秘書さんへのクリスマスプレゼント
2016年12月23日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学
先日、大学にて、普段お世話になっている秘書さんの方々に、総合診療科の医師一同からクリスマスプレゼントが贈られました。

秘書さん方へのクリスマスプレゼント
高屋敷先生が代表して選んでくださった、緑と赤のクリスマスカラーで彩られた、和三盆でできたお菓子でした。(おいしそうですね!)
2016年もあと1週間となりました。
1年間様々な出来事があったかと思います。このブログでも、さまざまな記事をお届けさせていただきました。
来年も、皆様にとって幸せな1年になることをお祈りいたします。
指導医(ブログ担当) 片岡 義裕
大学で、MKSAP勉強会を始めました
2016年12月13日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学

みんなで問題を解いています
この12月から、生涯学習の一環として、アメリカ内科学会から発行されているMKSAP(Medical Knowledge Self-Assessment Program)という本を使って、1日1問ずつ問題を解くという試みを始めました。
朝にMKSAPで勉強するので、「朝AP(アサップ)」というタイトルにしました。
毎回担当者を決めて、あらかじめ問題と解説の日本語訳をしてもらいます。その場で担当者が問題を読み、みんなで1分くらい考えたあと、担当者が解説を日本語で説明します。
まだ始まったばかりですが、内科領域の問題がまんべんなくちりばめられており、短い時間で知識の復習やちょっとした新たな気づきを得られる機会になっているようです。
朝の忙しい時間帯に行っているので、細く長く続けられるようにしていきたいと思います。
指導医 片岡 義裕
阪本ら3名の座談会が掲載された【ドクタラーゼ】第19号が、全国の医学生に届いています!
2016年11月16日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP
医学生がこれからの医療を考えるための情報誌【ドクタラーゼ】第19号が、
全国の医学生向けに発行されています!
阪本ら3名の座談会のテーマは、「誰もが自分の健康を主体的に獲得できる世の中へ」
座談会では、健康の社会的決定要因に関する概念や、
阪本が、患者さんと治療の目的を共有し、協働体制をつくるために普段心がけていることにも触れられています。
なお、この座談会でも出てきました、「健康の社会的決定要因」に関する概念は、新しい考えであり、この概念を伝えるのは容易ではありません。
その難問を我々の意図を汲み取って、うまく我々の座談会のストーリーに落とし込んでくださいました。

なお、この座談会の編集を担当された中田 菜摘氏が、自身のFacebokで制作秘話を語ってくださいました(ログイン必要)。
下記、抜粋してご紹介させていただきます。(ご本人の承諾を得ております)
(ここから)
10月25日、ドクタラーゼ第19号が発行されました〜
***
今回の特集テーマは、「保健の視点」です。
ただ長生きするだけじゃなくて健康に生きたいよね、だけど「健康である」ってそもそもどういうことだったっけ?というところまで踏み込んだ内容になりました(そもそも論が大好き)。
基本的には、超高齢化時代、平均寿命だけではなく健康寿命も伸ばすにはどうしたらいいかという問いが、この特集の出発点です(日本人の平均寿命と健康寿命の差は約10年)。
地域のお医者さん・保健師さんの取り組みを取材させていただいたり、産業保健について専門の先生にお話を伺ったりしてきました。
***
住民の方一人ひとりのお家を訪問して健診結果について丁寧にお話されている保健師さんのエピソードや、多くの人が健康について意識もしていない「職場」という環境で健康づくりを推進する産業医の先生方のお仕事についてのお話など、コンテンツは盛りだくさんなのですが、 Naoto Sakamoto先生、 Hiro Zakoji 先生、 Maho Haseda 先生をお招きした座談会記事は、医療関係者ではない方にもぜひ読んでいただきたい内容です。(阪本注釈:上記URLは、Facebookログインが必要)
タイトルは、「誰もが自分の健康を主体的に獲得できる世の中へ」。
この特集を作りながら、もやもやしていたことがいくつかありました。
「健康寿命を伸ばそう」というコンセプトが間違っていないことはわかっているのですが、「健康」でない人が生きづらい世の中になったら嫌だな、というのがわたしの率直な感覚でした。病気をしたり要介護になった状態の人が生きていることが良いことと見なされなくなってしまうとしたら、それはおかしなことです。「健康寿命の延伸」というスローガンは、ともすると「健康でなければ生きていてはいけない」という圧力にすり替わるのではないか、という違和感がありました。
また、「自業自得の糖尿病患者」に関する過激なブログが炎上していたのも、ちょうどこの記事の制作時期でした。当初は嫌悪感を感じながらも、「自業自得」という表現にどう反論すればいいのか、自分ではいまいち言葉が見つかりませんでした。
***
先生方とお話しさせていただいて、わたしが学んだことは大きく二つあります。
一つは、健康の社会的決定要因という考え方です。例えば食べすぎが祟って糖尿病になってしまった人がいたとして、食べすぎたのはその人が悪いのか。お金がなくてジャンクフードしか食べられなかったのかもしれないし、精神的ストレスにさらされて、たくさん食べることしか逃げ道がなかったのかもしれない。日々稼ぐことで精一杯で、そもそも「食生活に気を遣って長生きしよう」なんて思えない生活環境にいるのかもしれない。
おそらくまだまだ不完全な理解ですが、「健康」を個人の責任に帰結させないという考え方を知って、目の前が開けたような感覚がありました。
もう一つは、「何が健康か」は社会が決めることではなく、個人が決める価値だということ。病気があったり、介護が必要だったり、障害があったりする人が「不健康だ」と糾弾されるのは、言うまでもなくおかしなことです。一人ひとりが主観的に「自分は健康だ」と満足して生きられることにこそ価値があるし、医療も、社会も、第一義的にはそれをサポートすべきだと思います。
健診で悪い結果が出たとき、一方的に「あなたの生活はここが悪いからこうしなさい」と言われて行動に移す人は少ないでしょうし、正直、そんなことを言われるなら健診になんて行きたくなくなると思います。あるいは、言われたとおりにして、誰かに「健康」と認められたとして、その人は嬉しいでしょうか?
「こういうあり方が健康だからこうなりなさい」と押し付けるのではなく、一人ひとりの人がどう生きたいと考えているのかに寄り添い、それを尊重してこそ、保健活動の意味があると思います。
3人の先生方には、座談会当日のみならず、誌面を作り上げる過程でも議論を重ねていただきました。制作を通じて得たものは、ここに書ききれないほどあります。ほんとうにありがとうございました。
***
特集以外にも、・・・わたしの担当企画以外も、手前味噌ながらとっても読み応えのある記事が揃っています!
WEBでも読めるので、お時間あるときに覗いてみてもらえたらうれしいです。
(抜粋ここまで)
みなさま、医学生がこれからの医療を考えるための情報誌【ドクタラーゼ】第19号
ぜひお読みください。
記事:阪本 直人
前野哲博先生、浜野淳先生 お誕生日祝い
2016年11月1日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学

ケーキのろうそくを吹き消す前野先生と浜野先生
10月31日に、浜野先生と前野哲博先生のお誕生日のお祝いをささやかながら行いました。
浜野先生が10月、前野先生が11月に誕生日を迎えられるとのことで、
秘書さんの用意してくださったケーキを当日医局にいたメンバーでいただきました。

前野先生のお祝いケーキ

浜野先生のお祝いケーキ
ハロウィン仕様の素敵なケーキでした。
お二人の先生方、おめでとうございます!
(スタッフ 片岡 義裕)
中野先生 大学総診での研修修了報告
2016年10月7日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学

中野先生(左)と担任の春田先生(右)
専攻医1年目の中野先生が、2016年9月末で3か月間の大学総合診療科での研修を終えられました。
修了のプレゼンテーションでは、外来に受診した患者さんのマネージメントで苦労しながらも、周囲の助けを得ながら対応し、成長された様子がうかがえました。

記念品のマグカップを手に一枚
担任の春田先生からは、学会でイギリスに行かれた時に入手したというハリーポッターのマグカップが記念品として贈呈されました。
3か月間の研修お疲れ様でした。10月からの水戸協同病院での研修も頑張ってください!
スタッフ 片岡 義裕
出版記念インタビュー、ジェネラリスト教育コンソーシアムHPで紹介されました。
2016年9月24日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 水戸, 未来医療GP
阪本氏らで執筆した書籍の出版を記念して行われたインタビュー記事を
(株)尾島医学教育研究所のジェネラリスト教育コンソーシアム ホームページで
紹介してくださいました。
日本の高価値医療 High Value Care in Japanより
~Special articles High Value Care をもっとやってみよう~
第8章『ヘルスリテラシー向上のための 患者教育』P.117-125
阪本直人氏/ 筑波大学 医学医療系 地域医療教育学/附属病院 総合診療グループ
<インタビュー記事 概要>
出版記念インタビューでは、世界のHigh Value Careに関連した動きを紹介しています。
また、担当章「ヘルスリテラシー」の話題では、市民の誰もが持つべきライフスキルの1つである
ヘルスリテラシーが、健康維持やリスク回避だけでなく、医療を受ける際の意思決定にも重要であること。
さらに、健康や病気の「原因の原因」ともいえる、健康を左右する環境といった、
健康の社会的決定要因をコントロールできる能力としてのヘルスリテラシーが、
近年日本でも重要視されていることなどが、分かりやすく紹介されています。
本書と合わせてお読みいただくと、さらにこのテーマを深く理解できる内容となっております。
V.9 日本の高価値医療 High Value Care in Japanは、絶賛発売中です!
次作 V10. 日本の診療ガイドラインは、近日中に発売予定です。
「総」のスローガンが教室に飾られました
2016年8月28日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学
筑波大学総合診療科のホームページに掲載している、科のスローガンを、このたび秘書の谷さんが毛筆でしたためてくださり、額に入れて地域医療システム研究棟のオフィスに飾ってくださいました。
地域に暮らす総ての人々の
健康に関する総ての悩みに
医療に携わす総ての人々と
最善の支援に総てを尽くす
改めて、このスローガンを眺めながら日々の臨床・教育・研究に励みたいと思います。
指導医 片岡 義裕
阪本ら執筆の『ヘルスリテラシー』が「情報管理」ジャーナルで紹介されました。
2016年8月3日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP
総合診療グループ 家庭医療専門医・指導医/地域医療教育学 講師 阪本直人
教育と医療のコラボレーション ~平成28年度教員免許状更新講習
2016年7月17日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学
6月25日(土)、茨城県の学校の先生を対象に、平成28年度教員免許状更新講習の選択授業(6時間)を前野貴美先生、横谷省治先生、春田淳志先生、大学院生の松下綾さんと5名で担当しました。
大学の総合診療メンバーで例年授業を行っていますが、今年はテーマを新しくし、学校の先生と我々医療者がどのように連携していけるのかの可能性を探る、という内容となりました。
午前中は「高齢者を理解する」「地域ケア・地域診断」のテーマでインタラクティブに学びを深め、午後は具体的な地域で起きた課題についてどのように対応するか、どのような資源を用いて協働していくかについてワークおよび議論を行いました。
参加者からは、
「自分たちの持っている情報を共有するだけでも、地域の方々に役立つと感じた」
「いろいろ地域資源を上げてみたが、そういえば全然関わったことがない場所・人も出てきて、新鮮だった」
「子供だけでなく、親や地域の方の課題をどのように解決するか、あまり考えてこなかったので、考えるきっかけになったのが良かった」
などの声が上がりました。
更新講習が10年に1回ということと、授業タイトルを見て積極的に申し込んできていただいた方々だったこともあり、地域でいろいろと取り組まれ、経験を積んだ先生方は地域の資源をよく知っておられ、我々が学ばせていただくことも非常に多かったです。
新しいテーマだったため、授業を作り上げていく過程はなかなか大変でしたが、地域全体が良くなるために我々自身に何ができ、周りの方々とどのような形で協働していけばいいのか、これからも考え続けていきたいと思います。
(スタッフ 吉本尚)
【日常の風景シリーズ】 症例ビデオレビュー
2016年7月13日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学
筑波大学総合診療科では、基本的な医療面接技術向上を目的として、ビデオレビューを週2回程度行っています。
主に医学生が、筑波大学附属病院の外来で診察した患者さんの許可を得て、診察風景をビデオ収録します。それを指導教員、実習中の学生全員で閲覧します。
例えば、以下のようなやり取りがなされています。
学生A 「意外と緊張して自分のくせが出ている。直したい。」
学生B 「同席している家族が何か言いたそうにしていたが、診察中には気が付かなかった」
学生C 「もう少し情報をまとめて整理する時間が取れれば、自分も患者さんもすっきりしたと思う」
教員「机の上の紹介状とメモ、パソコン、自分の位置関係をみて、面接はやりやすかったかな?」
教員「この瞬間の患者さんの表情は、何を意味していると思う?」
教員「この瞬間に患者さんの緊張感がほぐれて、距離感が近くなったんだけどわかったかな?」
自分の外来診療風景を客観的に見る体験はなかなかできないため、貴重な気づきの機会になっていると思います。
専攻医に対するビデオレビューの機会も徐々に持ち始めているので、そちらも充実していきたいと思います。
(スタッフ 吉本尚)
大学総診ローテーション修了式(その1)
2016年7月8日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学
4月~6月に大学総合診療科の研修を修了した、シニアレジデントの劉先生と坂倉先生の修了式が6月30日に行われました。
ローテートのシステムが4月から変わる中、お二人とも非常に熱心に研修に取り組まれていました。
劉先生よりコメントをいただきましたので、掲載いたします。
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大学でのローテートは初めてでしたが、総合診療科では主に外来およびレクチャーで、問診や患者中心の医療、医療倫理を学びました。
外来では1人の患者さんに長く時間をかけられるので、問診を徹底して突き詰めるトレーニングができました。フィードバックも受けることができ次の再診につなげることができました。
レクチャーでは今まで体系的に学ぶことができなかった医療倫理や患者中心の医療を学ぶことができ、大変有意義でした。
3か月間、忙しい日々でしたが良い経験となりました。ありがとうございました。
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指導医 片岡 義裕
大学総診ローテーション修了式(その2)
2016年7月9日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学
4月~6月に大学総合診療科の研修を修了した、シニアレジデントの劉先生と坂倉先生の修了式が6月30日に行われました。
ローテートのシステムが4月から変わる中、お二人とも非常に熱心に研修に取り組まれていました。
坂倉先生からコメントをいただきましたので、掲載いたします。
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スタッフの先生方にサポートしていただき、学びの多い3か月となりました。
2つのフィールドを行き来してあまり腰を据えて医局に滞在できなかったにも関わらず、いつも的確なフィードバックや振り返りをしてくださる先生方に囲まれて、幸せな環境だなと毎日感じていました。
もっと先生方とディスカッションしたり、学生さんの指導に加わったり、一つひとつの症例についてさらに文献を調べたりと、深めてみたかったことはたくさんあり心残りもありますが、この3か月で向き合った学びや自分の課題も含めて、引き続き今後の研修で、謙虚に一歩一歩学んでいきたいと思います。
7月からは県外での短期研修となりますが、また先生方と診療させて頂く日を楽しみに、日々の研修に励みます。3か月間本当にありがとうございました。
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指導医 片岡 義裕
吉本先生朝レクチャー 熊本被災地支援報告
2016年7月6日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学
吉本先生は6月8日から14日までの1週間、日本プライマリ・ケア連合学会の災害対策チームPCAT(Primary Care for All Team)の一員として、熊本県益城町へ被災地支援に行かれました。
今回のレクチャーでは、支援活動の報告だけでなく、吉本先生が直面した、メディアではあまり取り上げられない問題とその対策も聴くことができ、学ぶことが多くありました。
被災地で支援活動を行う上では、チームにおける自分の立ち位置・医療専門職だけでなく行政との関わり・地元の医療専門職とのバランスなど、戸惑うことも多くあると思います。また、「被災地で活動するチームは日によってメンバーが入れ変わるが、顔も性格も知らないメンバーが合流した直後でも業務を速やかに行わなければならない」という吉本先生のお話からも連携の難しさを感じました。
しかし、保健医療福祉チームのリーダーとして活動された吉本先生は、被災地で今起きている公衆衛生学的な問題の解決だけでなく、今後起こりうる問題に対してもいち早く予防的に対応されていました。これは吉本先生の柔軟な思考はもちろんのこと、医師としての経験・東日本大震災で支援活動をされた経験が活かされていることが伝わってきました。
今回の報告から学んだことを、「なるほど」で終えるのではなく、自分自身の活動にもしっかり活かしていきたいと思います。
益城町を始め、熊本地震で被害に遭われた方々のいち早い復興をお祈りいたします。
地域医療教育学 研究員 後藤亮平
「一歩進んだアルコール問題への対応方法~SBIRT」講演
2016年7月4日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学

講演中の吉本先生
6月28日に、第183回保険・医療・福祉に関する勉強会において、地域医療教育学の吉本尚先生の講演がありました。
今回のテーマは、一歩進んだアルコール問題への対応方法~SBIRT~でした。
SBIRTとは、アルコール問題への対応を効果的に行うための枠組みのことで、具体的にどのように行うのかを含め、一から学ぶよい機会になりました。特にSBIRTのS(スクリーニング)について、CAGEクエスチョンとAUDITなどのツールについて学び、実際に聴衆が二人一組でワークを行いました。
実際にワークしてみると、私の場合、月1回程度の機会飲酒のため、全く問題にならないと思ったのに、意外と点数が高くなることに驚きを感じました。月1回でも飲んでいる量が多ければ、当然危険な飲酒に入ってくることが分かったので、今後気をつけないといけないなと思いました。
私は日頃、薬剤師をしていて、患者様で飲酒する人には、必ず頻度と一回量を聞くようにして薬歴に書き留めています。これからは、今回の講演で学んだことを活かして、スクリーニングをして、短時間の情報提供や患者様の現状の課題に寄り添えるようになっていきたいと思いました。
本日の内容は、日頃の私の業務にすぐ活かせる内容で、実際に体験できてとても有意義な時間を過ごせました。吉本先生のアルコールのレクチャーを聞いたことがない人も、次の機会はぜひ聞いてみてください!
大学院生・薬剤師 佐藤卓也
大西先生の家庭医療レクチャー
2016年6月27日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学

レクチャーの様子
先週1週間、アメリカのオレゴン健康科学大学の家庭医療科から、大西恵理子先生が筑波大学に来てくださり、6月20日(月)に毎回恒例の家庭医療レクチャーが行われました。
今回のテーマは、家庭医療の理念を表すACCCCの一つ、Coordination of Careについてでした。日本語だと協調的ケアと訳されます。
他の専門医や他職種との連携についてや慢性疾患管理についてなど、色々な話を聞きました。
慢性疾患管理の例として、定期受診の患者さんが、これまで肺炎球菌ワクチンを打っていなかったり、糖尿病があるのに何か月かHbA1cをチェックしていなかったりすると、電子カルテにアラートのようなものが出る仕組みがあるということでした。
便利な仕組みだな!と感じるとともに、自分の診療を振り返る機会にもなりました。当たり前ですが、慢性疾患の患者さんのマネジメントは家庭医の大切な仕事の一つですね。
大西先生は話が面白くパワフルで、あっという間に時間が過ぎました。今までレクチャーに来たことがない人も、次の機会に是非来てみて下さい。
スタッフ 山本由布
学会発表報告 その3
2016年6月19日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学

学会発表の様子
大学院生(修士2年)の佐藤です。
6月11日、12日の2日間で、東京・浅草にて第7回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会が開催され、そこで学会発表(口演)を行いましたのでご報告いたします。
私は薬剤師なのですが、会場にいらっしゃる方々の多くが医師という環境もあり、薬剤師の活動についてどんな反応があるのかとても心配で、非常に緊張して臨みました。
演題は、「ドラッグストアにおける症状を訴える来局者への薬剤師の対応や意識についての実態調査」です。ドラッグストアの薬剤師が、OTC薬を買い求めに来局する人に対して適切な対応をするために、臨床推論をどの程度実践して、自己評価をどう行っているかについて調査したものです。
初めての発表で緊張していましたので、用意した文章を聞き取りやすいように話そうということに注意を払って発表を行いました。会場の方や座長の先生方からは、どんなことを実際行っているのかとご質問をいただき、具体例を少し挙げながら説明させていただいたところ、とても関心を持っていただきました。
今回、発表に至るまで研究室の先生方、大学院の諸先輩方にはとても多くのアドバイスやご指導をいただきました。大変感謝しております。
また、世の中をよくしよう、まれな症例を共有しよう、地域での取り組みを紹介しようという多くの研究者の方の発表を聞くことができて、今後の活動に向けてとても多くの学びがありました。また機会をいただけたら、積極的に発表していきたいと思います。
大学院生 佐藤 卓也
【動画で紹介】総合診療医の専門性や守備範囲、活躍の様子について
2016年6月15日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 水戸, 未来医療GP
日本プライマリ・ケア連合学会 制作ビデオが、2016年6月11日に公開されました。
いま日本の医療で期待される専門医のひとつ「総合診療医」を解説、紹介する映像です。
総合診療医の専門性や守備範囲、活躍の様子をご覧ください。
日本専門医機構HP「総合診療専門医概要」より、抜粋・編集
国民に質の高い医療を提供するために、わが国のすべての専門医制度が大幅に変更され、
新しい専門医制度が2015年度医師国家試験合格者から適応されることになりました。
2017年度から日本専門医機構が認定する専門研修プログラムが開始されます。
新制度では「従来の基本診療領域に総合診療専門医を新たに加えることとする」という大きな制度改革がありました。
この総合診療専門医は様々な学会や組織の経験と知を統合しながら、新しい総合診療専門医像を
ある意味オールジャパンで創生していくことを目指し、
本機構内に新たに「総合診療専門医に関する委員会」を立ち上げ、十分かつ慎重に審議して参りました。
そして、総合診療専門医を「主に地域を支える診療所や病院において、他の領域別専門医、一般の医師、
歯科医師、医療や健康に関わるその他の職種などと連携し、
地域の医療、介護、保健など様々な分野でリーダーシップを発揮しつつ、
多様な医療サービスを包括的かつ柔軟に提供する医師」と定義し、
この総合診療専門医に求められるコアコンピテンシー(核となる能力)として、
①人間中心の医療・ケア、
②包括的統合アプローチ、
③連携重視のマネジメント、
④地域志向アプローチ、
⑤公益に資する職業規範、
⑥診療の場の多様性、
の6つを提示致しました。
この度ホームページに「総合診療専門医」に関するタブを追加し、
「総合診療専門医」に関する資料(総合診療専門研修プログラム整備基準、
総合診療専門医専門研修カリキュラム(案)、研修手帳(案)、
研修指導医マニュアル(案)など)を掲載する事になりました。
つくば総合診療グループ 指導医 阪本直人
【日常の風景シリーズ】大学院リサーチセミナー

リサーチセミナーの様子
毎週金曜日の14:30~17:00に、地域医療システム研究棟にて、大学院 地域医療教育学分野のリサーチセミナーが行われています。
セミナーでは修士および博士の大学院生が持ち回りで研究の進捗報告を行い、それに対して指導教員の先生方からのコメントを頂き、また大学院生同士のディスカッションも行います。
当教室の大学院生は医師だけでなく、理学療法士や薬剤師、柔道整復師などさまざまなバックグラウンドを持っており、研究テーマも多岐にわたっています。様々な研究について、大学院生同士で意見交換できる機会は、とても貴重な学びの場になっています。
4月には、新入生3名(博士課程2名、修士課程1名)を迎えて、また、新たな視点からのコメントをもらうことができ、ますます、活発なディスカッションになっているように思います。
博士課程4年 河村 由吏可
初期研修医 植松先生が総合診療科ローテーションを修了しました
2016年5月23日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学

研修修了証を受け取る植松先生(左)と前野教授(右)
2016年4月~5月前半を総合診療科で過ごした初期研修医 植松洋先生から、ローテーションを終了した感想をいただきました。
非常に真摯に研修に取り組む姿が印象的で、短い期間の間にどんどん成長される姿に、将来への期待が膨らみました。
植松先生からコメントをいただきましたので、ご紹介します。
———————-
私にとって人生初の研修が、今年4月から総合診療科にてスタートしました。
他大出身の研修医である私にとって慣れないこともたくさんありましたが、そんなことを忘れてしまうくらいスタッフの方々に温かく接していただきました。
また、外来診療にはじまり、総合診療や地域医療にまつわる医療政策に関することまで、幅広い、熱心なご指導をしていただきました。私の総合診療科での研修は一か月半でしたが、不安と期待が入り混じり自身の未熟さへの気づきと新たな発見が連続するとても濃厚なものとなりました。
医師としての第一歩目を総合診療科で過ごせたこと、そこで学んだ多くのことは私の、医師としての人生にとって、かけがえのない財産になったと感じております。
———————-
(スタッフ 片岡 義裕)
【出版記念インタビュー】日本の高価値医療 High Value Care in Japan
2016年5月27日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP
株)尾島医学教育研究所より、2016年5月11日 出版

著者:阪本、インタビュワー:片岡
今回は、日本の高価値医療 High Value Care in Japan (ジェネラリスト教育コンソーシアム) 徳田安春 (著, 編集)の出版を記念して、
片岡より、同僚の阪本直人氏に話を聞いてみました。
どうぞお付き合いください。
【この書籍について】
片岡:
まず、この本について紹介してください。
阪本:
はい。
ジェネラリスト教育コンソーシアムが、世に提言してきたシリーズ本の9巻目になります。
今回は、日本であまり行われていない「高価値医療 High Value Care」を、より積極的に医療現場に取り入れていきましょう。
それと同時に、日本でよく行われている「低価値医療 Low Value Care」を皆で、廃止していきませんかと、提言している内容となっています。
片岡:
世界的に、「医療の質を国民を交えて見直そう」という動きがあるのですか?
阪本:
米国の国民医療費の総額のうち約3分の1は「Low Value Care」であると米国の医療経済学者によって指摘されております。
そこで、米国に続き、カナダや英国、スイスなどでも、低価値なケアをリストアップして、医師と患者の双方に対して、その適応を「再考」するように促す活動が始まっています。
すべての国の医療に、Low Value Careはあると言われております。
片岡:
日本も例外ではないと。
阪本:
そうです。
そこで、徳田安春先生、藤沼康樹先生ら率いるジェネラリスト教育コンソーシアムが中心となり、
日本であまり行われていない「High Value Care」と、日本でよく行われている「Low Value Care」サービスを取り上げ、
そのLow Valueリストのなかで「避けるべき・止めるべき」ケアの優先順位を決定しようと動き出しました。
片岡:
本書の構成は、どのようになっているのですか?
阪本:
前述の「High Value Care」、「Low Value Care」に関して、テーマごとに分担執筆した記事が中心で、
先日、全国から第一線で活躍する医師が集まり、Low Value Care をテーマにディスカッションを行ったのですが、その内容をまとめ、提言した内容も記載されています。
さらに、巻頭特集では、国内外のChoosing Wiselyに関する動向について、海外視察レポートも交えて掲載されており、かなり読み応えのある本になっていると思います。
【阪本担当章、『ヘルスリテラシー向上のための患者教育』について】
片岡:
阪本氏が担当した章、『ヘルスリテラシー向上のための患者教育』について教えてください。
阪本:
これは、主に医師を対象にしたヘルスリテラシーに関する、いわば総説です。
ヘルスリテラシーに関するエビデンスや『ヘルスリテラシーが十分でない』患者さんへのサポート手段の実際を、症例を交え紹介しています。
片岡:
ちなみに、ヘルスリテラシーとは、具体的には、どういうことをいうのですか?
阪本:
そうでした。ヘルスリテラシーの説明が先でしたね。
ヘルスリテラシーとは、
健康情報を獲得し、理解し、評価し、活用するための知識のことで、さらに、意欲や能力も含めます。
これにより、日常生活におけるヘルスケア、疾病予防、ヘルスプロモーションについて、判断したり、意思決定をしたりして、生涯を通じて生活の質を維持・向上させることができるもの1,2)と定義されています。
分かりやすくいうと、中山和弘 先生は、「健康を決める力」と提唱されています。
片岡:
かなり幅広いですね。
知識だけでなく、情報の判断や実際の生活に活かす能力も含めているところが、ポイントなんですね。
なお、ヘルスリテラシー(Health Literacy)が低いと、どのような問題を引き起こすのでしょうか?
阪本:
ヘルスリテラシーが低い集団では、受診や入院回数が増えるなどによる医療リソースの消耗や健康アウトカムの悪さなど、【表1】に示すような悪影響を幅広く生じさせることが分かってきています。
さらに、経済的には、全米で年間11~25兆円相当のダメージを与え、将来は160~360兆円と予測する報告3)もあります。
【表1】

片岡:
かなり広範なダメージを与えうるものなのですね。
国内外で、ヘルスリテラシーに関して、どのような議論が展開されているのですか?
阪本:
世界では、現在、アメリカ、ヨーロッパを中心に、ヘルスリテラシーに関連する研究が盛んに進められています。
日本では、石川ひろの先生、中山和弘先生らが、素晴らしい研究や知見を活発に発表されています。
当講座も一般住民を対象にしたヘルスリテラシー研究を行っております。
アメリカでは、米国健康政策の指針である Healthy People 2010にヘルスリテラシーが盛り込まれ、国をあげた健康づくりの指針に採用され、引き続き、Healthy People 2020にも採用されています。
このことからも分かるように、ヘルスリテラシーは、市民の誰もが持つべきライフスキルの1つでもあり、健康に関する知識や判断力を持つことは、健康維持やリスク回避にも必要ですし、医療を受ける際にも、患者家族が、意思決定にも参加できるようになることで、より納得のいく選択が得られるようになります。
さらに、健康や病気の「原因の原因」ともいえる、人々のライフスタイル、効果的なヘルスサービスの活用、健康を左右する環境といった、健康の社会的決定要因もコントロールできる能力としてのヘルスリテラシーが、重要視されるようになっています。
そのため、国民のヘルスリテラシーを向上させることは、アメリカの国家戦略の1つとして、位置づけられています。
片岡:
そのような背景もあって、「High Value Care」の章にヘルスリテラシーが取り上げられたのですね。
ただ、これまで、日本の医学雑誌や書籍では、ヘルスリテラシーを扱った記事は、見たことがないように思いますが・・・。
阪本:
そうなんです。
医師向けの書籍として、取り上げられたのは、今回が初めてだと思います。
この書籍の制作段階で、徳田先生より、「High Value Care」 を実践してゆく際にも必要不可欠となるヘルスリテラシーについて、大変光栄なことに、私へ執筆依頼があり、担当させていただきました。
片岡:
これだけ重要な概念にも関わらず、日本であまりヘルスリテラシーに関する概念が、まだ広まっていないのは、なぜでしょうか?
阪本:
ヘルスリテラシーに関する日本語で書かれた書籍は、現在のところ、極めて限られているのも、その原因の1つかと思います。
片岡:
ヘルスリテラシーは、全ての医療従事者が理解しておく概念ですよね。
阪本:
ええ。
それどころか、健康全般に関わることですので、医療現場で働く人だけでなく、企業の社員や一般の方にも広く知っていただきたいと思っています。
そこで、別の書籍の話になるのですが、医療従事者、及び医療系学生、さらに、一般の方にもお読みいただける、日本で初めてのヘルスリテラシーの教科書作りにも参加させていただきました。(こちらの記事をご参照下さい)
片岡:
皆でヘルスリテラシーを理解し、互いに助けあって、安心して健康的な生活が送れるようになったり、病気ともうまく付き合ってゆけるようになったりするといいですね。
【読者へのメッセージ】
片岡:
最後に、ヘルスリテラシーに関して、読者へのメッセージなどありましたらお願いします。
阪本:
このヘルスリテラシーという概念そのものは、医療従事者の誰もが、なんとなく持っている概念に近いものですので、理解しやすいと思います。
そもそも、ヘルスリテラシーという言葉を1997年にジャカルタ宣言でWHOが採択し、Don Nutbeam氏が普及させようとした背景には、ヘルスケア・プロフェッショナルの間で、そして、市民との対話を推進させるために、互いに概念を共有しやすくするための用語として、この”ヘルスリテラシー”を用いたのです。
このヘルスリテラシーの章を読まれた医師の皆さんには、まずは、医師の中でヘルスリテラシーという概念を広めていただきたい。
そして、医師だけでなく、多くの医療従事者とも、このヘルスリテラシー概念を広く共有していただければと思っております。
もちろん患者さん、そして、市民の皆さんとも。
医療の現場では、この章を読んでいただき、セルフケアの指導や、慢性疾患に関するセルフケアを支援する際などに、「この患者さんのヘルスリテラシーは、・・・」という発想を多職種で共有し、支援へとつなげてゆくためのきっかけとして活用していただければと思います。
片岡:
分かりました。私も同僚に共有してみたいと思います。
今日は、ありがとうございました。
阪本:
ありがとうございました。
- Sorensen et al. Consortium Health Literacy Project European. Health literacy and public health: A systematic review and integration of definitions and models. BMC Public Health 2012, 12:80
- 中山和弘.基調講演 ヘルスリテラシー=健康を決める力とつながり. KENKO KAIHATSU 2013;18(1).18-49
- Vernon, J. A., Trujillo, A., Rosenbaum, S., & DeBuono, B. (2007). Low health literacy: Implications for national health policy. Washington, DC: Department of Health Policy, School of Public Health and Health Services, The George Washington University
















