筑波大学附属病院総合診療科 ブログ

臨床研究&学会発表振り返り

2018年7月17日テーマ:筑波総合診療グループ

C2の宮崎です。
先日行われた第9回プライマリ・ケア連合学会学術大会で、「一過性全健忘のケースシリーズ研究」についてポスター発表を行いました。
大変貴重な機会であり、皆様と共有させていただきたくブログに投稿いたしました。

〇研究動機
一過性全健忘とは診断基準があり、病歴と身体所見で診断ができ、予後良好と考えられている疾患です。発作以降の短期記憶の障害があり、病院受診した際も、「なんで病院にいるの?」ということを数分間隔で繰り返すような病気です。

一過性全健忘との出会いは2016年の筑波メディカルセンター病院(以下TMC)でした。当初私は初めての遭遇でしたので、頭部CT・MRIで精査しないといけないと考えていました。翌日のカンファレンスでスタッフの先生から一過性全健忘の疾患概念・精査の妥当性に関しては議論の余地があることを知り、非常に驚きました。

同年の秋に、JHospitalist network(以下JHN)で臨床疑問を執筆することとなり、一過性全健忘をテーマに選びました。執筆にあたり、海外の先行研究・レビューなどを読み進めていくうちに、診断基準・アルゴリズムを始め、精査で異常所見が出る可能性の非常に低いことを学びました。
また、日本の現場でのケースシリーズの発表例の少なさに、臨床現場での患者数・精査・入院・医療費に疑問を感じました。

JHN執筆後に、五十野先生、小曽根先生からも臨床研究にすることのご提案をいただいたため、症例集積研究を開始しました。

〇発表までの流れ
①研究プラン・倫理申請編
2016年年末から先行研究を集めて研究プランを立て始め、過去に倫理申請をした先生に申請方法を伺ったり、五十野先生・小曽根先生に伺いながら、初めての倫理申請書の作成を行いました。
2017年4月から所属がTMCになったので、倫理申請を開始し、審査委員会の先生と何度も不足している部分などご指摘を受けながら、7月に無事認可を受けることができました。個人情報の取り扱いをどうするか、2施設での研究でしたので、共同研究者になっていただく方への依頼・調整に最も苦労しました。

②データ収集編
データを業務終了後や休日、当直明け返上でエクセルにまとめていました。SPSSも初めてであり、エクセルでのまとめかたも非常に勉強になりました。当初はSPSSを意識したエクセルのまとめかたをしておらず、指導の先生から「見にくい」という指摘を受けたことがありました。欠損値についても学びました。

③PC学会発表編
いざ研究データをPC学会で発表しようという流れになり、2017年12月から抄録案を作成開始。2018年1月に抄録案提出。採択後、ポスター作成を開始しました。4月の段階でポスターの大筋は完成していましたが、相手にわかりやすく伝えるため、修正に修正を重ねてver 10までになっていました。指導の先生には何度もやり取りをしていましたが、発表前に大学院の「リサーチセミナー予演会」に参加させていただきました。予演会では発表・ポスターのデザインなどを多くの先生方にご指摘いただき、非常に良い経験をしました。レジデントの皆様も予演会を「リサーチセミナーの会」でさせていただけないか、お願いしてみたほうが良いです。建設的なご意見を非常に多くいただけます。
学会当日は多くのご質問をいただき、興味を持っていただいたことが大変ありがたかったです。

〇振り返り
企画段階から1年半は経過していました。研究を通して、研究設計の大変さ、データを収集する大変さ、研究結果をわかりやすくまとめるプレゼンデザインなどなど多くのことが学べました。初めて尽くしの臨床研究でしたが、何とか形にすることができたのは、筑波での熱心に指導してくださった五十野先生、小曽根先生を始め、周り先生方のサポートが充実している筑波だからできたと思います。
Next stepとしては、データをまとめて論文などに投稿することだと思います。すでにご提案はいただいているので、進めていきたいと思います。

〇後期研修の先生方へ
確かに楽ではありませんが、臨床疑問から始まり、研究として形にするのは非常に充実感があります。指導医の先生と相談をしながら、自分のテーマを見つけてみてください。

文責 C2 宮崎 賢治

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餅による小腸閉塞のケースシリーズ研究

2018年7月11日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 水戸

 先日行われた第9回プライマリ・ケア連合学会学術大会で、餅による小腸閉塞に関するケースシリーズ研究についてポスター発表を行いました。
この研究は、2017年春に行った餅による小腸閉塞の症例発表をもとにケースシリーズ研究へと発展させたものです。

 以下はその振り返りです。
研究について
・当初は水戸協同病院でT-CReRO(つくば臨床医学研究開発機構)の先生が来てくれる臨床研究相談会に通っていました。クリニカルクエスチョンを立てるところから、作業手順、先行文献やデータの探し方まで、様々な相談に乗っていただきました。大変ありがたかったです。気軽にプロに会える機会はそうそうないので、水戸にいる皆さんはぜひご活用を。
・研究計画を立てる段階で解析するデータの項目を考え、自験例を収集したのち、先行文献から症例・データを抽出するという順に作業を進めました。しかし、文献の症例を読み込む中で自分の中に新しい仮説が形成され、それに合わせてデータの抽出項目や形式を変更し、抽出作業をやり直す必要がありました。先行文献の解析から始めたほうが効率は良かったと思います。
ただ、一方で自分の仮説が変遷していくのを感じながらデータの収集と仮説の形成を往きつ戻りつするのは面白い経験でした。私には必要なことだったと思います。

ポスターの作成について
・重複する言葉を削ったり表現を変えて短縮したりすることで驚くほど文章量を減らすことができたことに感動しました。(Gノートの原稿作業も並行して進めていたので)人に読んでもらうための文章と、見てもらうための紙面では文章の組み立て方が異なると感じました。

発表について
・ポスター発表は初めてで、まるで声が通らないので驚きました。口演と違いまったくスライドを見られないのも意外に影響が大きく、暗記したつもりだったのに流暢に話すことができず、苦戦しました。

 初めての研究で試行錯誤しながら、ときどきモチベーションを失って作業が停滞することもありながらでしたが、何とかここまでたどり着けました。まだ、学会誌への投稿が残っていますので、もう少し頑張ります。
 最初から現在まで定期的なリマインドとともにご指導し続けてくださっている五十野博基先生、本当にありがとうございます。先生の指摘は思いもかけない視点からやってくることが多く、とても刺激的でした。
 そして最初に私の目の前に颯爽と現れて餅イレウスを一発診断し、学会発表にあたってはテーマとして提供してくださった木下賢輔先生、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

後期研修医2年目 木村紀志

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Gノート「患者の理解をぐっと深めるコツとヘルスリテラシー」公開!

2018年7月8日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学

GノートHPにて連載中の「みんなでシェア!総合診療Tips」の第4回「患者の理解をぐっと深めるコツとヘルスリテラシー」の執筆を担当しました。

記事へのリンクはこちら

この連載は、今年2月の家庭医療学冬期セミナーの特別企画で行われたプレゼンテーションの内容を発展させる形で、日本各地の総合診療専門医プログラムのTipsを共有しようという企画です。(冬期セミナーの記事はこちら
4回目となる今回は、Ask Me 3、Teach backの二つの手法を使って患者さんの病状理解を深めるコツを解説しています。

今回のような執筆活動は初めてで、広く様々な人に読んでもらう記事を書くにはどうすればよいか、手探りでの執筆でした。阪本先生の多大なご助力と、羊土社編集部の方々の素晴らしい校正によって、わかりやすく、ためになる記事に仕上がりました!プロの編集者の方の校正を見るのは初めてで、文章をわかりやすくするためにはどのような表現にすればよいのか、大変勉強になりました。
ぜひご覧ください!!

後期研修医2年目 木村紀志

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つくセミ2018始動!

2018年7月6日テーマ:筑波総合診療グループ

先日、つくセミ2018のキックオフミーティングが行われました。

つくセミとは、家庭医療★総合診療全国公開セミナー in Tsukubaの愛称で、専門を問わない学生、研修医などを対象とした筑波大学総合診療グループと筑波大学生スタッフによる手作りのセミナーです。

今年は11月17日(土)の午後に筑波大学で開催されます。
5周年という節目でもあるため全体の構成を見直し、誰でも気軽に参加できる新たなつくセミとなる予定です!毎年、参加者の方も講師共に楽しめるように、一生懸命考え総力戦で臨んでいます。

今年は8人の学生スタッフさんが企画から協力してくれることになり、初日から熱の入った話合いになりました。セッションテーマ選びには毎年苦戦していますね~。

また詳細が決まりましたら随時発信していく予定です。
興味がある方は、是非秋のつくばに遊びに来てください。


(文責 山本由布)

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レジデント研究支援活動!

2018年6月30日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学

(研究支援チームとレジデントのみなさん)

後期研修医は、研究のポートフォリオを作成することが必要ですが、すべての研修医が一から研究を行うのは難しく、当グループでも研究支援体制が課題になっていました。

そこで昨年発足したのが、レジデント研究支援チーム(指導医3名+後藤)です。
主に指導側が研究計画や倫理申請を行い、レジデント(昨年度は5名)にはアンケート用紙の作成や配布、データ入力など研究に周辺参加してもらいました。そして、データ解析後はそれぞれ担任を決め、学会発表に向けた抄録やスライドの作成を指導してきました。

最初のミーティングでは何がなんだか??という表情のレジデントでしたが、先日の学会(日本プライマリ・ケア連合学会学術大会@津)では堂々と発表してくれました!

学会発表後レジデントからは、
“皆さんと共同で作業・ディスカッションしながら進められたことはとても心強かったです。”
“担任を決めて相談相手が明確だったため、精神面で助けられた面もありました。また、抄録の作成登録や発表のスライド作りなど要所要所で複数の先生方からも意見をもらうことで、安心感もありました。”
“今後はResearch Questionを出す段階から研究に携わっていきたい、と思っています。”
“勉強不足、確認不足で答えられなかった質問があったのはやや心残りですが、3年ぶりに学会で発表できてうれしく、達成感を味わえました。”
という感想をいただきました。

指導側としてまだまだ課題はありますが、発表を終えたレジデントの表情をみて、大きな感動とちょっとした達成感がありました。
今年度のレジデント研究支援はすでに動き出しています。これからも指導医、レジデントと楽しみながら研究支援を行っていきたいと思います!

最後に、今回調査にご協力いただきました関連施設の皆様に深くお礼申し上げます。

後藤亮平

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第1回プログラム説明会/懇親会のご報告と次回のお知らせ

2018年6月10日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学

(プログラム説明会の様子)

(終わったあとは懇親会です!!)

 

以前告知していた通り、5月26日に当総合診療グループの後期研修プログラム第1回説明会と懇親会を開催しました。
地域に対する総合診療科の役割やつくばの充実プログラムについて前野教授のお話が1時間、その後には現後期レジデント4名が、それぞれの立場から、つくばに来た理由や実際のプログラムの感想について、100%本音で語ってくれました。
その後の懇親会では、参加していただいた研修医の先生方、医学生さんのモチベーションの高さに驚きつつ、「めざすなら本気で」と自らも初心を思い返す良い機会になりました。

今回参加できなかった医学生さん、研修医の先生方、もしくは卒後3年目以上の先生方はどなたでも、当総合診療グループのプログラムに興味がございましたら、第2回、第3回の説明会/懇親会にぜひお越しください。ゆくゆくは緩和ケア医を目指したいという先生には、緩和ケア重点コースもございます。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
参加希望のお申し込みは、soshin@md.tsukuba.ac.jp までお願いいたします。

◎第2回医局説明会
6月23日(土) 15時30分~18時 医局説明会@筑波大学イノベーション棟105
18時30分~ 懇親会@筑波大学周辺

◎第3回医局説明会
8月11日(土)   15時30分~18時 医局説明会@筑波大学内
18時30分~ 懇親会@筑波大学周辺

筑波大学総合診療グループ  東端 孝博

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第4回「つくば式ポートフォリオを100倍楽しむ会」を開催しました!

2018年6月3日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座

(「つぼたの」集合写真。お庭の綺麗な会場でした。)

「つくば式ポートフォリオを100倍楽しむ会(通称:つぽたの)」に初めて参加しましたのでご報告します。
この会は、総合診療医の成長にとって必要不可欠なポートフォリオ学習に関する”レジデントのレジデントによるレジデントのための自主的な学習会”です。

「そもそもポートフォリオとは」から始まり、「何のためにやるのか」更には「どんなことを書けばよいのか」まで、現役レジデントのリアルな悩みを楽しく学びながら解消できる理想的な学習機会でした。

個人的には「ポートフォリオという単語は聞いたことがあるけど、実際にはよく分からない」という状態での参加でしたが、学習会が終わるまでに目からウロコが何枚もこぼれ落ちるほどの気付きが得られました。
特に、先輩レジデント達のポートフォリオを共有しながら皆で振り返る時間は、深い学び合いの機会であり、日々の臨床から得られた知識や体験を知恵として結晶化させる重要なプロセスであると感じました。

会場にも毎回工夫が凝らされ、4回目となる今回はつくば市にある国登録有形文化財”るーらるはうす”の蔵を貸し切って行われました。
非日常感のある素敵な文化財に囲まれながらの学習会は記憶に一層強く残ります。
次回の開催が今から待ち遠しいです。

筑波大学総合診療グループ/水戸協同病院 後期研修医1年目 田中伸哉

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小曽根先生の研究が、米国家庭医療の雑誌に取り上げられました!

2018年5月16日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学

総診グループの小曽根先生が行われた、血圧測定方法に関する研究が、
American Family Physician(AFP)のTop 20 Research studiesに選ばれました!
診療所や在宅医療の現場では、特に冬場など衣類を着たまま血圧測定をすることは珍しくありませんが、腕に何もつけていない状態と比べて、衣類をつけた状態での血圧の測定値はどれくらい違うのか、というのが研究のテーマです。

この研究は、以前Essential Evidence Plusにも取り上げられており(そのときの記事はこちら)、今回の報告もふまえて、有用なエビデンスとして、まさに世界で使われている証です!

小曽根先生を見習って、これからも世界のプライマリケアの現場の診療に役立つエビデンスを発信していきたい!と感じました。

片岡 義裕

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ビンジ飲酒の研究が朝日新聞一面に掲載されました

2018年5月14日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学

(朝日新聞に掲載されました!)

(アルコール研究メンバー 吉本尚(左)、斉藤剛先生(右))

先日4月2日の夕刊一面に、ビンジ飲酒に関する研究内容とコメントが
掲載されました。

「ビンジ飲酒」危険です
短時間の大量摂取 けが経験25倍

4月は新入生歓迎会や新人歓迎会などの機会が多い時期。
その時期に合わせて、我々の研究が取り上げられました。

アルコールの過剰摂取のうち、ビンジ飲酒は
その社会的インパクトから世界的に研究が進んでいる領域ですが、
日本ではまだあまり知られていない概念です。
「2時間程度」という比較的短時間の大量飲酒というと、日本では
飲み放題システムがぱっと頭に思いつく方も多いかと思いますが、
研究チームとしては、ぜひ飲み放題の在り方に関する議論が
盛り上がってほしいと思っております。

記事内には、新しく4月1日からできた寄附講座「地域総合診療医学」の
表記も入り、いいお目見えの機会ともなりました。
もしよろしければ、記事をお読みいただければうれしいです。

地域総合診療医学 吉本尚

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つくば家庭医・病院総合医プログラム説明会のお知らせ

2018年5月11日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学

今年も当総合診療グループの後期研修プログラム説明会を開催いたします。
家庭医や病院総合医に興味があるという方はどなたでも、将来の進路を決めかねているという方もぜひ聞きに来てください。
当日はプログラムの内容だけでなく、新専門医制度の話や後期研修医が本音を語る企画も予定しております。

懇親会もありますので、こちらもご参加ください。懇親会のみの参加も歓迎します!

◎第1回プログラム説明会
5月26日(土) 15時30分~18時 医局説明会@筑波大学医学系学系棟
18時30分~ 懇親会@筑波大学周辺

◎第2回プログラム説明会
6月23日(土) 15時30分~18時 医局説明会@筑波大学医学系学系棟
18時30分~ 懇親会@筑波大学周辺

当日は、カジュアルな服装でご参加ください。
参加希望の方は、希望の日程をご記入の上、総合診療科 soshin@md.tsukuba.ac.jp までご連絡お願いします。
皆様のご参加をお待ちしています!

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ウェルカムセミナー開催です!

2018年5月9日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学

(後期研修医1年目のみなさん、よろしくお願いします!)

(新しいスタッフの先生方もよろしくお願いします!)

(つくば総診全員集合!)

4/21(土)22(日)の2日間、総合診療科ウェルカムセミナーが開催されました!とても楽しかったです!!
まさに至れり尽くせりの内容でした。まずは筑波総合診療グループの目指す医師像や研修の進み方のオリエンテーションに始まり、自己紹介とやや込み入った(!?)クイズ大会、熱い話が繰り広げられた二次会が行われ、2日目はポートフォリオや予防医学を体験するセミナー、病院・診療所紹介と続き、診療グループの運営を垣間見て、あっという間に1泊2日は終わってしまいました。
終わったあとの率直な感想は、
・諸先輩方の只者ではない雰囲気に圧倒された。
・諸先輩方の視点の多様さや深さ、それを自在に扱う力に圧倒された。
・けれども、これだけトレーニングを積む機会があったら当然だろうとも思った。
・後期研修の全体像をおおまかに把握することができ、先々への不安が減った。
といったところでしょうか。(良い意味で)とんでもない組織に入ってしまいました。

御多忙の中参加をして下さった皆様、準備をして下さった皆様、差し入れをして下さった皆様、本当にありがとうございました。後期研修医1年目一同、先生方の胸を借りながら一歩一歩前進して参りたいと思いますので、今後とも御指導のほどお願い申し上げます。

後期研修医1年目 伊藤有理

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地域医療センターかさまでの研修が始まりました

2018年5月4日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 笠間, 地域包括ケア

(地域医療センターかさま)

4月より笠間で研修している後期研修医3年目の竹内です。
研修のメインフィールドである市立病院は,ちょうど今年4月に「地域医療センターかさま」として移転オープンしたばかりです。
地域医療センターかさまは医療・保健・福祉の3分野が集まった複合施設で,市立病院と同じ建物の中に保健センターと地域包括支援センターが併設されています。
地域の多機能型病院として,多職種による予防・治療・介護の切れ目のない連携を目指しています。よろしければ,過去に当ブログで連載された「笠間市での地域包括会議の取り組み」もぜひご覧ください。
まだまだ慣れないことが多く,皆様に支えて頂きながら外来や病棟,在宅の診療を何とかこなしている毎日ですが,自分もこのセッティングを活かした笠間ならではの経験を積めたらなと思います。
最寄りのJR友部駅から徒歩圏内で,(当たり前ですが)ピカピカの新しい病院ですので,皆さんもぜひ一度お越しください!

後期研修医3年目 竹内 優都

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はじめてのレジデントデイ

2018年4月25日テーマ:筑波総合診療グループ

(レジデントデイの様子)

はじめまして、後期研修医1年目の海老澤由香と申します。
現在筑波メディカルセンター病院で勤務しております。

4月13日、初めてのレジデントデイでした。
レジデントデイは、2か月に1回、普段他の施設で研修している同期が集まり、研修の振り返りを行うものです。実際に参加してみると、直接同期の話を聞き、またお互いに悩みを相談しあえることができてとてもよかったと思います。

今年度から研修を開始した後期研修医は全員、出身大学は違えど同じ筑波大学で初期研修を行って参りました。2年間同じ職場で働いていても、まだまだお互いのことは知らないことがたくさんあったことに気づきました。いつでも相談できる仲間がいてくれることはとても心強いと思っております。
これからも仲間と協力し合いながら頑張りたいと思っております。

未熟者ではございますが、頑張っていきたいと思います。ご指導の程どうぞよろしくお願いいたします。

海老澤 由香

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地域総合診療医学 記念講演会

2018年4月23日テーマ:筑波総合診療グループ

大子町で寄附講座のキックオフイベントが開かれました

 

(講演会の様子)

今年度から始まった寄附講座「地域総合診療医学」に関連して、寄付講座に出資していただいている大子町にて、4月8日に記念講演会が行われました。
本学からは、前野教授と私の2名が参加し、前野先生からは「県北の地域医療のあり方について」というお話があり、私からはアドバンス・ケア・プランニング(ACP)について地域の住民の皆さんにお話をさせていただきました。

 

(前野教授)

当日は約200名の住民の方々にお集まりいただき、皆さんとても熱心に聴講しておられました。質疑では、総合診療の診療範囲やACPに関して具体的な事例も交えて活発にご質問いただきました。

(片岡医師)

これから、大子町の医療機関で週1回私が勤務するほか、健康教室も行う予定です。町の健康を支える手助けとなれるよう、頑張りたいと思います。

片岡 義裕

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大学総診歓迎会

2018年4月15日テーマ:筑波総合診療グループ

(大学総診歓迎会の様子。お弁当が美味しそうです。)

 

大学総合診療科で新入職員の歓迎会が行われました

4月はじめは桜もあっという間に散ってしまうほどの陽気でした。
いろいろな施設で新入職員の方を迎えているかと思いますが、大学総合診療科でも新しいレジデントやスタッフの先生方を迎え、恒例の歓迎昼食会が4月6日(金)に開かれました。

自己紹介では個性豊かなエピソードが飛び出し、とても盛り上がりました。中には自己紹介のスライドを用意してくれた先生もおり、とても楽しい会でした。
これから新しい仲間とともに、頑張っていきたいと気持ちを新たにできた一日でした。

スタッフ 片岡 義裕

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大学院2018年度スタート!

2018年4月13日テーマ:筑波総合診療グループ

新年度がスタートし、大学院でも2018年度初回のリサーチセミナーが行われました。

リサーチセミナーとは、地域医療教育学の大学院生がそれぞれの研究テーマについて
発表し、他の大学院生や指導医の皆様とディスカッションをするセミナーで、2週に1回程度行っています。今回は初回ということでオリエンテーションが行われ、大学院での4年間のスケジュールや学ぶべきことなどを教えていただきました。

私も昨年度で後期研修を修了し、今年度から大学院に入学させていただきました。中山元先生、太田龍一先生も大学院に入学され、大学院1年生は3名でスタートとなりました。研究という新たなフィールドを学ぶことにワクワク半分、不安半分といったところですが、皆様に御指導いただきながら頑張っていきたいと思います!

文責:稲葉 崇

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高校生1日実習@北茨城家庭医療センター

2018年4月12日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 北茨城, 地域包括ケア

北茨城市民病院附属家庭医療センターにて高校生の1日実習を受け入れました!!

4月から家庭医療センターにて勤務をしている大澤です。
4月から、北茨城市民病院には、C2レジデントの宮崎先生や、五十野桃子先生も五十野博基先生もご勤務されるようになり、北茨城がどんどんパワーアップしてきています!!
ぜひ、みなさん北茨城へお越しください^^

さて、今回は2018年3月28日から4月5日までの計5日間に8名の水戸葵陵高校の医歯薬コースの高校生の方が、家庭医療センターにて実習をにきてくれたことを報告します!みなさん、医療系に将来進みたいと考えている高校生のみなさんです。
看護師や医師になりたい高校生やまだ職種は決まらないけど、人に役立つ仕事として医療系を目指したい、など様々な思いを持って見学に来てくれました。
将来有望です。

家庭医療センターで医師の仕事だけに限らず、看護師さんや事務さんの仕事内容も見ていただきました。外来見学や、予診のお手伝い、訪問診療などにも同行してもらいました。また、筑波大学の医学部の学生さんも実習にきて高校生の方といろいろとお話をしていたので、高校生のみなさんにとってより近い将来の姿が見れたことは刺激的であったのではないかと思います。新しい経験や視点を得ていただけたのではないかと思います。

高校から大学や専門学校等に進学され、様々な医療分野のことを学んだ後に、茨城県内で活躍してくれることを期待しています〜!!

文責:大澤

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感謝の会 その2

2018年3月31日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学

(その1はこちら

大学総診で感謝の会が行われました

3月19日(月)のお昼に、来年度からつくばセントラル病院に異動される山本由布先生へ、感謝の気持ちを伝える会を行いました。
山本先生は、実際には4月からも大学での勤務日があるのですが、所属としてはいったん大学を離れられるということで、今回の会が開催されました。
会の中で感謝状と記念品が手渡され、ご本人や前野先生、吉本先生からのご挨拶がありました。
私はまだ山本先生とご一緒に仕事させていただくようになって2年ですが、後期研修でつくばにいらした2010年から、さまざまな現場で活躍されてきたことが、いろいろな先生のお話から伝わってきました。これからもますます活躍の場を広げられることと思います!
天気もよく、春らしいお弁当もおいしく、とても和やかな会となりました。

片岡 義裕

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感謝の会 その1

2018年3月31日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学

(感謝の会の様子)

 

先日、大学内で「感謝の会」が行われました。
これは、今年度でご退職される方へ感謝する会、また一定期間大学に勤務され学生や研修等の教育・研究に尽力されてきた方々への労いの会です。

秘書さんたちがセッティングしてくださった素晴らしい空間で、おいしいお弁当をいただきました。
あっという間の時間でしたが、みんなでこれまでを振り返り、懐かしい話や写真をみて盛り上がりました。

感謝状やプレゼントの贈呈では、送る側・送られる側ともに感極まってしまうこともあり、これまでご尽力いただいたことへの深い感謝とご退職される寂しさでいっぱいでした。

この時期は別れ、そして新たな出会いの時期でもあります。
これまで関わってくださった方々への恩を忘れず、新たなステージへ進んでいきたい。
そう思える素敵な会でした!

後藤亮平

その2もあります)

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『ヘルスリテラシー向上のための患者教育』のレクチャーに参加して

2018年3月8日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア

今日のモーニングレクチャー(学生とレジデント向けに行われる朝の勉強会)では
阪本先生より『ヘルスリテラシー(※)』について勉強しました!

今回のレクチャーでは、
ヘルスリテラシーの定義や社会に与えるインパクトについて、阪本先生が解説した後、
実際に遭遇した事例を共有しながら、レジデントの先生方、学生でディスカッションしました。

 

実際の患者さんを見てきたレジデントの先生方ならではの経験事例から、学生が実際に見聞きした事例まで次々と挙がりました。

その中には、次のような事例があり、驚きました。

————————

【経験事例】

意識障害、低血糖症で救急搬送された患者さん。
救急対応をした医師が、詳しく状況を確認したところ、下記の状況が判明。
自己注射するインスリンの量を忘れてしまった患者さんが、ふと注射製剤の容器を見ると
30Rと書いてあったので、30単位を自己注射してしまっていた。

————————

あくまで30分の『モーニングレクチャー』なので残念ながら
ヘルスリテラシーの全てを話し合うことは出来ませんでしたが、
実際の医療者の対応、その後の経過も非常に聞き応えがありました。

ケースレビューの様にヘルスリテラシー関連ケースレビューがあれば、とても勉強になると思います。

今回のレクチャーでは、ヘルスリテラシーを学んだ後、それをどう臨床に活かすかという
事についても話が及びました。

具体的には、実際の臨床の現場で患者さんに『分かりましたか?』と聞いても、
大抵の人は『はい』と頷いてしまうという事、それを回避するために
teach-back法(詳しくはこちらの記事を参照)があるという事を学びました。

医師になったら是非実践したいです。
私はまだ医学生ですが、ヘルスリテラシーに関わる事例はいくつも体験しています。

病院で処方される薬を全く飲んでくれない患者さん、誤った情報を強く信じ込んでしまってい
る患者さん・・・・ 『日本人のヘルスリテラシーは意外に低い』事は、
既に証明されていますが、未だ医療者としての経験の浅い私の実感にも即していると思います。

今日学んだ事を意識しながら、日々の臨床の場面でも公衆衛生的な視点でも勉強していきたいと思います。

 

(※)ヘルスリテラシーとは『健康情報を獲得し、理解し、評価し、活用するための知識
、意欲、能力であり、それによって、日常生活におけるヘルスケア、疾病予防、ヘルスプ
ロモーションについて、判断したり意思決定をしたりして、生涯を通じて生活の質を維持
、向上させることができるもの』というかなり広範な領域に及ぶ概念である。

 

医学生5年 S. U.

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