大変でしたが、地域全体が良くなるために我々自身に何ができ、周りの方々とどのような形で協働していけばいいのか、これからも考え続けていきたいと思います。
(スタッフ 吉本尚)
【日常の風景シリーズ】 症例ビデオレビュー
2016年7月13日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学
筑波大学総合診療科では、基本的な医療面接技術向上を目的として、ビデオレビューを週2回程度行っています。
主に医学生が、筑波大学附属病院の外来で診察した患者さんの許可を得て、診察風景をビデオ収録します。それを指導教員、実習中の学生全員で閲覧します。
例えば、以下のようなやり取りがなされています。
学生A 「意外と緊張して自分のくせが出ている。直したい。」
学生B 「同席している家族が何か言いたそうにしていたが、診察中には気が付かなかった」
学生C 「もう少し情報をまとめて整理する時間が取れれば、自分も患者さんもすっきりしたと思う」
教員「机の上の紹介状とメモ、パソコン、自分の位置関係をみて、面接はやりやすかったかな?」
教員「この瞬間の患者さんの表情は、何を意味していると思う?」
教員「この瞬間に患者さんの緊張感がほぐれて、距離感が近くなったんだけどわかったかな?」
自分の外来診療風景を客観的に見る体験はなかなかできないため、貴重な気づきの機会になっていると思います。
専攻医に対するビデオレビューの機会も徐々に持ち始めているので、そちらも充実していきたいと思います。
(スタッフ 吉本尚)
大和クリニック 多職種勉強会の紹介
2016年7月10日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 大和クリニック
今回は、私が所属している大和クリニックで行っている多職種勉強会について紹介させていただきます。この勉強会は、周辺地域の医療・介護スタッフに向けて「在宅医療に役立つ知識やスキルを学ぶこと」を目的として毎月1回開催されます。毎回、様々な事業所・病院・行政などから幅広い職種の方々に参加していただき、顔の見える関係を築く場となっています。
6月は、認知症患者さんに対するケアとして「ユマニチュード」の勉強会を行いました。「ユマニチュード(Humanitude)」とは、フランスで開発された、知覚・感情・言語による包括的コミュニケーションに基づくケアの技法です、この技法は、認知症患者さん、そして全ての方へ「あなたは大切な存在です」というメッセージを伝えることに焦点を当てた方法です。勉強会の前半では、デモンストレーションとロールプレイを行い、「患者さんと目線を合わせること」や「触れるときは、つかむのではなく、支えるように」などの基本的なケア技法や考え方を学びました。そして後半は、実践的な食事・清潔・歩行の介助方法をDVDを用いて紹介しました。
当日は、訪問看護師、薬剤師、ヘルパー、ケアマネージャー、保健師など様々な職種の方が40名近く参加されました。特に盛り上がったのは、クリニックの看護師さんによるデモンストレーションで、食事の介助を拒否する患者さんに対し、「ユマニチュード」を導入することで心の交流が生まれ、患者さんとの関わりが劇的に変わる様子が再現された場面です。
今回の多職種勉強会を通して、「ユマニチュード」をキーワードに、これまでの日々の実践を振り返り、多様な視点からの意見を共有できました。今後も勉強会を通じて、職種の垣根を越えた関係性を築き、地域を支える在宅医療への取り組みを続けていきたいと思います。
後期研修医3年目 久野 遥加
大学総診ローテーション修了式(その1)
2016年7月8日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学
4月~6月に大学総合診療科の研修を修了した、シニアレジデントの劉先生と坂倉先生の修了式が6月30日に行われました。
ローテートのシステムが4月から変わる中、お二人とも非常に熱心に研修に取り組まれていました。
劉先生よりコメントをいただきましたので、掲載いたします。
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大学でのローテートは初めてでしたが、総合診療科では主に外来およびレクチャーで、問診や患者中心の医療、医療倫理を学びました。
外来では1人の患者さんに長く時間をかけられるので、問診を徹底して突き詰めるトレーニングができました。フィードバックも受けることができ次の再診につなげることができました。
レクチャーでは今まで体系的に学ぶことができなかった医療倫理や患者中心の医療を学ぶことができ、大変有意義でした。
3か月間、忙しい日々でしたが良い経験となりました。ありがとうございました。
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指導医 片岡 義裕
大学総診ローテーション修了式(その2)
2016年7月9日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学
4月~6月に大学総合診療科の研修を修了した、シニアレジデントの劉先生と坂倉先生の修了式が6月30日に行われました。
ローテートのシステムが4月から変わる中、お二人とも非常に熱心に研修に取り組まれていました。
坂倉先生からコメントをいただきましたので、掲載いたします。
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スタッフの先生方にサポートしていただき、学びの多い3か月となりました。
2つのフィールドを行き来してあまり腰を据えて医局に滞在できなかったにも関わらず、いつも的確なフィードバックや振り返りをしてくださる先生方に囲まれて、幸せな環境だなと毎日感じていました。
もっと先生方とディスカッションしたり、学生さんの指導に加わったり、一つひとつの症例についてさらに文献を調べたりと、深めてみたかったことはたくさんあり心残りもありますが、この3か月で向き合った学びや自分の課題も含めて、引き続き今後の研修で、謙虚に一歩一歩学んでいきたいと思います。
7月からは県外での短期研修となりますが、また先生方と診療させて頂く日を楽しみに、日々の研修に励みます。3か月間本当にありがとうございました。
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指導医 片岡 義裕
吉本先生朝レクチャー 熊本被災地支援報告
2016年7月6日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学
吉本先生は6月8日から14日までの1週間、日本プライマリ・ケア連合学会の災害対策チームPCAT(Primary Care for All Team)の一員として、熊本県益城町へ被災地支援に行かれました。
今回のレクチャーでは、支援活動の報告だけでなく、吉本先生が直面した、メディアではあまり取り上げられない問題とその対策も聴くことができ、学ぶことが多くありました。
被災地で支援活動を行う上では、チームにおける自分の立ち位置・医療専門職だけでなく行政との関わり・地元の医療専門職とのバランスなど、戸惑うことも多くあると思います。また、「被災地で活動するチームは日によってメンバーが入れ変わるが、顔も性格も知らないメンバーが合流した直後でも業務を速やかに行わなければならない」という吉本先生のお話からも連携の難しさを感じました。
しかし、保健医療福祉チームのリーダーとして活動された吉本先生は、被災地で今起きている公衆衛生学的な問題の解決だけでなく、今後起こりうる問題に対してもいち早く予防的に対応されていました。これは吉本先生の柔軟な思考はもちろんのこと、医師としての経験・東日本大震災で支援活動をされた経験が活かされていることが伝わってきました。
今回の報告から学んだことを、「なるほど」で終えるのではなく、自分自身の活動にもしっかり活かしていきたいと思います。
益城町を始め、熊本地震で被害に遭われた方々のいち早い復興をお祈りいたします。
地域医療教育学 研究員 後藤亮平
8月11日(木・祝) 第2回 つくば家庭医・病院総合医プログラム説明会のご案内
2016年7月5日テーマ:筑波総合診療グループ
8月11日(木)16時から、第2回つくば家庭医・病院総合医プログラム説明会を行います!
興味がある方、第1回に参加できなかった方は、ぜひご参加ください!
新専門医制度の話もします。
ポスターもぜひご覧ください。
日時:2015年8月11日(木・祝)16時~
場所:筑波大学 地域医療システム研究棟2階オフィス
対象:研修医2年目、1年目、医学生、その他当グループで後期研修を考えている医師
内容
1 当グループ、研修プログラム概要、新専門医制度について
2 レジデントの声・各研修施設について
・筑波大学病院
・筑波メディカルセンター病院
・水戸協同病院
・診療所
3 質問タイム
4 懇親会 18時00分~ つくば駅近辺
カジュアルな服装で大丈夫です。
参加希望の方は、総合診療科(soshin★md.tsukuba.ac.jp)までご連絡ください!
★を@に変えてからメールしてください。
懇親会のみの参加もお待ちしています。
皆さまのご参加をお待ちしております!
「一歩進んだアルコール問題への対応方法~SBIRT」講演
2016年7月4日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学
6月28日に、第183回保険・医療・福祉に関する勉強会において、地域医療教育学の吉本尚先生の講演がありました。
今回のテーマは、一歩進んだアルコール問題への対応方法~SBIRT~でした。
SBIRTとは、アルコール問題への対応を効果的に行うための枠組みのことで、具体的にどのように行うのかを含め、一から学ぶよい機会になりました。特にSBIRTのS(スクリーニング)について、CAGEクエスチョンとAUDITなどのツールについて学び、実際に聴衆が二人一組でワークを行いました。
実際にワークしてみると、私の場合、月1回程度の機会飲酒のため、全く問題にならないと思ったのに、意外と点数が高くなることに驚きを感じました。月1回でも飲んでいる量が多ければ、当然危険な飲酒に入ってくることが分かったので、今後気をつけないといけないなと思いました。
私は日頃、薬剤師をしていて、患者様で飲酒する人には、必ず頻度と一回量を聞くようにして薬歴に書き留めています。これからは、今回の講演で学んだことを活かして、スクリーニングをして、短時間の情報提供や患者様の現状の課題に寄り添えるようになっていきたいと思いました。
本日の内容は、日頃の私の業務にすぐ活かせる内容で、実際に体験できてとても有意義な時間を過ごせました。吉本先生のアルコールのレクチャーを聞いたことがない人も、次の機会はぜひ聞いてみてください!
大学院生・薬剤師 佐藤卓也
文部科学省事業の中間評価で最高評価をいただきました
2016年7月3日テーマ:筑波総合診療グループ, 未来医療GP
2013-2017年度の文部科学省補助事業として募集された「未来医療研究人材養成拠点形成事業」(通称 未来医療GP)に、筑波大学の取り組みである「次世代の地域医療を担うリーダーの養成」が採択され、4年目に入っております。
このたび、前半3年間(2013-2015年度)の評価が文部科学省によってなされ、結果が公開されました。
「未来医療研究人材養成拠点形成事業」全体で、のべ25大学が採択されておりますが、採択校で筑波大学は唯一、最上位のS評価をいただくことができました。
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kaikaku/1373288.htm
この評価は、本事業にご協力・参加いただいた多くの皆さまのおかげであり、またこれまで筑波大学の総合診療医の教育システムを作り上げてきた先人たちの成果でもあります。
この評価に甘んじることなく、我が国の地域医療の未来を支える質の高い総合診療医を数多く世に送り出せるよう、日々精進を重ねてまいりたいと思います。
今後とも何卒ご指導のほどをよろしくお願い申し上げます。
(事業コーディネーター 吉本尚)