<開催報告>カミス「ココ」でずっとKIDS presents ふれあい動物園
2022年11月21日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア
こんにちは、専攻医1年目の今川です。
ふれあい動物園を通じて、保護者や医療的ケア児などの子ども達が外出し、対話・交流できる場をつくろうと、
先日神栖市で開催されたイベントに参加させていただきましたので、ご報告します!
みなさんは「医療的ケア児」と呼ばれる方々の存在をご存知でしょうか?
医療的ケア児とは、生存のために医療的なケアを必要とする子どものことをいいます。
人工呼吸器や胃ろう、痰の吸引などが生活する上で必要であるため、なかなかお出かけが難しいという状況があります。
つくば総合診療のメンバーで、神栖済生会病院を担当している髙橋弘樹医師らが、
地域全体で障害児を支えるための活動を進めています。
この取り組みでは、患者・家族のピアサポートとしての交流、関係性の構築を促進したり、
医療的ケア児・重症心身障害児の同胞へのケアや、ピアサポートの場を提供することを目的に活動しています。
(取り組み愛称「カミス『ココ』でずっとKIDS」、済生会ソーシャルインクルージョン採択事業)
本活動の一環で、医療的ケア児・重症心身障害児のお子さんが、外出できる機会をつくったり、
ご本人やご家族が交流できる場として、ふれあい動物園を開催することになりました。
本イベントは、「カミス『ココ』でずっとKIDS」が主催し、
医療的ケア児や障害児家族の交流団体「たいようの部屋」と
県鹿行地区重症心身障害児家族会「おむすびの会」が共催で開催されました。
このイベントに微力ながら私も会場の設営等を手伝わせていただきました。
当日の天気はくもり。
雨天の場合は中止となるため、なんとか雨が降らないよう心から祈るばかり。
肌寒い気温ではありましたが、開催時間が近づくにつれ続々と参加者の方が!
わくわくされながら受付していらっしゃいました。
みなさんパワフルで開会式の熱気は凄まじかったです。
さて、ふれあい動物園、いよいよはじまりました!
みなさんいい笑顔ですね〜。私はその様子を見てひたすら癒されていました。
屋内ではバルーンアートも開催され、バルーンを嬉しそうに身につけているお子さんがたくさん。
天気もなんとかもってくれて、無事終了しました!
医療スタッフやボランティアの方々が協働し、少しでも安全にイベントが行われるよう配慮がなされていました。
イベント中、医療的なケアが行えるよう専用のブースも設営されていました。
お子さんだけでなく、ご家族の方の笑顔が見られたことも印象的でした。
医療的ケア児のご家族は様々な問題や不安と闘いながら日々生活されていらっしゃいます。
「今回のふれあい動物園がその交流の場となり、みなさんとの新しいつながりとなれば。」
そのような思いを髙橋先生が開会式で語っていらっしゃいました。
いままでのつながりに支えられて開催に至り、新しいつながりが生まれるような、とても暖かい場が作られていました。
医療的ケア児を取り巻く環境は私には推し量れないほどの課題がありますが、今回のつながりをもとに、よりよい地域ができていくのだと強く感じられた1日でした。
みなさんのパワフルさに元気をもらいながら、医療者として地域づくりに関わっていく現場を身をもって勉強させていただきました。
総合診療医の卵として今回の経験を活かし、これからも精進して参りたいと思います。
準備、運営にご尽力いただきました、先生方、スタッフのみなさまに、このような素敵なイベントに参加させていただきましたこと、心より感謝申し上げます。