筑波大学附属病院総合診療科 ブログ

土浦市の多職種連携研修会に参加しました

2015年12月24日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院

12月19日(土)に、土浦市在宅医療・介護連携拠点事業である、地域リーダー研修会に講師として参加してきました。
この研修会はその名の通り、土浦市が主催する、在宅医療に関わる地域リーダー養成のための多職種連携の研修会です。
参加者は約40人で、皆さん在宅医療の現場で活躍している多職種の方々でした。
当グループの吉本先生、春田先生が中心となり、「連携を推進するためのグループワーク」をテーマにして準備を進めていました。
そして今年は、私山本と春田先生が勤務している笠間市立病院や、そのご縁から笠間市の地域包括ケアセンター、ケアマネ会から合計12人の多職種講師を招き、グループワークに協力してもらいました。当日は医師、看護師、薬剤師、作業療法士、言語聴覚士、ケアマネージャー、社会福祉士などたくさんの職種がずらり。普段から活気のある笠間のメンバーですが、今回もこのワークショップから学ぼう!という意欲に溢れており、開始前の控室は異様な熱気に包まれていました。
前半のグループワークは、他職種のことを知るという目的で、各班に1人ずつ異なる職種を割り振り、その職種の仕事内容や視点、背景などについて、班でディスカッションをしながらポスターを作成する作業を行いました。そして完成した7つの職種ポスターを皆で見て回りました。
知っているようで知らなかった仕事内容や、普段どのようなことを意識して仕事をしているかなど、新たな発見があったようです。また、実はこんな事困っているんだよね、他の職種の人にここを分かってほしい、などの小さな裏話?をしているグループもありました。
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後半は、まず自分がどの様な連携に関わっているかを再確認してもらい、その後笠間市での連携に関わる3事業の紹介を聞きました。その1つ、ケアマネ会では、テーマごとに集まって話すことが出来るワールドカフェ形式の「ケアカフェ」という企画を考えているようです。まもなく始動との事で、楽しみですね~。
そのような話を聞いたうえで、今後に生かせる連携の工夫をグループごとにさらに考えてもらいました。皆さんそれぞれが困難に感じていることをたくさん抱えており、どうすれば問題解決できるか、議論は盛り上がっておりました。
印象的だったのは、このようなワークショップの場で感じた「もっと連携しよう!」という気持ちも、職場に帰ると日常に埋もれてしまいそうだけれど、まずはこの研修会の話題を出して同じ思いの仲間を増やしていこう、と言う意見でした。なるほど、自分も院内外関わらず、人との対話を大事にしよう、と思いました。
皆さん3時間の長丁場、お疲れ様でした。
異なる市の現状を知ることが出来て、お互いにとても刺激になったようです。
このような機会をいただいた土浦市の皆さま、そして協力してくれた笠間の皆さま、ありがとうございました。

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(スタッフ  山本由布)

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総合診療塾「高齢者へのアプローチ」

2015年12月7日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 未来医療GP

2015年12月4日に総合診療塾として「高齢者へのアプローチ」をテーマに90分のセッションをしました。
準備段階から春田先生に具体的かつ的確なアドバイスをいただきながら、作らせていただきました。自分の中でこういうことを伝えたい!と思うぼんやりとしたことをミーティングを繰り返し行っていただく中で、言語化し、セッションという形に仕上げるという経験もすることができ私として学ぶことがとても多くありました。
セッション内容は、①身体的疑似体験 ②事例検討 ③認知的疑似体験の三本立てです。
①では高齢者体験セットを用い、関節可動域や視力、聴力、筋力が低下した状態を疑似的に作り、「2階にあるお薬を取ってこよう!」という課題に取り組んでいただきました。身体的に疑似体験した方もその方を介助した方にも、身体的機能低下した状態で普段の生活を営むということの大変さや生活場所に潜む転倒などのリスク、現在の自分の状況との違いなどを感じていただけたのではないかと思います。
②では、内服1剤のみで血圧コントロール良好だと思い込んでいた80歳男性が、半年前に転倒した後から外出しなくなったという家族からの訴えという事例をもとに、なぜ外出しなくなったのかを一緒に考えていきました。その背景には、身体的機能低下だけではなく、認知機能の低下や心理的、社会的背景が絡んだ本人独自の物語があるということ、高齢者の虚弱性という概念を共有できたのではないかと思います。
③では、「振り子」という、ある夫婦を描いた動画を視聴していただきました。
ライフサイクルの中での高齢者として捉えることの大切さや各世代が抱える発達課題(エリクソンの発達課題)を題材の春田先生にお話しいただきました。その中の老年期が抱える統合性と絶望という課題を医療者が、「人生の聞き手」になることで少しサポートできるのではないかということを感じました。
参加者は身内も含め6名でしたが、学生から初期・後期研修医、ベテラン医師、家族の看取り経験のある非医療者の方とバラエティに富んでおり、いろんな視点や経験からの意見が出てディスカッションが盛り上がったように思います。
さらに今後もこういう機会があれば、リハビリ側や高齢者の方々の意見も交えながらセッションを行うともっと深みのあるセッションになるなと思いました。
これからもっともっと社会的ニーズが増えるということのみではなく、高齢者医療という魅力ある分野に関われるということに感謝し、今後の研修に励んでいきたいと思います。
貴重な機会をいただきありがとうございました。
(後期研修医 大澤さやか)

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家庭医という選択 19番目の専門医

2015年12月4日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 水戸, 未来医療GP

「家庭医という選択 19番目の専門医」(舟見恭子 (著)・エイチエス)が2015年5月に出版されました。
http://www.amazon.co.jp/dp/490370758X

プライマリ・ケアの領域では、「超」がつくほど有名な先生がた7名が登場します。
岡田唯男先生、藤沼康樹先生、西村真紀先生、臺野巧先生、丸山泉先生、草場鉄周先生、そして、我らが前野哲博先生です。

この本は、家庭医療の第一線で活躍している5人の医師へのインタビューを通じて、家庭医とはどんな医師か、家庭医療とは何か、をそれぞれの地域でそれぞれの実践をしている様子をつづっています。

特に印象だったのは、立場や仕事内容は違えど、「こういう医者になりたい」とイメージをものすごく強く持ち続けて、当時はまだその道がなかった所を、切り開いて行かれていたことが、この5人に共通しているところでした。

僕の前に道はない。僕の後ろに道は出来る。

高村光太郎の「道程」です。
まさにこの感じ・・これを体現してきた人たちの意志の強さ!
また、前野先生の登場する「大学で家庭医を育てる」という章には、
スキルミックスの話や、ノンテクニカルスキルの話、そして大学が教育資源を地域に提供する話が総括されていました。
・・うんうん、いつもこういう話、してくれてるよな。。と思いながら読み進めていくと
とても意外だった事が。

いつかフラリと田舎へ移って診療所を開くかも」という言葉がインタビューの中で何度も出てきた、という一文。

医学教育で大きなうねりを作ってきている前野先生のイメージとのギャップを感じましたが、先生の原点はここなのだ・・・と。

ぜひご一読いただければ幸いです。

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(スタッフ 堤 円香)

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第二回総合診療・家庭医療セミナーinつくば

2015年12月3日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 水戸, 未来医療GP

はじめまして。
筑波大学医学群医学類4年の重光章鈞と申します。初めてここのブログに投稿させていただきます。
11/21に筑波大学で行われた、第二回総合診療・家庭医療セミナーinつくばについて書かせていただきます。
今年も昨年に引き続きスタッフをやらせていただきました!
今年度はセッション5の「看護理論を知って家庭医療を考えてみよう ナースの頭の中を大解明!」のスタッフをして、先生方とともにセッションを作るお手伝いをさせていただきました。
そして、学生側の全体管理を立派にこなしてくれたM2三石君のサポートに入っていました。
あまりに立派に三石君が仕事をしてくれたので、僕はサポートはやることがほとんどありませんでした(うれしい悲鳴ですね)
後輩が立派に仕事をしてくれているのを受けて、筑波大学内で先生方と学生が一緒にセミナーを作りあげる姿勢が僕が卒業後も続いてくれるだろうと安心しています。
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今年も学生、先生方ともに多くの方がこのセミナーのためにはるばるつくば市まで来てくださり、本当にありがとうございました。
遠方からは福岡県 、徳島県、広島県、兵庫県などから来てくださいました!
またもちろん、筑波大学生の参加も多く、学内にもこんなにもやる気がある学生がいると学内からも刺激を受けることができました。
今年のセミナーも無事成功し、来年度も引き続きつくば市でセミナーが開催されることを願っています。
また来年つくば市でセミナーが開催される場合は、皆様ぜひご参加ください。
来年度つくば市でお会い出来るのを楽しみにしています。
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(筑波大学医学群医学類4年  重光章鈞)

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2016年筑波総合診療グループ「卒業セミナー」のご案内

2015年12月2日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 水戸, 未来医療GP

 

筑波総合診療グループ(以下「筑波総診」)では、総合診療について学び、親睦を深めるためのセミナーとして、年3回(4月、9月、1月)の定期的なセミナーを開催しております。今回は、今年度最後となる1月の「卒業セミナー」のご案内をお送り致します。セミナーの対象は主に筑波総診の後期研修医ですが、総合診療に興味がある学生、初期研修医から指導医まで幅広くご参加いただいています。

今回のセミナーは「卒業セミナー」と題している通り、筑波総診の後期研修修了者のプレゼンテーション・修了セレモニーを予定しています。後期研修医が学び成長してきた様子が直接分かる機会でもあります。

また、チームの重要性を認識するための一環として“Egg fly game”を予定しております。これは、参加者がグループに分かれて、各グループ内で1つのテーマに対して意見を出し合い皆が協力して1つのことを成し遂げるというものです。親睦を深めるとともに、チームで協同することの重要性を再認識する良い機会になればと考えております。

CSA(Clinical Skills Assessment)では、家庭医療専門医が作成した6症例のシナリオについて、プロのSP(模擬患者)に対して後期研修医が医療面接を行い、その直後に評価者・SPと共に振り返りを行います。実践的な内容で、参加者が普段の診療スタイルを振り返る良い機会となるものと考えております。
皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

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日時:2015年1月24日(日)9時30分~16時50分
場所:筑波大学医学専門学群 学群棟4A483
参加費:無料

タイムテーブル

9:30~受付開始
10:00~11:00 WS「チームを学ぶ~egg flying game~」
11:00~11:10 休憩
11:10~11:30 CSA(Clinical Skills Assessment)とは?解説と準備
12:00~13:00 昼食(ケータリング)&レジデント修了セレモニー
13:00~16:30 CSA(Clinical Skills Assessment)
16:30~16:50 まとめ
16:50 片付け・解散

参加希望の方は、 primary●md.tsukuba.ac.jp (●を@に変換して下さい)へご連絡をお願い致します。

 

(2016年卒業セミナー担当 代表 五十嵐 淳)

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フィジカルアセスメント研修、今年も開催中!

2015年12月1日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

昨年にひき続き、前野哲博先生のフィジカルアセスメント研修が行われています。この研修は未来医療GPと新人看護職員研修事業の共催で、医師を除く医療職員・学生を対象に開催しています。
今年も多くの方々(遠くは高萩市からも!)の参加があり、11月18日の「呼吸困難」の回は62名もの参加者が集まりました。「前野先生の講義は分かりやすい」と、看護職だけでなく薬剤師、心理士の方々からも好評を博しています。

研修では全体の流れの説明をした後、症例のロールプレイを見ます。ロールプレイは前野先生が患者さん役をされるので、「よりリアルに場面がイメージできる」との声がありました。自分でアセスメントした後、多職種が混ざったグループワークで検討をします。皆さん、それぞれの知識や経験を持ち寄って真剣にアセスメントを進めていました。

参加者は「これが当てはまる」、「これが違うかな」とさながら探偵のように患者の訴えや様子に、五感を総動員して検討を進めます。中には「病棟でこういう患者さんがいたから」という経験からの判断もありました。前野先生はどのような意見にも、「こういった考えかたもあるよ」と丁寧に答えられ、いつの間にか参加者がどんどんワークにのめり込んでいく様子が見てとれました。

この後もフィジカルアセスメント研修は11月30日(月)「意識障害」、12月10日(木)「頭痛」と続きます。時間は17:30~19:00。各回無料です。事前のお申し込みが必要になりますので、こちらにアクセスお願いします!

http://www.hosp.tsukuba.ac.jp/mirai_iryo/PhysicalAssessment/

前野先生、分刻みのスケジュールの中、毎回丁寧な資料と綿密なご講義をありがとうございます。ご自身のお体も大切に、この後もよろしくお願いします。

 

(看護部 梶山陽子)

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総合診療を学ぶ特訓ゼミ第3シリーズー臨床推論8番勝負ー

2015年11月30日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

11月28ー29日に茨城県大洗町のオーシャンビュー大洗で、総合診療を学ぶ特訓ゼミ第3シリーズ-臨床推論8番勝負-が開催されました。

これは医師・医学生を対象に茨城県が主催し、以前に当グループにも所属していた徳田安春先生が監修されているゼミになります。既に今年は7月と10月に水戸と東京で第1回、第2回が開催されました。今回はケーススタディが中心のゼミでした。

私も講師の一人として参加し、2日目に「悪寒、頭痛、嚥下時痛を訴える61歳男性」と題した症例提示を行い、鑑別診断から治療までを参加者に考えてもらいました。

参加者の約半分が医学生で残りが初期研修医なのですが、驚いたことに参加者のレベルが非常に高く、ほぼすべてのグループが正解に辿り着いていました。その熱心な様子は自分としても大変刺激になりました。

今後、この参加者の中から優秀な医師が育つことを大いに期待しつつ、少しでも茨城に興味を持ってもらい、一緒に診療することができたらとても嬉しいですね。

ゼミの様子はビデオ撮影されており、各講師へのインタビューもありました。そのうちにYou Tubeにアップされる予定とのことで、興味がある方は是非一度ご覧ください。

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(筑波大学 中澤一弘)

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薬ゼミの「糖尿病トータルマネジメント」の前野先生の講義に出席して

2015年11月25日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

先日、薬ゼミの御茶ノ水教室で開催された「糖尿病のトータルマネジメント」の勉強会に参加してきました。薬剤師向けに医師の思考プロセスを学べる場として提供されたものです。

講師は、前野哲博先生です。

 

私は薬剤師で、日頃糖尿病の患者さんの対応をよくしておりますが、ご自身であまり病気のことに関心がない人が多いかなと言う印象を持っていました。

今回の講義は、そういう患者さんの一人を10年間追っていくというストーリーで講義が進められました。

 

患者さんは、当初健康診断でHbA1cなどが少し高いのを承知していながら、しばらくほっておいたという状況からスタートします。

初めての問診で、どういったことを聞いたらいいか?

初めに状況を確認して、どういったアプローチがいいのかを探るのですが、薬剤師としてもそういうことはしている自負がありましたが、医師のつもりで実際やってみると、なにせ抜けが多いことに驚かされました。

でも、抜けが多かったことも、今回の講義で情報を整理できて、今後聞きやすくなったように感じます。

そして、いかに関心の薄い患者さんに、自己理解を進めて、行動変容を起こすかというのは、声のかけ方、タイミング、つまりその人がいるステージに合わせた内容の声掛けをできないと意味がないというのも、新しい知識でした。患者さんに対する言葉かけの重要さに気づかされた勉強会でした。

 

それから、患者さんから聴取した情報を基に、医師がどういう風に考え、その時点でどこに目標を持っていくのか、非常に論理的でわかりやすい内容でした。

 

生活習慣の改善の具体的な提案・フォローアップ、内服薬を処方するのか、処方するなら何をどのくらいの量から始めるのかなど、日頃多くの糖尿病の患者さんの処方箋を受けているにも係わらず、いざ処方箋を書くとなるとこれが意外と書けないのです。

 

それから、最新の薬についても最近の薬のトレンドについても、分かりやすいご講義をしていただきました。

最後に10年見てきた患者さんに、インスリンを処方することになるのですが、昔の考えの人だと、インスリンを打つなんて人生終わり~~だとなる人もまだまだ多いらしく、ここでも声のかけ方が非常に大切ということを学びました。

その人が、その後昼の空腹時血糖が高いという設定でどこを調節するかという場面では、薬剤師として知識が足りなかったと実感しました。

昼の空腹時血糖値が高い場合は、朝のインスリン量を調節するんです。てっきり基礎分泌を足せばいいのでは?と今考えると少し雑な発想をしていましたが、つまり朝のインスリン量を増やして、昼の血糖値のベースラインを標準に持っていくということなんです。

知ってるつもりで知らないことを気づかせてくれるんです、この講義・・。

 

一日を振り返って思うのは、薬剤師は処方箋を受けるという受け身で仕事をされている方が多いかなと思っているのですが、今日の講義は、前野先生からもっと歩み寄って一緒に仕事をしようよという多職種の理解を深めようよというメッセージを感じました。

私も、積極的に医師と連携が取れ、処方提案ができる薬剤師になろうと帰りの電車で誓いました。

 

(大学院 修士1年 佐藤)

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結局,総合診療専門医,って何なの?〜新専門医制度とキャリアパス〜

2015年11月19日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 未来医療GP

2015年11月14日(土)の午後、埼玉医科大学 毛呂山キャンパス オルコスホールでの「結局,総合診療専門医,って何なの?〜新専門医制度とキャリアパス〜」というイベントに、前野哲博教授(講演)と、大塚 貴博先生、高橋 聡子先生と私がシンポジストとして参加し、2017年度から始まる”新専門医制度”について熱く語ってきました。

将来のことについて,不安になったり,心配になったりと見えにくい今の制度に少なからず疑問を抱いている人が多いかもしれません。第19番目の基本領域に ”総合診療専門医” が設定されることが決まりましたが、まだまだ良くわからない。。という方のために、お話をしてきました。

グループワークなどを通じて、総合診療のイメージ、そして新しい「総合診療専門医」について大勢のみなさんと共に考える1日でした。

今回は、現役学生の長谷川君の埼玉医大で総合診療のことを広げたい、という思いと、わたしの「母校で総合診療の風を吹かせたい!」という思いから意気投合して、大きなイベントを企画いたしました。

 当日は、講師を含めて30人以上の参加者がおり大盛況でした。わたし自身も母校の総合診療の先生ともお話することができ、とても有意義でした。
 特に前野 先生の「総合診療とはまるごと診ること」の話は、学生にとってもとてもわかりやすかったとようです。また大塚先生には、企画段階から何回か埼玉医大まで一緒に足を運んでもらい、ありがとうございました。さらに埼玉県出身の高橋聡子先生にもきてもらい学生と意見交換してもらったりしました。
 ちなみに私は、自分のキャリアを話ししたのですが、大森医院のときにテレビ出演した時の裏話?ネタで少し笑いがとれました。
とにもかくにも筑波総診グループとして、母校に貢献できたことが何よりうれしかったです。
ちなみに筑波土産にブルーベリーのお菓子を買っていきました。
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(スタッフ 高木博)

 

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電子書籍化決定!阪本ら分担執筆の書籍『総合診療専門医のカルテ』

2015年11月14日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 水戸, 未来医療GP

阪本が、分担執筆をしました『総合診療専門医のカルテ - プロブレムリストに基づく診療の実際』が、
多くの読者から好評をいただいているそうです。ありがとうございます。

画像クリックで、中山書店の本書紹介ページにジャンプ

なか見 紹介>(上記ホームページより)

 

電子書籍化の強い要望を受け、電子書籍版の刊行が決定しましたと、出版社より連絡がありました。

おめでとうございます!

電子書籍化により、検索機能などの利便性が向上し、本書をさらに広く活用できるようになります。

これは、2ページ見開きで再現された総合診療専門医の診療録(カルテ)を紹介しながら、Common diseaseのマネージメントをはじめ、患者・家族のケアなど、
ライフサイクルに応じた包括的なケアを実践するためのアプローチをていねいに解説した、おそらく唯一の画期的な書籍だと思います。

初学者にも分かりやすく、読みやすいよう要点が絞られております。

なお、筑波大学総診グループでは、阪本 直人の他に、吉本 尚、浜野 淳、中澤 一弘 らが分担執筆しております。
この調子だと、『帰してはいけない外来患者』のように、
そのうち、韓国語版に翻訳されて、アジア進出を果たすかもしれません。

『帰してはいけない外来患者』 編集:前野 哲博(筑波大学 総合診療グループ) 他 (医学書院)

書籍紹介ページ

 

阪本 直人(筑波大学 総合診療グループ、日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医・指導医/日本内科学会 内科認定医・指導医)

 

 

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第4回「明日の象徴」授賞式に参加して

2015年11月13日テーマ:筑波総合診療グループ

この度、11月10日(火)に東京プリンスホテルで開催されました、「明日の象徴」の第4回授賞式に出席してきました。

この「明日の象徴」は、医療、保健、ライフサイエンスの分野で活躍している35歳以下の期待の精鋭の活動を顕彰するもので、今回は全日本病院協会、日本病院協会、イーライリリーが共催で行いました。後援には総務省、外務省、文部科学省、厚生労働省、経済産業省などが名を連ねており、他薦による賞の候補を絞り込む審査には、国会議員や病院の代表者などが名を連ねています。

筑波総合診療グループの吉本尚先生が、この栄誉ある第3回受賞者であり、過去の受賞者はその後の授賞式に招待されるしくみになっています。そして、招待者は1名の同伴が可能であり、その同伴者として、今回私が出席してきた訳です。

会場では、共催者の代表の方々が直々にお出迎えをされており、初めは誰だか分からない人たちと握手をすることになりました。授賞式が始まる前に、ドリンクサービスがあり、吉本先生のご人脈から、その場で今回の受賞者の井階友貴先生や笹川記念保健協力財団の紀伊國献三先生にお会いすることができました。その後、日本医師会副会長の今村聡先生や、過去の受賞者の方々とも名刺交換をさせて頂きました。吉本先生のご人脈の広さにただ感嘆するばかりでした。

授賞式の会場には、約500名の出席者がおり、テーブルは、受賞者とその関係者、過去の受賞者と同伴者、主賓、審査関係者、そして招待者に別れており、大部分は招待者でした。夕食を頂きながら、授賞式は進行し、式の合間には総務省や厚生労働省の大臣が挨拶に訪れていました。政治家のスピーチは、抑揚があり、聴衆に対して万遍なく顔を向け、しかも淀みがないので、スピーチをする上で大変参考になると感じました。

受賞について、印象的であったことは、NGOでの活動、保健衛生活動など、いわゆる研究以外で活躍している方々が、たとえインドネシアの奥地であっても、きちんと評価してもらえていることで、そういう姿勢に大変好意を抱きました。

私は、各方面の第一線で活躍されている方々と一緒の空気を吸い、人脈を深めていける、こういうような場を経験できたことをとても嬉しく思っています。こういった出会いから、新しい何かが始まるかもしれません。そして、何だか身が引き締まる思いで、大変貴重な機会でした。得るものはそれぞれ違うかもしれませんが、今後もより多くの筑波総合診療グループの若手が、吉本先生のご人脈を通じて、貴重な経験を得られることができるように、心から願っています。吉本先生、どうも有り難うございました。

吉本先生とともに会場で撮影

吉本先生とともに会場で撮影

 

 

 

 

 

 

 

(筑波大学 中澤)

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利根町の「えびちゃんに語ってもらおう!」の会

2015年11月12日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学

利根町国保診療所では、10月より新しく、後期研修医の海老原先生(えびちゃん)をお迎えしました。日々の仕事に追われていると、意外とスタッフの方々との距離を縮める機会も少ないもの。そこで、お昼の時間に、「えびちゃんに語ってもらおう!」の会を開催しました。(事務室にみんなで昼食を持ち寄って集まっただけですが・・)

海老原先生に、生い立ち、子供時代から現在に至るまで、趣味のピアノとの出会い、大好きなショパンについてなど、幅広く語っていただきました。先日のショパンコンクールについては、ネット上でも熱く語っているそうです。

実は経歴がとってもエリートなえびちゃんに、スタッフからは「どうしたら先生のように勉強ができるようになりますか?」、実習に来ていた医学生さんからは「国試勉強はいつからどうやってやりましたか?」などと質問が飛びました。答えは「地道にこつこつ。大体の勉強はやり方を含めて丸暗記すれば何とかなってきた」とのことでした。

スタッフ一同、エビちゃんの意外な一面を、たくさん見せてもらいました。引き続き、利根町での研修で活躍してくれることを楽しみにしています。

 

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(文責:小曽根早知子)

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市民公開講座『生活習慣と健康長寿 ロコモってな~に?』

2015年10月31日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

本日、平成27年度 茨城県生活習慣病予防対策推進事業 地域フォーラム
つくば市医師会 筑波大学医師会 主催 市民公開講座が行われました。

冒頭の会長挨拶には、筑波大学附属病院長 松村 明氏より行われました。

第一部は、筑波記念病院 病院長 長澤先生を座長に『健康長寿をのばそう』テーマに3人の講演。

はじめに、『ロコモティブシンドロームとは』をテーマに、筑波学園病院 病院長・整形外科 原田先生。
次に、『健康長寿について学ぼう』をテーマに、阪本。
そして、『サプリ不要な健康長寿食』をテーマに、栄養士の中島氏より講演が行われました。

 

 

私は、『健康長寿について学ぼう』のテーマで、次のような講演を行いました。

20世紀に平均寿命が、50歳から80歳へと30歳も伸び、先進諸国の中でも最も著しい
平均寿命の延伸を果たした日本。2015年現在、100歳を超える人口が6万人となったが、
その要因には何があるのかについて、解説しました。

次に、加齢には「病的な加速」があることを紹介し、加速させる要因について紹介しました。

その後、平均寿命と健康寿命の間には、男性で約9歳、女性で約13歳の溝があることを紹介。
この溝は、「要支援・要介護状態」を意味することを紹介しました。

その原因には、【メタボリックシンドローム】と【ロコモティブシンドローム】が、大きく関わっており、その対策のために出来る具体的な方法を紹介しました。

次に、「健康な年齢の重ね方とは」をテーマに、私たちのお手本、100歳を超える実践家からのメッセージを紹介。

講演の最後には、会場の皆さんへ『・・・しかし、健康寿命を延ばすことが私達の目標でしょうか?』と質問を投げかけました。
『たとえ病気を持っていても、肉体的にも精神的にも個人としても、全体的に “元気” であり、生きがいや人生の目標を持ち、健やかに暮らせる社会。
何歳になっても役割が持てるような家族関係や地域づくり、社会づくりも大切なのではないでしょうか?』と提案し、私の講演を終えました。

第2部は、「“ロコテスト”と“ロコトレ”の実際」をテーマに、スポーツトレーナー野口氏より、
実演を交えた講演が行われました。

 

第3部は、パネルディスカッション
座長は、川井クリニック理事長 川井先生、坂根Mクリニック院長 坂根先生。
パネリストは、第1、2部の講演の演者に加え、市民代表のお2人が参加され、会場からの質問にお答えしたり、パネリスト間のディスカッションなどが行われました。

 

その後、第4部は、場所を移して健康フェアが行われました。
先ほどのパネリストに直接健康相談が出来るブースと
ロコテストをはじめとした参加型の学習コーナーが人気でした。

多くの参加者からは笑顔が溢れ、大盛況の内に幕を閉じました。

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東北大学 秋セミで「患者中心の医療」WSをしてきました

2015年11月1日テーマ:筑波総合診療グループ

2015-10-31 13.02.5210月31日~11月1日に東北大学で開催された「総合診療を知る 秋」セミナー(略して、あきセミ)にて、今年の学生・研修医のための家庭医療学夏期セミナーで好評だった「患者中心の医療」のWSを学生対象に行ってきました。

※夏期セミナーでのWSの様子、および「かきかえ」についてはこちらを参照

今回は、宮崎先生、稲葉先生、大澤、荻野先生、山本先生の5人で行ってきました。
参加者は1年生から初期研修医まで、東北大、秋田大、山形大からの参加者さんが多かったです。夏期セミナーとの大きな違いは、1-3年の低学年の参加が約半数と多かったことです。
低学年の学生さんに「患者中心の医療」という言葉を聞いた事があるかと尋ねたところ、入学試験の面接対策で知っているとの事でした。総合診療にスポットライトが当たる時代になってきているな~と実感しました。

さて、実際のWSですが、低学年も多いため、始まる前に医療面接のロールプレイが上手くいくか心配していました。ですが、滞りなく進み、私達の杞憂に終わりました。最近の学生さんのコミュニケーション能力の高さには目を見張りますね。
学生さん達が、ロールプレイながらも、会話の中でスムーズに患者さんの「かきかえ」を聞いていくにはどうしたら良いか、自ら考え実践している姿がとても印象的でした。

東北大はつくばから車で4時間、水戸からも3時間と時間はかかりましたが、とても充実した時間を過ごせました。忙しい病棟研修の中、一緒に準備・参加したスタッフの皆さん、お疲れさまでした。学生アンケートがとっても気になりますね!

後期研修医 S2 大澤亮

 

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第4回総合診療塾に参加

2015年10月29日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

10月26日、オレゴン健康科学大学の大西恵理子先生に、APC(アドバンスケアープラニング)について、総合診療塾をおこなっていただきました。
APCとは意思決定能力低下時に、自身への対応をどうするか、について考え話し合い実行するプロセス全体をさす言葉で、日本ではまだ一般的ではありませんが今後重要になっていくと考えられます。
これまでも終末期について患者様やご家族と話し合い看取る中で「死について真っ向から論じていいのか」「家族に終末期の治療について決断させてよいのか」と考え悩んでいたことに対し、「死を考えることは生を考えること」「家族が「自分が殺した」と思わないように本人の意思を表明しておく」という考えを教えていただき、大変貴重な経験となりました。
参加者は医学類の中でも低学年の学生が多く、私がいかに医療者側の視線に偏ってしまっているかを話し合いの中で気がつかされ、非常に有意義なディスカッションを行うこともできました。
当たり前のことではあるものの、話し合いの中で人生観のちがいが浮き出ており聞いているだけでもとても楽しい時間でした。
一番印象的だったのは講演後の私の質問に対し「本人がすべてを決める必要があるわけではない。誰かに任せる、と意思表明するならそれで一つの意思です」と答えをいただいたことでした。
何かを必ず決めなければいけないわけではない、というのは目から鱗であり今後も肝に命じていこうと思います。
今後も医療を行うにあたって、とても大切なことを学ばせていただいたレクチャーでした。
大西先生は貴重なお時間の中、多くを教えていただき誠にありがとございます。
(レジデント 任 明夏)

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第10回一般用医薬品セルフメディケーションシンポジウムに 参加してきました!

2015年10月26日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

近年、注目を集めているセルフメディケーション。

 

医療費の抑制、コンビニ受診の減少、地域住民のQOLの向上など様々な効果が期待されていますが、依然として普及には様々なハードルがあると言われています。

 

そこで今回のシンポジウムでは、「セルフメディケーションの現状と課題」「セルフメディケーションにむけたドラッグストアの役割」「健康づくり支援薬局の役割」など様々なテーマで、セルフメディケーションの必要性や普及のための方策に関する講演が行われました。

なかでも特に印象に残ったのは、「日本の皮膚科治療の現状について」という帝京大学医学部皮膚科の渡辺晋一先生の講演です。

 

「日本の皮膚科治療は、行うべき治療が行われておらず、行うべきでない治療が行われている。」という問題提起をされたうえで、「今後は、安い・有効・安全と世界で認められている薬を導入し、日本でしか効能が認められていない薬剤を保険の適用から外して自費にすることが必要ではないか?」というご提言をされました。

なるほど、一口にセルフメディケーションといっても様々な目的やアプローチの方法があり、たくさんの可能性が秘められているのですね…。

他にも興味深いお話が多く、大変勉強になりました!

お誘いくださった釋先生、堤先生、阪本先生、本当にありがとうございました!

 

阪本先生撮影

なお、一般用医薬品セルフメディケーション振興財団では来年度も助成を募集します。募集期間は平成27年3月1日~平成27年4月30日(消印有効)ですので興味のある方は是非!

 

・公益財団法人 一般用医薬品セルフメディケーション振興財団

URL:http://www.otc-spf.jp/application/index.html

 

フロンティア医科学専攻修士2年 川口修平

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大西先生のレクチャー「非癌性慢性疼痛コントロールにオピオイドの適用はあるのか?」

2015年10月22日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

大西 恵理子先生の朝レクチャー

「非癌性慢性疼痛コントロールにオピオイドの適用はあるのか?」

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本日は、米国のオレゴンで家庭医としてご活躍中の大西先生のレクチャーです。

私の勝手なイメージですが、いろんなことが米国は進んでいるんだろうな~って思っていました。
今日は、そんな僕のイメージを覆す、米国での疼痛治療における医療用麻薬の実態を知ることができました。

なかなか聞けないお話でしたのでブログに載せたいと思います。

日本では、慢性疼痛にいわゆる麻薬(強オピオイド)をよく目にするようになったのは、フェンタニルの貼付剤が保険適応になってからなので、ごく最近のことと思います。

実は、米国では早くから製薬企業などのプロパガンダなどもあって、1999年~2010年まででオピオイドの販売が4倍になったそうです。
ちなみに、米国での使用量は、日本のなんと27倍(2010年)もあるそうです・・。

日本では、基本的に癌性疼痛の治療しか認められていないオピオイドがほとんどですが、米国では、急性疼痛はもちろん、非癌性の慢性疼痛でも使用するそうです。

びっくりなのは、オピオイドを歯科治療、骨折や腹痛に対しても使用しているそうです。
急性疼痛、特に腰痛治療の使用では、なんと半数の人は5年以上服薬している・・・使用の慢性化という実態もあるそうです。

大西先生のいらっしゃるオレゴンでは、患者さんの5人に1人がオピオイドを飲んでいるそうで、
疼痛の苦しみから開放される患者さんがいる一方で、望ましくない事態も起きているとのことでした。

患者さん側が疼痛のいろんな状況で、オピオイドを使用してきた経験があると、
必ずしも必要ではない疼痛マネージメントの際にもオピオイドを強く希望する患者さんもおられるそうです。
「家庭医としては出したくないけど・・どうしよう」という葛藤がすごく伝わってくるお話でした。

日本も今後同じ道をたどらないかやや心配ではありますが、一番の救いは法律の縛りのおかげで、
国民全体が使わない生活が当たり前と思っていることと思います。
ある意味、日本は救われたな~と実感するお話でした。

今日は、なかなか聞けないお話を聞けてとても参考になりました。
ありがとうございました。

 

文章:筑波大学大学院 地域医療教育学(総合診療) 修士1年 佐藤 卓也

編集:筑波大学大学院 地域医療教育学(総合診療) 講師 阪本直人

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「検診結果の見かた」神栖市うずもコミュニティーセンター

2015年10月22日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

10月15日に、神栖市うずもコミュニティーセンターにて、「検診結果の見かた」というタイトルで、
住民の方々にお話させて頂く機会を得ました。
 
ブログ用
 

コメディカル以外の方に対してお話をさせて頂く機会は、外来を除くと、
これが初めてであり、とても緊張いたしました。

 

薬剤に関する質問は、これまで外来では、多く聞かれていましたが、今回は病院というセッティングではないため、生活習慣改善に関する質問が特に多かったです。

 

参加者の方々は、問題意識を持たれた方が多く、日常生活に根付いた運動、食事での改善のポイントを具体的にお答えするのがとても難しく感じました。

 

今後は外来でも具体的なアドバイスができるように、今後は勉強しなければならないと感じました。
最後になりますが、横から助け船を何回も出して頂いた横谷先生ありがとうございました。

 

文章:シニアレジデント2年 日吉/編集:指導医 阪本

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オレゴン健康科学大学の大西恵理子先生のレクチャーを受けて

2015年10月22日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

10月22日朝、オレゴン健康科学大学の大西恵理子先生に
麻薬処方に関するテーマで日米比較も交え、レクチャーをしていただきました。
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日本では従来、麻薬を検討する場面は癌性疼痛がほとんどでありましたが、
近年、麻薬施用者免許なしに処方ができる弱オピオイド入りの鎮痛薬が登場したことで、
外来診療の場面でも、痛みで苦しむ患者さんへ使用できる場面が、以前より増えたように思います。

 

米国では、1980年代に、それまでの疼痛コントロールが不十分であったという反省から、
使用が急速に普及し、現在では歯科治療に伴う強い痛みにも麻薬が処方されるとのことでした。

 

特に印象に残っている言葉としては、
抗生剤の使用と同じようにしっかりと適応を考えて処方する必要があるという言葉でした。

 

貴重なレクチャーありがとうございました。

 

 文章 シニアレジデント2年 日吉/編集 指導医 阪本

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一般市民を対象に「健診結果から見える生活習慣」を話してきました@神栖市

2015年10月20日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

神栖市保健・福祉会館に、指導者の春田先生とご一緒に、健診結果の見かた・生活習慣病の講演に行ってきました。
大学総診での午前の初診担当を終えて早めに切り上げ、大雨が降る中、神栖市保健・福祉会館に向かい、2時間弱で到着しました。
早めに到着したため、会場には参加者はまだ1人も来ておらず、余裕を持って準備を進めることができました。
これまで大学などで医学生、研修医を対象にしたレクチャーや、上級医へのプレゼンテーションを行う機会は多かったですが、
一般市民向けのレクチャーは今回が初めてで、内容を詰め込みすぎず、分かりやすく飽きさせない内容になることを心がけて、
自分のレクチャーの進め方に合うように、既成のスライドをその順番も含めて作り変えました。
また事前に打ち合わせを行い、何度もイメージトレーニングをしてから本番に臨みました。
最終的に参加したのは、地域住民13人でした。
今回は「健診結果から見える生活習慣」と題して、健診結果と生活習慣、
その先にある生活習慣病(特に糖尿病、脂質異常症、脂肪肝)と、致死的な心疾患、脳血管疾患などの関係、
その進行を予防するための食事・運動のポイントについて講義を行いました。
前半、後半に分けて途中休憩を挟んで1時間30分ほどでレクチャーする予定でしたが、
前半が思いのほか早く終わってしまったため、後半の最初に前半の復習をし、参加者の理解を助ける工夫をしました。
講義の最中、リアルタイムでの反応があまり得られなかったのが想定外でしたが、
市民の皆さんは熱心に講義を聞いて下さいました。
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参加者には1人1枚質問用紙を配り、質問があれば記入して出していただいたのですが、
ほぼ参加者全員から質問がありました。講義が予定よりも早く終わり、時間が余っていたため、
全ての質問に丁寧に答えたところ、結果的にこれが非常に好評でした。
今回の講義に参加する動機として、自分自身の健診結果について詳しく知りたいという気持ちが
意外に重要であることが新たな気づきでした。
また、健診結果でBUNが低いのは何が問題なのかという質問があり、私は「血中BUN」と即断して、
「低い分には問題ない」と答えてしまいましたが、実はこの健診では「尿中BUN」が測定項目に含まれていて、
質問の中のBUNは実は「尿中BUN」であることが後に判明したという事例もありました。
健診結果の講義を行う場合には、事前に健診項目について把握しておく必要があるということが、
今回の反省点でした。
事前には少し緊張していましたが、本番が始まった後は、流れに乗って最後までスムーズに進めることができました。
今回の講義で、地域住民に対して健康への意識を高めて生活習慣を予防することの重要性とその具体的な方法について
啓発することに貢献できたのではないかと思っています。
また今回の講義で、疾病予防のための地域住民への啓発活動も総合診療医の大切な役割であることを
改めて実感することができました。
また機会があれば、地域住民を対象にした講義・講演を行い、健康増進・疾病予防に関わることができればと考えています。
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 S2 海老原 稔

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