総合診療科 選択クリニカルクラークシップ発表会
2016年5月10日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学
去る4月27日、28日に大学の臨床講義室前フロアにて医学類6年生の選択クリニカルクラークシップ発表会が行われました。
選択クリニカルクラークシップとは、1年半の実習期間の後半に、希望する2つの診療科で4週ずつ実習を行うもので、総合診療科では、例年20~25名の学生の実習を受け入れています。当科の実習は、はじめの3週は、全国の地域医療現場で実習し、最終週に大学にて振り返りを行い、実習での学びをレポートやポスターを作成します。
http://pcmed-tsukuba.jp/education/area/program.php#anchor04
発表会は学年全106名による、ポスター発表で、まさに学会のポスターセッションです。今年も、総合診療科からは、「離島における医師の研修と生涯教育」「終末期の輸液の方針決定」「え!?こんな状態でも入院しないの?~在宅医療で問われる懐の広さ」など10演題の発表が有り、実習での疑問や学びを深め、学生が本当に生き生きとした表情で自身の言葉で発表してくれました。プレゼン練習を頑張りすぎて声がかれてしまったという方も。
その様子から、一人一人の成長ぶりがうかがわれて、胸が熱くなりました。
同時に、熱心にご指導くださった全国の指導医、スタッフと教育にご協力下さった患者様に心からの感謝の気持ちでいっぱいになりました。
この場をかりて、御礼申し上げます。
今回はじめて4週×2の計8週間実習をされた、栗原史帆さんから、実習及び発表会のコメントをいただきましたので紹介します。
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2ヶ月間、5カ所の診療所で総合診療科の選択CCをさせていただき、それぞれの診療所で教えていただいたこと、感じたことをもとに、「医療を受け、健康で長生きをすることだけで人は幸せになれるのだろうか?」というテーマを設定してポスターを作成しました。
地域医療について何の知識もなかった実習の序盤から、このテーマの設定に至るまでに高屋敷先生に沢山相談にのっていただき、資料の読み方や説明の仕方、ポスターを書く上でのお作法など、本当に沢山のことを教えていただきました。ありがとうございました。
調べた結果、日本人が自身の幸福度を決定する上では健康の他にも周りとの関係性、経済社会状況が影響していることがわかり、目の前の患者さんの疾患だけではなく、患者さんの背景、地域全体を考えることが、患者さんの幸せに繋がるのだと考えました。
総合診療科で実習した同級生の発表を聞いていて、行った診療所、体験した事は違えど、患者さんの背景を大切にすることや、患者さんを中心に考え、他職種で連携を取ることの重要性など、自分が診療所で感じたことを皆も同じように感じていたのだなと感じ、とても嬉しい気持ちになりました。
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文責 スタッフ 高屋敷明由美