古幡氏による合宿レポ【その2】
2024年1月28日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア, 医学教育
コミュニティにどっぷり! ちいここ合宿 in かみす
名古屋市立大学医学部医学科3年 古幡 保之氏によるレポート
<2日目>
教習所での帯同:大型車の実体験と卒業検定に同乗
2日目は、矢田部自動車教習所と市民風車「なみまる」の帯同を行いました。
矢田部自動車教習所では、校長先生から安全運転に関する講話について伺う機会を得ました。自動車教習所を卒業して時間が経った私にとって、改めて、普段の運転に対する心構えや安全意識の向上につながりました。 さらに、大型1種の卒業検定実技運転車に同乗する貴重な体験もしました。普段は乗ることがない大型車の運転席から見える景色や、普通車とは異なる運転方法について学ぶことができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。
市民風車 「なみまる」の物語:地域と共に歩む風車
風車といえば、これまで遠くから眺めるだけの存在だったのですが、市民風車「なみまる」を間近にすると、「風車は本当に大きな建造物だなぁ」と驚いてしまいました。 その後、まちづくりに取り組むNPO法人波崎未来フォーラムの遠藤さんから、市民風車「なみまる」が誕生するまでの貴重なお話を伺うことができました。
「なみまる」が完成するまでの経緯から、風車に込められた想い、未来への展望、そして波崎町の歴史について詳しく伺うことができました。
医療従事者として、働く地域における歴史や生活者の想いを知ることは、その地域の人びとの健康や生活を守るうえで、大切な素養であることを自分自身は理解いたしました。
古幡氏による合宿レポ【その1】
2024年1月28日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア, 医学教育
コミュニティにどっぷり! ちいここ合宿 in かみす
名古屋市立大学医学部医学科3年 古幡 保之氏によるレポート
今回、つくば総診×「ちいここ」コラボ合宿企画で開催された、『医療系学生が、地元の企業・産業で働く人にも帯同しながら、くらしの理解を深め、コミュニティの魅力と関わり方を模索する』2泊3日のツアーが、2023年8月~9月に神栖市で、2回開催されました。愛知県、東京都、群馬県、つくば市などから、医学生や理学療法学生たちが合宿に参加して、感じたことをレポートしてくれましたので、全14回に渡って、お送りいたします。 |
つくば総診×「ちいここ」コラボ合宿企画への参加動機
今回、9月16日(土)~9月18日(月)の2泊3日で、「つくば総診×ちいここコラボ合宿企画」に参加いたしました。神栖合宿に参加した主な理由は、関東出身でありながら茨城県神栖市のことをまったく知らなかったこと、そして人口が多い自治体にもかかわらず、医師の数が圧倒的に不足しているという点に興味を持ったからです。
神栖済生会病院での帯同:実習前の貴重な経験
1日目は、神栖済生会病院での救急外来での帯同と、神栖市の花火大会への参加を経験しました。
病院実習を行う前の学年のため、非常に有意義な体験になりました。救急隊員からの患者さんの容態や状況に関する電話連絡を看護師や総合診療医が受け、迅速に診察室での患者さんの対応準備をする様子を直接体験できました。救急搬送された患者さんとの意思疎通や、実際に患者さんへの治療対応や処置を経験することができ、大変有意義な帯同となりました。
4年ぶりの地元の夏まつりに参加
病院での帯同を終え、神栖市の花火大会の会場へ皆で移動しました。新型コロナウイルスの影響で4年ぶりの開催となったそうですが、今年は多くの市民が第14回 かみす舞っちゃげ祭り 2023 に参加し、誰もが花火大会を楽しまれていました。新型コロナによる様々な制限があった社会生活でしたが、この神栖市の花火大会を通じて、徐々に新型コロナ前の生活に戻りつつあることを実感いたしました。
山本氏による合宿レポート【その3】
2024年1月28日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア, 医学教育
コミュニティにどっぷり! ちいここ合宿 in かみす
筑波大学医学群医学類4年 山本司氏によるレポート
<2日目 後編、最終日>
「でいサービスみなと」での体験
次に、でいサービスみなと(児童発達支援・放課後等デイサービス等)にお伺いし、発達障害を持つ子どもたちとの触れ合いの場を見学させていただきました。 訪問時間に限りがあったため、子どもたちと深く関わることはできませんでしたが、一人ひとりのペースに合わせた教育や、ダンスを取り入れた活動を通じて、子どもたちが楽しく体を動かしている様子に多くの工夫を垣間見ることができました。ぜひ、今度はゆっくりと訪れたいと思います。
市民風車「なみまる」についての学び
最後に、市民風車「なみまる」と波崎地区での取り組みに関して、NPO法人波崎未来フォーラムの遠藤さんから貴重なお話を伺う機会を得ました。市民風車設立の背景にある理念や、海岸での清掃活動、松の植樹イベントなど、地域の環境保全に向けた幅広い活動について教えていただきました。これらの話を通じて、現在の神栖の町並みがどのような過程を経て形成されてきたのか、深く考えさせられる時間となりました。
合宿最終日:学びの共有と今後の企画会議
3日目は、これまでの2日間で学んだことを皆で共有し、意見交換をして、今回の合宿の振り返りをしました。この3日間の中で、多くの神栖市民の方と触れ合うことで、神栖という町の良さも、課題も感じることができました。同じ茨城県にある神栖市ですので、今後もいろいろな形での関わりがあると思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【帯同レポ記者一覧】 |
<編集後記> 約15年前から筑波大学の医学生向けに行ってきた、「異業種への帯同をきっかけにして、生活者との関係をつくり、“くらし”と “生きる”をより深く考えてゆく」活動が、「ちいここ」とのコラボにより、ついに全国の医療系学生を受け入れるまでに発展しました。泊まり込みで集まってくれた熱心な学生たちを全力で迎え入れた地元の方とのパッションとが相まって、とても充実した合宿となりました。 運営側の私も、合宿中に、ころたん(メロン)の味の秘密や、生物的防除法、シイタケ栽培の苦労話、市民風車建設に向けた挑戦など、とても感動的で、多くの学びを得ました。協働してくださった皆様に、改めて心より感謝いたします。 これからも、「ちいここ」とのコラボ企画合宿を、まちの活性化に向けたヘルスプロモーション活動の一環として、かみす市民の皆様と共に、プライスレスな共創的活動を続けてゆきたいと思っています。 つくば総診かみすチーム 阪本 直人 |
【つくば総診×「ちいここ」合宿の協働や関わられた施設・団体・個人】 ・神栖済生会病院 ・かみす舞っちゃげ祭り ・矢田部自動車教習所 ・地元の焼肉・中華レストラン 庄花亭 ・農業生産法人 株式会社 agri new winds (アグリニューウインズ) ・スガヤファーム葡萄屋 ・でいサービスみなと(児童発達支援・放課後等デイサービス等) ・市民風車「なみまる」 ・一般社団法人波崎未来エネルギー ・NPO法人波崎未来フォーラム ・地域おこし協力隊 竹中 郁人さん |
山本氏による合宿レポート【その2】
2024年1月28日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア, 医学教育
コミュニティにどっぷり! ちいここ合宿 in かみす
筑波大学医学群医学類4年 山本司氏によるレポート
<2日目 前編>
教習所での帯同を通して得られた視点
2日目は、異業種帯同メニューが盛りだくさんな一日でした。 矢田部自動車教習所へ、朝からお伺いしました。 この地域は鹿島臨海工業地帯を含む工場団地が広がっており、フォークリフトやトラックの運転免許を取得し、出荷業務を担当する者が、他の地域よりも多いそうです。
今回、大型自動車免許の卒業検定のシーンに帯同させていただきました。実際にトラックに乗ってみると、まるで2階から見下ろしているような感じで、非常に驚きました。
普通の乗用車とは見える角度や視野も違うことに驚きました。また、大型トラックのブレーキは、普通自動車よりも制動力が高められており、荷物を積んだ状態でもブレーキがかかるようになっているとのことでした。裏を返せば空車 (くうしゃ:荷物を積んでいない状態のこと)の際には、極端にブレーキがかかりやすくなるそうです。そのため、トラックドライバーは、車体感覚はもちろんのこと、死角、総重量、制動など、これらのことを総合した上で運転しなければならないことを帯同を通して実感することができました。
地元レストランでのホールスタッフ帯同:接客業と医師の診察の類似点
次に、地元の焼肉・中華レストラン 庄花亭でのホールスタッフに帯同させていただきました。私は、普段バイトをしていないため、配膳のバイトの気分を味わう形で新鮮でした。 特に、客に対するおもてなしの心に気を付けていることを実感することができ、勉強になりました。このような接客業と医師の行う診察には似ていることが、いくつかあると実感しました。
山本氏による合宿レポート【その1】
2024年1月28日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア, 医学教育
コミュニティにどっぷり! ちいここ合宿 in かみす
筑波大学医学群医学類4年 山本司氏によるレポート
今回、つくば総診×「ちいここ」コラボ合宿企画で開催された、『医療系学生が、地元の企業・産業で働く人にも帯同しながら、くらしの理解を深め、コミュニティの魅力と関わり方を模索する』2泊3日のツアーが、2023年8月~9月に神栖市で、2回開催されました。愛知県、東京都、群馬県、つくば市などから、医学生や理学療法学生たちが合宿に参加して、感じたことをレポートしてくれましたので、全14回に渡って、お送りいたします。 |
まずはこのような合宿を開催してくださりありがとうございました。 3日間を通して、臨床の現場、神栖や波崎で働く人たちの現場や暮らしに触れることができて、とても勉強になる3日間でした。
神栖済生会における救急日直帯同: 医療資源の地域格差
1日目は、総合診療医に帯同し、神栖済生会病院での休日救急を経験しました。神栖の医療圏における神栖済生会の位置づけを知ることができました。神栖市を含む医療圏には大きな病院がなく、3次救急にも対応せざるを得ない現状でした。また、潮来市や鉾田市には病院の数が少なく、遠くから救急搬送される現状や、外来も神栖済生会病院まで遠くから通わなければならない現状を肌で実感することができました。
このように、神栖市近隣の医療圏には、医療資源の地域格差が生じており、求められる医療ついても考えるきっかけを得ました。
4年ぶりの花火大会
夜は、第14回 かみす舞っちゃげ祭り 2023 に参加しました。 コロナ渦で近年開催できていなかったそうで、今年が久しぶりの開催となったことから、街には、大勢で賑わっていました。
杉本氏による合宿レポート in かみす
2024年1月28日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア, 医学教育
コミュニティにどっぷり! ちいここ合宿 in かみす
群馬大学医学部保健学科理学療法学専攻
杉本慈(やすし)氏によるレポート
今回、つくば総診×「ちいここ」コラボ合宿企画で開催された、『医療系学生が、地元の企業・産業で働く人にも帯同しながら、くらしの理解を深め、コミュニティの魅力と関わり方を模索する』2泊3日のツアーが、2023年8月~9月に神栖市で、2回開催されました。愛知県、東京都、群馬県、つくば市などから、医学生や理学療法学生たちが合宿に参加して、感じたことをレポートしてくれましたので、全14回に渡って、お送りいたします。【ちいここ神栖合宿2023】参加メンバー |
つくば総診の皆様方のご協力のもと、「ちいここ」として茨城県神栖市で合宿をさせていただきました!
地方での医療の在り方、そして地域を盛り上げる地域の皆さんの努力。改めて地域のことを深く考えさせられるきっかけになる合宿でした。
合宿にご協力いただいた皆様、ありがとうございました!
【レポ記者一覧】 |
<編集後記> 約15年前から筑波大学の医学生向けに行ってきた、「異業種への帯同をきっかけにして、生活者との関係をつくり、“くらし”と “生きる”をより深く考えてゆく」活動が、「ちいここ」とのコラボにより、ついに全国の医療系学生を受け入れるまでに発展しました。泊まり込みで集まってくれた熱心な学生たちを全力で迎え入れた地元の方とのパッションとが相まって、とても充実した合宿となりました。 運営側の私も、合宿中に、ころたん(メロン)の味の秘密や、生物的防除法、シイタケ栽培の苦労話、市民風車建設に向けた挑戦など、とても感動的で、多くの学びを得ました。協働してくださった皆様に、改めて心より感謝いたします。 これからも、「ちいここ」とのコラボ企画合宿を、まちの活性化に向けたヘルスプロモーション活動の一環として、かみす市民の皆様と共に、プライスレスな共創的活動を続けてゆきたいと思っています。 つくば総診かみすチーム 阪本 直人 |
【つくば総診×「ちいここ」合宿の協働や関わられた施設・団体・個人】 ・神栖済生会病院 ・かみす舞っちゃげ祭り ・矢田部自動車教習所 ・地元の焼肉・中華レストラン 庄花亭 ・農業生産法人 株式会社 agri new winds (アグリニューウインズ) ・スガヤファーム葡萄屋 ・でいサービスみなと(児童発達支援・放課後等デイサービス等) ・市民風車「なみまる」 ・一般社団法人波崎未来エネルギー ・NPO法人波崎未来フォーラム ・地域おこし協力隊 竹中 郁人さん |
飲酒ガイドラインの解説でのテレビ出演のご報告
2024年1月26日テーマ:筑波総合診療グループ
「お酒ってどれくらい飲んでよいの?」
そんな素朴な疑問に答える「飲酒ガイドライン」の作成が、厚生労働省で現在進行形で行われています。
この度、2023年12月8日関西テレビの番組「とれたてっ!」に、飲酒ガイドラインの解説で出演させていただきました。
番組では、年末の忘年会シーズン、街の人々がどのようにお酒を飲んでるのか?のインタビューに始まり、「純アルコール量20gとはどのくらいか?」について、計算式の紹介や実際のお酒の模型を使った説明がありました。また、飲酒に関わるクイズ(チェイサーはよいのか?チャンポンをすると悪酔いするのか?など)もあり、会場は大きく盛り上がりました。
「とれたてっ!」は生放送だったのでアーカイブはないのですが、当科の吉本尚先生が出演した別放送をYoutubeで見ることができますので、興味のある方はぜひご覧になってください。
海外では各国が国としての飲酒量について言及する中、今回の「飲酒ガイドライン」は今後の日本の飲酒の指針となることが期待されています。飲食店やメーカーなどでも純アルコール量を記載する動きも広がっており、このガイドラインを参考にしつつ、適切な飲酒量を守って、楽しくお酒を付き合えるようになればと思います。
参考資料)厚生労働省.飲酒ガイドライン作成検討会
筑波大学総合診療科 久野 遥加
北茨城市民病院附属家庭医療センターでの取り組み
2024年2月3日テーマ:筑波総合診療グループ, 北茨城
北茨城市民病院附属家庭医療センターでは
毎月レジデントの先生の症例検討にあわせて
「レジデント終了後の若手医師も家庭医療学についての
学びを深める機会を続けよう!」とのコンセプトの元、
スタッフによる症例検討や家庭医療に関するレクチャーを
開催しています。
今月のテーマは「高齢者虐待」
海老澤由香先生の発表でした。
・疑うべきサインを知って、見逃さない、気づいたら相談することが必要
・多職種連携でのいろんな視点でみることが大事
(外勤の先生もいるので現地とzoomのハイブリッドで行いました)
地域事情やみんなの臨床の経験を持ち寄ってのディスカッションで
自分だけでは学べないことをよりリアルに実感をもって学べました。
■今年度開催してきたテーマ
5月 認知症への本人・家族のコーピング
6月 不登校
7月 家族システム理論
10月 認知行動療法
11月 紹介マネジメント
12月 診療を質を下げずに効率的に業務するには?
1月 高齢者虐待
北茨城だけでぼちぼちやってる会ですが、
引き続き家庭医療について、現場の症例をもとに
皆で一緒に学んでいきたいと思います。
筑波大学医学医療系 地域総合診療医学/北茨城市民病院附属家庭医療センター
梶川奈月
第9回総合診療塾のお知らせ (2月26日 健康の社会的決定要因)
2024年1月27日テーマ:筑波総合診療グループ, 医学教育
【第9回総合診療塾のお知らせ】
当科では毎月全国の医学生を対象にzoomで総合診療に関する基礎知識のレクチャーを行っています。
今回のテーマ は「健康の社会的決定要因」です。
視野を広げて健康の背景にあるものを広くとらえて、目の前の患者さんそして地域住民がよりその人らしく健康を維持・向上できるようにするために医療者は何ができるのか・・・一緒に考えましょう。
主な対象者: 全国の医学生(低学年~高学年)
日 時: 令和 6 年 2月 26日(月) 18:00 ~ 19 : 30
講 師: 筑波大学附属病院 総合診療科 堀内 明由美 先生
申し込みはこちらから。
たくさんの方のご参加をお待ちしております!
なお、総合診療塾は1年を通して複数回行っています。もし今回都合が悪い方でも別の機会にぜひご参加ください。
<令和5年度スケジュール>
第 9回 2月26日(月) 健康の社会的決定要因
第10回 3月13日(水) ポリファーマシー
「産業医 交流会&勉強会2023」学生レポート~後編~
2023年12月27日テーマ:筑波総合診療グループ, 神栖, 未来医療GP
筑波大学 医学類M4の山本さんが、2023年11月25日(土)~26日(日)の二日間に渡って開催された「第5回 交流会を兼ねたリアル産業医勉強会」に参加して、感じたことをレポートしてくれました。3回に渡って、お送りいたします。
2日目は、「産業医にまつわる なんでも質問コーナー。ここでしか聞けない、ぶっちゃけトーク!」に参加しました。
実際に産業医として働く中で気をつけていることや不安なことについて、率直な意見を聞くことができました。メンタルヘルスや長時間労働者への対応など、難しい問題に対処する様子も垣間見ることができました。
今回の参加を通じて、産業医というキャリアについて少し理解することができました。臨床医とは異なり、病院に来る前に介入できるというメリットや、病気の予防にも関わることができるやりがいを感じました。
このような貴重な機会を与えていただき、心から感謝申し上げます。今後は、神栖産業医トレーニングセンターを訪れたりして、自分のキャリアについて考える機会を持ちたいと思います。
【目次】 |
前編 |
中編 |
【産業医のトレーニングを受けたい方へ】 神栖産業医トレーニングセンター(茨城県神栖市)では、鹿島臨海工業地帯で活躍する日本産業衛生学会の指導医らが在籍し、産業医業務を通して、実地トレーニングが受けられます。 特徴:鉄鋼業をはじめ、多様な業種の企業があることから、ほぼ全領域の有害業務の管理などが経験できる極めて貴重なセッティングです。 |
筑波大学総診チームが神栖済生会病院に、常勤で多数勤務しております。そのため、総診のスキルを維持しつつ、産業医の資格取得・産業医研修を受けることができ、同時に在宅医療専門医も取得できるコースをご用意しています。 |
つくば総診公式ホームページより、将来のキャリアパス「産業医」 |
【交流会を兼ねたリアル産業医勉強会】とは・・・ 神栖産業医トレーニングセンター × つくば総診による協働企画。2016年から活動。詳細は下記をご覧下さい。 https://meet-sangyoui.peatix.com/?lang=ja |
「産業医 交流会&勉強会2023」学生レポート~中編~
2023年12月27日テーマ:筑波総合診療グループ, 神栖, 未来医療GP
筑波大学 医学類M4の山本さんが、2023年11月25日(土)~26日(日)の二日間に渡って開催された「第5回 交流会を兼ねたリアル産業医勉強会」に参加して、感じたことをレポートしてくれました。3回に渡って、お送りいたします。
初日の鹿島港内クルージングの後は、神栖産業医トレーニングセンターで研修中の三人の先生のお話を伺いました。
専攻医が、「ここ以外で、大学卒業後に産業医の訓練を受ける場所がない」という話をしており、その印象が強く残りました。
さらに、メンタル勉強会や東洋医学勉強会など、幅広い勉強会が行われており、医学的な内容を継続して学び続けられる環境であることが分かりました。
また、企業検診やメンタル面談などの産業医の業務に加えて、時にはバーベキューやその他のアクティビティを通じて、メンバー同士が交流し、ワークライフバランスを大切にしている様子も伺えました。お話しを聞けば聞くほど、先生方の働く姿を実際に見学したいという思いが一層強くなりました。
専攻医によるプレゼンの後は、安藤明美先生によるレクチャー『臨床脳と産業医脳の使い分けのコツ』。
病院では高齢者を診ることが多いが、疾病が重症化する前の若い世代のうちに介入できれば、病気を予防することができるというお話しなどがありました。実際の症例をもとに説明していただき、総合診療医の経験を活かすことで産業医としてのアプローチがより効果的になったり、逆に産業医の経験を臨床でも活かすことができたりするなど、両方を実践することのメリットを実感しました。
その後の懇親会では、先生方と夕食を共にし、様々な話を伺うことができました。
自分の進路を考える上で貴重なお話を聞くことができ、大変有意義な時間となりました。
【目次】 |
前編 |
後編 |
【産業医のトレーニングを受けたい方へ】 神栖産業医トレーニングセンター(茨城県神栖市)では、鹿島臨海工業地帯で活躍する日本産業衛生学会の指導医らが在籍し、産業医業務を通して、実地トレーニングが受けられます。 特徴:鉄鋼業をはじめ、多様な業種の企業があることから、ほぼ全領域の有害業務の管理などが経験できる極めて貴重なセッティングです。 |
筑波大学総診チームが神栖済生会病院に、常勤で多数勤務しております。そのため、総診のスキルを維持しつつ、産業医の資格取得・産業医研修を受けることができ、同時に在宅医療専門医も取得できるコースをご用意しています。 |
つくば総診公式ホームページより、将来のキャリアパス「産業医」 |
【交流会を兼ねたリアル産業医勉強会】とは・・・ 神栖産業医トレーニングセンター × つくば総診による協働企画。2016年から活動。詳細は下記をご覧下さい。 https://meet-sangyoui.peatix.com/?lang=ja |
「産業医 交流会&勉強会2023」学生レポート~前編~
2023年12月27日テーマ:筑波総合診療グループ, 神栖, 未来医療GP
筑波大学 医学類M4の山本さんが、2023年11月25日(土)~26日(日)の二日間に渡って開催された「第5回 交流会を兼ねたリアル産業医勉強会」に参加して、感じたことをレポートしてくれました。3回に渡って、お送りいたします。 |
初日の勉強会は、鹿島港からはじまりました。
花王(株)やDIC(株)、AGC(株)などの有名企業が立ち並ぶ鹿島臨海工業地帯のコンビナートを田中産業医、阪本産業医(総合診療医)による解説付きで、ユーリカ号でクルージングしながら一望しました。
普段、道路や街側からしか見ない工場の景色は、一部に過ぎず、港側から工場の景色を眺めることで、その規模の大きさを実感しました。
原油などの原料を運ぶ船はオーストラリアや中国など様々な国からやってきており、国際色豊かな現場を目にしました。
また、山のような形で90万トンもの岩塩が保管されている様子も見ることができ、生活とは異なる工場独特のスケールを実感しました。
それぞれの規模が大きく、もはや一つの街のように見えました。
特に印象に残った一コマは、多くの船舶上の設備に「NO SMOKING」や「SAFETY」と書かれていたことです。
安全はどんな職場においても最優先されることですが、特にこのような場所では、一瞬の油断が大きな事故につながることもあります。全員で、安全と健康を守る努力が常に行われているのだろうかと考えを巡らせずにはいられませんでした。
クルージングの様子は【動画】でもご覧いただけます。
【目次】 |
中編 |
後編 |
【産業医のトレーニングを受けたい方へ】 神栖産業医トレーニングセンター(茨城県神栖市)では、鹿島臨海工業地帯で活躍する日本産業衛生学会の指導医らが在籍し、産業医業務を通して、実地トレーニングが受けられます。 特徴:鉄鋼業をはじめ、多様な業種の企業があることから、ほぼ全領域の有害業務の管理などが経験できる極めて貴重なセッティングです。 |
筑波大学総診チームが神栖済生会病院に、常勤で多数勤務しております。そのため、総診のスキルを維持しつつ、産業医の資格取得・産業医研修を受けることができ、同時に在宅医療専門医も取得できるコースをご用意しています。 |
つくば総診公式ホームページより、将来のキャリアパス「産業医」 |
【交流会を兼ねたリアル産業医勉強会】とは・・・ 神栖産業医トレーニングセンター × つくば総診による協働企画。2016年から活動。詳細は下記をご覧下さい。 https://meet-sangyoui.peatix.com/?lang=ja |
生きる力教室 「アルコール編」のご報告
2023年12月5日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学
先日、NPO法人居場所サポートクラブ ROBE(ロベ)さんで開催された『生きる力教室』でアルコールについてのお話をさせていただきました。
ROBE(ロベ)さんについて気になる方はこちら。
ロベさんでは「愛」「感謝」「調和」をテーマに、子ども達と障がいを持つ方々の居場所づくりに取り組まれています。
子ども同士や地域のボランティアの方々との関わりを通じて、「子どもの第三の居場所」「孤立・孤食を避け誰一人取り残されない地域子育てコミュニティ」として家族や学校の先生以外とのつながりの場所になっています。
活動のひとつである無料塾(無料学習会)では、子ども達に学ぶ場と食事を提供されています。
実は、私たちつくば総診も『生きる力教室』を通してロべさんの活動に携わっています。地域の一員としてボランティア活動を担うだけではなく、医療者として健康の社会的決定要因(social determinants of health:地域のなかのつながりや、教育・収入などの社会経済的状態、国の体制や文化、環境など健康に影響するさまざまな社会的背景)への理解を深める機会にもなっている活動です。
今回の『生きる力教室』では、参加者の皆さんと「お酒(アルコール)」をテーマに学習しました。
「アルコールのパッチテスト」を通じて自身の体質を知ることや、「未成年が飲酒してはいけない理由」「他人から飲酒を勧められた時の断り方」といった内容について皆さんの意見を伺いながらお話しさせていただきました。
普段の診療業務の中では成人の方に節酒や禁酒を励行することが多い私たちですが、今回は未成年の方々に向けた内容ということで、普段と違った視点でアルコール問題を考える貴重な経験をさせていただきました。
講義後のアンケートでは下記のような声が寄せられ、多くの方が新たな知見を得たり健康について興味を持ってくださったことを知り、とても嬉しい気持ちになりました。
(当日のアンケートより抜粋)
「パッチテストで人によって違う結果となることがわかって良かった」
「肝臓の写真(正常と肝硬変の肝臓の比較写真)が衝撃的だった」
「お酒が飲める年齢になったら飲み過ぎには気をつけようと思った」
参加者や職員・ボランティアスタッフの皆さま、どうもありがとうございました。
今後も様々なテーマで『生きる力教室』のお手伝いをさせていただきたいと存じます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
文責:つくば総診 専攻医1年目 大堀 葉子
第1回総合診療塾のお知らせ (4月24日 総合診療/家庭医療とは)
2024年4月6日テーマ:筑波総合診療グループ, 医学教育
【第1回総合診療塾のお知らせ】
当科では毎月全国の医学生を対象にzoomで総合診療に関する基礎知識のレクチャーを行っています。
今回のテーマ は「総合診療/家庭医療とは」です。
皆さんは総合診療/家庭医療と聞いてどのようなイメージを持ちますか?
医療の急速な進歩は、私たちに大きな恩恵をもたらしましたが、一方で医療の専門細分化が進みました。
その結果、健康上の困りごとに対して「何科にかかっていいのかわからない」「○○科だと思って受診したら、専門外といわれて診てもらえなかった」「複数の体の不調をまとめて相談したいのに、その医師の専門領域しか話を聞いてもらえない」といったケースも数多くみられるようになりました。
また、生活習慣病が増え、病気になる前からの予防・健康増進の重要性がクローズアップされていますが、「病気にならないと診てもらえない」という状況も生じています。
このような状況において、健康問題をトータルでとらえ、なんでも幅広く対応する総合診療医の存在は、地域医療の担い手として、社会的にも大きな注目を集めています。
また地域医療だけでなく病院の中で活躍する病院総合医としての役割もあります。
今回は、総合診療塾の初回導入スペシャルとして、いわゆる「患者さんをまるごと診る専門医」である総合診療について、たっぷりその内容をお伝えする回です。
少しでも総合診療/家庭医療に興味がある方はぜひご参加ください!「無料オンライン」開催!
場所にとらわれず、全国どこからでも参加可能です。
主な対象者: 全国の医学生(低学年~高学年)
日 時: 令和 6年 4月 24日(水) 18:00 ~ 19 : 30
講 師: 筑波大学附属病院 総合診療科 前野 哲博 先生
申し込みはこちらから。
たくさんの方のご参加をお待ちしております!
なお、総合診療塾は1年を通して複数回行っています。もし今回都合が悪い方でも別の機会にぜひご参加ください。
<令和6年度スケジュール一覧>
第 1回 4月24日(水) 総合診療/家庭医療とは
第 2回 5月14日(火) 身体診察概論
第 3回 6月14日(金) 臨床推論の基本的な考え方(風邪編)
第 4回 7月23日(火) バイタルサイン
第 5回 9月 3日(火) 緩和トーク
第 6回 11月11日(月) 臨床推論の基本的な考え方(めまい編)
第 7回 12月10日(火) プライマリケアでみる糖尿病
第 8回 1月 17日(金) 臨床推論の基本的な考え方(しびれ編)
第 9回 2月 18日(火) 感染症診療の基本+誤嚥性肺炎
第10回 3月 17日(月) 臨床推論の基本的な考え方(全身倦怠感編)
第2回総合診療塾のお知らせ (5月14日 身体診察 概論)
2024年4月27日テーマ:筑波総合診療グループ, 医学教育
【第2回総合診療塾のお知らせ】
当科では毎月全国の医学生を対象にzoomで総合診療に関する基礎知識のレクチャーを行っています。
今回のテーマ は「身体診察 概論」です。
身体診察ができれば、何でもできる!
決して言い過ぎではありません。身体診察は患者さんから直接医学情報を取得する手段でもありますが、同時に患者さんとの重要なコミュニケーション法です。
診療は患者さんと会わなければ始まりません。身体診察が好きになれば、積極的に会いたくなるでしょう。逆に、身体診察に苦手意識があると、患者さんへの足が遠のくでしょう。
肺音が、心音が、いかに豊かに患者さんの状態を教えてくれるかが分かれば、それらを聴かずにはいられなくなります。
得た所見を通して、患者さんが何に苦しんでいるのか、良くなっているのか悪くなっているのかが分かれば、患者さんからの信頼を得られるでしょう。
今回のセッションでは、身体診察の意義(威力!)や学び方など、身体診察上達の基本を御紹介します。
皆さんが学生の立場でどうすれば身体診察が学べるか、試験対策ではなく、実践で役立てるための勉強法やちょいテクを御紹介します。
ぜひ一緒に身体診察を勉強しましょう!
日々の実習に即役立つ内容てんこ盛りでお待ちしています!
「無料オンライン」開催!場所にとらわれず、全国どこからでも参加可能です。
主な対象者: 全国の医学生(低学年~高学年)
日 時: 令和 6年 5月 14日(火) 18:00 ~ 19 : 30
講 師: 筑波大学附属病院 総合診療科 橋本 恵太郎 先生
申し込みはこちらから。
たくさんの方のご参加をお待ちしております!
なお、総合診療塾は1年を通して複数回行っています。もし今回都合が悪い方でも別の機会にぜひご参加ください。
<令和6年度スケジュール一覧>
第 3回 6月14日(金) 臨床推論の基本的な考え方(風邪編)
第 4回 7月23日(火) バイタルサイン
第 5回 9月 3日(火) 緩和トーク
第 6回 11月11日(月) 臨床推論の基本的な考え方(めまい編)
第 7回 12月10日(火) プライマリケアでみる糖尿病
第 8回 1月 17日(金) 臨床推論の基本的な考え方(しびれ編)
第 9回 2月 18日(火) 感染症診療の基本+誤嚥性肺炎
第10回 3月 17日(月) 臨床推論の基本的な考え方(全身倦怠感編)
第8回総合診療塾のお知らせ (1月25日 行動変容)
2023年12月16日テーマ:筑波総合診療グループ, 医学教育
【第8回総合診療塾のお知らせ】
当科では毎月全国の医学生を対象にzoomで総合診療に関する基礎知識のレクチャーを行っています。
今回のテーマ は「行動変容」です。
これまでの行動習慣を健康に資するように変えていくことは、実際には抵抗のあるものです。
患者さんの認識や準備状態を理解し、やる気と自信を高めて貰う働きかけはどのようにしていくと良いのか、実践的に学べます!
主な対象者: 全国の医学生(低学年~高学年)
日 時: 令和 6 年 1月 25日(木) 18:00 ~ 19 : 30
講 師: 筑波大学附属病院 総合診療科 横谷 省治 先生
申し込みはこちらから。
たくさんの方のご参加をお待ちしております!
なお、総合診療塾は1年を通して複数回行っています。もし今回都合が悪い方でも別の機会にぜひご参加ください。
<令和5年度スケジュール>
第 8回 1月25日(木) 行動変容
第 9回 2月26日(月) 健康の社会的決定要因
第10回 3月13日(水) ポリファーマシー
第7回総合診療塾のお知らせ (12月14日 多職種連携)
2023年11月16日テーマ:筑波総合診療グループ
【第7回総合診療塾のお知らせ】
当科では毎月全国の医学生を対象にzoomで総合診療に関する基礎知識のレクチャーを行っています。
今回のテーマ は「多職種連携」です。
地域で暮らす患者・家族の健康問題や暮らしを支えるには一つの職種の視点だけでは十分とは言えません。
家族や暮らしを含めた最善のケアを提供するためには様々な職種が連携することが重要です。
今回のセッションでは、在宅ケアのケースを用いて連携の重要性やスキルを、体験を通して学びます!
主な対象者: 全国の医学生(低学年~高学年)
日 時: 令和 5 年 12月 14 日(木) 18:00 ~ 19 : 30
講 師: 筑波大学附属病院 総合診療科 前野 貴美 先生
申し込みはこちらから。
たくさんの方のご参加をお待ちしております!
なお、総合診療塾は1年を通して複数回行っています。もし今回都合が悪い方でも別の機会にぜひご参加ください。
<令和5年度スケジュール>
第 7回 12月14日(木) 多職種連携
第 8回 1月19日(金) 行動変容
第 9回 2月26日(月) 健康の社会的決定要因
第10回 3月13日(水) ポリファーマシー
BBQを開催しました!!
2023年11月6日テーマ:筑波総合診療グループ
11月4日に当科レク係を中心に、豊里ゆかりの森キャンプ場で何年ぶりかのBBQを開催しました。急な開催決定ではありましたが、前野教授にも参加していただき、結果的に総診メンバーのご家族も合わせて約30人でのBBQとなりました。子どもたちも多く、終始、和気あいあいとした雰囲気で終えることができました。
当日は11月にも関わらず夏日にも匹敵するような暖かさ。またとないBBQ日和でした。今回のBBQ目玉企画としては、大量の牛タン(1.5kg)、タンドリーチキンにたくさんの牛肉たち、チーズファンデュ、焼きバナナ、マシュマロ……などなど。最後にはあんなに大量にあった牛タンもなくなり、焼きバナナやマシュマロは子どもたちにも人気でした。
コロナ渦でなかなか集まって食事などができず、今回のBBQは私のような入りたての専攻医にとって、多くの筑波総診メンバーと話すことのできるほぼ最初の機会となりました。また意外にも専攻医同士でも学年が異なる方と直接話す機会は、この半年そこまでなかったなぁと。そしてあまり話す機会のない総診メンバーのご家族ともお話でき、とても楽しい時間を過ごすことができました。
今回は数年ぶりの開催でしたが、来年はよりパワーアップした企画でもっともっと楽しいBBQができたらなと思っております。
企画/運営のレク係、山田先生、参加して下さった先生方、本当にありがとうございました。
専攻医1年 加納早枝花
『神栖済生会病院オータムフェスタ』開催しました
2023年11月7日テーマ:筑波総合診療グループ, 神栖, 未来医療GP, 地域包括ケア
つくば総診専攻医1年目の松田貴洲と申します。
今回は10/28に行われた『神栖済生会病院オータムフェスタ』に参加してきたため、その際の様子を皆様に共有したいと思います。
今回オータムフェスタが行われた神栖市では、神栖済生会病院を担当する つくば総診のチームが、「人生会議」、「医療的ケア児」等に関する生活者との対話・場づくりを通したヘルスプロモーションを積極的に行ってきました。また、泊まり込み型の医学生教育に地域住民が参画するなど、病院と地域が連携する文化が古くから根付いている都市です。
しかし、そんな神栖市でもコロナ禍により病院と地域住民との交流が、ここ数年難しい状況が続いていました。そこで、今回のイベントでは、コロナ禍で一時足止めを受けていた地域共創の活動の再開をめざし、アートなどを介して医療従事者と地域との関わりの場を作ることをコンセプトに企画されました。
当日の様子ですが、コミュニティナースや生活者の混成チームが、ハーブティー※でお出迎えするハッチポッチカフェ(くらしの相談室)、医師による市民公開講座などを介して病院と市民の交流が図られていました。
※日本メディカルハーブ協会 シニアハーバルセラピストでもある近隣の薬剤師が担当
また、医療のみならずアート面でも非常に多彩で、プロの書道家による書道パフォーマンスからプロアマを問わない楽器演奏まで行われており、それらのアートを医療従事者や一般市民という垣根を越えて一緒に楽しんでいる様子を垣間見ることが出来ました。
そして私自身も学生時代から取り組んでいたチェロの演奏で演者としてもイベントに参加しました。自分が医師という形以外で患者さんやその他の医療従事者と関わり、地域医療へ貢献出来ることを実感し、今後の総合診療医としてのキャリアにおいて非常に貴重な機会であったと思っております。私は今回行われたオータムフェスタを通して総合診療という分野の幅広さを改めて感じることが出来ました。
私自身はこれまで目の前の患者さんを診療することばかりに注力しがちでしたが、今回のイベントのように地域医療の様々な形が集約された現場を体験することで、1対1の医師患者関係に捉われずに地域を丸ごと診ようとする総合診療の奥深さを強く実感しています。
まだまだ研修は続いていきますが、今後経験するだろう様々な総合診療の形を楽しみに日々頑張っていきたいと思います。
筑波大学 総合診療科 専攻医1年目 松田貴洲
<関連情報>
水戸市健康教室「明日からできる糖尿病の予防とケア」のご報告
2023年11月2日テーマ:筑波総合診療グループ, 水戸
筑波大学総合診療科 地域総合診療医学(水戸)の久野と申します。
私は4月より水戸市保健所の寄付講座に所属し、水戸市内での地域医療実習や保健活動に関わっています。
今回は、9月21日に行った水戸市保健所での糖尿病の健康教室についてご報告いたします。
水戸市では、生活習慣病予防として特に糖尿病腎症の予防に取り組んでいます。
それにちなんで、「明日からできる糖尿病の予防とケア」と題して、約1時間の講演を行いました。
今年度初めての取り組みでしたが、定員いっぱい約25名の50代~80代の市民の皆様にご参加いただきました。
栄養士さんと協力して、前半は糖尿病の診断基準や合併症の種類などの基礎知識のレクチャーを行い、後半は食事運動療法などの生活習慣の改善に取り組んでもらうための実践的なワークも行いました。
前半は、「日本における糖尿病患者さんの数は?」「予備軍は放っておいて良いの?」
などクイズを交えながら私の普段の診療の経験を踏まえてレクチャーを行いました。
参加者の皆さんはクイズにも積極的に参加してくださり、メモを取りながら熱心に聞いてくださっていました。
後半のワークでは、糖尿病予防のためにできることとして、運動・睡眠・減酒について解説し、できそうなことを7日間やってもらうためのワークシートを記入してもらいました。
栄養士さんからは、目標摂取カロリーの計算方法やコンビニでの食品の選び方などについてお話があり、私自身、とても勉強になりました。
今回の健康教室を通して、市民の皆さんが、より良い生活習慣の一歩を踏み出すきっかけになればと思います。
次回は、11月16日に定員を50名に増員して水戸市役所の会場で「上手な病院のかかり方」について健康教室を行う予定です。
詳細は、水戸市広報をご覧ください(申し込み〆切:11月10日(金)まで)。
運営にご尽力いただいた水戸市保健所地域保健課の皆様、ありがとうございました。
今後も市民の皆様の健康を支える取り組みを行っていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
筑波大学医学医療系 地域総合診療医学(水戸) 久野遥加