筑波大学附属病院総合診療科 ブログ

大森医院・利根町国保診療所に行ってきました

2014年9月10日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大森医院, 利根町

8月6~7日に大森医院、8月21日に利根町国保診療所を見学させて頂きましたのでご報告します。

【大森医院】

2日間に渡る大森医院の見学で、外来、病棟、巡回診療、在宅及び施設往診と、同院が地域で担う様々な役割を見させて頂きました。

大森医院は3代、100年近くにわたって里美地区の医療を支えてきた歴史があるそうですが、現在の大森英俊院長の手腕により、訪問看護ステーションや病棟の新設、そして医療分野に留まらず特別養護老人ホーム、グループホームなど在宅・福祉事業も独自に展開しており、地域における包括的なケアを自前で完結させることができるのが魅力であり強みであると感じました。

たかはし1

 

 

 

 

 

 

 

地域医療においては医学的なスキルだけでなく経営やチームマネジメントなど、多様な能力が必要とされることを痛感しました。後期研修の場としては多岐にわたる学習ができる施設であり、非常に魅力的なフィールドでした。

 

【利根町国保診療所】

利根町へ行くのは私自身初めてでしたが、水田と昔ながらの木造家屋が並ぶ田舎の風景と、バブル時代のニュータウン、そして周囲には近代的な街と、時代の変化を凝縮したような面白い町でした。そんな町を長年にわたり見続けてきたのが診療所の中澤院長。

たかはし2

 

 

 

 

 

 

 

 

中澤院長とお話すると、この町と人については何でも知っているという印象さえ受けました。長年一つの地域に留まり、診療所の医師としてだけでなく、行政への関わり、校医・産業医としての活動など、町の健康を一手に引き受ける、まさに家庭医の鏡! 診察中には、短い時間の中でその日の受診理由以外の背景に興味を持ってお話しされていたことが印象的でした。地域に根差した家庭医のあり方やそのロールモデルを学ぶのには最適な環境だと感じました。

 

これで、私個人としてはつくば総合診療グループのもつ主な診療所の研修先3つ(大森、利根町、大和)全てを見学させて頂きました。どこも違った特色・魅力があり今後自分がどこで研修すべきか本当に迷います。(これは贅沢な悩みです。)できれば今後様々な場所で経験を積めればと思います。

最後に、対応して下さいました大森先生、栗原先生、荻野先生、そして中澤先生、小曽根先生、また不在中大学のバックアップして下さいました先生方、ありがとうございました。

(文責:S1 高橋 弘樹)