筑波大学附属病院総合診療科 ブログ

レジデント・デイ

2014年9月22日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座

筑波総診では2~3か月に1度、レジデント・デイと称して同期が集まって勉強会や情報交換などを行います。
先日、我らシニアレジデント1年目の今年度2回目のレジデント・デイが行われました!
今回のレジデント・デイの内容は、それぞれの研修施設の情報交換&ポートフォリオについて。
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筑波総診のプログラムではいろいろな施設で研修が可能ですが、実際に研修してみないとなかなか実情はつかめないもの。
そこで、同期の力を結集し、今現在どんな研修をしているのか、どんなことができるのかなどなど、色々な情報を共有しました。
他施設で勉強会を盛んに行っている話や、バシバシ当直をしている話を聞くと、刺激になりますねぇ。
ポートフォリオは聞きなれない方も多いかと思いますが、簡単に言えば研修の記録、レポートです。
専門医取得の際にもポートフォリオと呼ばれるレポートの提出が必須です。
このポートフォリオ、今まで学生や初期研修のときに出してきたレポートと違い、医学的なことだけではなく、患者の社会的背景や 家庭環境なども包括して、なおかつその症例によって自分がどのような気付き・学びをしたのかも記載します。つまり、ふつうのレポートとは書き方が違うのです。
我々後期研修1年生はまだまだポートフォリオに馴染みがなく、まずは横谷先生に手ほどきのレクチャーをしていただきました。
次回のレジデント・デイでは、各々がポートフォリオを作って持ち寄り、お互いに発表をする予定になっています。
同期とともにポートフォリオを作り始めれば、相談もしやすく、はかどりそうです。
他施設で研修する同期と協力し、刺激を受けながら後期研修を進められる環境が筑波総診には整っているとつくづく感じた1日でした。
S1  稲葉 崇

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第2回後期研修説明会を開催しました!

2014年9月22日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座

9月15日に第2回後期研修説明会を開催しました。
当日は祝日にも関わらず、院外あるいは県外からも研修医の先生が来てくださって、夜の懇親会までみんなで盛り上がりました。
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今回はちょっと工夫して、我々からの一方向的な説明会にならないように、現役レジデント・スタッフを交えて小グループで総合診療のキャリアについて相談できるようにしました。どのグループも話が時間が足りなくなり、なんだか昔NHKでやっていた「真剣10代しゃべり場」みたいに熱かったです。
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筑波大学総合診療グループでは、2015年度の後期研修プログラムの募集が始まっています。
随時受け付けておりますので、いつでもご連絡ください。
是非われわれと一緒に「なりたい総合医」になりましょう!
また、医学生や研修医の先生の見学も随時受け付けております。
こちらも、見学者の希望や日程の都合にあわせて、各施設と調整いたしますのでお気軽にご連絡ください。
大和クリニック 髙木博

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北茨城市で健康の話をしました

2014年9月12日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座

9月10日の午後、北茨城市の関南(せきなみ)公民館で、地域の皆さまに健康のお話しをさせていただきました。
テーマは「寝たきりにならないための食事と運動」です。

活発に質問や意見が出て、参加者の皆さまの健康への関心の高さを感じました。
「明日から取り組もう」と隣どうし顔を見合わせて確認し合いました。

北茨城市立総合病院のページもご覧ください。
http://kitaibaraki.info/archives/7236/

※北茨城市および市立病院と私たちは、協力し合って家庭医、総合診療医の卒前・卒後教育に取り組んでいます。

(横谷省治)

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企業のファミリーデーでタバコの話をしてきました

2014年9月10日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座

8月下旬、テルモ(株)様のファミリーデーのイベントで、健康の話をさせていただきました。

いいえがお

 

 

 

 

 

 

 

実は、「禁煙施策が進まないがどうしたらいいだろう」というご相談を受け、 「子供から伝えてもらうと、効果がありますよ、お手紙なんてどうでしょう?企業ではよくあるファミリーデーなんかに便乗できるといいと思いますよ」 という提案を。ついでに、私の論文を引用して。(笑) https://www.jstage.jst.go.jp/article/generalist/36/4/36_291/_pdf

 

ファミリーデーとは、会社の取組として、従業員の家族の職場訪問を受け入れ、日々従業員を支えてくれる家族に職場に対する理解を深めてもらうとともに、同僚との交流を図り、それぞれの従業員にも大事な家庭があるということを社内全体で再認識する取組のこと(「TOKYO はたらくねっと」http://www.hataraku.metro.tokyo.jp/equal/tsd/familyday/index.html ) 夏休みや土日を利用して、実施している企業がこの2,3年増えています。

おりしも、ご相談いただいた3週間後が、ファミリーデー当日とのこと!これを逃す手はないと思い、「健康の話をきいて、お手紙を書こう」というコンテンツを入れていただくことに。

当日お伺いすると、 「先生のお生をお呼びするので、入ってきてくださいね!」との急遽演出指示が(笑)。

 

司会 「じゃあみんなで、“つつみせんせーい!”って呼びましょうね」

会場  つつみせんせーい!

司会 「あれ?みんな声が小さいぞ。もう一回!」

会場  つーつーみーせんせーーーーーーい!!!

ここまでされたら、私の女優魂(笑)に火が付き、まるで歌のお姉さんのごとく、白衣の私は「はーーーーーい!こんにちはぁぁぁー」と甲高い声で会場に走りこみました。

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心筋梗塞の話から、たばこ、メタボ、減塩に絞っての話。私自身、とても楽しく「あーーこれ天職かも」と思えました(笑)

さらに先日こんなアンケート結果を頂きました。うれしかったです!しかも、なんとこの1か月で3名の社員が禁煙をスタートさせたとのこと!!!結果につながり、本当にうれしく思います!

<頂いたアンケート>

■帰ったら5歳の娘に、「げんえんのごはんをたべてね」と手紙をもらったので分かりやすく説明された

■引率者も耐屈することなく、絶賛

■子供(小一)にはわからないと思ったが、意外に覚えていてふとした時に煙草ってよくないよね、と話ていた

■先生が素晴らしい。 一方的ではなく ちびっこにも分かるように噛み砕いた表現だった

■しっかりとメモを取っていました。手紙も親にではなく長生きしてほしいおじいちゃんに書いていたところに驚いた

■飽きやすい子供の興味をひきつけるよう、先生は短く話をまとめうまく話していた。内容も健康に関する内容でよかった

■子供の目線で興味をひくような話し方が素晴らしかった

■帰りに早速子供から体に気を付けるようにと言われた

■たとえ話が子供にもすごくよくわかって、しっかりと覚えてる

 

(スタッフ 堤 円香)

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大森医院・利根町国保診療所に行ってきました

2014年9月10日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大森医院, 利根町

8月6~7日に大森医院、8月21日に利根町国保診療所を見学させて頂きましたのでご報告します。

【大森医院】

2日間に渡る大森医院の見学で、外来、病棟、巡回診療、在宅及び施設往診と、同院が地域で担う様々な役割を見させて頂きました。

大森医院は3代、100年近くにわたって里美地区の医療を支えてきた歴史があるそうですが、現在の大森英俊院長の手腕により、訪問看護ステーションや病棟の新設、そして医療分野に留まらず特別養護老人ホーム、グループホームなど在宅・福祉事業も独自に展開しており、地域における包括的なケアを自前で完結させることができるのが魅力であり強みであると感じました。

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地域医療においては医学的なスキルだけでなく経営やチームマネジメントなど、多様な能力が必要とされることを痛感しました。後期研修の場としては多岐にわたる学習ができる施設であり、非常に魅力的なフィールドでした。

 

【利根町国保診療所】

利根町へ行くのは私自身初めてでしたが、水田と昔ながらの木造家屋が並ぶ田舎の風景と、バブル時代のニュータウン、そして周囲には近代的な街と、時代の変化を凝縮したような面白い町でした。そんな町を長年にわたり見続けてきたのが診療所の中澤院長。

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中澤院長とお話すると、この町と人については何でも知っているという印象さえ受けました。長年一つの地域に留まり、診療所の医師としてだけでなく、行政への関わり、校医・産業医としての活動など、町の健康を一手に引き受ける、まさに家庭医の鏡! 診察中には、短い時間の中でその日の受診理由以外の背景に興味を持ってお話しされていたことが印象的でした。地域に根差した家庭医のあり方やそのロールモデルを学ぶのには最適な環境だと感じました。

 

これで、私個人としてはつくば総合診療グループのもつ主な診療所の研修先3つ(大森、利根町、大和)全てを見学させて頂きました。どこも違った特色・魅力があり今後自分がどこで研修すべきか本当に迷います。(これは贅沢な悩みです。)できれば今後様々な場所で経験を積めればと思います。

最後に、対応して下さいました大森先生、栗原先生、荻野先生、そして中澤先生、小曽根先生、また不在中大学のバックアップして下さいました先生方、ありがとうございました。

(文責:S1 高橋 弘樹)

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フランク先生の英会話教室に参加しました

2014年9月4日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座

12歳から英語を習い始め、ほぼ20年近くが経過した。

読むのは何とかできる。書くのも何とかできる。でも未だに聞き取れない、話せない。

会話になるとあり得ないイージーミスをなぜ平気でやってしまうのか。ブレイクスルーはいつやってくるのか。煮ても焼いても、蓋をして寝かせてみても、やはり上達しない。

ネイティブがうらやましい。ネイティブが妬ましい。 そんな想いを抱えて、8月1日の英会話教室に参加してみた。先生は荒牧まいえ先生のご主人のフランク先生である。

フランク先生

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何と言っても人柄の良さがあふれている。聞き取りやすいようにゆっくりと、また感情豊かに話してくださり、ときにユーモアを交えながら我々を飽きさせない。 英会話だけでなくこういったユーモアのセンスも身につけたいものである。

初回は自己紹介をそれぞれ行った後、英語の語彙の増やし方を伝授していただいた。 1日5個、日常生活の中からピックアップし、それを翌日とその週末に思い出すという作業を繰り返すというもの。なるほど、これは定着しそうだ。単語ごとに生活と関連したイメージを伴っているため、印象に残るのだろう。

 

今回参加したことで、改めて英会話についての身の程を再確認できた。こういう経験は見て見ぬ振りをしてきた自分を戒める貴重な機会である。今日の自分が昨日の自分と同じなら、明日の自分もきっと同じである、と週末出席した結婚式で新郎の上司(歯医者経営)が言っていた。とりあえず次回から、聞き取れていないのに作り笑いをする自分から卒業しよう。

 

(レジデント 東端 孝博)

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MKSAP@水戸協同病院

2014年9月1日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 未来医療GP

水戸協同病院総合診療科では、毎週木曜日にMKSAP勉強会を開催しています。
参加者はレジデントで、5問15分で解答し、PGY4の担当者が45分でuptodateなど交えて解説。8月28日は病理とのコラボ。病理の先生方の協力で、心臓の病理を併せて勉強しました。
小さな心筋生検検体、肉厚のHCM、心筋ずたずたの巨細胞性心筋炎、心臓腫瘍など、興味深いものばかりでした。

*MKSAP:ACP(米国内科学会)の自己学習教材Medical Knowledge Self-Assessment Program付属の問題集    (PGY7 五十野博基)

 

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市立宇和島病院の山内先生が4日間見学にきてくれました!

2014年8月25日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座

 8月5-8日に市立宇和島病院の研修医山内先生が筑波大学総合診療グループに見学に来てくださいました。1日目は筑波メディカルセンター病院、2日目は水戸協同病院、3日目は大和クリニック、4日目は筑波大学病院と、4日間でなんと4施設をまわってもらいましたが、われわれの研修の様子を肌で感じ取ってもらえたようでよかったです。なかでも、水戸協同病院で病院での総合診療医の役割が新鮮だったとおっしゃっていました。

大和クリニックにて

現役レジデントを交えた夜の飲み会は、なぜか水戸でも筑波でも連日焼肉になってしまいました!
帰りの日は大雨であり急きょ、経路を変更されたようでしたが無事に宇和島に戻られたようで何よりです!
今後のますますのご活躍をお祈りしております。
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筑波大学総合診療グループでは、学生・研修医の見学を随時受け付けております。
見学者の希望や日程の都合にあわせて調整いたしますのでお気軽にご連絡ください。
よろしくお願いいたします。
大和クリニック 髙木博

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大学院地域医療教育学分野の栗原 宏先生が学位を取得されました!

2014年8月19日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座

大学院地域医療教育学分野博士課程の栗原 宏先生が学位:博士(医学)を取得されました!

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栗原 宏先生が大学院で取り組んだ研究テーマは「医師の身だしなみ」です。医師の服装・身だしなみは、医師患者関係構築に影響する重要な要因であると考えられますが、医師の服装は白衣のみでなくスクラブなど、時代と共に変遷し多様化しているため、経時的な評価が必要です。また、栗原先生ご自身が医学生教育に関わる中で、医学生の服装・身だしなみについて問題を感じていらっしゃいました。

学位論文「医師の身だしなみに関する研究(患者視点と医学生視点の比較・検討)」では、患者から見た医師としてふさわしい服装・身だしなみを明らかにした上で、患者と医学生との認識の相違を明らかにすることを目的として、患者および医学生を対象とした質問票調査が実施されました。

結果では、患者からみて白衣の評価が最も高く、スクラブはそれに次いで高い評価でしたが、スクラブに対する評価は、患者の年代層が高いほど低くなっており、スクラブなどの新しいスタイルは、特に高齢の患者には配慮が必要であると考えられました。また、医学生は、患者よりも服装・身だしなみを重視していることが明らかになり、知識は十分持っていると考えられましたが、実際の臨床実習の現場では、特に低学年で適切とは言えない服装を見かける場合があり、態度教育の重要性が示唆されました。研究結果は、プライマリ・ケアの臨床や医学生教育の現場で役立つのではないかと思います。

 

この研究には様々な切り口がありますが、

主論文「Importance of physicians’ attire: factors influencing the impression it makes on patients, a cross-sectional study」

は、 Asia Pacific Family Medicine 13:2, 2014

http://www.apfmj.com/content/13/1/2

に掲載され、特にアクセス数が多い「Highly accessed articles」に指定されました。

世界中のプライマリ・ケア領域の読者の関心の高いテーマであったと考えられます。研究結果を世界に向けて発信することで、多くの方に役立てていただけることを実感しました。

 

栗原先生は、社会人大学院生として勤務を継続しながら学位を取得されました。地域医療教育学分野の第1期生として入学され、指導側も初めてのことばかりでご苦労も多かったと思いますが、ご自身で科研費も取得され、研究者として着実にステップアップされ、大学院修了の日を迎えられたことは、後輩にも大きな希望を与えてくださったものと思います。

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臨床・教育と研究との両立は大変だったと思いますが、それを乗り越えここまでこられたのはひとえに栗原先生のご努力の賜だと思います。今後のますますのご活躍を期待しております。

 

(平成26年8月6日 筑波大学大学院地域医療教育学分野 前野貴美)

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第46回日本医学教育学会大会に参加しました!

2014年8月18日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座

平成26年7月18日(金)~19日(土)に和歌山県立医科大学にて開催された第46回日本医学教育学会大会に参加しました。

今回の大会では、筑波大学地域医療教育学分野より、卒後臨床教育、地域医療教育、多職種連携教育、ノンテクニカルスキルの応用等に関する発表を行いました。

 

 

 

また、COI(conflict of interest:利益相反)に関するパネルディスカッションでは、高屋敷明由美講師がパネリストとして、薬剤説明会の実施方法を再検討した筑波大学総合診療科の経験を提示しました。

筑波大学の取り組みについて、継続的に発信していければと思います。

他大学の取組、工夫を知ることで、本学の医学教育カリキュラムのさらなる改善に向けて、多くのヒントを得ることができました。

(平成26年8月3日 前野貴美)

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