筑波大学附属病院総合診療科 ブログ

フィジカルアセスメント研修、今年も開催中!

2015年12月1日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

昨年にひき続き、前野哲博先生のフィジカルアセスメント研修が行われています。この研修は未来医療GPと新人看護職員研修事業の共催で、医師を除く医療職員・学生を対象に開催しています。
今年も多くの方々(遠くは高萩市からも!)の参加があり、11月18日の「呼吸困難」の回は62名もの参加者が集まりました。「前野先生の講義は分かりやすい」と、看護職だけでなく薬剤師、心理士の方々からも好評を博しています。

研修では全体の流れの説明をした後、症例のロールプレイを見ます。ロールプレイは前野先生が患者さん役をされるので、「よりリアルに場面がイメージできる」との声がありました。自分でアセスメントした後、多職種が混ざったグループワークで検討をします。皆さん、それぞれの知識や経験を持ち寄って真剣にアセスメントを進めていました。

参加者は「これが当てはまる」、「これが違うかな」とさながら探偵のように患者の訴えや様子に、五感を総動員して検討を進めます。中には「病棟でこういう患者さんがいたから」という経験からの判断もありました。前野先生はどのような意見にも、「こういった考えかたもあるよ」と丁寧に答えられ、いつの間にか参加者がどんどんワークにのめり込んでいく様子が見てとれました。

この後もフィジカルアセスメント研修は11月30日(月)「意識障害」、12月10日(木)「頭痛」と続きます。時間は17:30~19:00。各回無料です。事前のお申し込みが必要になりますので、こちらにアクセスお願いします!

http://www.hosp.tsukuba.ac.jp/mirai_iryo/PhysicalAssessment/

前野先生、分刻みのスケジュールの中、毎回丁寧な資料と綿密なご講義をありがとうございます。ご自身のお体も大切に、この後もよろしくお願いします。

 

(看護部 梶山陽子)

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総合診療を学ぶ特訓ゼミ第3シリーズー臨床推論8番勝負ー

2015年11月30日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

11月28ー29日に茨城県大洗町のオーシャンビュー大洗で、総合診療を学ぶ特訓ゼミ第3シリーズ-臨床推論8番勝負-が開催されました。

これは医師・医学生を対象に茨城県が主催し、以前に当グループにも所属していた徳田安春先生が監修されているゼミになります。既に今年は7月と10月に水戸と東京で第1回、第2回が開催されました。今回はケーススタディが中心のゼミでした。

私も講師の一人として参加し、2日目に「悪寒、頭痛、嚥下時痛を訴える61歳男性」と題した症例提示を行い、鑑別診断から治療までを参加者に考えてもらいました。

参加者の約半分が医学生で残りが初期研修医なのですが、驚いたことに参加者のレベルが非常に高く、ほぼすべてのグループが正解に辿り着いていました。その熱心な様子は自分としても大変刺激になりました。

今後、この参加者の中から優秀な医師が育つことを大いに期待しつつ、少しでも茨城に興味を持ってもらい、一緒に診療することができたらとても嬉しいですね。

ゼミの様子はビデオ撮影されており、各講師へのインタビューもありました。そのうちにYou Tubeにアップされる予定とのことで、興味がある方は是非一度ご覧ください。

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(筑波大学 中澤一弘)

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薬ゼミの「糖尿病トータルマネジメント」の前野先生の講義に出席して

2015年11月25日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

先日、薬ゼミの御茶ノ水教室で開催された「糖尿病のトータルマネジメント」の勉強会に参加してきました。薬剤師向けに医師の思考プロセスを学べる場として提供されたものです。

講師は、前野哲博先生です。

 

私は薬剤師で、日頃糖尿病の患者さんの対応をよくしておりますが、ご自身であまり病気のことに関心がない人が多いかなと言う印象を持っていました。

今回の講義は、そういう患者さんの一人を10年間追っていくというストーリーで講義が進められました。

 

患者さんは、当初健康診断でHbA1cなどが少し高いのを承知していながら、しばらくほっておいたという状況からスタートします。

初めての問診で、どういったことを聞いたらいいか?

初めに状況を確認して、どういったアプローチがいいのかを探るのですが、薬剤師としてもそういうことはしている自負がありましたが、医師のつもりで実際やってみると、なにせ抜けが多いことに驚かされました。

でも、抜けが多かったことも、今回の講義で情報を整理できて、今後聞きやすくなったように感じます。

そして、いかに関心の薄い患者さんに、自己理解を進めて、行動変容を起こすかというのは、声のかけ方、タイミング、つまりその人がいるステージに合わせた内容の声掛けをできないと意味がないというのも、新しい知識でした。患者さんに対する言葉かけの重要さに気づかされた勉強会でした。

 

それから、患者さんから聴取した情報を基に、医師がどういう風に考え、その時点でどこに目標を持っていくのか、非常に論理的でわかりやすい内容でした。

 

生活習慣の改善の具体的な提案・フォローアップ、内服薬を処方するのか、処方するなら何をどのくらいの量から始めるのかなど、日頃多くの糖尿病の患者さんの処方箋を受けているにも係わらず、いざ処方箋を書くとなるとこれが意外と書けないのです。

 

それから、最新の薬についても最近の薬のトレンドについても、分かりやすいご講義をしていただきました。

最後に10年見てきた患者さんに、インスリンを処方することになるのですが、昔の考えの人だと、インスリンを打つなんて人生終わり~~だとなる人もまだまだ多いらしく、ここでも声のかけ方が非常に大切ということを学びました。

その人が、その後昼の空腹時血糖が高いという設定でどこを調節するかという場面では、薬剤師として知識が足りなかったと実感しました。

昼の空腹時血糖値が高い場合は、朝のインスリン量を調節するんです。てっきり基礎分泌を足せばいいのでは?と今考えると少し雑な発想をしていましたが、つまり朝のインスリン量を増やして、昼の血糖値のベースラインを標準に持っていくということなんです。

知ってるつもりで知らないことを気づかせてくれるんです、この講義・・。

 

一日を振り返って思うのは、薬剤師は処方箋を受けるという受け身で仕事をされている方が多いかなと思っているのですが、今日の講義は、前野先生からもっと歩み寄って一緒に仕事をしようよという多職種の理解を深めようよというメッセージを感じました。

私も、積極的に医師と連携が取れ、処方提案ができる薬剤師になろうと帰りの電車で誓いました。

 

(大学院 修士1年 佐藤)

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結局,総合診療専門医,って何なの?〜新専門医制度とキャリアパス〜

2015年11月19日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 未来医療GP

2015年11月14日(土)の午後、埼玉医科大学 毛呂山キャンパス オルコスホールでの「結局,総合診療専門医,って何なの?〜新専門医制度とキャリアパス〜」というイベントに、前野哲博教授(講演)と、大塚 貴博先生、高橋 聡子先生と私がシンポジストとして参加し、2017年度から始まる”新専門医制度”について熱く語ってきました。

将来のことについて,不安になったり,心配になったりと見えにくい今の制度に少なからず疑問を抱いている人が多いかもしれません。第19番目の基本領域に ”総合診療専門医” が設定されることが決まりましたが、まだまだ良くわからない。。という方のために、お話をしてきました。

グループワークなどを通じて、総合診療のイメージ、そして新しい「総合診療専門医」について大勢のみなさんと共に考える1日でした。

今回は、現役学生の長谷川君の埼玉医大で総合診療のことを広げたい、という思いと、わたしの「母校で総合診療の風を吹かせたい!」という思いから意気投合して、大きなイベントを企画いたしました。

 当日は、講師を含めて30人以上の参加者がおり大盛況でした。わたし自身も母校の総合診療の先生ともお話することができ、とても有意義でした。
 特に前野 先生の「総合診療とはまるごと診ること」の話は、学生にとってもとてもわかりやすかったとようです。また大塚先生には、企画段階から何回か埼玉医大まで一緒に足を運んでもらい、ありがとうございました。さらに埼玉県出身の高橋聡子先生にもきてもらい学生と意見交換してもらったりしました。
 ちなみに私は、自分のキャリアを話ししたのですが、大森医院のときにテレビ出演した時の裏話?ネタで少し笑いがとれました。
とにもかくにも筑波総診グループとして、母校に貢献できたことが何よりうれしかったです。
ちなみに筑波土産にブルーベリーのお菓子を買っていきました。
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(スタッフ 高木博)

 

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電子書籍化決定!阪本ら分担執筆の書籍『総合診療専門医のカルテ』

2015年11月14日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 水戸, 未来医療GP

阪本が、分担執筆をしました『総合診療専門医のカルテ - プロブレムリストに基づく診療の実際』が、
多くの読者から好評をいただいているそうです。ありがとうございます。

画像クリックで、中山書店の本書紹介ページにジャンプ

なか見 紹介>(上記ホームページより)

 

電子書籍化の強い要望を受け、電子書籍版の刊行が決定しましたと、出版社より連絡がありました。

おめでとうございます!

電子書籍化により、検索機能などの利便性が向上し、本書をさらに広く活用できるようになります。

これは、2ページ見開きで再現された総合診療専門医の診療録(カルテ)を紹介しながら、Common diseaseのマネージメントをはじめ、患者・家族のケアなど、
ライフサイクルに応じた包括的なケアを実践するためのアプローチをていねいに解説した、おそらく唯一の画期的な書籍だと思います。

初学者にも分かりやすく、読みやすいよう要点が絞られております。

なお、筑波大学総診グループでは、阪本 直人の他に、吉本 尚、浜野 淳、中澤 一弘 らが分担執筆しております。
この調子だと、『帰してはいけない外来患者』のように、
そのうち、韓国語版に翻訳されて、アジア進出を果たすかもしれません。

『帰してはいけない外来患者』 編集:前野 哲博(筑波大学 総合診療グループ) 他 (医学書院)

書籍紹介ページ

 

阪本 直人(筑波大学 総合診療グループ、日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医・指導医/日本内科学会 内科認定医・指導医)

 

 

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市民公開講座『生活習慣と健康長寿 ロコモってな~に?』

2015年10月31日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

本日、平成27年度 茨城県生活習慣病予防対策推進事業 地域フォーラム
つくば市医師会 筑波大学医師会 主催 市民公開講座が行われました。

冒頭の会長挨拶には、筑波大学附属病院長 松村 明氏より行われました。

第一部は、筑波記念病院 病院長 長澤先生を座長に『健康長寿をのばそう』テーマに3人の講演。

はじめに、『ロコモティブシンドロームとは』をテーマに、筑波学園病院 病院長・整形外科 原田先生。
次に、『健康長寿について学ぼう』をテーマに、阪本。
そして、『サプリ不要な健康長寿食』をテーマに、栄養士の中島氏より講演が行われました。

 

 

私は、『健康長寿について学ぼう』のテーマで、次のような講演を行いました。

20世紀に平均寿命が、50歳から80歳へと30歳も伸び、先進諸国の中でも最も著しい
平均寿命の延伸を果たした日本。2015年現在、100歳を超える人口が6万人となったが、
その要因には何があるのかについて、解説しました。

次に、加齢には「病的な加速」があることを紹介し、加速させる要因について紹介しました。

その後、平均寿命と健康寿命の間には、男性で約9歳、女性で約13歳の溝があることを紹介。
この溝は、「要支援・要介護状態」を意味することを紹介しました。

その原因には、【メタボリックシンドローム】と【ロコモティブシンドローム】が、大きく関わっており、その対策のために出来る具体的な方法を紹介しました。

次に、「健康な年齢の重ね方とは」をテーマに、私たちのお手本、100歳を超える実践家からのメッセージを紹介。

講演の最後には、会場の皆さんへ『・・・しかし、健康寿命を延ばすことが私達の目標でしょうか?』と質問を投げかけました。
『たとえ病気を持っていても、肉体的にも精神的にも個人としても、全体的に “元気” であり、生きがいや人生の目標を持ち、健やかに暮らせる社会。
何歳になっても役割が持てるような家族関係や地域づくり、社会づくりも大切なのではないでしょうか?』と提案し、私の講演を終えました。

第2部は、「“ロコテスト”と“ロコトレ”の実際」をテーマに、スポーツトレーナー野口氏より、
実演を交えた講演が行われました。

 

第3部は、パネルディスカッション
座長は、川井クリニック理事長 川井先生、坂根Mクリニック院長 坂根先生。
パネリストは、第1、2部の講演の演者に加え、市民代表のお2人が参加され、会場からの質問にお答えしたり、パネリスト間のディスカッションなどが行われました。

 

その後、第4部は、場所を移して健康フェアが行われました。
先ほどのパネリストに直接健康相談が出来るブースと
ロコテストをはじめとした参加型の学習コーナーが人気でした。

多くの参加者からは笑顔が溢れ、大盛況の内に幕を閉じました。

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第4回総合診療塾に参加

2015年10月29日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

10月26日、オレゴン健康科学大学の大西恵理子先生に、APC(アドバンスケアープラニング)について、総合診療塾をおこなっていただきました。
APCとは意思決定能力低下時に、自身への対応をどうするか、について考え話し合い実行するプロセス全体をさす言葉で、日本ではまだ一般的ではありませんが今後重要になっていくと考えられます。
これまでも終末期について患者様やご家族と話し合い看取る中で「死について真っ向から論じていいのか」「家族に終末期の治療について決断させてよいのか」と考え悩んでいたことに対し、「死を考えることは生を考えること」「家族が「自分が殺した」と思わないように本人の意思を表明しておく」という考えを教えていただき、大変貴重な経験となりました。
参加者は医学類の中でも低学年の学生が多く、私がいかに医療者側の視線に偏ってしまっているかを話し合いの中で気がつかされ、非常に有意義なディスカッションを行うこともできました。
当たり前のことではあるものの、話し合いの中で人生観のちがいが浮き出ており聞いているだけでもとても楽しい時間でした。
一番印象的だったのは講演後の私の質問に対し「本人がすべてを決める必要があるわけではない。誰かに任せる、と意思表明するならそれで一つの意思です」と答えをいただいたことでした。
何かを必ず決めなければいけないわけではない、というのは目から鱗であり今後も肝に命じていこうと思います。
今後も医療を行うにあたって、とても大切なことを学ばせていただいたレクチャーでした。
大西先生は貴重なお時間の中、多くを教えていただき誠にありがとございます。
(レジデント 任 明夏)

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第10回一般用医薬品セルフメディケーションシンポジウムに 参加してきました!

2015年10月26日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

近年、注目を集めているセルフメディケーション。

 

医療費の抑制、コンビニ受診の減少、地域住民のQOLの向上など様々な効果が期待されていますが、依然として普及には様々なハードルがあると言われています。

 

そこで今回のシンポジウムでは、「セルフメディケーションの現状と課題」「セルフメディケーションにむけたドラッグストアの役割」「健康づくり支援薬局の役割」など様々なテーマで、セルフメディケーションの必要性や普及のための方策に関する講演が行われました。

なかでも特に印象に残ったのは、「日本の皮膚科治療の現状について」という帝京大学医学部皮膚科の渡辺晋一先生の講演です。

 

「日本の皮膚科治療は、行うべき治療が行われておらず、行うべきでない治療が行われている。」という問題提起をされたうえで、「今後は、安い・有効・安全と世界で認められている薬を導入し、日本でしか効能が認められていない薬剤を保険の適用から外して自費にすることが必要ではないか?」というご提言をされました。

なるほど、一口にセルフメディケーションといっても様々な目的やアプローチの方法があり、たくさんの可能性が秘められているのですね…。

他にも興味深いお話が多く、大変勉強になりました!

お誘いくださった釋先生、堤先生、阪本先生、本当にありがとうございました!

 

阪本先生撮影

なお、一般用医薬品セルフメディケーション振興財団では来年度も助成を募集します。募集期間は平成27年3月1日~平成27年4月30日(消印有効)ですので興味のある方は是非!

 

・公益財団法人 一般用医薬品セルフメディケーション振興財団

URL:http://www.otc-spf.jp/application/index.html

 

フロンティア医科学専攻修士2年 川口修平

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大西先生のレクチャー「非癌性慢性疼痛コントロールにオピオイドの適用はあるのか?」

2015年10月22日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

大西 恵理子先生の朝レクチャー

「非癌性慢性疼痛コントロールにオピオイドの適用はあるのか?」

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本日は、米国のオレゴンで家庭医としてご活躍中の大西先生のレクチャーです。

私の勝手なイメージですが、いろんなことが米国は進んでいるんだろうな~って思っていました。
今日は、そんな僕のイメージを覆す、米国での疼痛治療における医療用麻薬の実態を知ることができました。

なかなか聞けないお話でしたのでブログに載せたいと思います。

日本では、慢性疼痛にいわゆる麻薬(強オピオイド)をよく目にするようになったのは、フェンタニルの貼付剤が保険適応になってからなので、ごく最近のことと思います。

実は、米国では早くから製薬企業などのプロパガンダなどもあって、1999年~2010年まででオピオイドの販売が4倍になったそうです。
ちなみに、米国での使用量は、日本のなんと27倍(2010年)もあるそうです・・。

日本では、基本的に癌性疼痛の治療しか認められていないオピオイドがほとんどですが、米国では、急性疼痛はもちろん、非癌性の慢性疼痛でも使用するそうです。

びっくりなのは、オピオイドを歯科治療、骨折や腹痛に対しても使用しているそうです。
急性疼痛、特に腰痛治療の使用では、なんと半数の人は5年以上服薬している・・・使用の慢性化という実態もあるそうです。

大西先生のいらっしゃるオレゴンでは、患者さんの5人に1人がオピオイドを飲んでいるそうで、
疼痛の苦しみから開放される患者さんがいる一方で、望ましくない事態も起きているとのことでした。

患者さん側が疼痛のいろんな状況で、オピオイドを使用してきた経験があると、
必ずしも必要ではない疼痛マネージメントの際にもオピオイドを強く希望する患者さんもおられるそうです。
「家庭医としては出したくないけど・・どうしよう」という葛藤がすごく伝わってくるお話でした。

日本も今後同じ道をたどらないかやや心配ではありますが、一番の救いは法律の縛りのおかげで、
国民全体が使わない生活が当たり前と思っていることと思います。
ある意味、日本は救われたな~と実感するお話でした。

今日は、なかなか聞けないお話を聞けてとても参考になりました。
ありがとうございました。

 

文章:筑波大学大学院 地域医療教育学(総合診療) 修士1年 佐藤 卓也

編集:筑波大学大学院 地域医療教育学(総合診療) 講師 阪本直人

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「検診結果の見かた」神栖市うずもコミュニティーセンター

2015年10月22日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

10月15日に、神栖市うずもコミュニティーセンターにて、「検診結果の見かた」というタイトルで、
住民の方々にお話させて頂く機会を得ました。
 
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コメディカル以外の方に対してお話をさせて頂く機会は、外来を除くと、
これが初めてであり、とても緊張いたしました。

 

薬剤に関する質問は、これまで外来では、多く聞かれていましたが、今回は病院というセッティングではないため、生活習慣改善に関する質問が特に多かったです。

 

参加者の方々は、問題意識を持たれた方が多く、日常生活に根付いた運動、食事での改善のポイントを具体的にお答えするのがとても難しく感じました。

 

今後は外来でも具体的なアドバイスができるように、今後は勉強しなければならないと感じました。
最後になりますが、横から助け船を何回も出して頂いた横谷先生ありがとうございました。

 

文章:シニアレジデント2年 日吉/編集:指導医 阪本

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オレゴン健康科学大学の大西恵理子先生のレクチャーを受けて

2015年10月22日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

10月22日朝、オレゴン健康科学大学の大西恵理子先生に
麻薬処方に関するテーマで日米比較も交え、レクチャーをしていただきました。
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日本では従来、麻薬を検討する場面は癌性疼痛がほとんどでありましたが、
近年、麻薬施用者免許なしに処方ができる弱オピオイド入りの鎮痛薬が登場したことで、
外来診療の場面でも、痛みで苦しむ患者さんへ使用できる場面が、以前より増えたように思います。

 

米国では、1980年代に、それまでの疼痛コントロールが不十分であったという反省から、
使用が急速に普及し、現在では歯科治療に伴う強い痛みにも麻薬が処方されるとのことでした。

 

特に印象に残っている言葉としては、
抗生剤の使用と同じようにしっかりと適応を考えて処方する必要があるという言葉でした。

 

貴重なレクチャーありがとうございました。

 

 文章 シニアレジデント2年 日吉/編集 指導医 阪本

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一般市民を対象に「健診結果から見える生活習慣」を話してきました@神栖市

2015年10月20日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

神栖市保健・福祉会館に、指導者の春田先生とご一緒に、健診結果の見かた・生活習慣病の講演に行ってきました。
大学総診での午前の初診担当を終えて早めに切り上げ、大雨が降る中、神栖市保健・福祉会館に向かい、2時間弱で到着しました。
早めに到着したため、会場には参加者はまだ1人も来ておらず、余裕を持って準備を進めることができました。
これまで大学などで医学生、研修医を対象にしたレクチャーや、上級医へのプレゼンテーションを行う機会は多かったですが、
一般市民向けのレクチャーは今回が初めてで、内容を詰め込みすぎず、分かりやすく飽きさせない内容になることを心がけて、
自分のレクチャーの進め方に合うように、既成のスライドをその順番も含めて作り変えました。
また事前に打ち合わせを行い、何度もイメージトレーニングをしてから本番に臨みました。
最終的に参加したのは、地域住民13人でした。
今回は「健診結果から見える生活習慣」と題して、健診結果と生活習慣、
その先にある生活習慣病(特に糖尿病、脂質異常症、脂肪肝)と、致死的な心疾患、脳血管疾患などの関係、
その進行を予防するための食事・運動のポイントについて講義を行いました。
前半、後半に分けて途中休憩を挟んで1時間30分ほどでレクチャーする予定でしたが、
前半が思いのほか早く終わってしまったため、後半の最初に前半の復習をし、参加者の理解を助ける工夫をしました。
講義の最中、リアルタイムでの反応があまり得られなかったのが想定外でしたが、
市民の皆さんは熱心に講義を聞いて下さいました。
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参加者には1人1枚質問用紙を配り、質問があれば記入して出していただいたのですが、
ほぼ参加者全員から質問がありました。講義が予定よりも早く終わり、時間が余っていたため、
全ての質問に丁寧に答えたところ、結果的にこれが非常に好評でした。
今回の講義に参加する動機として、自分自身の健診結果について詳しく知りたいという気持ちが
意外に重要であることが新たな気づきでした。
また、健診結果でBUNが低いのは何が問題なのかという質問があり、私は「血中BUN」と即断して、
「低い分には問題ない」と答えてしまいましたが、実はこの健診では「尿中BUN」が測定項目に含まれていて、
質問の中のBUNは実は「尿中BUN」であることが後に判明したという事例もありました。
健診結果の講義を行う場合には、事前に健診項目について把握しておく必要があるということが、
今回の反省点でした。
事前には少し緊張していましたが、本番が始まった後は、流れに乗って最後までスムーズに進めることができました。
今回の講義で、地域住民に対して健康への意識を高めて生活習慣を予防することの重要性とその具体的な方法について
啓発することに貢献できたのではないかと思っています。
また今回の講義で、疾病予防のための地域住民への啓発活動も総合診療医の大切な役割であることを
改めて実感することができました。
また機会があれば、地域住民を対象にした講義・講演を行い、健康増進・疾病予防に関わることができればと考えています。
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第3回医学生のための 総合診療塾「学生に知ってほしい緩和ケアその1」

2015年10月9日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

925日金曜の夜に、平成27年度第3回医学生のための 総合診療塾「学生に知ってほしい緩和ケアその1」を開催しました。

 筑波メディカルセンター病院 緩和医療科と筑波大学 総合診療科 緩和ケアコースの若手医師3人(川島夏希、東端孝博、大北淳也)で企画しました。対象は医学生45年生を中心に少人数で、総合診療や緩和ケアに興味のある学生に知ってほしい緩和ケアの知識を伝えることを目標に、濃厚な内容のワークショップとなりました。

 今回の特徴としては、一人の患者さんについて、時間の経過で状態が変化する中で、3つのタイミング(緩和ケア病棟へ入院時、在宅への移行の検討時、自宅でのお看取り)それぞれの場を取り上げて討論を行ったことです。非常に興味深い構成にできたと思います。

 

ワークショップ1 全人的苦痛(total pain)

予後3週間で、全人的苦痛をテーマに、緩和ケア病棟入院時に、ある患者さんにどのような苦痛があるかを検討しました。

 

ワークショップ2 在宅緩和につなげる

予後2週間弱で、在宅療養の検討をテーマに、週単位で状態が変化していときに、在宅療養を希望した時に可能かどうか、どんな準備が必要かを検討しました。

 

ワークショップ3 緩和における家族ケア

予後2,3日で、家族ケアをテーマに、在宅で過ごして日単位の変化となったとき、家族にどんな苦痛があるか、どのように家族をケアするかを検討しました。

 

2時間の限られた時間の中で盛りだくさんの内容になりましたが、患者さんの状態の変化を意識しながら、今後学生に使っていってもらえそうな緩和ケアの知識や考え方、取り組み方を伝えられたと思います。

参加者からは、「緩和医療科の医師がどのようにアセスメントしているか、どのように取り組んでいるかの実際を具体的に学べた」「家族のケアの重要性について今まであまり意識してこなかったことに気づかされた。とても大切だと思う。」との感想をいただきました。

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医学生の緩和ケアを学びたいとのニーズは多く、次回は1026日(月)18時からオレゴン健康科学大学家庭医療科大西恵理子先生による「学生に知ってほしい緩和ケアその2~自分らしく生きるためのAdvanced Care Planning」を開催、さらには、1121日の第2回総合診療★家庭医療全国公開セミナーin Tsukubaでも、さらなるテーマを設定して緩和ケアのセミナーを実施の予定です。

http://www.hosp.tsukuba.ac.jp/mirai_iryo/20151121-forum.php

 

こちらにも是非ご参加下さい!

(文責 筑波メディカルセンター病院 緩和医療科 川島夏希、筑波大学附属病院総合診療科 屋敷明由美)

 

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北茨城で「医療の3要素」ワークショップを行いました

2015年10月8日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

9月18日の夜、北茨城市役所4階会議室にて、北茨城市コミュニティケア研究会(隔月で開催されている北茨城市の多職種連携のためのネットワーク構築を目的とした有志の勉強会・交流会、通称コミ研)で「医療の3要素~ワークショップで健康な街づくりを考えよう」と題したワークショップを行いました。
地域のケアマネジャー、訪問看護師、ヘルパーなど様々な職種の方が続々と集まり、78名もの大盛況となりました。ちょうどその日が月1回の家庭医療センター勤務だった我らがボスの前野先生、研究の下見に来ていた大学院生の松下さん、忙しい病棟業務を縫って市民病院勤務中の稲津先生、大学勤務の日にもかかわらずつくばから横谷先生も参加してくれました。家庭医療センターのベテランナース3名はスタッフとして事前準備から設営、ワークにも参加しつつ当日の運営と頼もしく働いてもらいました。

例えば医師不足を補うために出来ることは何か?といったことをグループごとに想定した条件の街で考えてもらったのですが、皆さん一生懸命考えて話し合って「わが街」をアピールしてくれました。医師や行政が考えるような枠組みとは全く異なるユニークなアイデアがたくさん出されて新鮮でした。感想でも、「ワークショップが楽しかった」「多職種で意見交換できてよかった」と満足してもらえた様子がうかがえました。また、「自分から発信する」「(医療職以外の)職種としてできることがある」など、この日のワークで伝えたいメッセージがしっかり伝わっていたことが講師として嬉しかったです。

コミ研で何か講演をと頼まれた時に、一方的な講演ではなくワークショップをさせてほしいと申し入れて快諾してもらえたので、3年くらい前に思いついて温めていたワークショップを初めて形にしたのが今回でした。

前野先生には「感動した。設定もワークもメッセージも全てが良かった」と誉めちぎってもらえて、もしかしたら来年から医学部の授業に採用されるかもしれません(というわけでワークの詳細は省きました)。その後も話は膨らんで、もともと住民向けのワークショップなので、このネタで全国行脚しよう!などとすっかり盛り上がりました。
今回の企画が、自分や参加者にとって本当の目的である「住民を巻き込む」ことに少しでも近づくきっかけになればいいなと思っています。

白熱したワーク中の様子

白熱したワーク中の様子

終了後にスタッフ一同で

終了後にスタッフ一同で

2015年10月1日 北茨城市民病院附属家庭医療センター 宮澤 麻子

 

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希望の星 医療系を目指す高校生たち

2015年10月2日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

10月1日に、水戸市中心部にある水戸葵陵高等学校にお邪魔し、「医師講演会」をさせていただきました。
医歯薬コースの1,2年生100名が参加してくれました。
このコースの生徒さんの8割は医療系職種を目指して進学するとのことでしたので、いろいろな職種を紹介できるような内容にしました。

はじめに、突然自宅で倒れて救急搬送された方について、生徒の皆さんに診断してもらいました。
1年生もビックリするくらい的確な臨床推論をしてくれましたし、2年生は(さすが上級生!)、より詳細な症状から診断を深めてくれました。

IMG_4186ブログ用次に、この方が救急室に運ばれ診察と検査を受け、入院して治療をし、退院の準備をするという3つのシーンを辿って、どんな医療職が活躍するか、話し合って発表してもらいました。その中で、「妻の●●さん」とか「本人の▲▲さん」と答えてくれたグループもあって、思わず、「素晴らしい!!」と叫んでしまいました。チーム医療の心を分かっているな~、と感心しました。

個人ワークもグループワークも熱心に取り組み、質問もたくさんしてくれて、とても楽しく講演させていただきました。

超高齢社会を迎え、医療は「命を救う」役割から「生活を支える」役割へ比重を移してきます。たくさんの保健・医療・福祉関連職種と地域住民と、繋がりを深め、チームワークで取り組んでいかなければなりません。
また、医療職は理系かと思いきや、ScienceだけでなくArtの思考を多く求められる職種です。

それを担っていってくれるであろう希望の星に、たくさん出会った講演でした。

横谷省治

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第3回・総合診療塾「学生に知ってほしい緩和ケア1」導入編

2015年10月6日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

第3回・総合診療塾:「学生に知ってほしい緩和ケア1」導入編に参加しました。

レクチャーはワークショップ+講義形式で、ワークショップは、①全人的苦痛、②在宅緩和につなげる、③緩和における家族ケアの3本立てで、1つの症例(57歳女性・進行卵巣癌・腹膜播種で予後は3週間程度の見込みという設定)について、①→②→③の流れに沿って行われました。

「①全人的苦痛」では、患者本人および家族の苦痛を、身体的苦痛、精神的苦痛、社会的苦痛、スピリチュアルペインの4つに分類しました。これらは明確に分類することが困難な場合も多いですが、このような分類を試みることの意義として、様々な苦痛をもれなく抽出すること、それぞれの苦痛に対して具体的な対応を考える際の参考になることなどが挙げられていました。

一度緩和ケア病棟に入院した患者でも、退院できる患者は約20%ほどいますが、退院するためには様々な条件や準備が整うことが必要で、「②在宅緩和につなげる」では、一度緩和ケア病棟に入院した患者が自宅での生活を希望し、退院を考慮する場合、どんな準備が必要かをグループごとに話し合いました。家族の介護力の問題、介護保険・費用等の問題、ケアマネージャーの介入、訪問診療・往診、訪問看護・介護等のサービスの導入、介護用ベッドなどの物品、家屋構造の確認(車椅子で移動可能かなど)が挙がりました。

緩和ケアにおいて患者だけでなく家族のケアも重要で、「③緩和における家族ケア」では、日に日に衰弱していく患者を前に、「もうだめなのか」という夫と、娘が徐々に衰弱していくことを悲しんでいる両親、何もさせてあげられないと無力感と悲しみに陥る3人の息子たちに対して、往診医という立場でどのような声かけをするかを話し合いました。声かけは難しいですが、例えば、「何もさせてあげられない」という息子たちには「あなたたちが頑張っているから、お母さんはこうしてご自分の希望通り、お家で過ごせているんですよ」とか、介護疲れがあるようであれば、「あまり無理をしないで下さいね」と声をかけるのも良いのではないかという意見もありました。また声かけが難しくても、家族の話に耳を傾けて、その思いをしっかりと受け止めてあげることも大切だという意見は多かったです。結局、「家族ケアにおいては患者単位ではなく家族単位で取り組む必要があり、医療者は患者とその家族について配慮する必要がある。家族ケアとは、家族が「負担が少なく」、「今後起こりうる事態に対する準備が整っている」状態でいられるように支援するアプローチのことである」ということでした。

このような視点は多くの医師に求められると思いますが、特に総合診療医に強く求められるものだと思います。
私自身は苦痛に対する配慮、退院調整(在宅医療、サービスの調整)、家族への声かけなど、部分的には市中病院の入院診療で日常的に行っていたことも多かったのですが、その具体的な方法論については体系化せず、「なんとなく」行っていた状況でした。しかし今回このレクチャーを受けて、緩和ケアのアプローチで必要なことが、しっかり言語化、体系化でき、頭の中で整理できたのが大きな収穫だったと思います。学生向けのレクチャーでしたが、後期研修医としても非常に勉強になる内容でした。今回のレクチャーで学んだことを今後、診療で活かしていきたいと思います。

S2 海老原 稔

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「地域で次世代の医師を育てる」リーフレット完成

2015年10月7日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 水戸, 未来医療GP

筑波大学 医学類の学生(医学生)は、多くの方のご理解、ご協力のもと、
茨城県の各地の医療機関で実習させていただいております。

 

このたび、
地域クリニカル・クラークシップ実習の協力医療機関に配布するリーフレット
『地域で次世代の医師を育てる』が完成いたしました。
このリーフレットは、
通院中の患者さんやご家族に向けて、
医学教育へのご理解、ご協力の呼びかけと共に、
地域で未来の医師を育ててゆくことの意義をご説明したものです。
このリーフレットを通じて、
住民たちも協力して、皆で医療者(医学生、レジデント)を育ててゆくことの
意味と重要性を理解し、それが当たり前の文化へと育ってゆくといいですね。

 

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製作委員会メンバー

 

筑波大学 医学類教員/総合診療グループ指導医 阪本直人

 

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健康教室で北茨城防衛軍!

2015年10月2日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

さる7月17日、北茨城市民病院および附属家庭医療センターで研修中のレジデント斎藤剛先生と一緒に、北茨城市関本公民館で住民向けの健康教室を開催してきました。

斎藤先生は、元救急隊員である公民館長さんの熱い要望をうけて打ち合わせをしたり、家庭医療センターのカンファレンスの後に私と流れの確認や作業分担をしたりと、多忙な病院業務の合間に準備をがんばりました。当日は猛暑の中、29名が集まってくださいました。扇風機フル稼働と窓全開でお茶を配りながらという環境にもかかわらず、皆さん熱心に話を聞いてワークにも積極的に取り組んでくださいました。頭痛や胸痛の緊急対応から生活習慣病の予防まで盛りだくさんの内容でしたが、質問だけでなく「自分はウォーキングを毎日している」といった自発的なコメントが出るなど盛り上がった120分でした。斎藤先生の考えた「皆さんが北茨城の健康防衛軍」=今日知ったことを周りの人にも教えてみんなで自分の体を自分で守ろう、というこの日の最大のメッセージも強いインパクトで伝わった様子でした。

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そして公民館スタッフ2名、市民病院および家庭医療センタースタッフ4名を合わせた35名全員に斎藤先生が名前を手書きした北茨城防衛軍の認定証を渡して終了となりました。8月の市報にもこの健康教室の様子が掲載され、認定証のことが書かれていました。後日、家庭医療センターの事務室にはスタッフがもらった1枚が飾られていて、喜んでもらえた様子が伝わってきました。斎藤先生はこれを機に、市民病院の他大学からの若手医師もこういった活動を是非やった方がいいと声掛けをしてくれたので、ヘルスプロモーションの輪がこれからも拡がっていきそうです。
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北茨城市民病院附属家庭医療センター 宮澤 麻子

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大澤亮先生、利根町からの旅立ちです

2015年10月1日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 利根町, 未来医療GP

利根町国保診療所の小曽根です。

9月から10月は、異動になる方も多い時期ですね。利根町国保診療所でも、4月から研修されてきた後期研修医2年目の大澤亮先生が最終日を迎えました。

 

最終日には、大澤先生に振り返りのプレゼンテーションをしてもらいました。

初めに、大澤先生が物理系の研究者から医師を目指した経緯、学生時代の思い出、筑波で後期研修を始めた経緯などを語ってもらいました。大澤先生が、一貫して人の心の成長や教育に興味を持って進んできたことがよく分かりました。

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今回の半年間の診療所研修では、0歳から99歳までの診療、訪問診療、施設での看取り、ケアマネさんとの連携などに積極的に関わってもらいました。その中で、思春期の心の問題、患者さんの生き方を見据えたケア、メジャーからマイナー、急性期から慢性期のケアまで、本当に幅広く学んでもらえたようでした。隣で見ていても、半年間で頼もしくなりました。

 

あっという間の半年間で、患者さんやスタッフからも残念だという声を聞きますが、今回の経験を生かして飛躍していってもらえたら嬉しいです。

スタッフ一同、心より応援しています(^_^)

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文責 小曽根早知子

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神栖市矢田部公民館で住民向け健康教室「検診結果の見方」

2015年8月25日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

神栖市矢田部公民館で、「検診結果の見方」と題して、健康教室を行ってきました。

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参加者は、25名程度。
ほとんどが女性で、皆さん自主的にご参加くださった方々です。

神栖市は基幹病院が少なく、医療機関へのアクセスも困難な場所柄もあり、予防は重要なテーマです。

肝臓、アルコール、高脂血症、アルコール、糖尿病とテーマ別に解説を行い、生活習慣病予防について、

阪本先生と分担して、お話ししました。

 

皆さん真剣に聞いていらっしゃり、私はカチコチに緊張。

所々で頷きながら聞いてくださっている姿に励まされつつ終了しました。

 

できるだけ、わかり安く説明したつもりですが、もっとかみ砕いて説明できたのではと反省。

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次回参加の機会があれば、もっとわかりやすく説明できるようにがんばります!

 

文章:荻野 シニアレジデント

編集:阪本 スタッフ

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