新専攻医オリエンテーション
2019年4月16日テーマ:筑波総合診療グループ
2019年4月13日に、東大本郷キャンパスで行われた関東甲信越ブロック新専攻医合同オリエンテーションに参加してきました。オリエンテーションでは、今年から総合診療専門研修プログラムに参加している後期研修医へ向けて、総合診療医の魅力や学会登録の仕方などのお話の後、6つのワークショップが行われました。その内容についてご報告させていただきます。
内科セッションは、総合診療科と内科との違いが一番わかりにくい所でしたが、病気の治療だけしておしまいというのではなく、患者さんのADLやサポートしてくれる家族、ワクチン接種、金銭面やサービス利用などの社会的状況を踏まえた上で、治療方針を決めていく点が、総合診療医の強みだと理解できました。
小児科セッションでは、母子手帳の重要性について、教えていただきました。母子手帳には両親の職業や妊婦健診の内容、出生後の成長など、診療に生かせるたくさんの情報が載っていることを知りました。ワクチンについて助言する際にも、ワクチンの種類や接種時期、回数、生か不活化か、定期か任意かなど、多くの知識が必要であることを再認識できました。
救急セッションでは、総合診療医の視点からみた救急医療として、preventable admissionsというテーマで話し合いをしました。普段からかかりつけ医と話し合いをよくしておくことで、入院するまで悪化せずに防げる疾患が多くあることを知りました。
BPSセッションについては、多面的に患者さんの置かれている状態を分析することで、どの問題に焦点を当てるべきかを分かりやすくできることを学びました。
コミュニケーションセッションは怒っていたりイライラしている患者さんへの対応の仕方やその原因について、実際にシュミレーションを行い、具体的に理解を深めることができました。
最後の振り返りセッションでは、ポートフォリオ症例の集め方やタグ付けの仕方についてアドバイスいただきました。特に症例選択は退院後ではなく、受け持ち中から始めることが重要と知りました。
今回のオリエンテーションに参加させていただき、これから4年間の研修で自分が身につけていくべきことがよく理解できたと同時に、総合診療科を選んでよかったと思えた貴重な時間となりました。ありがとうございました。
後期研修医1年目 髙橋 純