大西先生レクチャー ~Family Medicine History in America~
2015年1月20日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座
Oregon Health and Science University(オレゴン健康科学大学)の家庭医療科の大西恵理子先生による、「Family Medicine History in America」をテーマにしたレクチャーが行われました。
今回はアメリカにおける医学の発展と、それに伴うFamily Medicineの変遷について教えていただきました。
ヨーロッパに比べて歴史の浅いアメリカですが、アメリカの急速な発展に合わせて急速に医学が発展するなかで医学は細分化・臓器別化が進み、科学的視点の多い臓器別分野に比重が置かれるようになりました。その中で少数の医師がFamily Medicineの必要性を訴え、学会を立ち上げたり教育グループを立ち上げるなどし、その後発展させていったとのことでした。なかなか今までこういった歴史について学ぶ機会はなく、Flexner report、Grandfather clauseなど知らない知識や単語もたくさん登場し、勉強になりました。
レクチャー中に、日本の家庭医療の発展の歴史についても前野教授に補足していただきました。日本の家庭医療も今まさに発展途中ですが、両国の家庭医療の発展の姿には共通点がとても多く、まるで日本がアメリカを20~30年遅れで追いかけているかの様でした。前野教授からは最後に「このまま日本がアメリカのFamily Medicineを追いかけるように発展すれば、日本の家庭医療の将来は明るいですね」とのコメントも。
我々レジデントも更に研鑽を積んで、日本の家庭医療の発展に少しでも貢献したいですね。
S1 稲葉 崇