【追記】感染症学会で発表してきました
2019年10月20日テーマ:筑波総合診療グループ, 筑波メディカルセンター病院, 未来医療GP
利根町国保診療所で研修中の専攻医4年目の竹内です。
先日、感染症学会東日本地方会@ 仙台で発表してきましたので報告です。
演題名は「 インフルエンザウイルス検出に対するインフルエンザ抗原検査の感 度に影響する要因解析:単施設前向き観察研究」です。
今年1- 3月の筑波メディカルセンター病院感染症内科での研修時 に与えて頂いたテーマでした。
インフルエンザの抗原検査で「発熱間もないから改めて明日検査」 というプラクティスを見かけたことがあるかと思います。
今回の研究では、既に妥当性が検証されているリアルタイムPCR法( 20分で結果判明)を基準検査として、発症からの時間経過や症状が抗原検査の感度に与える影響を 検証しました。
結果は、発熱・寒気・ 体熱感からの時間経過で抗原検査の感度は変化しませんでした。 また、ILI(Influenza-Like Illness:≧37.8℃+咳or咽頭痛) の患者だと抗原検査の感度は高くなりましたが、それでも偽陰性が3割以上ありました。
米国のガイドラインでも確実な診断が求められる場面では迅速遺伝 子検査が推奨されていますが、 今回の研究を通して新しい技術の有用性を身をもって実感できまし た。一方で、そういった技術が広まる前においては、それを利用して既存の技術をきちんと評価することも、 とても価値のあることだと思いました。
このような機会を与えて頂き、基礎的なことから丁寧にご指導頂いたTMC感染症内科の明 石先生、鈴木先生に感謝申し上げます。
2020/02/13追記:
奨励賞(臨床)を頂くことができました。
より一層精進して参ります。