筑波大学附属病院総合診療科 ブログ

レジデントの一日@北茨城市民病院附属家庭医療センター

2019年10月2日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 北茨城, 未来医療GP, レジデントの1日(施設紹介)

北茨城市民病院附属家庭医療センターという診療所で研修しておりました、専攻医2年目の佐藤瑠美と申します。

筑波総合診療クループには地域も研修内容も様々な研修施設が豊富にあります。他の先生方に引き続き、その中の1施設での研修をご紹介したいと思います。

 
ほぼ福島との県境、自然豊かな場所に研修施設があります。
 
7:30〜8:00 出勤
 
8:15 朝のミーティング
診療所に関わるスタッフ(医師、看護師、事務、掃除等を手伝ってくれるシルバーさん)が全員集まり、朝の1言やその日の日程確認をします。
 
9:00〜12:30 午前訪問
曜日によって外来の日、訪問の日とバリエーションがあります。訪問患者数は訪問する地域によっても違いますが、平均5〜6人です。COPDで在宅酸素を導入している患者さんや、末期がんの患者さんの在宅緩和、認知症やADLの低下があり外来に通院できない御高齢者などが多いです。施設にも訪問を行っています。
※水曜日のみですが、山岳地域に1日巡回診療にいっています。
 
小川診療所の藤
 
水沼診療所
 
自然の四季折々の変化がとても美しく、診療所までの道すがらの景色には癒されています。患者さんも農家や酪農をしながら長い時間山で過ごしてきた高齢者の方々で、診療しながらお話するうちにこちらも元気を頂けます。
 
13:30〜17:00 午後外来
午後の始まりは、小児の予防注射や乳児検診からスタートすることが多いです。外来には高齢者だけでなく小児も多く来るので、まさに老若男女を診察しています。一般的な風邪の方から、状態が悪く近くの病院に紹介が必要な方まで、多くの人がいらっしゃいます。予約再診の方、予約外の方併せて15人程度を診ています(年々患者数が増加傾向で外来は結構忙しいです)。心療内科も行っており、初診の方は最後の枠で少し時間をとってお話を聞きます。老若男女、身体からこころの病気まで幅広く、まさに「まるごと」診るという経験をさせて頂いています。
 
17:30〜 救急当直
家庭医療センターは北茨城市民病院に附属している施設で、連携をとっています。そのため月2回ほど同病院での夜間救急当直があります。夜間は救急車からwalk-in(自力で救急外来まで来る患者さん)どちらも医師1人、看護師1~3名で対応します。病棟急変の相談もあります。医師が自分1人という状況で対応する経験も多くはないため、緊張しますがいい勉強になります!
 
当直やカンファレンスがない日には、18~19時には帰宅できます。診療所には専門医取得後の先生方が4人いらっしゃるので、わからないことがあればいつでも聞けますし、アルコール外来や心療内科等、他の施設にはない分野の勉強もできます。
 
以上、北茨城での1日でした。
 
立地は田舎ではありますが、開放的な雰囲気でスタッフの方々も和気あいあいとしておりとても働きやすい職場です。
病院だけでなく、こうした診療所でも若いうちから研修できることはつくば総診の特色の一つだと思います。
見学も大歓迎ですので、ご興味がある方がいらっしゃいましたらお気軽にお問い合わせからご連絡ください。