筑波大学附属病院総合診療科 ブログ

山田先生の論文がacceptされました

2026年5月4日テーマ:学術活動(学会発表・論文・書籍), 筑波総合診療グループ, 笠間

つくば総診の山田です。
この度、Journal of General and Family Medicineでimageがacceptされました‼これこそ臨床医だよなーというワクワクした投稿になります。是非ご一読ください‼

Gastric Outlet Obstruction Caused by PEG Tube Malposition: Contrasting Aspirates as a Diagnostic Clue

訪問診療に行っている多系統萎縮症で気切、胃瘻をしている方が、腹部が膨満し張っていると往診依頼がありました。嘔吐あり、腹部エコーで胃のみ張っているあり。上部消化管閉塞を疑い胃瘻からドレナージしようとしましたが、胃瘻から出てくるのは胆汁様の液体…?症状良くならず胃管を入れるとやや黒色の液体…?

胃管から引ける液体と胃瘻から引ける液体の色がなぜか違う?

診断が全くわからないため自院に来てもらいCTをとると、胃瘻のバルーン部分が幽門に嵌りこんでおりました…
あー‼ 胃と十二指腸が胃瘻チューブで分断されていたのか…それで胃管からは胃液が、胃瘻から十二指腸液が引けたのか…‼

その場で指導医稲葉先生と一緒に調べるとBall-valve症候群という病態があることを知り、内視鏡の直視下で幽門部に迷入している胃瘻チューブを整復したところ速やかに症状は改善しました。
この経験の下、「腹部膨満、嘔吐のある胃瘻患者で、嘔吐物と胃瘻排液の色が違うならば、在宅で胃瘻チューブの位置を正せば治せる可能性がある」と考えました。患者さんの負担を減らせる‼ととてもワクワクしました。

その日のうちにimageの原案を作りました。
一重に、その時のワクワクという感情が冷める前に、文書に落とすことを背中を押してくださり、その後も伴奏いただいた稲葉先生のおかげです‼本当にありがとうございました。

また、この事例を経験した後に、TSAC(Tsukuba Soshin Academic Cafe)という「とにかく楽しく気軽なカフェのような場で、筑波グループ関連の様々な方が集まって交流して刺激しあい、それぞれの明日からの学術活動の刺激としてもらう事がコンセプトの会」で、同じ様な症例を経験した仲間とディスカッションし、その仲間が日本プライマリケア連合学会関東甲信越ブロック地方会で大会長賞を受賞したのはとても嬉しかったです。

「症例を経験し、仲間と情報交換し、世の中に発信し、患者さんに還元していく」。引き続き、そんな組織をみんなで作って行けたら素敵だなーと思っています‼

改めましてご指導くださった先生方に改めて御礼申し上げるとともに、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

笠間市立病院 山田辰樹