筑波大学附属病院総合診療科 ブログ

治療「ライフキャリア・サバイバル」に!

2015年12月15日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 未来医療GP

「女性医師が行きやすい社会を目指して」という副題のついた、治療(2015/12号  vol97)のライフキャリア・サバイバルの中に、高屋敷先生が2つ寄稿しました。

「女性医師としてのキャリアや、ロールモデルのこと、働き方のことなどを学生さんに聞かれること、多いんです」と、高屋敷先生。

今回の特集では、女性医師の離職を防ぎ、復職を促すことは、医師不足を解消し、意思の過重労働を軽減すると考えられることから、予期せぬ壁や人生の分岐点などを乗り越えた、たくさんの先輩女性医師のキャリアを紹介するというもの。その中で高屋敷先生は「大学病院勤務」、「女性医師の結婚と離婚」について、本音を赤裸々に書いています。

 

「大学病院勤務」のコラムでは、大学病院勤務のメリット、研究を身近に感じられること、また医学生とのかかわりの中で、何よりそれ自体が自分の勉強になり、若くて溌剌とした医学生とのやり取りで元気をもらえる、と語っています。

また「女性医師の結婚と離婚」の中では、女性医師の未婚率は35.9%と、看護師(11.9%)、研究者(12.2%)と比較しても高く、男性医師の未婚率はなんと2.8%と低く男女間での未婚率の開きがあることを指摘。また結婚しても、女性医師の離婚率は男性医師の1.5倍とのこと。なかなか難しい問題ではあるものの、親の病や死などのつらい出来事と同様に、離婚を乗り越える経験も、様々な立場への患者への配慮できる力になる、とまとめています。

 

仕事はこうあるべき、家庭はこうあるべき、親としてはこうあるべき、妻としてはこうあるべき・・・いろいろな「型」や「周囲の期待」に惑わされず、多様性をもちつつ、社会や組織とうまく付き合いながら、認め合いながら、仕事ができるといいな、と個人的には思っています。あとは、自分がいろいろな制約をもちながら働くことについて、「仕方ないでしょう!?」というムードではなく、「皆さんのおかげです、ありがとうございます」という感謝の気持ちを表すことは何よりも大事だなーと実感しています。

「イクメン」という言葉がブームになりましたが、男性が子育てに関わるのが珍しいからこういう言葉ができた背景を鑑みると、「イクメン」も「ケアメン」も、特別じゃない、あたりまえという時代が、早く来ますように・・

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(スタッフ 堤 円香)