茨城県指導医団国外派遣事業(ハワイ) 参加報告 その1
2017年11月30日テーマ:筑波総合診療グループ
笠間市立病院の山本です。
11月13日から22日まで、茨城県が主催する指導医団国外派遣事業に参加してきました。指導医の指導能力向上のため、世界標準の先進的な指導・教育に取り組んでいる米国(ハワイ)を訪問するというのがこの事業の趣旨でした。私も含めて、茨城県内から3人の医師が参加しました。
これは研修、と真面目な気持ちで飛行機に乗り込みましたが、やはり青い空とヤシの木を見た瞬間にテンションが上がりました!
真っ先に学んだのは、アメリカと日本の医療保険制度の違い。アメリカでは日本のような皆保険制度が確立しておらず、毎月高い保険料が必要となります。無保険のまま医療が必要になる人も多く、保険会社との関係性や医療費の高騰がアメリカの社会問題の一部となっているようです。当たり前だと思っていた日本の保険制度ですが、他の制度を知るとありがたいものだと感じました。
指導に関する研修としては、ハワイ大学医学部のシミュレーションセンターでワークショップを受けたり、クイーンズメディカルセンター病院でホスピタリストの内科レジデントに対する教育現場に密着したりと、とても刺激になりました。現在のアメリカでは外来と入院を担当する医師が分かれており、ホスピタリストが外来を担当することはありません。そのため、患者さんに関するディスカッションやベッドサイドティーチングにかなりの時間を使っていました。指導医とレジデントの関係性がかなり密である事、日々の直接観察とフィードバックをとても大事にしているのが印象的でした。
その他にも家庭医のクリニックを見学したり、community college(専門学校や短大のようなもの)でハワイの歴史や文化、高齢化問題、医師以外の医療職の養成についてレクチャーを受けたり、様々な体験をしました。
続きは、報告その2で!