筑波大学附属病院総合診療科 ブログ

北茨城で「医療の3要素」ワークショップを行いました

2015年10月8日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

9月18日の夜、北茨城市役所4階会議室にて、北茨城市コミュニティケア研究会(隔月で開催されている北茨城市の多職種連携のためのネットワーク構築を目的とした有志の勉強会・交流会、通称コミ研)で「医療の3要素~ワークショップで健康な街づくりを考えよう」と題したワークショップを行いました。
地域のケアマネジャー、訪問看護師、ヘルパーなど様々な職種の方が続々と集まり、78名もの大盛況となりました。ちょうどその日が月1回の家庭医療センター勤務だった我らがボスの前野先生、研究の下見に来ていた大学院生の松下さん、忙しい病棟業務を縫って市民病院勤務中の稲津先生、大学勤務の日にもかかわらずつくばから横谷先生も参加してくれました。家庭医療センターのベテランナース3名はスタッフとして事前準備から設営、ワークにも参加しつつ当日の運営と頼もしく働いてもらいました。

例えば医師不足を補うために出来ることは何か?といったことをグループごとに想定した条件の街で考えてもらったのですが、皆さん一生懸命考えて話し合って「わが街」をアピールしてくれました。医師や行政が考えるような枠組みとは全く異なるユニークなアイデアがたくさん出されて新鮮でした。感想でも、「ワークショップが楽しかった」「多職種で意見交換できてよかった」と満足してもらえた様子がうかがえました。また、「自分から発信する」「(医療職以外の)職種としてできることがある」など、この日のワークで伝えたいメッセージがしっかり伝わっていたことが講師として嬉しかったです。

コミ研で何か講演をと頼まれた時に、一方的な講演ではなくワークショップをさせてほしいと申し入れて快諾してもらえたので、3年くらい前に思いついて温めていたワークショップを初めて形にしたのが今回でした。

前野先生には「感動した。設定もワークもメッセージも全てが良かった」と誉めちぎってもらえて、もしかしたら来年から医学部の授業に採用されるかもしれません(というわけでワークの詳細は省きました)。その後も話は膨らんで、もともと住民向けのワークショップなので、このネタで全国行脚しよう!などとすっかり盛り上がりました。
今回の企画が、自分や参加者にとって本当の目的である「住民を巻き込む」ことに少しでも近づくきっかけになればいいなと思っています。

白熱したワーク中の様子

白熱したワーク中の様子

終了後にスタッフ一同で

終了後にスタッフ一同で

2015年10月1日 北茨城市民病院附属家庭医療センター 宮澤 麻子