筑波大学附属病院総合診療科 ブログ

つくば教育セミナー 1日目夜 ~筑波山温泉 宴会編~

2015年3月9日テーマ:筑波総合診療グループ, 未来医療GP

つくば教育セミナー1日目の夜は、筑波山温泉の江戸屋に宿泊しました。
昨年は大雪のため中止となりましたが、例年行われているこのイベントはメンバー間の貴重な交流の場として毎年盛り上がります。


1日目のレクチャーが終わると、各々旅館へ。そして着いて早々、温泉へ。つくばにも立派な温泉があるんですね!温泉の後は宴会場でお夕食。全員浴衣姿で、もはやプチ医局旅行といった感じですね。


宴会


夕食が終わると、今回のメインイベント( ?)の2次会です。
お酒とつまみを持ち込んで(旅館の許可を得ています)、前野教授からS1の若手までみんな一緒に夜遅くまで盛り上がります。

宴会2


今回はS1高橋先生の誕生日が近かったことと、内科認定医の症例要約の提出期限当日であったこともあり、誕生日と内科認定医申請おめでとうをケーキで祝ってもらいました。(実は、お祝いの前に高橋先生の車の鍵が無くなるというハプニングもあったのですが、みんなで鍵を探してようやく見つけることができました!)

 

車 誕生会 レジデント

 

 

 

 

 

 

 

 

 


途中からは今回の教育セミナーのエグゼクティブマネージャーを務めた五十嵐先生によるマッサージが始まりました。五十嵐先生は今回のセミナーにお手製のマドレーヌを用意してきており、マドレーヌが作れてマッサージもできるマネージャーであることが判明しました。素敵です。



宴会3


今年も大盛況に終わった筑波山温泉の宿泊。来年も更なる盛り上がりが期待でき そうです。



S1 稲葉 崇/スタッフ 中澤 一弘

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分担執筆した『レジデント3月号』 好評発売中!

2015年3月5日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

私が執筆した月刊誌『レジデント』が、現在発売中です。

レジデント3月号(2015年2月発売) 特集●地域で学び,地域に学ぶ 地域医療のノウハウ 企画編集/井上真智子

レジデント3月号(2015年2月発売)
特集●地域で学び,地域に学ぶ 地域医療のノウハウ
企画編集/井上真智子

私が担当した章は、
大きくヘルスメンテナンスと行動変容の2つで構成されています。

 

    • ・USPSTFなどに基づいたヘルスメンテナンスのコツ
    • 禁煙支援を例にあげ、行動変容ステージに合わせた介入のコツ

 

地域医療の現場で、患者さんやご家族の健康を守るための
ヘルスメンテナンス項目(スクリーニング、カウンセリング、予防接種など)をどのように適応してゆくか、その具体的な方法について、解説しています。

ヘルスメンテナンスのガイドラインとして広く知られるUSPSTF(US Preventive Services Task Force)、そして、癌のスクリーニングについては、国立がんセンターによる科学的な根拠に基づいた推奨項目にも言及し、その内容を見やすく一覧表にしました。

 

次に、行動変容では、相手の(行動変容)ステージに合わせた的確な介入ポイントを
禁煙支援を例に上げ、具体的なコツについて解説しています。

 

これまで、学生・レジデント教育に適した教材が、このジャンルには、ほとんどなかっただけに
今回、自らが欲しい教材を創るという貴重な機会をいただくことになりました。
出版に関わった皆様に感謝申し上げます。

 

この執筆にあたり、カラフルな図表を駆使し、分かりやすく・ぎっしり・コンパクト(10ページ)に
納めました。
他の章も実力派医師による執筆ですので、指導医の皆様は教材として、
そして、学生・レジデントの皆さんも、売り切れになる前にゲットして、ご活用下さい。

 

 

【本章の学習目標】

Point ❶  ヘルスメンテナンスについて説明できる.
Point ❷ “#. ヘルスメンテナンス”と,診療録のプロブレムリストに列挙できる.
Point ❸  科学的根拠にもとづいたスクリーニング,アドバイスを提供できる.
Point ❹  相手の行動変容ステージに合わせたアプローチを行える.

1

学習目標は、上記参照

ライフステージ合わせたヘルスメンテナンスの全体像

 

 

 

うつ病、アルコール依存のスクリーニングなど

行動変容ステージに合わせた介入・支援ポイントを図で分かりやすく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【特集の目次】

特集地域で学び,地域に学ぶ 地域医療のノウハウ

【Ⅰ. 患者ケアを通してプライマリ・ケアの専門性を学ぶ】
1. プライマリ・ケアの専門性とは何か/井上真智子
コラム:地域医療研修を終えて/太田竜右
2. Common diseaseへの対応-EBMを活用して/青木拓也
3. 何でも診るための医療面接と身体診察のスキル/児玉和彦
4. 生物心理社会(BPS)モデルと患者中心の医療の技法/大塚亮平
5. 予防・ヘルスメンテナンス・患者教育/阪本直人
6. 高齢者ケアに習熟する-老年症候群と高齢者総合機能評価/津田修治
7. プライマリ・ケアにおけるリハビリテーションと退院調整,多職種連携
~入院したその日から始めよう~/平山陽子
8. 在宅医療の実際/一戸由美子

【Ⅱ. 地域集団をケアする】
1. 保健所って何するところ? 医師に必要な公衆衛生的視点/長坂裕二
2. 若手公衆衛生医師が地域をつなぐ~ピンチをチャンスに!健康なまちづくり運動~/矢野亮佑
3. プライマリ・ケア医が行う地域ケアと連携/中川久理子
4. 地域診断,地域包括ケアからまちづくりについて考える/中野智紀

【Ⅲ. 教育研修体制を充実させるために】
1. 研修を受け入れる指導医とスタッフ向け-効果的なプログラムの作り方/吉村

 

 

文章・構成:筑波大学 総合診療グループ/地域医療教育学 講師 阪本直人

 

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日本プライマリ・ケア連合学会ホームページ、閲覧性さらに向上

2015年3月4日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

私 阪本は、日本プライマリ・ケア連合学会 ICT委員会の一員としても活動しております。

その活動内容に、学会ホームページのユーザー・インターフェースの改良や
情報公開の仕組みづくり、コンテンツの拡充などがあります。

 

2015年2月25日に学会ホームページをバージョンアップし、大幅な閲覧性の向上※を実現しました!
これは、2013年5月2日の学会ホームページの完全リニューアル以来、最大のバージョンアップです。

※【お知らせ】の視認性向上。さらに、スクロールをほとんど行わずに情報把握ができるように。

 

ぜひ、ご覧ください。
http://www.primary-care.or.jp

 

【新ホームページ】

 

【リニューアルされた学会ホームページ】 スクロールをほとんど行わずに情報把握ができるように

 

【旧ホームページ】

1/2

【旧ホームページ】 すごく縦長でした。ページは更に下へと続きます。

 

 

診療・教育・研究など本業の傍ら、委員全員が力を合わせ、
限られた時間と予算で、ここまで大幅なバージョンアップを実現させられたのは、
正副理事長、大会長をはじめ、事務局スタッフなど多くの方々のご協力とご支援の
たまものだと思っております。

 

ここ半年間だけでも、数多くの改良を重ねてきましたが、主なものをご紹介いたしましますと、

・支部情報の閲覧性の向上

地図上に各ブロックごとにマッピング など

・カレンダーの追加

学会の行事を閲覧できるようになりました。
さらに、Googleカレンダーをお使いの方は、1クリックで、ご自身のスケジュールに取り込むことができます。

<掲載(予定含む)スケジュール>

1.学術大会と春夏秋冬のセミナー
2.専門医試験・認定医試験、プログラム責任者会議
3.支部総会
4.認定薬剤師研修会
5.WONCA、日本医学会総会、病院総合医学会

 

・WONCA ASIA Pasific region Conferenceへのリンク

 

・若手医師部会との連携とページの改訂

今後、さらなる学会情報システムのバージョンアップに向け、ICT委員会として
尽力してゆきたいと思います。
皆様のフィードバック、ご支援に心より感謝いたします。

【日本プライマリ・ケア連合学会 ICT委員会メンバー】
委 員 長  :高柳 亮
副委員長:井村 洋
委     員   :菅家 智史、喜瀬 守人、阪本 直人、佐藤 健太、茂木 恒俊

 

(文章:筑波大学 総合診療グループ/大学院 地域医療教育学 講師 阪本直人 2015年3月4日)

 

過去の類似の記事へ

 

 

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取組ホームページの更新回数 ダントツ1位!

2015年3月4日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

文部科学省の平成25年度未来医療研究人材養成拠点形成事業として、「リサーチマインドを持った総合診療医の養成」をテーマに、新規性・独創性の高い特色ある取組にチャレンジする大学の事業を選定し支援する事業が導入されました。筑波大学は、応募59大学の中から優れた取組として選定された15大学の一つとして、5年間(予定)にわたる事業を展開していくことになっています。

先日、フォーラムが開かれ、「取組ホームページの更新回数」というグラフが表示されました!

筑波、ダントツの更新回数!

20150304_125555

 

これも、関わる皆さんがブログを投稿し、この1年間、発信をし続けた成果。嬉しい限りです。

引き続き、来年度も、ブログ、FB等を活用しながら、未来医療GPの成果や実績をどんどん世の中に発信していきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

(スタッフ 堤 円香)

 

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「若手医師のための家庭医療学冬期セミナー」

2015年3月3日テーマ:筑波総合診療グループ

「若手医師のための家庭医療学冬期セミナー」に2月21日のみ参加してきました。

目的は、採用されにくいと言われるWSがどんなものか。家庭医療って何だろう。の2点でした。

参加したのは、WS7臨床研究と、WS15介護福祉制度(多摩ファミリークリニック大橋先生ら)です。
WS15では、主治医意見書の書き方、介護に関わる職種、入居施設について、主に知識を学びました。

主治医意見書は、介護にどれくらい手間がかかるかを伝えるものである。記載にあたっては、介護者が何に困っているのかを確認する。病気の細かい治療経過は不要で、介護に影響を与えることを書く「パーキンソン病で、すくみ足による歩行障害が顕著であり、常に見守りが必要、夜間せん妄もあり、深夜も目が離せない。」これは介護に手間がかかる。また、訪問調査は1回のみのため、転倒や誤嚥のエピソードを捉えきれない。転倒の頻度を各と、2次判定が変わる。認知症は根拠HDS-Rも記載。不安定とは、今後介護の手間が増す予測を示す。
 水戸協同では、私のところへ記載依頼が来るので、指導はしていない。今後は「介護の手間」をより意識した書き方ができそうです。
職種、施設は、一般的なことを学びました。国家試験でやってかもしれないが、もはや忘れている。こんな言葉さえも知らなかったのかという介護福祉の内容で、よい復習の機会となった。
 救急病院勤務では、患者のQOLは勿論大事。他方、再入院をへらすこと、新たな救急患者にベッドを空けることも大事。どれに対しても、ただ主病名を治療するだけではなく、退院前カンファランスで、病院での生活状況、病状と今後起こりうること、患者の病状に適した場所へ帰し、退院直後から必要なサービスを受けられるようにすることは重要である。ケアマネージャーらと積極的に意思疎通をはかっていこう。

知識の次は、個々の事例にどのように対応したら良いかという、疾患ではなく、介護に重点を置いたケースカンファランスを開いても面白いと思いました。病院総合医、家庭医、救急から緩和まで混じったつくばグループ内なら、より面白そうですね。

五十野博基

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保健師ジャーナルへ寄稿したアルコールの記事が掲載されました

2015年3月3日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

医学書院から出版されている保健師ジャーナル。
その名の通り、保健師を主対象にした学術雑誌ですが、
その2015年3月号でアルコールと健康障害が特集されました。

もともと多量飲酒やアルコール依存は保健活動において常に身近な問題ですが、2014年6月にアルコール健康障害対策基本法が施行されたこともあり、アルコール健康障害に関する最新知見,日本における状況と重要課題を明らかにし、対策を考えていこうという特集です。

その中で、
「アルコールと健康障害についてわかっていること 知っておきたい基礎知識」
という内容を寄稿させていただきました。

「地域を診る」ことを重視している総合診療領域の医師にとって、地域のことを非常によく知っている保健師との連携は非常に重要であり、こういった記事を通して保健師の皆様と関わりが深められれば、と期待しています。
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(スタッフ 吉本 尚)

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2月教育セミナーの運営に関わって

2015年3月2日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 未来医療GP

教育セミナー 1日目(2015年2月28日(土))

 

毎年恒例「教育セミナー」

 

2月に各施設のレジデント、スタッフの先生方が大学に集まり、勉強会・交流会、来年度の運営の
方針の決定等を行っていく場です。
去年はあいにくの大雪だったため、参加者自体が少なかったですが、今回は天気にもめぐまれ?
無事開催することができました。

 

今回は微力ながら、運営委員の一員として参加させていただきました。
1日目は、
・前野先生講演
・委員会活動
・3月1週目にある国際学会WONCAに関して
でした。
2017年度から開始予定の総合診療専門医制度について

総合診療専門医制度について

前野先生の講演では、総合診療専門医UPDATEということで、今後の総診の展望、専門医制度がどう変わっていくか等についてお話をいただきました。
節目節目でこのような講演をしていただけると、自分が入職したときとは総合診療に対する周りの評価、環境が変化してきているのが実感でき励みになります。
科全体としてのゴールを設定し、それを目指して動くべきなのか広い視点で講演して頂けるので大所帯となっているグループの方向性を改めて把握するのに良い機会となりました。
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委員会活動では、各委員会に分かれて今年度の運営状況・情報共有と、今後の改善点を話しあう時間をもうけました。今回の続きは、4月のウェルカムセミナーで時間をもうける方針です。

最後は、WONCA経験者の小曽根先生を中心として国際学会に参加した体験についての講演でした。
楽しい観光写真を交えて、英語能力の大切さもさることながら、参加する目的を明確にして臨むことの
意義をお話していただきました。
参加へのハードルを下げていただき、レジデントが参加しやすいイメージを与えて頂けたので、
WONCA直前のタイムリーな講演はありがたかったです。
豪華な昼食を囲んで

豪華な昼食を囲んで

今回、運営係としては、反省すべき点も多々ありますが、スタッフの先生方と参加させていただき、
大人数を動かすことの難しさを学ばせていただきました。

 

また、教育セミナーもウェルカムセミナーもしかり、レジデントの意見を
反映させていただけることが多いです。
「折角やるならこれをやりたい」という主体的な意見が比較的通ります。

 

今後もS1、S2が担当することになりうるので、運営する視点で参加するのも面白いかと思います。
次は4月のウェルカムセミナーですが、今回の体験をもとに実りのある会にできたらと思います。
2日目シニアレジデント修了セレモニー後

シニアレジデント修了セレモニー後に

文章:シニアレジデント S. Takahashi
編集:N. Sakamoto

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2月教育セミナー(2日目)に参加して

2015年3月1日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 未来医療GP

教育セミナーの2日目は、
「排尿障害、消化器疾患、生活習慣病総ざらい」というテーマでレクチャーがあり、
非常に実臨床に沿った内容でためになる内容でした。

また、CSAでは、訪問診療の導入面談のセクションを体験しました。

症例ごとにブースが分かれています

症例ごとにブースが分かれています

CSA「家庭医専門医模擬試験」の様子

CSA「家庭医専門医模擬試験」の様子

 

 

 

 

 

 

 

バックボーンとしての設定は非常に細かく、実際の患者様の家族と接する際に
気をつけるべき点等を学ぶことができました。

体験するだけでなく、それを使用しての主治医意見書作成を行うことで、
いかにして介護を必要とする患者様のためになるように情報をまとめるかも考えることができ、
振り返りをすることで今後の臨床に活かしていきたいと思います。

—————–【スケジュール】————————
2015年3月1日(日)2日目
10:00~12:10  レクチャー「排尿障害、消化器疾患、生活習慣病総ざらい」
12:10~13:10  昼食(ケータリング)&レジデント修了セレモニー
13:10~15:40  CSA「家庭医専門医模擬試験」(3症例CSA+主治医意見書作成)
15:40~16:00  レクチャー「主治医意見書の書き方」
16:00~16:30  まとめ
———————————————————-

筑波大学附属病院 研修医2年目 任 瑞

編集:阪本 直人

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迅速な搬送のために

2015年2月25日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座

北茨城周辺地域のタウン誌「びばじょいふる」11月号の「診療室から」に記事が掲載されました。

http://www.vivajoyful.com/vj.html


たびたび北茨城から日立に救急搬送の同乗をしている経験から
地域住民の皆さんに伝えたいことを書かせていただきました。


「迅速な搬送のために」

4月から北茨城市立総合病院(移転して11月から北茨城市民病院になりました)で勤務しています。今までもつくばや水戸など茨城県内で勤めてきましたが、ここ北茨城の景観の美しさや海の幸の美味しさには驚かされました

さて、この地区にいると重症の患者さんを日立などの病院に搬送する救急車に同乗することがたびたびありますが、少し気になるのは救急車に道を譲ってくれない車が目立つことです。サイレンに気づかないのか、歩行者が前を横断してくることもあります。一緒に乗っていた患者さんのご家族は言いました「こんなによけてくれないなんて」。どうか皆さん、救急車がサイレンを鳴らして来た時は、誰かの大事な家族が一刻を争っていることを思い浮かべて停車して道を譲るようご協力ください。

ところで、救急車がどんなに急いでも医師がどんなに頑張っても縮めることの出来ない時間があります。それは、病気の発症から救急車を呼ぶまでの時間です。例えば、脳梗塞は治療開始が早ければ早いほど後遺症を残さず回復できると言われていますが、急に手足が動かなくなったり、ろれつが回らなくなったりしたのに、すぐに救急車を呼ばず何時間も様子をみてから119番したという方をこれまで何人も拝見しました。どんなに医療の技術が進歩しても、皆さん自身が自分の身体の危険なサインに気づいてすぐ行動するということが無ければ有効な治療にはつながりません。脳梗塞だけでなく、その方の病気の種類によって「こういう時はすぐ病院を受診するように」という症状があるはずですので、普段からかかりつけ医を持って緊急時の対応について確認しておくことが重要です。

私は総合診療医としてこれからも皆さんと地域のよりよい医療について考えていきたいと思っていますので、皆さんからも地域のことを色々と教えていただけると嬉しいです。

びばじょいふる11月号P26_診療室から

(北茨城市民病院 内科 宮澤 麻子)

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ダリワリ先生によるレクチャー

2015年2月23日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座

 

筑波メディカルセンター病院で、カリフォルニア大学サンフランシスコ校のダリワリ先生によるレクチャーが行われました。
ダリワリ先生は、あのティアニー先生の一番弟子と言われ、UCSFで数々のベストティーチャー賞を受賞されている先生です。


我々レジデントから4つの症例をプレゼンテーションし、ダリワリ先生にレクチャーをしていただきました。問診や身体診察で新たな情報が出てくる度にダリワリ先生が解説。頭の中で変化する鑑別診断を、その思考回路の変化とともにホワイトボードに書いて下さいました。優秀な医師の思考過程を辿ると、自分の鑑別診断にいかに抜けがあるか、思考過程に隙があるかがよくわかりました。

ダリワリ先生のレクチャーの引き出しはとてつもなく多く、ディスカッション中に出てくるキーワードを拾ってはショートレクチャーを始めてくれます。
「この病態の解説はNEJMの●年の●号にあるから、見てくれ」と言われてパソコンを開くと、ピタリと一致した記事が出現。一同唖然としました。症例検討が終わると、Diagnosis:process and excellenceと題して講演頂きました。
診断とは何か、我々の診断能力を上げるにはどうしたら良いか、モチベーションを保つにはどうしたらよいか、ダリワリ流の方法を伝授していただきました。
海外の優秀な講師のレクチャーを受けることは、本当に自分のスキルアップに役立ちます。
明日から(今日から?)英語の勉強も必要ですね。
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2月19日波崎西小学校(喫煙予防教室)

2015年2月19日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 未来医療GP

2月19日 波崎西小学校に「たばこの話」をしにいってきました。

今回2回目です。
つくばから約二時間、利根川沿いを車で運転しながらいきました。
前回大雨だったのと運転とセミナーに対する緊張で景色をみる余裕はなかったですが、
今回は晴れていて2回目だったのもあり川沿いの景色を楽しみながら向かいました。

木造のあたたかみのある校舎で話をさせていただきました。
この学校は震災の時に避難所として使用されていたようで「自分の命は自分で守る」と大きくかかれた
張り紙が張ってあるのが印象的でした。

対象者は6年生で人数は前回の3分の1程度の約35人、場所も体育館から教室と
こじんまりとした規模で行いました。
内容は前回と同様、喫煙の害・依存・ピアプレッシャーについて話ました。
今回は前回のスライドを少し改訂し、中学生用の内容で小学生の学習要項にあてはまるものを
ピックアップしおりまぜました。

人数が小規模だったこともあり、比較的集中して話をきいてくれている印象と、織り交ぜた動画
(実際のタバコの煙がどの程度広がり、健康被害を受けないためにはどの程度の距離まで離れたほうが
よいか、等)に素直に驚いた反応してくれている姿をみて今日のことが少しでも記憶に残ってくれるといいな、と感じました。

聴いている学生・場内が盛り上がることと、知識を持ち帰ってくれるかどうかは
必ずしもイコールではないので、話す内容にどんな反応を示しているか、興味を持って
聴いてくれているか、観察する技術が必要で、リアクションを見ながら流動的に話す側も
変化させていかなければならない難しさを体感しました。

元来、人前で話をするのは、苦手な方ですが貴重な体験をさせていただきました。
回数を重ねると少し冷静にまわりの反応をみれる実感がわき、楽しむことができました。

今後もなんらかの形でセミナーやレクチャー等ありますが準備をしっかりするのはもちろん、
今回の経験をいかし、どう伝えるかを考える余裕をもてるように学んでいきたいと思います。

ご指導していただいた先生方ありがとうございました。

 

 

S. Takahashi(シニアレジデント2年)

編集:N. Sakamoto

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介護予防フェスティバルin北茨城

2015年2月18日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座

2月14日に北茨城市民病院で行われた「介護予防フェスティバルin北茨城」の中で、横谷先生が「今からできる健康づくりから老いの支度まで~地域でいきいきと生きる~」と題した住民向けの講演を行いました。
ロコモ予防の話では実践を交えながら楽しく今日からすぐできる体操の紹介(お手本のスライドで大学総診ローテート中の長野先生が大活躍)。
「老い支度してますか?」の問いかけで始まるアドバンスケアプランニングのお話では身内の経験談も紹介しながら「これからのこと」を身近に考えさせる内容。
「家庭医とは」の紹介もここまでの盛り上がった流れから住民の方々にしっかり受け止めていただけている雰囲気でした。

そして、どこで最期を迎えるかの話題から北茨城に新設される家庭医療センターの紹介で講演は和やかに終了しました。
大会議室を埋め尽くした180人ほどの年代も様々な参加者を1時間半、随所に笑いを交えながら飽きさせずに話し続けられる横谷先生の話術を是非見習いたいと思いました。
主催の茨城県理学療法士会や運営を手伝って下さっていた北茨城市のボランティアを始めスタッフの皆さんにこの場を借りて感謝申し上げます。何よりこの場に集まって下さった熱心な住民の皆さんの姿に感激して、センター開設に向けて私も気持ちを新たにさせていただくことができました。


  北茨城市民病院 宮澤 麻子

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土浦在宅医療・介護連携拠点事業 地域リーダー研修会に講師として参加しました!

2015年2月16日テーマ:筑波総合診療グループ, 未来医療GP

2月15日に土浦在宅医療・介護連携拠点事業の一つである地域リーダー研修会に講師として参加してきました。この事業には吉本先生が昨年から関わっており、今回は在宅医療に関わる多職種の方々を対象に、地域リーダーを養成するという目的での研修会でした。この中で「連携力をUPする」目的のグループワークが予定されており、中澤先生と共に企画からお手伝いさせていただきました。
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ところで、最近、未来医療GP事業であるノンテクニカルスキル研修の一環で「問題解決トレーニング」が開催されたのですが、これに3人とも参加していました。その中で、問題が発生した際はすぐに解決策を考えるのではなく、事実の正しい認識や理由を詳しく考える事が重要、と学びました。今回のグループワークでも、そもそも皆が何を問題と捉えているのか、その原因は何か、を考えてもらうことに重きを置こうということになりました。実際には、始めにワールドカフェ方式でまずは同職種同士、次に多職種が混ざった班で問題点を話し合ってもらい、その後班ごとに取り組むべき課題を選び、最後に少しだけ解決策について考えてもらいました。
あちらこちらで活発な意見交換がされており、たくさんの解決策が挙がった班もあり ました。連携の問題点も地域によって同じ点、異っている事があり、聞いていてとても興味深かったです。また、企画の段階から関わることで、グループワークにはニーズの把握や目標の設定が大切だと言う事を改めて学びました。そして、ノンテクニカルスキル研修もとても役立ちました!
グループワークの前には吉本先生による「多職種連携に必要な能力」のレクチャーがありました。多職種連携コンピテンシーが6つの領域に分けて言語化されており、具体的事例を交えながらのとても分かりやすい、眠くならないレクチャーでした。ぜひ今後のつくばグループでもお願いしたいです!
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笠間市立病院 山本由布

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大学院4年の伊藤 慎先生の初期研修医のストレス対処能力と抑うつに関する研究論文がMedical Educationの「in this issue」に選ばれました!

2015年2月10日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座

大学院地域医療教育学分野博士課程4年の伊藤 慎先生の初期研修医のストレス対処能力と抑うつに関する研究論文 「Can we predict future depression in residents before the start of clinical training?」が、Medical Education 49:215-223,2015に掲載されました!この論文は掲載号の「in this issue」に選ばれ、伊藤先生へのインタビューがPodcast配信されました!

 

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/medu.12620/abstract

 

この研究は、ストレス対処能力を示す指標の一つである首尾一貫感覚(sense of coherence:SOC)に着目し、SOCスコアが研修医の将来の抑うつの予測因子となりうる可能性について検討することを目的としたもので、臨床研修病院251施設で研修を開始する1年目初期研修医を対象として調査を行いました。

結果では、研修開始3か月後に新規抑うつ症状を呈した研修医は、SOC高値群(ストレス対処能力が高い群)では11.3%であったのに対して、SOC低値群(ストレス対処能力が低い群)では41.2%と、SOC低値群ではSOC高値群と比較して約3倍、新規抑うつ症状を呈しやすいことが示されました(オッズ比 3.11)。

研修開始前にSOCスコアを評価する事で抑うつのハイリスク群を同定する事が出来、抑うつの早期発見、早期介入の一助となる可能性が示唆されました。

研修医の抑うつは、研修医自身にとってはもちろん、臨床におけるパフォーマンスについても影響を及ぼすことから患者にとっても重大な問題であり、研修医が安心して研修・勤務を行える環境を整えることは大変重要です。研修医のサポートにあたる指導医やプログラム責任者にとって有用な結果が示されたのではないかと考えられます。

 

伊藤 慎先生おめでとうございます!今後のますますのご活躍を期待しております。

 

(筑波大学大学院地域医療教育学分野 前野貴美)

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第1回 J Hospitalist Network

2015年2月9日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 未来医療GP

第1回J Hospitalist Networkに参加してきました。

70名を超えるHospitalistの先生方が全国各地から集まっていました。
会場内は熱気と活気でいっぱいでした。

今回は、「生活歴ですが、飲酒は焼酎●合/日で・・・・。 じゃあどうしよう?
アルコール介入はじめの一歩」というテーマで、
五十野先生、山本先生、浜野先生、水戸協同病院の小林先生、梶先生、片山先生、
上村先生、大澤のメンバーでワークショップをさせていただきました!

20-30名ほどの初期研修医から指導医の先生方が参加して下さいました。
水戸協同病院の先生方からは、アルコールの害や健康問題、
アルコール依存症と危険飲酒の違いなどについてレクチャーがありました。
その後に、危険飲酒というカテゴリーの人たちが、今後アルコール依存症になるのを
未然に防ぐため節酒を目指す動機づけ面接が出来るようになりましょう、
というお話をさせていただくのが今回の私の役目でした。

飲みたい or お酒減らしたいという2つの対立する気持ちで揺れている(両価性)患者さんに
以下の5つのポイントに気をつけて面接を行い、節酒につなげていこう!というものです。

  1. 飲みたい/やめたい 理由を聞く (患者さんの背景をさぐる)
  2. 患者さんとけんかをしない (相手を否定しない。)
  3. 患者さんからのアルコール問題への「抵抗」を受け入れる(けんか別れはせずに、
    継続的に外来を続ける事を目指す)
  4. 共感・思いやりの言葉をしっかりと表現する (信頼関係を築く)
  5. 患者さん自身の言葉から節酒へ繋げる  (患者さん自身の心の変化をサポートする)

 

入院の方も外来の方も「主訴」のみに対応するのではなく、必要であればアルコールについても
Problem listにあげ、しっかりと対応出来る医師になりたいと思います。

 

(レジデント 大澤さやか)

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第4回 S1レジデントDay

2015年2月8日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 未来医療GP

第4回S1レジデントDayを行いました。

今回は神栖や水戸で研修しているS1も集まり、久々の全員8名参加となりました!

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忙しい日々にも関わらず、一人一人が地域毎、病院毎に新しい学びを得ており、
各自刺激を受けたのではないでしょうか。

 

今回のレジデントDayは、ポートフォリオ検討会と内科認定医試験についての2本立てでした。

ポートフォリオ検討会は全員が発表し、同期や指導医の先生方からフィードバックをいただきました。
継続性、医師患者関係の構築、MCAM、CGA、具体性、一般化とキーワードが沢山でました。

また、指導医の先生とのやり取りの中で、「どうして患者さんはそう言ったのか、
なぜ自分はそうすると良いと思ったのか」と、自分の中に一瞬芽生える<なぜ><どうして>に、
いかに気付き考えるのか、そういう大切さを実感しました。

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ポートフォリオ検討会:同期・指導医からフィードバック

 

検討会の後は、内科認定医についての対策と注意点についてS2の永藤先生から教えていただきました。

提出サマリーを各自頑張って書き上げている最中だと思いますが、期限まで後3週間がんばりましょう!

 

 

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内科認定医試験に向け、S2の先輩からアドバイスも

 

終了後はS1全員で食事に行ってきました。

4月にあるTsukuba総診のwelcomeセミナーや次回レジデントDayの話を、
おいしいイタリアンを食べながらできました。

同期が多いのでこうやって近況や今後を話し合っているだけで、いつの間にか
お互いのモチベーションが上がっている事に気づかされます。

 

 

さて最後に、今回のレジデントDayで個人的に印象に残った言葉です。

「この医者には病気以外のこと何でも話してよいんだ と患者さんに思われるようにしたい」です。
患者さんを知り患者中心の医療を行うには、医師の考える枠組みの外に目を向け、
それを承認する姿勢から始まるのではと思いました。

 

S1 大澤 亮

編集:阪本直人

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Night Session 患者中心の医療の方法(PCCM:patient centered clinical method)

2015年2月6日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座

今夜は「患者中心の医療の方法」について大塚貴博先生に教えていただきました。IMG_0332

患者中心の医療は、間違えて捉えてしまうと“顧客第一主義,患者さんが全て主義”となりがちですが、患者中心の医療とは患者さんと医師との間で、患者さんが抱えている問題に関して『双方の解釈をつなぐ事』で始まる医療となるそうで、患者中心と言いつつも、患者さんの想い・解釈だけでなく医療従事者の想い・解釈の双方で成り立つべきものだと気づかされました。

 

もちろん患者中心の医療にはエビデンスがあります。

患者中心の医療は、医師患者関係の強化につながり「患者の苦痛・心配の軽減や症状の改善等」を認めるそうです。ただし、いつもPCCMを使う必要はないそうです。患者さんが抱える問題がシンプルな場合は、PCCMは使わず、さくっと治療してあげてください。

どのように患者中心の医療を実践するかについてです。

2014年に患者中心の医療のモデルが少し改変され、PCCMの実践には、illnessとdiseaseに加え、患者の「健康についての認識・経験(健康感)」の3つを行き来しながら解釈をつなぐ事になります。この健康感は患者固有のもので、信念や価値観に近いものとなるそうです。

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では、どのように解釈をつなぐかですが、その手段としては ①解釈に関する情報を集める段階と②その情報から解釈をつなげる段階があります。情報を集める時に、「かきかえ」を行うことも良い方法となるそうです(かきかえについては過去のブログを探してみて下さい、必ず詳しく載っているはずです)。

次に、集めた情報から患者医師双方の解釈をつなげる段階についてです。この時は3つのことに焦点を当てると良いそうです。

  1. 患者さんの抱える問題を定義する
  2. 治療目標を設定する
  3. 患者医師の役割を決める

の3つです。これらを通して、患者医師間(の解釈)をつなげる橋を探しいくことになるそうです。探すという言葉示すように、医師が一方的に問題や治療目標を決定するものではないそうです(この時、医師が陥りやすい具体的な間違いは・・・とありますが、それはTsukuba総診にいらした際にたずねみてください)。

レクチャーの後に、実際の症例をもとに討論を30分ほど行いました。ここでは、患者さんが医師の提案にのってこない場合、患者医師は一見同じ方向を向いているようでも、実はどこか微妙なところで解釈がつながっていない事に気づきました。

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ここまで、PCCMについてあーだ,こーだと書きましたが、PCCMに限らず、いくら言葉で理論を学んでも、すぐに臨床の場で実践できるようにならないそうです(もちろん、背景となる理論がなければ、実践もできませし、実践するべき事ではないとも思います)。実践の場では、言葉では言い表せない“暗黙知”が無数に隠れているそうなので、学んだ後は実践あるのみです。

 

最後に。私もPCCMを意識しながら臨床に取り組んで行きたいと思いましたが、パターナリズムのような医師にとっての拠り所が少ないPCCMは、実践の場ではとても葛藤を伴うため油断していると直にパターナリズム側に引き寄せられてしまいそう(すぐに自動思考に陥ってしまいそう)だなと感じました。

 

(レジデント 大澤亮)

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雑誌「治療」を執筆しました

2015年2月5日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座

ちょっとしたコミュニケーションで、意図せず一緒に働く
スタッフのモチベーションを上げたり下げたりした経験は
皆さん持っているのではないでしょうか?

新しく表紙と内容がリニューアルされた雑誌「治療」。
その2015年2月号「その気にさせる伝え方」に、
浜野淳先生、中澤一弘先生、吉本の
記事が載りました。

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浜野先生の書かれた「チーム力を高めるコミュニケーション」、
中澤先生の書かれた「ただしい″ほうれんそう″―押さえておきたいビジネススキル④―」
はどちらも筑波大学の総合診療グループで重要視しているノンテクニカルスキル
に関係しています。外来や病棟でのチーム、地域での連携など、
組織をマネジメントしていくためにこのようなノンテクニカルスキルは必須となっています。

スタッフとのちょっとしたコミュニケーションにも配慮できる、
そういった医師・医療者が増えてほしいと願っています。
興味のある方は、ぜひご覧いただければ幸いです。

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Night Session「家族志向ケア」

2015年1月30日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座

Night Sessionのテーマは「家族志向ケア」でした。
診察室で会う患者さんも、様々な家族の一員として、家族と互いにいろんな影響を与え合いながら生活している、
そんな患者さんが診察室に来ているんだ!ということを意識することで診療に幅や深みがでるというお話でした。

例えば、喘息発作を繰り返す子供の生活環境や家族の状況はどうか?(お父さんはタバコを吸わないか?)
例えば、うつ病の患者さんに薬を処方したが、次回診察のときに内服していなかった。(実は、母親が頭に効く薬は怖いから飲むなと言った。)
例えば、転倒契機の大腿骨頚部骨折でADLががくっと落ちてしまった人が自宅に帰るときになにを考えたらいいのか?(介護可能な人はいるのか?)

などなど、患者さんの家族についても気にかけていかないと診療が上手くいかない場面を紹介していただきましたが、
とても納得のいく内容でした。

Sessionの中で「家族図」の紹介がありました。患者さんを中心にその家族関係を図示するというものです。
家族構成のみを示す家系図のようなものとは違い、親しい家族関係なのか、敵対もしくは疎遠な関係なのかなども含めて図示するものです。
家族関係を視覚的に捉え、俯瞰するためにとても有効だということがわかりました。
今後も様々な家族背景の患者さんを見て行く事になると思うので、すこし困ったときや迷った時には
家族図を書いてみようと思いました。

広い視点で患者さんを捉えるということができるようになり、今後の診療の向上に繋げる事が出来ればと思います。


(レジデント 大澤さやか)

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浜野先生の論文がパブリッシュされました!!!

2015年1月29日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座

浜野先生の論文がGeneral Medicine に掲載されました!!!

Risk Factors and Specific Prescriptions Related to Inappropriate Prescribing among Japanese Elderly Home Care Patients

と題し、徳田先生とご一緒に、在宅におけるPolypharmacyや不適切投与について、複数施設の在宅患者におけるPolypharmacyや薬剤の不適切投与に関してお書きになりました。薬剤数が多い場合(今回は6剤以上に設定)、転倒歴などがある場合などは不適切投与の可能性があるということや、在宅患者でも3人に1人に不適切投与があるとのことです。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/general/15/2/15_117/_pdf

病棟業務のみならず、大学や病院の教育、会議などなど超ご多忙ななか、成果を残されていらっしゃる浜野先生に、周りも触発されます。本当におめでとうございます!

(スタッフ 堤円香)

 

 

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