筑波大学附属病院総合診療科 ブログ

第5回つくセミ報告【第3弾】

2018年12月2日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学

11月17日に行われたつくセミのセッション内容についてご報告します!

セッション1:世界一受けたいアプリの授業

(セッション1の様子)

筑波大学附属病院総合診療グループ後期研修医1年目の海老澤由香です。今回2018年度つくセミにおいて「世界一受けたいアプリの授業」と題して診療・自己学習に役立つアプリケーションに関するセッションを行いました。
普段、我々にとってスマートフォンは欠かせない必需品です。特に総合診療の分野は覚えなければならない知識が多いため、アプリケーションを使用して知識を整理しています。普段臨床現場、自己学習などで使用しているアプリケーションを学生、研修医に紹介を行いました。学生の中でもアプリケーションをある程度使用して整理している人が多いようでしたが、特に知識の整理の仕方などに関して興味をもって聞いてくれているようでした。レクチャー形式でしたが、参加者からの質問もたくさん出ており事後のアンケートでも知らないアプリケーションの情報があってよかった、という声が多かったです。

参加者の皆さんの今後の生活に少しでも役立つことができたなら幸いです。今後また機会があればやってみたいと思います。

後期研修医1年目 海老澤由香

 

セッション4:高齢者が入院するとき・退院するとき

(セッション4 グループワークの様子)

高齢者が入院したとき、原因疾患はよくなっても、入院中にADLが低下してしまったり、もともと抱えていた問題が顕在化するなど、退院にむけて困難に直面する状況は度々起こります。今回のセッションでは、それらの問題を予防したり適切に対処したりするために、入院当日から退院に向けて様々な情報を収集し早期退院への支援を進めていくことが重要であることを学生・研修医の皆さんに伝えることを目的としました。

このセッションのメインとなったグループワークでは、『DISCHARGE QUEST』と題し、シナリオを通して、退院に向けてキーとなる情報や関係者の話などを記した全20種のカードを収集しながら退院支援を学ぶという、趣向を凝らしたゲーム形式のワークにしました。
参加者からはワーク時間が足りないという意見が多くみられたものの、楽しみながら退院支援に必要な情報は何かを考えることができたと思います。また、今回はMSWがファシリテーターとして参加してくれたお陰で、退院に必要な福祉介護の視点も強調して伝えることができたようです。
更に、ワーク終了後には、入院1日目の世界にタイムワープできたと仮定して、入院した瞬間からスムーズな退院のために何ができるか?を問いかけ、早期の退院支援の重要性を伝えました。参加者の感想からは、概ね当初の狙い通りの反応が得られ、目的は十分達成されたように感じました。
今回、一からセッションを創りあげ、ブラッシュアップすべき反省点は多く見つかりましたが、とても良いセッションができたのではないかと思います。今後完成度を更に高めて実施し、高齢者の退院支援の重要性や難しさ、楽しさを伝えていければと思います。

神栖済生会病院内科(総合診療)  海老原稔

 

セッション6:いざ!備えろ!つくセミ流災害医療勉強会

(セッション6 トリアージについてレクチャーです)

災害医療を扱ったセッションを行いました。全国から集まった医学生・研修医の皆さんと、体を動かし体当たりで災害医療を勉強しました。

災害はいつでも、どこででも起こりえます。災害が発生した際は、沢山の患者さんの救命のため「災害スイッチ」をOnにして平時とは異なる考え方で医療に当たらなければいけません。「災害スイッチ」をOnにする準備、その第一歩として、災害医療の基本をレクチャーやグループワーク形式で勉強しました。参加者の皆さんは、レクチャーでは非常に熱心にこちらの話を聞いてくれて、グループワークでは終わった後に「一生あの作業をしていたいとおもった」とまで言ってくれた方がいるくらい夢中で取り組んでいました。

今日のセッションが参加者の皆さんの今後に役立てば幸いです。スタッフ一同も参加者の皆さんから沢山のエネルギーを頂きました。今回のセッションに関わる機会が得られたことに心から感謝しています。

後期研修医2年目 橋本恵太郎

第1弾第2弾はこちらから!