Night Session「家族志向ケア」
2015年1月30日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座
Night Sessionのテーマは「家族志向ケア」でした。
診察室で会う患者さんも、様々な家族の一員として、家族と互いにいろんな影響を与え合いながら生活している、
そんな患者さんが診察室に来ているんだ!ということを意識することで診療に幅や深みがでるというお話でした。
例えば、喘息発作を繰り返す子供の生活環境や家族の状況はどうか?(お父さんはタバコを吸わないか?)
例えば、うつ病の患者さんに薬を処方したが、次回診察のときに内服していなかった。(実は、母親が頭に効く薬は怖いから飲むなと言った。)
例えば、転倒契機の大腿骨頚部骨折でADLががくっと落ちてしまった人が自宅に帰るときになにを考えたらいいのか?(介護可能な人はいるのか?)
などなど、患者さんの家族についても気にかけていかないと診療が上手くいかない場面を紹介していただきましたが、
とても納得のいく内容でした。
Sessionの中で「家族図」の紹介がありました。患者さんを中心にその家族関係を図示するというものです。
家族構成のみを示す家系図のようなものとは違い、親しい家族関係なのか、敵対もしくは疎遠な関係なのかなども含めて図示するものです。
家族関係を視覚的に捉え、俯瞰するためにとても有効だということがわかりました。
今後も様々な家族背景の患者さんを見て行く事になると思うので、すこし困ったときや迷った時には
家族図を書いてみようと思いました。
広い視点で患者さんを捉えるということができるようになり、今後の診療の向上に繋げる事が出来ればと思います。
(レジデント 大澤さやか)