筑波大学附属病院総合診療科 ブログ

「船中泊を伴う自然教室」の帯同医を経験しました

2016年6月1日テーマ:筑波総合診療グループ, 水戸, 未来医療GP

5月16から20日まで、中学生の船中泊を伴う自然教室に帯同医として行ってきました。


これは水戸市全校の2年生が毎年いくつかのグループに分かれて行っている行事で、私は4校合同、約300名の旅に1人で同行しました。

船中泊の名の通り、大洗—苫小牧間を18時間かけて、商船三井フェリー「さんふらわあ」で移動します。北海道では水戸市立常澄中学校のグループに同行し、日高、旭川、札幌を旅しました。
道内では病院もあるため、私の主な仕事は往復の船中での生徒の症状対応でした。解熱剤、酔い止め、抗生剤、ブドウ糖、ステロイド、エピネフリン、ジアゼパム、プロカテロールなどの薬剤や針とシリンジなどの物品をカバンに詰めて、始めての長距離フェリーに乗り込みました。

幸い波は穏やかで、生徒さんは元気で、大きな事象はなく船旅を終えました。船中では医師について職業講話も行いました。

病院のみで働いてきた総合内科医が、限られた物品をもとに一人で診療を行うことに緊張感を覚えるとともに、普段マンパワーや設備の揃った総合病院の中で働くありがたさを感じました。このような地域貢献を経験できたことも有意義でした。

(筑波大学総合診療グループ/水戸協同病院総合診療科 五十野博基)