筑波大学附属病院総合診療科 ブログ

総合診療科 選択CC 学生発表

2019年7月24日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学

去る7月2日に筑波大学医学類6年生によるCC(Clinical Clerkship)発表会が行われました。
6年生全員が、4年次からの1年半以上に渡る実習の中から、印象に残った症例や学びを題材にして学会のポスター発表形式で報告するもので、総合診療科からは5名の学生が発表をしました。

発表した6年生からコメントの紹介とブログでのポスター掲載の許可をいただきましたので一部紹介致します。

伊東 優さん
発表タイトル 貧困の問題に対する医療者側の介入

「総合診療科の選択実習を通して、大学では習う機会の少ない人を診ることの大切さを目の当たりにし、発表のテーマにしました。いざ言葉にしてみるととても当たり前のようなことばかりですが、それを臨床の場で行うことの難しさを感じました。
どのような構成にすれば良いか、迷うこともたくさんありましたが、先生方に何度もご指導いただき、発表までたどり着くことができました。ありがとうございました。」

萩原 理彩子さん
発表タイトル
人が死を目前にしたときにもつスピリチュアルペインについて~医療者としての向き合い方~

「初めてのポスター発表であったため、ポスターを作製する前は書き方や伝え方もわからずに不安でした。
テーマ決めにも悩みました。多くの学生が症例発表をする中で、「緩和ケア」「スピリチュアルケア」といった数値では評価しにくいテーマを選んでいいものかと心配でした。しかし臨床実習の締めくくりでもあるポスター発表では、臨床実習で最も印象に残った経験をポスターにしたいという気持ちが強かったた め、総合診療科の高屋敷先生に相談させていただきました。
先生には伝えたい内容がしっかりとしていれば、ポスターにすることができると背中を押していただきました。
アガペ会(沖縄県北中城村)でのチャプレンの先生方の教えとスピリチュアルケア、緩和ケアに関する文献を基に医療におけるスピリチュアルケアの重要性をポスターにまとめました。どのような配置にしたら、自分が一番伝えたいことが見てくれた学生の目に入るか、説得力のある内容にするために追加すべき情報など、先生には丁寧に一から教えていただきました。自分が納得するポスターを作り、発表することができました。臨床実習の締めくくりに実りのある経験をさせていただきました。ありがとうございました。」

伊東さん、萩原さんはもちろんのこと5名の学生皆、生き生きとそして堂々と自身が学んだことを発表してくれました。

これから今年度の5年生の選択CCが始まります。
必修の実習では、茨城県内の 施設での実習になりますが、選択実習では学生の興味にあわせて国内の様々な地域医療、家庭医療の現場で学ぶことができるプログラムを提供しています。やる気のある学生が来てくれることを楽しみにしつつ、各実習施設の皆様に熱心にご指導を下さいましたことをこの場をお借りして心から御礼を申し上げます。

高屋敷明由美