「ヘルスリテラシー向上のための患者教育」レクチャーを受けて
2016年1月17日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP
先日、筑波大学総合診療科 阪本直人先生から「ヘルスリテラシー向上のための患者教育」についての
レクチャーがありました。
ヘルスリテラシーは「健康情報を獲得し、理解し、評価し、活用するための知識、意欲、能力であり、
それによって、日常生活におけるヘルスケア、疾病予防、ヘルスプロモーションについて、判断したり、
意志決定をしたりして、生涯を通じて生活の質を維持・向上させることができるもの」と定義されているようです。
自分なりの理解としては「健康情報をちゃんと理解して、それが正しいかどうかも考えた上で、
自分の健康や病気の予防について考えて健康的に生きましょう」ということだと思っております。
確かに実際に救急外来などをやっていますと、
自分が飲んでいる薬が何なのか分からない方が、結構多くて驚くことがあります。
これは単に患者さん側だけの問題ではなく、我々医療者側にも問題があり、
患者さんがどれくらい聞いた情報を理解しているか、
そもそも自分の病気について、どう思っているかなどを確認することが少ない気がします。
【Teach-back 法】というものがあるみたいです。
医療者から受けた説明内容について、患者さんの言葉で再現してもらう方法です。
そういえば、長いことやっていた塾講師の時、「この子、本当に理解して話聞いてるのかなぁ」
って思ったときに、「じゃあ今説明したことを隣の子に授業してみよう」なんてやらせていたことを思い出したりしました。
本当に理解しているかどうか確認するには、とても有用な方法です。
これまでやってきたことで、たぶん気づかないうちに日常生活でもやってもいて、それを診察室でやらないのはもったいないと感じました。
今後、少しでも意識しながらお仕事できればと思います。
最後に。
ヘルスリテラシーという言葉、概念を多くの人に知ってもらう事が、とても大切だと感じました。
阪本先生の「ヘルスリテラシー」のお話、大変わかりやすく、おもしろかったので、
是非、多くの人に聞いていただきたいと思いました。
ジュニアレジデント1年 磯崎