【参加者募集】臨床推論の基本的な考え方(めまい編) つくば総合診療塾オンライン
2021年4月30日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 医学教育
参加者募集!
第5回は、5/17(月)18:00-20:00
臨床推論の基本的な考え方(その2:めまい編)
総合診療に関する定期的なオンライン学習会「つくば総合診療塾オンライン」、
第5回は臨床推論について取り上げます。
症状を訴える患者さんに対して、効果的に病歴を集め、過不足なく鑑別診断を挙げて、診断を絞り込んで次のアクションにつなげていく。この一連の臨床推論のプロセスについて、今回はめまいをテーマに、具体的なアプローチのしかたを学びます。
内容:臨床推論の基本的な考え方(その2:めまい編)
講師:前野 哲博先生(筑波大学医学医療系 地域医療教育学/総合診療科)
日時:2021年5月17日(月)18:00-20:00(時間は早めに終わる可能性あり)
方法:オンライン(詳細は開催日2-3日前に参加者にメールいたします)
費用:無料
対象:全国の医学生・医療系学生、その他
申し込み:以下のリンクから参加登録してください。
グループ分け等を適切に行うため、5月13日(木)までの申し込みを推奨いたします。
https://jp.surveymonkey.com/r/PFX5FY3
〇次回以降の予定(内容、時間、講師は状況に応じて変更可能性あり)
2021年
・6月15日(火)20:00-22:00 アルコール 吉本尚先生
・7月13日(火)19:00-20:30 EBM 片岡義裕先生
・8月27日(金)19:00-21:00 多職種連携 前野貴美先生
・9月15日(水)18:00-20:00 臨床推論3 前野哲博先生
・10月8日(金)18:00-20:00 行動変容 横谷省治先生
・11月16日(火)19:00-21:00 家族志向のケア 吉本尚先生
・12月16日(木)17:00-19:00 臨床推論4 前野哲博先生
2022年
・1月日時未定 緩和ケア 東端孝博先生
・2月日時未定 ポリファーマシー 舛本祥一先生
・3月18日(金)19:00-21:00 臨床推論5 前野哲博先生
・4月日時未定 臨床倫理 講師未定
・5月日時未定 在宅医療 講師未定
・6月日時未定 糖尿病 鈴木將玄先生
・7月日時未定 メンタルヘルス 講師未定
・8月11日(木)15:00-17:00 福田幸寛先生
専攻医1年のレジデントデイが開催されました
2021年4月26日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 未来医療GP, 医学教育
(専攻医1年目の先生方と担任の指導医陣)
普段は他施設で研修している同期が2か月に一度集まり,担任の先生のもとで
日々の振り返りを行う会,レジデントデイが4月23日に開催されました.
例年は皆が大学に集合し,お菓子片手に胸の内を語るそうですが,昨今の状況により,今回はオンラインでの開催となりました.
始まったばかりのそれぞれの研修内容や思い出に残った経験などについて互いに共有したり,
立ちはだかる大きな壁 ポートフォリオ について担任の先生方よりアドバイスを頂いたりと,
研修の悩みや不安の解決につながる貴重な内容ばかりでした.
勤務地は目と鼻の先なのになかなか会えない同期一同,
お菓子を囲める日が一日でも早く来ることを祈りながら,研修の目標を再確認するよい時間となりました.
専攻医1年目 石塚大暉
第3回終活フェス(人生会議)、無事開催
2021年3月1日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア, 医学教育
皆様
第3回終活フェス(人生会議)へのご参加ありがとうございました。
また、たくさんのコメント、ご質問ありがとうございました。
思い返しますと、SARS-CoV-2感染拡大の影響で、1年前から計画されていた2020年12月の開催が延期となりました。
その後、無観客、演劇部員が現地での講演ができなくなるなど、内容も一部変更を余儀なくされましたが、無事2021年2月28日に開催する事ができました。
これも皆様の応援、ご協力の賜物です。
当日は、石田 進 市長、神栖済生会病院 中村 慶春 院長が、
お忙しい中にも関わらず、応援に駆けつけてくださいました。
誠にありがとうございました。
また、それぞれの専門職による人生会議(ACP)の実演や
各種講演、落語を行ってくださいました
長照寺住職 吉本栄昶(南夢明) 氏、
神栖法律事務所 安重洋介 氏、
社会福祉士の木庭氏
にも、この場をお借りして、厚くお礼申し上げます。
ーーーーーー【ご参加実績】ーーーーーーーーーーーーーー
ライブ配信中の最大視聴者数:94名。
930回以上の再生※。
140名のご視聴※。(平均視聴時間:1時間46分)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ライブ配信後の再生・視聴回数は、
非公開※になるまでの僅かな時間の実績です。
※開催前からの合意内容として、
Web上にコンテンツを残すことによる中学生・高校生の
生徒たちへの影響(未知なものも含め)が心配との
学校からの依頼に基づき、ライブ配信後、非公開。
【関連ページ】
・『済生会フェア・終活フェス2020を開催して』2021年4月24日
・終活フェス2020開催!ご視聴ありがとうございました(神栖済生会病院ホームページより、2021.03.02掲載)
・【延期後の開催のお知らせ】終活フェス2020、市民公開講座(2021年1月27日投稿)
つくば総診 指導医/ヘルスプロモーター 阪本直人
第1回総合診療塾「SDH:健康の社会的決定要因」を実施しました!
2021年2月15日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP, 地域包括ケア, 医学教育
去る2021年1月27日夜に、9名の参加者を迎え、健康の社会的決定要因(Social Determinants of Health)をテーマにした2時間のセミナーをオンラインで実施しました。全国から医学部1~5年生の他、看護学生、現場の保健師さんの参加もあり、背景が様々なメンバー間でこそ自分の知識・経験だけでは想像しきれないことっも考えながら、SDHについて学びあう機会になりました。
セミナー最後の演習「医療者(学生)がなぜSDHを学ぶ必要があるのか、同級生・同僚に伝わるように説明してみよう。」では、学んだことをもとに、参加者それぞれ自分言葉で表してくれました。大変素晴らしく、一部ご本人の了解をもとに紹介させていただきます。
「人の健康は個人に起因しない構造的な要因から大きく影響される。そのためすべての人々の健康を向上させるためには、すべての医療者がSDHを知って構造的な問題にも介入できるような広い視野を持つことが必要だから。」(医学部1年生)
「患者さんの健康、その裏には何が隠れているのか、その視点が患者さんを、地域を、国を治療することに繋がる。患者さんの病気を診ているだけで患者さんを真に救うことはできるのだろうか。それは医師の仕事ではないと切り捨てることは簡単だ。しかし、人を人として診ることこそ結果としてQOLの向上・患者満足度の上昇に繋がりまた患者の健康を促進する一因にもなる。よって私自身はSDH,健康の社会的決定要因を学ぶことは欠かせないことだと考える。SDHを学んでみたいと感じませんか?」(医学部2年生)
「患者が病院で治療を受けたその一瞬だけでなく、医療機関を離れた後それぞれの生活環境で継続的にその方が病気と向き合い、健康増進していくことができるような支援が必要である。そのためには、多職種連携でその方の社会的要因を把握し、一人一人の生活環境、その人らしさを尊重する事は大切だ。従って、社会的要因を把握する必要性を理解するために、SDHを学ぶことは大切である。」(看護学部2年生)
ポストアンケートでは、コロナ禍でも様々な方と討論できることがとても嬉しかった、背景の異なる者同士で学びあうことで視野が広がることを実感したなどの意見をいただきました。積極的なご参加をありがとうございました!
これからも総合診療塾の企画が続きます。
https://soshin.pcmed-tsukuba.jp/wp/archives/7538
次回は3月25日(木)15時30分~ 患者中心の医療の方法(任明夏先生)です。是非ご参加ください!
文責 筑波大学附属病院総合診療科 堀内明由美
筑波大の地域医療実習におけるSDH:健康の社会的決定要因 のプログラムが下野新聞の特集で取り上げられました
2021年2月15日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP, 地域包括ケア, 医学教育
筑波大学医学群医学類5年次10月~6年次5月の総合診療科クリニカル・クラークシップ/医療概論Ⅴ(必修、4週間)は、大学総診(1週間)と茨城県内の地域の診療所・小病院・病院総合診療科(地域での実習期間:3週間)において実習します。その中で、2018年度より4週間を通したプログラムとして、健康の社会的決定要因(Social Determinants of Health: SDH)について学ぶ演習を行っています。昨秋に実習最終日のSDH発表会について下野新聞社の取材を受け、2021年1月9日の同紙朝刊社会面に特集「なぜ君は病に・・・社会的処方 医師たちの挑戦」に掲載されました。
本文はこちらからご覧いただけます。
https://this.kiji.is/727845932931858432?c=75768590128873475&wid_type=post&wid_host=https%3a%2f%2fwww.shimotsuke.co.jp
SDHは、WHOでも医療者教育の普及を今後の課題としてあげているほか、日本プライマリ・ケア連合学会においても、三018年の三重大会で「健康格差に対する見解と行動指針」に関する声明がだされ、活動が行われています(https://www.primary-care.or.jp/sdh/)。しかしながら、卒前教育で必修の学習取り入れている大学はまだほんのわずかで、筑波大の実習をとおし、教室でなく地域実習だからこそ学生にとってインパクトのある学びの機会となっていることを実感しています。これからも、総合診療科のスタッフ・レジデント・実習関連施設の皆様とともに、SDHに関する学びを深めて、現在のそして将来の地域の人々の健康を高めるためにできることを重ねていきたいと思っています。
文責 筑波大学附属病院総合診療科 堀内明由美
【参加者募集】ヘルスプロモーション つくば総合診療塾オンライン
2021年2月15日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア, 医学教育
「つくば総合診療塾オンライン」開催!
第4回は、4月3日(土)15:00-17:00、ヘルスプロモーション。参加者募集!
参加登録はこちら:https://jp.surveymonkey.com/r/YJ3GHVX
総合診療に関する定期的なオンライン学習会『つくば総合診療塾オンライン』。
第4回のテーマは、『ヘルスプロモーション』です。
【コンセプト】
どんどんまちに出て行きたくなる講座です。地域診断という手法を用いて、人
々の暮らしを知り、課題を見つけ、ヘルスプロモーション(以下HP)へつなげ
るための効果的なスキルを紹介します。いくつかのHP事例を通して『地域をみる』
を具体的にイメージできるようになります。
内容:地域ヘルスプロモーション
講師:阪本 直人(筑波大学附属病院 総合診療科/神栖済生会病院 在宅診療)
日時:2021年4月3日(土)15:00-17:00(意見の活発度に応じ、最大30分まで延長)
方法:オンライン(詳細は参加者にメールいたします)
費用:無料
対象:全国の医学生・医療系学生、その他
申し込み:以下のリンクから参加登録してください。
グループ分け等を適切に行うため、3月26日(金)までの申し込みを推奨いたします。
https://jp.surveymonkey.com/r/YJ3GHVX
————————————————————
次回以降の予定(内容、時間、講師は状況に応じて変更可能性あり)
2021年
・5月17日(月)17:00-19:00 臨床推論2 前野哲博先生
・6月15日(火)20:00-22:00 アルコール 吉本尚先生
・7月13日(火)19:00-20:30 EBM 片岡義裕先生
・8月27日(金)19:00-21:00 多職種連携 前野貴美先生
・9月15日(水)18:00-20:00 臨床推論3 前野哲博先生
・10月8日(金)18:00-20:00 行動変容 横谷省治先生
・11月16日(火)19:00-21:00 家族志向のケア 吉本尚先生
・12月16日(木)17:00-19:00 臨床推論4 前野哲博先生
2022年
・1月日時未定 緩和ケア 東端孝博先生
・2月日時未定 ポリファーマシー 舛本祥一先生
・3月18日(金)19:00-21:00 臨床推論5 前野哲博先生
・4月日時未定 臨床倫理 講師未定
・5月日時未定 在宅医療 講師未定
・6月日時未定 糖尿病 鈴木將玄先生
・7月日時未定 メンタルヘルス 講師未定
・8月日時未定 産業医 講師未定
【参加者募集】患者中心の医療の方法 つくば総合診療塾オンライン
2021年2月15日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP, 医学教育
「つくば総合診療塾オンライン」開催!
第3回は3/25(木)15:30-17:00、患者中心の医療の方法。参加者募集!
参加登録はこちら:https://jp.surveymonkey.com/r/YXJJBW8
総合診療に関する定期的なオンライン学習会「つくば総合診療塾オンライン」、
第3回は、患者中心の医療の方法について取り上げます。
ただ診療を受けるだけで、患者さんは満足しているのでしょうか。患者さんの
「満足」とは?本当に必要とされている「医療」とは?これらについてどのよう
に考えていけばいいか、具体的な方法を一緒に学んでいきましょう。
内容:患者中心の医療の方法
講師:任 明夏(筑波大学附属病院 総合診療科)
日時:2021年3月25日(木)15:30-17:00(時間は早めに終わる可能性あり)
方法:オンライン(詳細は参加者にメールいたします)
費用:無料
対象:全国の医学生・医療系学生、その他
申し込み:以下のリンクから参加登録してください。
グループ分け等を適切に行うため、3月18日(木)までの申し込みを推奨いたし
ます。
https://jp.surveymonkey.com/r/YXJJBW8
——————————————————–
次回以降の予定(内容、時間、講師は状況に応じて変更可能性あり)
2021年
・4月3日(土)15:00-17:00 地域ヘルスプロモーション 阪本直人先生
・5月17日(月)17:00-19:00 臨床推論2 前野哲博先生
・6月15日(火)20:00-22:00 アルコール 吉本尚先生
・7月13日(火)19:00-20:30 EBM 片岡義裕先生
・8月27日(金)19:00-21:00 多職種連携 前野貴美先生
・9月15日(水)18:00-20:00 臨床推論3 前野哲博先生
・10月8日(金)18:00-20:00 行動変容 横谷省治先生
・11月16日(火)19:00-21:00 家族志向のケア 吉本尚先生
・12月16日(木)17:00-19:00 臨床推論4 前野哲博先生
2022年
・1月日時未定 緩和ケア 東端孝博先生
・2月日時未定 ポリファーマシー 舛本祥一先生
・3月18日(金)19:00-21:00 臨床推論5 前野哲博先生
・4月日時未定 臨床倫理 講師未定
・5月日時未定 在宅医療 講師未定
・6月日時未定 糖尿病 鈴木將玄先生
・7月日時未定 メンタルヘルス 講師未定
・8月日時未定 産業医 講師未定
【参加者募集】臨床推論の基本的な考え方 つくば総合診療塾オンライン
2021年1月30日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP, 医学教育
「つくば総合診療塾オンライン」開催!
第2回は2/12(金)18-20、臨床推論の基本的な考え方。参加者募集!
総合診療に関する定期的なオンライン学習会「つくば総合診療塾オンライン」
第2回は、臨床推論について取り上げます。
症状を訴える患者さんに対して、効果的に病歴を集め、過不足なく鑑別診断を挙げて、診断を絞り込んで次のアクションにつなげていく。この一連の臨床推論のプロセスについて、基本的な考え方を学びます。
内容:臨床推論の基本的な考え方
講師:前野 哲博先生(筑波大学医学医療系 地域医療教育学/総合診療科)
日時:2021年2月12日(金)18:00-20:00(時間は早めに終わる可能性あり)
方法:オンライン(詳細は参加者にメールいたします)
費用:無料
対象:全国の医学生・医療系学生、その他
申し込み:以下のリンクから参加登録してください。
グループ分け等を適切に行うため、2月9日(火)までの申し込みを推奨いたします。
https://jp.surveymonkey.com/r/Y3CVRFW
次回以降の予定(内容、時間、講師は状況に応じて変更可能性あり)
2021年
・3月25日(木)15:30-17:00 患者中心の医療の方法 任明夏先生
・4月3日(土)13:00-15:00(予定) 地域ヘルスプロモーション 阪本直人先生
・5月17日(月)17:00-19:00 臨床推論2 前野哲博先生
・6月15日(火)20:00-22:00 アルコール 吉本尚先生
・7月13日(火)19:00-20:30 EBM 片岡義裕先生
・8月後半 19:00-21:00(予定) 多職種連携 前野貴美先生
・9月15日(水)18:00-20:00 臨床推論3 前野哲博先生
・10月8日(金)18:00-20:00 行動変容 横谷省治先生
・11月16日(火)19:00-21:00 家族志向のケア 吉本尚先生
・12月16日(木)17:00-19:00 臨床推論4 前野哲博先生
2022年
・1月日時未定 緩和ケア 講師未定
・2月日時未定 ポリファーマシー 講師未定
・3月18日(金)19:00-21:00 臨床推論5 前野哲博先生
・4月日時未定 臨床倫理 講師未定
・5月日時未定 在宅医療 講師未定
・6月日時未定 糖尿病 鈴木將玄先生
・7月日時未定 メンタルヘルス 講師未定
・8月日時未定 産業医 講師未定
(文責:木村紀志)
医学生の一日@オンラインイベント
2021年1月12日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大森医院, 医学教育
筑波大学医学群医学類6年の木塚です。先日開催された“地域医療を語ろう~地域医療ってそもそも何?~”というオンラインイベントの模様を紹介させていただきます。
もともと地域医療について語るイベントは、筑波大学の医学生を対象に筑波大学附属病院 総合診療科の有志の先生方が開催してくださっていました。しかし、現在はコロナ禍のために対面で話を伺う機会をつくることは難しく、かつ「もっと全国の医療系学生に地域医療を身近に感じてもらいたい」という思いがありました。そこで今回はこのイベントを全国の医療系学生を対象にオンラインで開催する運びとなりました。はじめての試みではありましたが、北は青森、南は長崎まで全国から30名を超える方にご参加いただきました。
イベントの第一部では「地域医療ってなに?」をテーマにグループディスカッションをしました。各参加者の地域医療に対するイメージを共有し、地域医療の定義を考えてみました。地域医療を言語化して説明することは難しかったですが、参加者同士で意見を共有することで“理解を深めることが出来た”、“視野が広がった”、“改めて地域医療について真剣に考える良い機会になった”というご感想をいただきました。
第二部では「これが俺の地域医療だ!」をテーマに木村先生と橋本先生が実践されている“地域医療”を熱く語っていただきました。リアルで心温まるエピソードに参加者全員、“”全集中!”で耳を傾けました。医療という既存の枠に縛られることなく患者さんやそのご家族に介入されている先生方の姿が目から鱗だった参加者も多かったようです。
またイベント終了後には懇親会を行いました。橋本先生力作の“地域医療双六”で盛り上がったグループもあれば、各参加者の地域のお正月あるあるで盛り上がったグループもあり、地域医療に興味を持つ医療系学生の交流を深めることできました。
全国の医療系学生の皆さんと交流できたことは私にとって貴重な機会となりました。最高学年として参加したものの参加者の皆さんのレベルの高さに圧倒されました。inputで理解したつもりになっていた知識を対話を通してoutputしてみると、想像以上に上手くいかず“思ったよりも地域医療を理解していない⁈”と感じる場面が私自身多くあったので、もっと知識も経験も今後積んでいきたいです。
次回、さらにパワーアップしたイベントを開催したいと考えておりますので、興味のある方は是非ご参加していただければ幸いです。
最後にこのイベントの開催にあたりご協力くださいました、前野先生、小曽根先生、高木先生、木村先生、橋本先生そして学生運営スタッフの皆さん、この場をお借りして感謝申し上げます。
【市民公開講座】終活フェス2020 開催のお知らせ
2020年11月24日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア, 医学教育
延期後の日程は、
2021年2月28日(日)
13:00~17:30
となりました。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。
詳しくは、こちらをご覧ください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2020年12月2日23時47分追記ここから
【終活フェス2020延期のお知らせ】
全国および茨城県内の感染拡大状況を踏まえ、病院が主催するイベントという文脈を鑑み、
これまで、無観客で開催する選択肢も含め、慎重に検討を重ねてまいりました。
結果、今回の開催を延期することといたしました。
多数のお申し込みをいただいており、楽しみにしていただいている方が大勢いらっしゃるかと存じ上げますが、
どうぞご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
1年以上前から準備を進め、演劇のシナリオを地元中学生の演劇部員が製作し、日々困難な状況の中、練習に励んでくれていました。その他の多くのご関係者の方々も様々な形で、準備を進めてくれていました。
何らかの形で開催ができればと考えております。
皆様、どうぞご自愛ください。
引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。
再開の見通しが立ち次第、再びお知らせいたします。
引き続き応援の程、どうぞよろしくお願い申し上げます。
ーーーーーーーーーー(追記ここまで)ーーーーーーーーーー
人生の最期にどうありたいかを語ることは、
今をどう生きたいかを語ることでもあるのです。
この時期だからこそ、家族で今を大切に過ごすために、
話し合うきっかけにしていただければ幸いです。
日時:2020年12月5日(土)13時00分~17時30分
会場:かみす防災アリーナ
公式ホームページ:https://shukatsufes.xyz/
昨年度も【終活フェス】と題して、神栖市市民公開講座においてACP(人生会議)の普及を目的とした催しを開催致しました。
おかげさまで市民の皆様より、高いご評価をいただき、300名規模を動員するイベンにまで成長いたしました。そして、今年は、済生会本部より開催の依頼を受けるまでになりました。
3回目を迎える今年は、新型コロナウイルス感染症の流行状況を鑑みて、YouTubeでの同時ライブ配信も行い、会場内は政府の感染対策マニュアルに沿った措置を施した上で、開催いたします。
前回に引き続き、地元の中学・高校(清真学園)の演劇部と共にACP(人生会議)に関する演劇を創り、分かりやすい構成を心掛けました。
さらに、
地元の弁護士 安重洋介 氏による遺産や法律に関する講演、
地元の住職 吉本 栄昶(南夢明) 氏のご尽力により、
あの国民的喜劇俳優の大村 崑氏による講演も決定しました!
さらにすごいことに、
大物喜劇俳優、僧侶、弁護士、医師が一堂に会し、
あるゲームをします。
そのゲームの名は、『もしバナゲーム』
(iACPがCoda Allianceの許可を得て、翻訳・制作・出版しています)
人生の最期にどう在りたいか。
そんな難しい話題を考えたり話し合うことを助けてくれるカードなのです。
重病のときや死の間際に「大事なこと」として人がよく口にする言葉が書いてあります。
たとえば、「どのようにケアして欲しいか」、「誰にそばにいて欲しいか」、そして「自分にとって何が大事か」、という内容が各カードに記載されています。
この「もしばなゲーム」を国民的喜劇俳優、僧侶、弁護士、医師というメンバーが、生中継で意見交換をしながら進め、医師による解説を交え、開催予定です。
このように、豪華な内容でありながら、地元の人たちと共に作り上げた
アットホームなイベントになるのではないかと思っています。
人生の最期にどうありたいかを語ることは、
今をどう生きたいかを語ることでもあるのです。
この時期だからこそ、家族で今を大切に過ごすために、
話し合うきっかけにしていただければ幸いです。
開場に足を運ぶのは難しいかもしれません。
ぜひ、YouTubeでの同時ライブ配信をお見逃しなく!
——————————————-
運営メンバー
第3回 終活フェス 〜神栖ココでずっと暮らすために〜
人生の最終段階の医療・ケアについて考える実行委員会
代表 細井 崇弘(1、2、3)
メンバー
海老原 稔(1、2)
高橋 弘樹(1、2)
佐藤 瑠美(1、2)
阪本 直人(1、2、4)
1:筑波大学総合診療科
2:神栖済生会病院 総合診療科
3:筑波大学 医学医療系 神栖地域医療教育センター 助教
4:筑波大学 医学医療系 地域医療教育学 講師
——————————————-
【昨年度の内容はこちら】
開催報告『終活フェス 〜神栖ココでずっと暮らすために〜』 (2019年12月3日)
県立八重山病院とつくば総診をつないで、ヘルスプロモーション会議
2020年11月19日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア, 医学教育
沖縄県立八重山病院 総合診療科の酒井先生から「石垣島のヘルスケアをより良くしたい!」
という熱いラブコールを受け、県立八重山病院(沖縄県石垣市)とつくば総診(茨城県)をつないだ
Zoomミーティングが、本日実現しました。
未来医療GP『ヘルスプロモーション・コース』を見てくださったのがきっかけでした。
(恐れ入りますが、現在は新規募集を行っておりません)
阪本からは、神栖市での地域診断をはじめとしたヘルスプロモーションの取り組み(1)などをご紹介し、
今後、石垣島での住民と協同したヘルスプロモーションをどのように進めてゆけば良いか
というテーマで議論しました。
実は、私達つくば総診は、沖縄県立八重山病院の皆様には、普段からお世話になっているのです。
長年、筑波大学の医学生(5-6年生)の選択実習で、受け入れていただいていたり、
また、私の前職(亀田ファミリークリニック館山)の後輩達が、八重山病院 総合診療科での勤務をしていたことがあったりと、何かと繋がりがあります。
さて、今回は記念すべき第1回ということで、ミーティングの最後に写真を撮ろうという話になり、
普通のバージョンと、特別バージョンを撮ってみました。
「何か、いいポーズはないですか?」と酒井先生に伺ったところ、シーサーポーズがありますよ
ということで、シーサーポーズでお別れの挨拶をしました。
これが、新種の「さよならシーサーポーズ」です。
気に入ってくださった方は、ご採用ください。全国で流行るかもしれません。
今後も何らかの形で協働してゆきたいと考えています。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
【参考情報】
1)神栖市でのヘルスプロモーションの取り組み
・医学生による地域診断の取り組み
https://www.pcmed-tsukuba.jp/area/kamisu/case/community/diagnosis.php
・医療職100名が集まって開催:カミス『ココ』でずっと会議
https://soshin.pcmed-tsukuba.jp/wp/archives/4661
https://soshin.pcmed-tsukuba.jp/wp/archives/4818
https://soshin.pcmed-tsukuba.jp/wp/archives/4962
・終活フェス2020
https://shukatsufes.xyz/
オンライン教育カンファ、はじめました
2020年9月22日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 未来医療GP, 医学教育
(オンラインで集まってカンファレンスをしています)
今年度より月1回の教育カンファが始まりました!
新・家庭医療専門医の研修の一環として、今年度から月1回教育目的のカンファレンスをはじめました。それぞれ離れた場所で研修していてもカンファレンスに参加できるよう、オンライン開催となりました。
今年度は後期研修3,4年目のレジデントから、1,2年目のレジデントに向けて研修のためになるレクチャーを行っています。
これまでの発表内容は以下のとおりです。
5月 ポートフォリオの作り方+家族志向のケア
6月 小児思春期のケア
7月 プロフェッショナリズム
8月 研究
それぞれのレクチャーはわかりやすく、後期3年目の私としても改めて勉強になる内容であり、学年が近い先生によるレクチャーであるためお互いいい影響を受けながら研修をしていると実感しています。
今回はその中でも8月の研究の教育カンファについてご報告いたします。
8月の教育カンファでは「研究」というテーマで佐藤瑠美先生(後期3年目)にレクチャーを行っていただきました。
まず学会発表/Case reportにする症例選びについて、その後指導医の先生のコメントをいただきながら研究の種探しについてお話いただきました。
私自身は学会発表は何回か経験はありますが、研究はまだしたことがないので、勉強になりました。
今後自分自身も発表する機会があるため、しっかり準備をしていきたいと思います。
(後期研修3年目 海老澤由香)
【家庭医療学夏期セミナー】意思決定支援セッション
2020年8月26日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP, 医学教育
(セッションタイトルです)
(参加者の皆さん、ありがとうございました!)
こんにちは。専攻医1年目の村田俊介です。
8月9~10日に第32回学生・研修医のための家庭医療学夏期セミナーが開催されました。
私たちもそこでセッションを出させていただいたのでご報告いたします。
「あなたならどうする?~家族がたべられなくなったとき」というタイトルで、大切な家族が年をとり病気になることで口から食事をとれなくなったときについて考えていただくセッションを行いました。
私は初めての参加で、しかも今回は新型コロナウイルス感染症の影響で初のZOOM開催になるということで、いったいどのような形になるのか不安もありつつ、ZOOMならではの方法で伝えられないか考えて参りました。
今回、21人の学生・研修医のみなさんが参加してくださいました。
当日の流れはまず、具体的な症例に関して数人のグループに分かれて話し合っていただき、その後、経口摂取について(村田)、経鼻・胃ろう栄養について(鈴木李理先生)、経静脈栄養について(関先生)の講義を行い、そのうえ再度グループで話あっていただくというものでした。最後に海老澤先生より意思決定支援の講義を行い終了となりました。
ZOOM開催ということで参加者の反応がわかりづらいということやなかなかスムーズにいかないこともありました。しかし、私が担当したグループの参加者からは「本人と意思疎通できなくてもできる限り本人の希望を尊重したい」「できる限り誤嚥をしないで栄養を摂取できないか」など患者さん自身に対する意見はもちろん、「ご家族が自宅で介護するのが難しい状況で、施設に入所するとなるとこの栄養方法がいいと思う」など患者さんのご家族にまで考えている意見がでておりました。とても有意義なディスカッションであり、大盛況のうちに終了しました。
参加してくださった学生・研修医のみなさん、ありがとうございました。なかなか大学の授業等では考える機会がない内容ですが、実臨床では度々ぶつかる大きな問題なので、その時に少しでも生かせるような内容であったらいいなと思います。
また、自分自身としても再度考えるきっかけとなり、大変勉強となりました。
また、来年以降もよりよいセッションができればと考えております。
今回一緒に参加し指導して下さった海老澤先生、木村先生、鈴木李理先生、関先生、改めてこの場をお借りしてお礼申し上げます。
専攻医1年目 村田俊介
【オンライン開催】交流会を兼ねたリアル産業医勉強会(第3弾)
2020年7月17日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア, 医学教育
皆様、お待たせいたしました。本企画の開催日時が決定いたしました!
【開催日時】2020年10月3日(土)
17時〜18時:勉強会
18時〜19時:懇親会
【勉強会の概要】
・360度動画・写真を用いた巡視クイズ(テーマ:環境測定と巡視の仕方)など
※本勉強会のコンテンツにつきましては、特性上、録画・撮影を禁止とさせていただいております。
コンテンツ内容は、変更になる場合もあります。あらかじめご了承ください。
※参加には事前登録が必要です。(2020年7月20日朝8時より、無料参加証の発行を開始いたします!)
★本イベントには、単位認定はありません。あらかじめご了承ください。
【主催】
詳細は、下記アイコンより上位ページをご覧ください。
つくば総診では、総合診療医のトレーニングを積みながら、日本有数の鹿島臨海工業地帯で勤務する
産業衛生学会の指導医が在籍する現場でも研修が可能です。
現在、日医認定産業医資格取得支援プログラムが稼働中です。
下記も併せてご覧ください。
『つくば家庭医・病院総合医プログラムでは、産業医の研修も受けられます。』
オンラインプログラム説明会のご案内
2020年5月13日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP, 医学教育
第1回 つくば家庭医・病院総合医プログラムオンライン説明会のお知らせ
皆さんこんにちは。
新型コロナウィルスの感染拡大で、落ち着かない日々が続いていますね。
当グループでは今年もプログラム説明会を開催いたします。
家庭医(総合診療医)、病院総合医、緩和ケアに興味があるという方は学生、医師を問わずどなたでも参加いただけます。
今年はオンラインで開催いたしますので、これまでは興味はあったけれど遠方で来れなかった方、仕事で一部しか参加できない方などもお気軽にご参加ください。病院見学にも行きにくい状況かと思いますで、進路選択の参考にしていただければ幸いです。
説明会の終了後には、個別相談の時間も設けますので、個人的に話が聞きたい、相談したいという場合は是非ご活用ください。
日時:6月6日(土) 14時~16時
内容:プログラム全般、新家庭医療専門医などについての説明
現役専攻医の体験談
質問タイム など
*web会議システムを利用いたします。パソコンやスマートフォンなどのご用意をお願いいたします。
*参加方法については、お申し込みいただいた後に個別に連絡いたします。
*申し込みは以下のフォームからお願いします。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdV0XfOJc1W9CIWkazWTO8fh1ALzVruW8AOyME8ixDYsxCXQA/viewform?usp=sf_link
たくさんの方の参加をお待ちしています!
(文責)総合診療科 山本由布
水戸葵陵高校での講演のご報告
2020年4月2日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 水戸, 笠間, 医学教育
(発表者の久野先生)
(地域医療・総合診療についての講演でした)
(クイズ形式で考えてもらいました)
2020年2月6日水戸葵陵高校で「地域医療と総合診療医」について講演を行いましたのでご報告します。
医歯薬コースの高校1・2年生の皆さんに、前半では、茨城県の地域医療の現状や地域における総合診療医の役割についてレクチャーを行い、後半では在宅医療の症例のグループワークを行いました。
レクチャーでは、総合診療科は何科なのか?どんな人をケアするのか?などクイズ形式で考えてもらい、
「病気を治す」から「健康を守る」へ医療の方向性が変わる今後の日本では、
多くの診療領域をカバーする総合診療医が地域で必要とされることをお伝えしました。
グループワープでは、実際に私が訪問診療を行っている患者さんにご協力いただいて撮影した在宅療養の様子の写真を見てもらい、疾患も生活状況も違う患者さんについて「どんな生活をされている人か?」を考えてもらいました。
どのグループも活発に意見を交換しており、ワークを通して医療者に必要とされる観察力、想像力の大切さを感じてもらえた様子でした。
講演後は、「総合診療医になるにはどうすればいいのか」などのたくさんの質問をいただき、総合診療、在宅医療に興味を持ってもらえたことをとても嬉しく思いました。
私自身、高校時代に地元の病院で医師の体験実習を受けたことが医師を目指すきっかけとなりました。
現役の医療者から仕事やキャリアについて聴ける機会は、医療現場にとっても、進路に悩む中高生にとっても貴重な場だと感じました。
最後になりますが、高校の先生方のサポートのおかげで、実りのある講演となりましたこと、感謝申し上げます。
筑波大学医学医療系 地域総合診療医学
笠間市立病院
久野 遥加
神栖市における医学生実習の特集ページが本日公開
2020年3月31日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア, 医学教育
神栖市における医学生実習(M5-M6: 医学生の5−6年生対象)の特集ページが、
本日公開となりましたので、お知らせいたします。
【神栖市における医学生実習特集ページ】
https://www.pcmed-tsukuba.jp/area/kamisu/case/
上位のページはこちらです。↓
神栖市における地域医療教育
https://www.pcmed-tsukuba.jp/area/kamisu/case.php
将来の医師の育成のため、作り上げてきた本プログラムは、
その目的のために熱心に参画してくださった素晴らしい地域の市民と企業の方々と共に作り上げてきたものです。
私たちが神栖市で行ってきた医療支援活動・医学生教育を約12年に渡って行ってきた軌跡がまた1つ結晶となったものだと感じております。
医学生の実習に参画くださっておられる市民の方々そして産業医の方には、
インタビュー動画収録の際には、お忙しい中お時間を作ってくだり、
医学生実習を通して経験された貴重な内容をお話くださいまして、
誠にありがとうございました。
なお、神栖市での本実習プログラムは、
英国の医学生教育で実践されている社会学を学ぶコア・カリキュラム(下記参照)
にも匹敵する内容になりつつある思っています。(手前味噌ですが)
日本でも同様に医学教育に求められているものの、実現できているとは言い難い現状において、
本プログラムは、人類学・社会学的視点で実践する医学教育の実現に向けたチャレンジの1つであり、
全国の医学教育のモデルケースの1つとなるプログラムでもあると考えております。
英国の医学部卒前教育における社会学のコア・カリキュラム(神栖実習特集ページ内)
https://www.pcmed-tsukuba.jp/area/kamisu/case/besst/
これは、ひとえに神栖市の皆様の熱意に溢れた協働によって生み出されたものであり、心より感謝しております。
現状はCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)のことで、難しい時期にありますが、
こちらも、皆様と協同して乗り切ってゆきたいと考えております。
文責:地域医療教育学 講師 阪本直人
キーワード:健康の社会的決定要因、SDH(Social Determinants of Health)、地域医療診断、住民体験実習、異業種帯同実習、社会学、人類学
卒業セミナーのご報告 その2
2020年2月29日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP, 医学教育
(卒業生のみなさんです)
(懇親会も盛り上がりました!)
こんにちわ。
北茨城市民病院内科で研修中のC1 宮本卓です。
今年も卒業セミナーの季節がやってきました。
レジデント最終学年の先生方が研修発表を行い、例年多くのレジデントおよび指導医が参加する総合診療グループの一大イベントです。
2月15日(土)、16日(日)に開催され、任明夏先生、坂倉明恵先生、竹内優都先生、中野寛也先生の4名のレジデントの先生方がご卒業されました。
1日目は昼より開始でした。
前野先生のご講演に始まり、ポートフォリオ供覧、坂倉先生の卒業プレゼンを経て、総合診療グループの卒業生である大塚貴博先生より講演がありました。
テーマは継承開業とキャリア形成。地域で五代続く医院家業を、突然引き継がれた大塚先生の苦労が凝縮された内容で、大変興味深かったです。
夜は筑波山ホテル青木屋で懇親会・宿泊がありましたが、私は参加していないです。来年度総合診療グループに入局予定の先生方も参加されたようで、大変盛り上がったようでした。
2日目は終日の開催でした。
午前中は任先生、竹内先生、中野先生の卒業プレゼン、全体写真撮影から昼食となり、午後はレジデント対象のCSA、臨床推論テストでした。
CSAに関しては、年々緊張しなくなっているのですが、自分の臨床に自信が持てているからと楽観的に解釈しています。口頭ですがフィードバックが頂けて大変参考になる時間でした。
今回ご卒業された先生方は、直接ご指導いただいた先生方ばかりで例年になく感慨深いものがありました。今後のますますのご活躍をお祈り申し上げます。
宮本卓(北茨城市民病院内科)
注1:CSA Clinical Skills Assesment, 実際の診療を想定した実技試験
家庭医の役割とは~楢戸健次郎先生講演会と地域医療実習から見えてきたこと~
2020年1月25日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 神栖, 未来医療GP, 医学教育
2020年1月17日に筑波大学にて楢戸健次郎先生の国際医療についての講演会を開催しました。
この投稿はその企画者である筑波大学医学類5年 上原智之さんからいただきました。
“楢戸先生がネパールで医療行為をするのにどんな資格が必要でしたか?”
“私は医療行為はしてませんよ!”
私が楢戸先生の講演会に無意識に想定していたのは、ネパールでの家庭医の役割、診療風景、海外で医師として働くのに必要なスキルといったことでした。ところが先生はいわゆる”医療行為”や”診療”の話はあまりしませんでした。なぜ医師としての資格があるのに水道を作る話をするんだろう?ネパールの文化や食や人の魅力や宗教や、これって医療の話だっけ?でもとても詳しいのはなんでだろう?
私は講演会の次の週に茨城県神栖市で家庭医の先生の働き方をみてきました。今回の講演会とあわせて考えてみると、医師免許が必要な仕事のほかに役割がたくさんあったことに気づきました。病院での医療行為の多くはあくまで病気になってしまった人への医療です。市の健康レベルを引き上げようと考えるなら、その上流にある根本的な原因、喫煙や食生活、そもそもどんな地域の特性があってどんな暮らしをしているんだろう、というところから注目する必要があります。地域診断という考え方です。
楢戸先生の講演に医療のピラミッドの話がありました。大学病院の3次医療を頂点に、市中病院での2次医療、プライマリーケア、セルフケアと続きます。授業で教わるのはここまでだけど、その下を何が支えているか。
それはインフラ、さらに下には教育・栄養、そして一番下の土台になるのは平和だ、という話でした。
震災の時を考えればたしかに平和って大事だし、どんな治療薬の開発よりも水道が普及したことで大きく平均寿命が伸びたことを思い出せば、たしかにその通り。
もし家庭医のカバーする範囲を、ピラミッドでのプライマリーケアより下の範囲とするのなら、家庭医に必要なのは自分の診る地域で何が必要なのかを、医師の視点から考えることだろうと思いました。楢戸先生がネパールの文化に詳しいのは、単に長く住んでいるからだけではなくて、その地域で医療に対してどんな需要があるかをしっかり把握するために必要だったからではないかと思います。インフラの十分でないネパールのある地域ではその整備に関わる。むしろ道路も整備された都市部では大気汚染に関わることが大切かもしれない。それも問題ない東京都心での家庭医の役割は?僕にはまだ分かりません。
こうやって家庭医の役割について考えると、都心でも田舎でも、国内でも海外でも、働き方は全くといっていいほど違いますが、根底にある考え方と目標は同じなのかもしれないと思います。
ネパールという地域に馴染んで溶け込んで力になっている楢戸先生がとてもかっこよく見えた講演会でした。
(筑波大学医学類5年 上原智之)