第6回つぽたの開催報告
2019年7月1日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 大学
後期研修医4年目の竹内です。
先日開催しました第6回つぽたの(つくば式ポートフォリオを100倍楽しむ方法)の報告です。
(過去の実施報告はこちら)
今回はレジデントの事例3つ(テーマ:終末期ケア,業務改善,行動変容),指導医の事例1つ(テーマ:患者中心の医療)を皆で振り返りました。
事例に基づき理論を学び明日の診療に活かすという目的のため,企画担当からの要望として,3・4年目のレジデントと指導医の先生方には実践の理論に関するレクチャーをお願いさせて頂きました。2年目のレジデントの先生には現在進行中のモヤモヤ事例を共有して頂きました。
どの事例も発表者の素晴らしい実践が感じられるものでした。時間をかけて1つ1つの事例を振り返り実践の意味を改めて考えることは,個別性が高く複雑・不確実なケースを担当することの多い家庭医・総合診療医が成長するのにとても重要です。
レジデントデイでポートフォリオ作成のアドバイスをもらうのとは少し違う学びをつぽたので実現できればと思っています。
そして,今回のランチョン(特別企画)では,医療経済ワークショップ「介護にまつわるおカネの話」を行って頂きました。
過去に,日本プライマリ・ケア連合学会の夏期セミナーや,総合診療・家庭医療全国公開セミナーin Tsukuba(つくセミ)でも実施されたワークショップのつぽたの出張バージョンです。毎回好評なのが頷ける,とても勉強になる楽しいワークでした。今後,どこかのセミナーで見かけたときは皆さんもぜひ参加してみてください。
さて,最後に,今回も利用させて頂きました『つくば文化郷』についてご紹介です。
実はつくば文化郷は国の登録有形文化財で,筑波地方の農家の佇まいを今に伝える古民家を改修した造りとなっています。
建物は非日常感がありながらもリラックスした雰囲気があります。古民家と言いつつ,スクリーンやプロジェクター,ホワイトボード,そしてWi-Fiまで利用可能となっており,一味違った雰囲気の学習会にはぴったりと思います。つくば中心部から車で10分程度とアクセスもよく駐車場も完備されています。近くにコンビニもあります。
展示ギャラリーや様々なイベントも開催されているようなので,興味のある方はぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
JHN clinical question「特発性頚髄硬膜外血腫」が掲載されました
2019年6月30日テーマ:筑波総合診療グループ, 筑波メディカルセンター病院
後期研修医2年目の海老澤由香です。
先日、五十野博基先生監修のもとJHospitalist Network(JHN)のclinical questionに「特発性頚髄硬膜外血腫」という題で投稿させていただきました。
http://hospi.sakura.ne.jp/wp/wp-content/themes/generalist/img/medical/jhn-cq-tsukuba-190621.pdf
本症例は以前に勤務させていただいた筑波メディカルセンター病院の当直中に出会った症例で、当初鑑別にあがっておらず、頭頚部CTを撮影したところ放射線技師の方から指摘をいただいて診断に至った症例でした。昨年度の日本プライマリ・ケア学会関東甲信越地方会でポスター発表したものを改変して報告させていただきました。
昨年度のポスター発表の成果をこうして形にすることができ、大変うれしく思います。
五十野先生のメールでのご指導も大変勉強になりました。ありがとうございました。
皆様の臨床の現場で少しでも活かして頂けましたら幸いです。
後期研修医 海老澤由香
北海道家庭医療学センター 第2回家庭医療カレッジに参加しました
2019年6月17日テーマ:筑波総合診療グループ
6月15日(土)と16日(日)の2日間にわたり東京で行われた、北海道家庭医療学センター(HCFM)主催の「第2回家庭医療カレッジ」というセミナーに参加してきました。(写真がなくてすみません)
このセミナーは、家庭医療専攻医や若手指導医を対象に、家庭医療、教育、経営の3つの視点から自身の普段の活動の中で抱えている課題についてディスカッションしたり、ヒントになる枠組みなどをレクチャーで学んだりするプログラムです。
HCFMではもともとフェローシップという、家庭医療専門医を取得して間もない家庭医向けの2年間の教育プログラムがあり、そのエッセンスを2日間で学べる機会でもありました。
当日は、レクチャーや参加者の方々とのディスカッション、経営や教育に関する事例検討を踏まえて、「普段の業務の中で感じているモヤモヤ」を整理したり、課題をとらえなおしたりする非常に良い機会となりました。
最近は、なかなか他施設の先生方と交流する機会が個人的に少なかったですが、さまざまな経験や考え方を共有できた貴重な機会となりました。
セミナーで学んだことを普段の活動に生かしつつ、筑波でもこのような学びの機会があればいいなと感じた二日間でした。
片岡 義裕
レジデント研究支援活動
2019年6月14日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学
(川田先生・中野先生・坂倉先生と指導医のみなさん)
(竹内先生・坂倉先生と指導医のみなさん)
(高橋先生・坂倉先生と指導医のみなさん)
筑波大学総合診療グループではレジデント研究支援活動をしています。
先日の第10回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会では、後期研修最終年の先生方3名と、若手スタッフ2名が、地域の中小病院、および診療所にご協力いただいた多職種連携協働に関するアンケート調査の結果について、研究発表を行うことが出来ました!
・坂倉明恵:中小病院での職員の多職種連携を学ぶ準備状態に関連する要因の検討
・竹内優都:中小病院職員の多職種連携の認識に関連する要因の探索
・中野寛也:多職種連携を学ぶ準備状態を測るReadiness for Interprofessional Learning Scale (RIPLS)の検証的因子分析
・高橋聡子:小病院・診療所と病院の職員と多職種連携と仕事に関する認識の比較
・川田尚吾:中小病院の多職種を対象にしたコミュニティ感覚尺度の探索的因子分析
それぞれに忙しい日常業務の中で、調査依頼、データ入力、結果の考察、抄録作成、発表準備を進め、当日にはそれぞれの力を出し切るようなプレゼンテーションとなりました。間際までスライドを直したり、発表の予演を行ったり、今回も昨年に引き続き、ぎりぎりまで気を抜けない状況にはなりましたが、それでもこうして笑顔で終えられたこと、またそれぞれに研究について学びと経験を深められたことは本当に良かったと思いました。
レジデント研究支援活動は、大学院の指導にも当たっているスタッフが、専攻医、若手スタッフなどそれぞれの勤務状況や研究経験に合わせた研究活動への参加とその支援を行っています。昨年までの研究支援活動について、Educational case studyとして発表することが出来ました。
http://www.mededpublish.org/manuscripts/2391
今後もつくばの研究活動を盛り上げていきたいと思います。
(文責:小曽根早知子)
虚血性心疾患を示す心電図に関する研究論文
2019年6月5日テーマ:筑波総合診療グループ, 水戸
足掛け6年で心電図の研究論文がpublishされました。
タイトル:Clinical significance of reversed R wave progression in right precordial leads
URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jrm/14/1/14_2945/_article/-char/ja
我々は、RRWPを12,000例の心電図から0.3%でみつけ、それが高い確率で虚血性心疾患を示すことを症例集積研究で弱く証明しました。RRWPは、poor R wave progressionのより特異的なバージョンです。RRWPイコール虚血は、水戸協同病院内では常識の所見ですが、実は証明されていなかったのです。それを、2012年水戸協同病院循環器内科で1年間の後期研修中(チーフレジデント兼務)に臨床研究にしました。
家庭医療専門医の取得には研究PFが必須になっています。専門医申請のための学会発表から、いずれは論文化を目指してはいかがでしょうか。査読と対峙して、自分の成果を磨きあげることができます。価値あると思う研究や症例ならば、広く読める論文という形で届けてあげることで、世界の誰かの助けになるかもしれません。
五十野博基
JPCA2019京都で発表してきました!
2019年5月23日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 地域包括ケア
現在利根町国保診療所で研修中の後期研修医4年目の竹内です。
先日行われました第10回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会(JPCA)@京都に参加し発表してきましたので報告です。
私の発表演題は「中小病院職員の多職種連携の認識に関連する要因の探索」でした。
簡単に説明をすると,アンケート調査の結果,中小病院職員の多職種連携の自己評価は近隣施設との良い関係性と関連して高くなる傾向があり,院内連携を高めるために院外連携を,院外連携を高めるために院内連携を強化することの可能性について述べました。
この研究は,つくば総診におけるPBRN(Practice-Based Research Network)-Tsukubaプロジェクトという研究支援体制のもと行われました。アンケートの実施から学会発表まで,指導医の先生方の綿密な指導のもと,他の発表者の先生方とも議論しながら約1年かけて取り組ませて頂きました。定期的なミーティングやメーリングリストもあり,チームで取り組んだことが,研究初心者であった私にはとても心強く感じました。改めて,PBRN-Tsukubaの皆様,そして研究にご協力頂いた医療機関の皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。
戻って学会についてですが,WONCA APRとの合同開催ということもあり会場はとても活気があり,面白い企画・発表が多く大変勉強になりました(公式アプリがあり抄録を見ながらメモも取れるというのは便利でした)。つくば組の先生方の発表もたくさんありました。個人的な再会・近況報告もあり大いに刺激を受けた学会となりました。今後の日々の診療に還元していければと思います。
そして,少し先ですが,11月にはPC学会関東甲信越ブロック地方会がつくばで開催されます。皆で盛り上げていきましょう!!
第8回日本プライマリ・ケア連合学会関東甲信越ブロック地方会
つくば家庭医・病院総合医プログラム説明会のご案内
2019年5月15日テーマ:筑波総合診療グループ
学生、研修医の皆様
筑波大学附属病院総合診療グループは、2019年6月22日(土)と8月10日(土)に後期研修プログラム説明会(つくば家庭医・病院総合医プログラム)を行います。
つくばのプログラムは、
1、質の高い総合診療専門医の育成に自信があります。
2、市中病院の総合診療科だけではなく、総合診療の理論や研究に触れることができる大学病院、在宅診療が主体の診療所、緩和ケア病棟でも学ぶことができ、みなさんの希望に合わせた研修環境を提供できます。
3、家庭医や病院総合医を目指している専攻医はもちろん、家業継承・開業を考えている専攻医、緩和ケア医を目指している専攻医、研究手法・医学教育も勉強したい専攻医など、様々な専攻医が在籍しています。
家庭医や病院総合医に興味があるという方はもちろん、将来の進路を決めかねているという方もぜひ聞きに来て下さい。当日は各研修施設の担当者や専攻医が出席して、皆様からの質問にお答えします。懇親会も準備しておりますので、こちらもご参加下さい。懇親会のみの参加も大歓迎です!
参加ご希望の方は、
筑波大学附属病院 総合診療グループ soshin@md.tsukuba.ac.jp
までご連絡お願いします。
皆様のご参加を心よりお待ちしています。
新病院1周年となった笠間市立病院の紹介
2019年5月10日テーマ:筑波総合診療グループ, 笠間
笠間市立病院/筑波大学総合診療科の久野です。
今回は、新病院1周年になった笠間市立病院の紹介をしたいと思います。
当院では、4月から上田先生、関先生、木下先生を迎え、総合診療科は7名体制となりました。
3月まで後期研修をしていた福田先生と交替で赴任した上田先生は後期研修を終えたばかりで、今年、家庭医療専門医を受験予定です。
私は4月に産休から復帰し、初めての育児と仕事の両立で奮闘しながらも、病院職員や患者さんから「お帰りなさい」と笑顔で声をかけてもらい、仕事のやりがいを感じています。
新病院となってから、併設されている保健センターと連携して地域の認知症患者さんへ早期に介入するカンファレンスを行うなどの取り組みにも力を入れています。
また、週1回、全職種で診療カンファレンスと病棟回診を行っており、リハビリのセラピストや栄養士、薬剤師などとこまめに話し合いながら診療を行っています。
平成から令和となり、新しい時代を迎える中、入院から在宅まで地域とつながる病院として診療を充実させていきたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
↑病棟回診の様子
↑集合写真
後ろ左から 木下先生、関先生、稲葉先生、石塚先生
前 左から 久野、荻野先生、上田先生
笠間市立病院/筑波大学総合診療科 久野
【つくば家庭医・病院総合医プログラム説明会】開催のお知らせ
2019年4月26日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 水戸, 北茨城, 笠間, 神栖, 未来医療GP
(開始時間を変更しました(2019年5月4日update))
ウェルカムセミナーのご報告
2019年4月29日テーマ:筑波総合診療グループ
(笑顔で集合写真!)
新後期研修医の先生方を迎え、このたびウェルカムセミナーを開催しました。
幸田千佳先生から:
今年の4月からつくば家庭医・病院総合医プログラムで後期研修を開始した幸田千佳です。先日は私たち新入局者のためにウェルカムセミナーを開催していただきました。
初日の懇親会では、美味しいお食事をいただきながら、新S1クイズとして私たち自身の趣味などについて紹介する機会を作っていただきました。二次会では先生方の少しディープなお話が聞けて楽しかったです。
一番有意義だったのは、2日目のポートフォリオ企画です。これまでにも必須項目や完成されたポートフォリオは見たことがありましたが、経験した事例をプレゼン形式で共有していただいたことで、ポートフォリオは普段の一症例ごとの深い学びがあってこそ生まれるものなのだと実感しました。また、1~2年上の学年の近い先生方が客観的な評価方式で問題を解決しようとされていることを知って刺激を受けました。私も日常業務の波にのまれてしまうのではなく、一度立ち止まって、問題や疑問・感じたことを認識して評価し、解決していく能力を身につけていきたいです。
私は基本領域を総合診療と決めてから、自分の能力への自身の無さを理由に、日本の総診の一大グループであるつくば総診を選ぶことに躊躇していた時期がありました。しかし、実際に入って1か月過ごしてみて、どの先生も後期研修医を気にかけサポートしてくださっていると実感しています。そして、目標としたい先生が大勢いることは幸せなことだと思います。ウェルカムセミナーは、自分もそんな先生方の一員になれるよう頑張っていきたいとより感じた2日間でした。
後期研修医 1年目 幸田千佳
新専攻医オリエンテーション
2019年4月16日テーマ:筑波総合診療グループ
2019年4月13日に、東大本郷キャンパスで行われた関東甲信越ブロック新専攻医合同オリエンテーションに参加してきました。オリエンテーションでは、今年から総合診療専門研修プログラムに参加している後期研修医へ向けて、総合診療医の魅力や学会登録の仕方などのお話の後、6つのワークショップが行われました。その内容についてご報告させていただきます。
内科セッションは、総合診療科と内科との違いが一番わかりにくい所でしたが、病気の治療だけしておしまいというのではなく、患者さんのADLやサポートしてくれる家族、ワクチン接種、金銭面やサービス利用などの社会的状況を踏まえた上で、治療方針を決めていく点が、総合診療医の強みだと理解できました。
小児科セッションでは、母子手帳の重要性について、教えていただきました。母子手帳には両親の職業や妊婦健診の内容、出生後の成長など、診療に生かせるたくさんの情報が載っていることを知りました。ワクチンについて助言する際にも、ワクチンの種類や接種時期、回数、生か不活化か、定期か任意かなど、多くの知識が必要であることを再認識できました。
救急セッションでは、総合診療医の視点からみた救急医療として、preventable admissionsというテーマで話し合いをしました。普段からかかりつけ医と話し合いをよくしておくことで、入院するまで悪化せずに防げる疾患が多くあることを知りました。
BPSセッションについては、多面的に患者さんの置かれている状態を分析することで、どの問題に焦点を当てるべきかを分かりやすくできることを学びました。
コミュニケーションセッションは怒っていたりイライラしている患者さんへの対応の仕方やその原因について、実際にシュミレーションを行い、具体的に理解を深めることができました。
最後の振り返りセッションでは、ポートフォリオ症例の集め方やタグ付けの仕方についてアドバイスいただきました。特に症例選択は退院後ではなく、受け持ち中から始めることが重要と知りました。
今回のオリエンテーションに参加させていただき、これから4年間の研修で自分が身につけていくべきことがよく理解できたと同時に、総合診療科を選んでよかったと思えた貴重な時間となりました。ありがとうございました。
後期研修医1年目 髙橋 純
スタッフ壮行会@前野教授宅
2019年4月7日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学
3月15日に長年総合診療科スタッフを務めていただいた荒牧先生の壮行会が前野先生宅にて開催され、参加させていただきました。
壮行会には荒牧先生ご夫妻の他、多くの先生とそのご家族方、初期研修医の亀田先生が参加され、終始にぎやかなものとなりました。また医局秘書の谷さんが手配してくださった御料理やケーキもとても素晴らしく、大変楽しい時間を過ごさせていただきました。
実は、前野先生のご自宅にお伺いしたのは初期研修医1年目のホームパーティーの時が初でした。当時初期研修の4月であり、大学病院の総合診療科で右も左もわからない状態でしたが、総合診療科の先生方に支えていただきながら、医師としての第一歩を踏み出したことを覚えております。
荒牧先生とも何度も外来患者さんを一緒に担当させていただき、非常に多くのことを学ばせていただきました。今回後期研修医として再び大学病院総合診療科で研修させていただいた際、また荒牧先生と患者さんを診ることができ、本当に嬉しく感じました。
この度荒牧先生がご栄転される旨をお聞きした際、まだ先生から学びたいと寂しく感じる気持ちもありましたが、先生に教えていただいたことを今後も活かし、先生のように新たなレジデントに指導をしていこうと思います。
この場をお借りして荒牧先生の、今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。また前野哲弘先生、前野貴美先生、今回の壮行会を準備していただいた後藤先生、谷さん、参加していただいた諸先生方に御礼申し上げます。
筑波大学附属病院総合診療科
シニアレジデント2年 植松洋
筑波メディカルセンター病院での感染症内科研修
2019年3月29日テーマ:筑波総合診療グループ, 筑波メディカルセンター病院
つくば総診シニアレジデント卒業セミナー感想 その2
2019年3月23日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学
(卒業生のポートフォリオ発表会です!)
(前野教授とスペシャルゲストの菅ケ谷先生です!)
3月9日(土)・3月10日(日)と卒業セミナーが行われました。
卒業セミナーでは、レジデントを修了される先生方がこれまでの研修についての発表をされるほか、様々なイベントが催されます。今年度の様子についてご報告します。
1日目は、卒業される6名の先生方によるポートフォリオ発表会が行われました。ブース形式で行われ、さまざまな熱い質問が飛び交いました。
また、少人数に分かれカリキュラムの振り返りも行いました。
夜は筑波温泉での懇親会も行われ、遠方にいる先生方とも交流を深めました。
2日目は菅ヶ谷内科の菅ヶ谷先生によりご講演をいただきました。診療所での勤務で普段感じておられることに関してのお話でしたが、診療所を経営される上での困ったこともお話されていたのが印象に残りました。
また、卒業される先生の研修を振り返る発表会や卒業証書と記念品の贈呈も行われました。
午後にはレジデントを対象としてCSA(Clinical Skills Assessment)も行われました。CSAとは専門医試験でも出題される医療面接のことで、スタッフの先生方からもフィードバックをいただき、とても勉強になりました。
卒業される先生方との思い出、また自分の普段の診療を振り返ることができ、とても盛りだくさんな2日間でした。
後期研修医1年 海老澤 由香
つくば総診シニアレジデント卒業セミナー感想
2019年3月21日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 水戸, 北茨城, 笠間, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア
2019年3月9日、10日に卒業セミナーが開催されました。
シニアレジデント1年目の私は受付を担当しつつ参加いたしきました。
今回が初参加のため新鮮なことだらけでしたが、同時に学びの多い体験となりました。
さて、本セミナーの感想を書く機会をもらいましたので、報告いたします。
初日の卒業セミナーでは、今回卒業される先生方の修了式(研修の振り返りやポートフォリオの発表)行われました。
研修中にお世話になった先輩方の発表を通して、研修中ご一緒させていただいた先輩方が、どのような心境で研修に臨まれていたのか、どのような問題を乗り越えてきたのか知ることができ、大変興味深いセクションでした。
今回のセミナーに、本プログラムで指導医を長年されてこられた菅ヶ谷内科の菅ヶ谷純一先生も参加されおり、初日の江戸屋懇親会でお話を聞かせていただくことができました。
2日目には菅ヶ谷先生のご講演があり、地域での開業やキャリアについて大変貴重なお話を聞くことができました。
そして2日目には、シニアレジデント全学年を対象にCSA(Clinical Skills Assessment)とiPadを使用したKey features examination(臨床における問題解決能力を評価)が行われました。
CSAは専門医試験でも行われる模擬医療面接で、例年SPさんのご協力があることで緊張感を持って臨むことができました。
普段自分自身の医療面接が評価されることは滅多になく、また評価者の先生方やSPさんが熱心にフィードバックしてくださり、専門医試験の練習にとどまらず、自分自身の診察を見つめなおす大変貴重な機会であったと思います。
今回の卒業セミナーを通して、改めて筑波大学附属病院総合診療科での研修を選択してよかったと感じました。
今回ご卒業された先生方におかれましては、今後のますますのご活躍をお祈り申し上げます。
また各研修施設の指導医のみなさま、
片岡先生をはじめ2019年度卒業セミナーに携わられた皆様へ、この場をお借りしてお礼申し上げます。
来年の卒業セミナーに参加することを楽しみにしています。
筑波大学総合診療科 シニアレジデント1年目 植松洋
編集責任:阪本直人(地域医療教育学 講師)
大学院 修了プレゼン
2019年3月18日テーマ:筑波総合診療グループ
大学院では月2回程大学に集まって、研究の進捗状況をプレゼンしたり、予演会を行ったりする「リサーチセミナー」を行っています。3月15日のリサーチセミナーは、前半は通例の院生の研究進捗状況の発表、そして後半は大学院修了が決まられた院生によるプレゼンテーションでした。
修了されるのは、斎藤さやか先生と濱田修平先生のお二人です!
プレゼンでは、お二人とも臨床やご家庭での役割で大変な中、ご自身の研究をどのようにまとめ上げて来られたかそのプロセスを振り返っていただき、後輩の院生にとって非常に勇気付けられる素晴らしいご発表でした。
各々の担任の先生方からの温かいコメントも感動的でした。
この卒業プレゼンに合わせて、後輩の院生からお祝いをさせていただき、笑いあり涙ありの、とても和やかな会でした。
お二人の先生方、本当にお疲れ様でした。
ご修了、誠におめでとうございます。
大学院生 中山 元
【公開文書】調査「笠間市立病院での実習レポートや多職種からの360度評価」について
「笠間市立病院での実習レポートや多職種からの360度評価」
筑波大学地域医療教育学では、
本研究に関する問い合わせにつきましては、
【公開文書】調査「笠間市立病院での実習レポートや多職種からの360度評価」について
大子町での講演 食生活改善推進員研修会にて
2019年2月12日テーマ:筑波総合診療グループ
地域総合診療医学講座の片岡です。
2月5日(火)に大子町保健センターで、食生活改善推進員の皆さんに講演をしてきました。
食生活改善推進員というのは、食生活に関する地域の健康づくりに関わるボランティアのことで、一般財団法人日本食生活協会が行政と連携し、全国の市町村で協議会組織を作っています(日本食生活協会のHPはこちら)。
大子町でも、各地区での料理講習会や2歳児検診でのおやつ指導など、多くのボランティアの皆さんが活動されています。
今回の講演タイトルは「食習慣についてのアドバイス方法」でした。
糖質制限や、卵とコレステロールの関係、またお酒とカロリーの話など、事前アンケートから皆さんから関心の高いと思われる話題を中心にお話をしました。
また、住民の皆さんに健康や食生活に関するアドバイスをする上で、「健康信念モデル」の紹介を少ししました。途中のディスカッションでも参加者の皆さんが活発に議論してくださっていました。
今後も、このような診療外での活動も続けていきたいと思います。
片岡 義裕
【お礼】地域総合診療医学寄附講座発足記念シンポジウム、同講座 横谷教授就任祝賀会
2019年2月8日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 北茨城, 地域包括ケア
去る1月25日、地域総合診療医学寄附講座発足記念シンポジウム、および、同講座 横谷教授就任祝賀会が開催されました。
本講座は、つくば総合診療グループに関連する研修施設やその地域に関わる多くの方々のご賛同により設立された講座です。当日はご支援をいただいているご関係者の皆様、そして同門会の先生方にもご出席いただき、盛大な会が開催され、皆様のおかげで記念すべき日となりました。
さて、シンポジウムでは『地域医療に置ける総合診療医への期待と大学が果たすべき役割』と題し、
前野教授、横谷教授、そして、水戸保健所長 土井幹雄先生が登壇されました。
本講座発足に至るまでのエピソード、そして多くの方々からの応援のお言葉を拝聴するにつけ、
地域の未来を広い視点で見据えておられる方々のおもいがひしひしと伝わってまいりました。
診療のみならず、地域活動や後進の育成、そして、研究にも尽力していくことこそが、
地域への恩返しであり、この講座のミッションであると改めて実感しました。
同時に、私自身は総合診療医として、今後どのように自分の道を進んでいくべきかと
考えさせられた会でもありました。
最後になりますが、遠方よりお越しくださいました皆様、また祝電やお祝いなどを
お送りくださいました皆様、誠にありがとうございました。
重ねて御礼申し上げます。
執筆:筑波大学附属病院 総合診療グループ/北茨城市民病院附属家庭医療センター 高橋 聡子
編集責任:阪本直人(地域医療教育学 講師) 2019年2月3日
齋藤さやか先生 論文3部作出版!
2019年1月22日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座
大学院生の齋藤さやか先生が医学生と製薬企業との関わりに関する論文3部作を出版されました!
医師と製薬企業との関係に対する関心が高まり、利益相反のマネジメントは卒前教育においても重要性が強調されるようになってきていますが、医学生にどのような教育が行われているのか、また、医学生は製薬企業とどの程度関わっており、その関わりをどのような態度で捉えているのかについて、これまで国内ではほとんど報告がありませんでした。筑波大学地域医療教育学分野大学院生の齋藤さやか先生が、日本の医学部における医薬品プロモーションに関する教育カリキュラムの状況と医学生と製薬企業との関わりと態度を明らかにすることを目的とした調査を実施し、3本の論文を出版されました!
調査では医薬品プロモーションについての教育プログラムが存在すると回答した大学は約3割にとどまり、多くの医学生が臨床実習中に製薬企業との関わりを経験していることが明らかになり、今後の教育が重要であることが示されました。
研究の実施にあたっては様々な困難があったことと思いますが、常に目標に向かい、研究成果の論文発表まで粘り強くやり遂げられたさやか先生のご努力に感服いたします。今後、ますますのご活躍を期待しています!
なお、詳細は下記の論文に記述されております。ご興味のある方は、ぜひご一読いただければ幸いです。
Saito S, Maeno T, Miyata Y, Maeno T:Medical students’ attitudes toward interactions with the pharmaceutical industry: a national survey in Japan. BMC Med Educ 18: 286, 2018
https://bmcmededuc.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12909-018-1394-9
<日本の医学生の製薬企業との関わりと態度に関する報告>
Saito S, Maeno T, Miyata Y, Maeno T:Follow-up survey of Japanese medical students’ interactions with the pharmaceutical industry. PLoS One 13: e0206543, 2018
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0206543
<日本の医学生の製薬企業との関わりについて2012年と2016年の経年変化>
齋藤さやか, 前野貴美, 宮田靖志, 前野哲博:医学部医学科における医薬品プロモーションに関する卒前教育の実態調査. 医学教育 48: 395-400, 2017
https://www.jstage.jst.go.jp/article/mededjapan/48/6/48_395/_article/-char/ja
<日本の医学部における医薬品プロモーションに関する教育カリキュラムの状況についての報告>