筑波大学附属病院総合診療科 ブログ

第4回総合診療塾に参加

2015年10月29日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

10月26日、オレゴン健康科学大学の大西恵理子先生に、APC(アドバンスケアープラニング)について、総合診療塾をおこなっていただきました。
APCとは意思決定能力低下時に、自身への対応をどうするか、について考え話し合い実行するプロセス全体をさす言葉で、日本ではまだ一般的ではありませんが今後重要になっていくと考えられます。
これまでも終末期について患者様やご家族と話し合い看取る中で「死について真っ向から論じていいのか」「家族に終末期の治療について決断させてよいのか」と考え悩んでいたことに対し、「死を考えることは生を考えること」「家族が「自分が殺した」と思わないように本人の意思を表明しておく」という考えを教えていただき、大変貴重な経験となりました。
参加者は医学類の中でも低学年の学生が多く、私がいかに医療者側の視線に偏ってしまっているかを話し合いの中で気がつかされ、非常に有意義なディスカッションを行うこともできました。
当たり前のことではあるものの、話し合いの中で人生観のちがいが浮き出ており聞いているだけでもとても楽しい時間でした。
一番印象的だったのは講演後の私の質問に対し「本人がすべてを決める必要があるわけではない。誰かに任せる、と意思表明するならそれで一つの意思です」と答えをいただいたことでした。
何かを必ず決めなければいけないわけではない、というのは目から鱗であり今後も肝に命じていこうと思います。
今後も医療を行うにあたって、とても大切なことを学ばせていただいたレクチャーでした。
大西先生は貴重なお時間の中、多くを教えていただき誠にありがとございます。
(レジデント 任 明夏)

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第10回一般用医薬品セルフメディケーションシンポジウムに 参加してきました!

2015年10月26日テーマ:筑波総合診療グループ, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

近年、注目を集めているセルフメディケーション。

 

医療費の抑制、コンビニ受診の減少、地域住民のQOLの向上など様々な効果が期待されていますが、依然として普及には様々なハードルがあると言われています。

 

そこで今回のシンポジウムでは、「セルフメディケーションの現状と課題」「セルフメディケーションにむけたドラッグストアの役割」「健康づくり支援薬局の役割」など様々なテーマで、セルフメディケーションの必要性や普及のための方策に関する講演が行われました。

なかでも特に印象に残ったのは、「日本の皮膚科治療の現状について」という帝京大学医学部皮膚科の渡辺晋一先生の講演です。

 

「日本の皮膚科治療は、行うべき治療が行われておらず、行うべきでない治療が行われている。」という問題提起をされたうえで、「今後は、安い・有効・安全と世界で認められている薬を導入し、日本でしか効能が認められていない薬剤を保険の適用から外して自費にすることが必要ではないか?」というご提言をされました。

なるほど、一口にセルフメディケーションといっても様々な目的やアプローチの方法があり、たくさんの可能性が秘められているのですね…。

他にも興味深いお話が多く、大変勉強になりました!

お誘いくださった釋先生、堤先生、阪本先生、本当にありがとうございました!

 

阪本先生撮影

なお、一般用医薬品セルフメディケーション振興財団では来年度も助成を募集します。募集期間は平成27年3月1日~平成27年4月30日(消印有効)ですので興味のある方は是非!

 

・公益財団法人 一般用医薬品セルフメディケーション振興財団

URL:http://www.otc-spf.jp/application/index.html

 

フロンティア医科学専攻修士2年 川口修平

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大西先生のレクチャー「非癌性慢性疼痛コントロールにオピオイドの適用はあるのか?」

2015年10月22日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

大西 恵理子先生の朝レクチャー

「非癌性慢性疼痛コントロールにオピオイドの適用はあるのか?」

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本日は、米国のオレゴンで家庭医としてご活躍中の大西先生のレクチャーです。

私の勝手なイメージですが、いろんなことが米国は進んでいるんだろうな~って思っていました。
今日は、そんな僕のイメージを覆す、米国での疼痛治療における医療用麻薬の実態を知ることができました。

なかなか聞けないお話でしたのでブログに載せたいと思います。

日本では、慢性疼痛にいわゆる麻薬(強オピオイド)をよく目にするようになったのは、フェンタニルの貼付剤が保険適応になってからなので、ごく最近のことと思います。

実は、米国では早くから製薬企業などのプロパガンダなどもあって、1999年~2010年まででオピオイドの販売が4倍になったそうです。
ちなみに、米国での使用量は、日本のなんと27倍(2010年)もあるそうです・・。

日本では、基本的に癌性疼痛の治療しか認められていないオピオイドがほとんどですが、米国では、急性疼痛はもちろん、非癌性の慢性疼痛でも使用するそうです。

びっくりなのは、オピオイドを歯科治療、骨折や腹痛に対しても使用しているそうです。
急性疼痛、特に腰痛治療の使用では、なんと半数の人は5年以上服薬している・・・使用の慢性化という実態もあるそうです。

大西先生のいらっしゃるオレゴンでは、患者さんの5人に1人がオピオイドを飲んでいるそうで、
疼痛の苦しみから開放される患者さんがいる一方で、望ましくない事態も起きているとのことでした。

患者さん側が疼痛のいろんな状況で、オピオイドを使用してきた経験があると、
必ずしも必要ではない疼痛マネージメントの際にもオピオイドを強く希望する患者さんもおられるそうです。
「家庭医としては出したくないけど・・どうしよう」という葛藤がすごく伝わってくるお話でした。

日本も今後同じ道をたどらないかやや心配ではありますが、一番の救いは法律の縛りのおかげで、
国民全体が使わない生活が当たり前と思っていることと思います。
ある意味、日本は救われたな~と実感するお話でした。

今日は、なかなか聞けないお話を聞けてとても参考になりました。
ありがとうございました。

 

文章:筑波大学大学院 地域医療教育学(総合診療) 修士1年 佐藤 卓也

編集:筑波大学大学院 地域医療教育学(総合診療) 講師 阪本直人

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「検診結果の見かた」神栖市うずもコミュニティーセンター

2015年10月22日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

10月15日に、神栖市うずもコミュニティーセンターにて、「検診結果の見かた」というタイトルで、
住民の方々にお話させて頂く機会を得ました。
 
ブログ用
 

コメディカル以外の方に対してお話をさせて頂く機会は、外来を除くと、
これが初めてであり、とても緊張いたしました。

 

薬剤に関する質問は、これまで外来では、多く聞かれていましたが、今回は病院というセッティングではないため、生活習慣改善に関する質問が特に多かったです。

 

参加者の方々は、問題意識を持たれた方が多く、日常生活に根付いた運動、食事での改善のポイントを具体的にお答えするのがとても難しく感じました。

 

今後は外来でも具体的なアドバイスができるように、今後は勉強しなければならないと感じました。
最後になりますが、横から助け船を何回も出して頂いた横谷先生ありがとうございました。

 

文章:シニアレジデント2年 日吉/編集:指導医 阪本

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オレゴン健康科学大学の大西恵理子先生のレクチャーを受けて

2015年10月22日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

10月22日朝、オレゴン健康科学大学の大西恵理子先生に
麻薬処方に関するテーマで日米比較も交え、レクチャーをしていただきました。
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日本では従来、麻薬を検討する場面は癌性疼痛がほとんどでありましたが、
近年、麻薬施用者免許なしに処方ができる弱オピオイド入りの鎮痛薬が登場したことで、
外来診療の場面でも、痛みで苦しむ患者さんへ使用できる場面が、以前より増えたように思います。

 

米国では、1980年代に、それまでの疼痛コントロールが不十分であったという反省から、
使用が急速に普及し、現在では歯科治療に伴う強い痛みにも麻薬が処方されるとのことでした。

 

特に印象に残っている言葉としては、
抗生剤の使用と同じようにしっかりと適応を考えて処方する必要があるという言葉でした。

 

貴重なレクチャーありがとうございました。

 

 文章 シニアレジデント2年 日吉/編集 指導医 阪本

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一般市民を対象に「健診結果から見える生活習慣」を話してきました@神栖市

2015年10月20日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

神栖市保健・福祉会館に、指導者の春田先生とご一緒に、健診結果の見かた・生活習慣病の講演に行ってきました。
大学総診での午前の初診担当を終えて早めに切り上げ、大雨が降る中、神栖市保健・福祉会館に向かい、2時間弱で到着しました。
早めに到着したため、会場には参加者はまだ1人も来ておらず、余裕を持って準備を進めることができました。
これまで大学などで医学生、研修医を対象にしたレクチャーや、上級医へのプレゼンテーションを行う機会は多かったですが、
一般市民向けのレクチャーは今回が初めてで、内容を詰め込みすぎず、分かりやすく飽きさせない内容になることを心がけて、
自分のレクチャーの進め方に合うように、既成のスライドをその順番も含めて作り変えました。
また事前に打ち合わせを行い、何度もイメージトレーニングをしてから本番に臨みました。
最終的に参加したのは、地域住民13人でした。
今回は「健診結果から見える生活習慣」と題して、健診結果と生活習慣、
その先にある生活習慣病(特に糖尿病、脂質異常症、脂肪肝)と、致死的な心疾患、脳血管疾患などの関係、
その進行を予防するための食事・運動のポイントについて講義を行いました。
前半、後半に分けて途中休憩を挟んで1時間30分ほどでレクチャーする予定でしたが、
前半が思いのほか早く終わってしまったため、後半の最初に前半の復習をし、参加者の理解を助ける工夫をしました。
講義の最中、リアルタイムでの反応があまり得られなかったのが想定外でしたが、
市民の皆さんは熱心に講義を聞いて下さいました。
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参加者には1人1枚質問用紙を配り、質問があれば記入して出していただいたのですが、
ほぼ参加者全員から質問がありました。講義が予定よりも早く終わり、時間が余っていたため、
全ての質問に丁寧に答えたところ、結果的にこれが非常に好評でした。
今回の講義に参加する動機として、自分自身の健診結果について詳しく知りたいという気持ちが
意外に重要であることが新たな気づきでした。
また、健診結果でBUNが低いのは何が問題なのかという質問があり、私は「血中BUN」と即断して、
「低い分には問題ない」と答えてしまいましたが、実はこの健診では「尿中BUN」が測定項目に含まれていて、
質問の中のBUNは実は「尿中BUN」であることが後に判明したという事例もありました。
健診結果の講義を行う場合には、事前に健診項目について把握しておく必要があるということが、
今回の反省点でした。
事前には少し緊張していましたが、本番が始まった後は、流れに乗って最後までスムーズに進めることができました。
今回の講義で、地域住民に対して健康への意識を高めて生活習慣を予防することの重要性とその具体的な方法について
啓発することに貢献できたのではないかと思っています。
また今回の講義で、疾病予防のための地域住民への啓発活動も総合診療医の大切な役割であることを
改めて実感することができました。
また機会があれば、地域住民を対象にした講義・講演を行い、健康増進・疾病予防に関わることができればと考えています。
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 S2 海老原 稔

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第3回医学生のための 総合診療塾「学生に知ってほしい緩和ケアその1」

2015年10月9日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

925日金曜の夜に、平成27年度第3回医学生のための 総合診療塾「学生に知ってほしい緩和ケアその1」を開催しました。

 筑波メディカルセンター病院 緩和医療科と筑波大学 総合診療科 緩和ケアコースの若手医師3人(川島夏希、東端孝博、大北淳也)で企画しました。対象は医学生45年生を中心に少人数で、総合診療や緩和ケアに興味のある学生に知ってほしい緩和ケアの知識を伝えることを目標に、濃厚な内容のワークショップとなりました。

 今回の特徴としては、一人の患者さんについて、時間の経過で状態が変化する中で、3つのタイミング(緩和ケア病棟へ入院時、在宅への移行の検討時、自宅でのお看取り)それぞれの場を取り上げて討論を行ったことです。非常に興味深い構成にできたと思います。

 

ワークショップ1 全人的苦痛(total pain)

予後3週間で、全人的苦痛をテーマに、緩和ケア病棟入院時に、ある患者さんにどのような苦痛があるかを検討しました。

 

ワークショップ2 在宅緩和につなげる

予後2週間弱で、在宅療養の検討をテーマに、週単位で状態が変化していときに、在宅療養を希望した時に可能かどうか、どんな準備が必要かを検討しました。

 

ワークショップ3 緩和における家族ケア

予後2,3日で、家族ケアをテーマに、在宅で過ごして日単位の変化となったとき、家族にどんな苦痛があるか、どのように家族をケアするかを検討しました。

 

2時間の限られた時間の中で盛りだくさんの内容になりましたが、患者さんの状態の変化を意識しながら、今後学生に使っていってもらえそうな緩和ケアの知識や考え方、取り組み方を伝えられたと思います。

参加者からは、「緩和医療科の医師がどのようにアセスメントしているか、どのように取り組んでいるかの実際を具体的に学べた」「家族のケアの重要性について今まであまり意識してこなかったことに気づかされた。とても大切だと思う。」との感想をいただきました。

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医学生の緩和ケアを学びたいとのニーズは多く、次回は1026日(月)18時からオレゴン健康科学大学家庭医療科大西恵理子先生による「学生に知ってほしい緩和ケアその2~自分らしく生きるためのAdvanced Care Planning」を開催、さらには、1121日の第2回総合診療★家庭医療全国公開セミナーin Tsukubaでも、さらなるテーマを設定して緩和ケアのセミナーを実施の予定です。

http://www.hosp.tsukuba.ac.jp/mirai_iryo/20151121-forum.php

 

こちらにも是非ご参加下さい!

(文責 筑波メディカルセンター病院 緩和医療科 川島夏希、筑波大学附属病院総合診療科 屋敷明由美)

 

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北茨城で「医療の3要素」ワークショップを行いました

2015年10月8日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

9月18日の夜、北茨城市役所4階会議室にて、北茨城市コミュニティケア研究会(隔月で開催されている北茨城市の多職種連携のためのネットワーク構築を目的とした有志の勉強会・交流会、通称コミ研)で「医療の3要素~ワークショップで健康な街づくりを考えよう」と題したワークショップを行いました。
地域のケアマネジャー、訪問看護師、ヘルパーなど様々な職種の方が続々と集まり、78名もの大盛況となりました。ちょうどその日が月1回の家庭医療センター勤務だった我らがボスの前野先生、研究の下見に来ていた大学院生の松下さん、忙しい病棟業務を縫って市民病院勤務中の稲津先生、大学勤務の日にもかかわらずつくばから横谷先生も参加してくれました。家庭医療センターのベテランナース3名はスタッフとして事前準備から設営、ワークにも参加しつつ当日の運営と頼もしく働いてもらいました。

例えば医師不足を補うために出来ることは何か?といったことをグループごとに想定した条件の街で考えてもらったのですが、皆さん一生懸命考えて話し合って「わが街」をアピールしてくれました。医師や行政が考えるような枠組みとは全く異なるユニークなアイデアがたくさん出されて新鮮でした。感想でも、「ワークショップが楽しかった」「多職種で意見交換できてよかった」と満足してもらえた様子がうかがえました。また、「自分から発信する」「(医療職以外の)職種としてできることがある」など、この日のワークで伝えたいメッセージがしっかり伝わっていたことが講師として嬉しかったです。

コミ研で何か講演をと頼まれた時に、一方的な講演ではなくワークショップをさせてほしいと申し入れて快諾してもらえたので、3年くらい前に思いついて温めていたワークショップを初めて形にしたのが今回でした。

前野先生には「感動した。設定もワークもメッセージも全てが良かった」と誉めちぎってもらえて、もしかしたら来年から医学部の授業に採用されるかもしれません(というわけでワークの詳細は省きました)。その後も話は膨らんで、もともと住民向けのワークショップなので、このネタで全国行脚しよう!などとすっかり盛り上がりました。
今回の企画が、自分や参加者にとって本当の目的である「住民を巻き込む」ことに少しでも近づくきっかけになればいいなと思っています。

白熱したワーク中の様子

白熱したワーク中の様子

終了後にスタッフ一同で

終了後にスタッフ一同で

2015年10月1日 北茨城市民病院附属家庭医療センター 宮澤 麻子

 

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希望の星 医療系を目指す高校生たち

2015年10月2日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

10月1日に、水戸市中心部にある水戸葵陵高等学校にお邪魔し、「医師講演会」をさせていただきました。
医歯薬コースの1,2年生100名が参加してくれました。
このコースの生徒さんの8割は医療系職種を目指して進学するとのことでしたので、いろいろな職種を紹介できるような内容にしました。

はじめに、突然自宅で倒れて救急搬送された方について、生徒の皆さんに診断してもらいました。
1年生もビックリするくらい的確な臨床推論をしてくれましたし、2年生は(さすが上級生!)、より詳細な症状から診断を深めてくれました。

IMG_4186ブログ用次に、この方が救急室に運ばれ診察と検査を受け、入院して治療をし、退院の準備をするという3つのシーンを辿って、どんな医療職が活躍するか、話し合って発表してもらいました。その中で、「妻の●●さん」とか「本人の▲▲さん」と答えてくれたグループもあって、思わず、「素晴らしい!!」と叫んでしまいました。チーム医療の心を分かっているな~、と感心しました。

個人ワークもグループワークも熱心に取り組み、質問もたくさんしてくれて、とても楽しく講演させていただきました。

超高齢社会を迎え、医療は「命を救う」役割から「生活を支える」役割へ比重を移してきます。たくさんの保健・医療・福祉関連職種と地域住民と、繋がりを深め、チームワークで取り組んでいかなければなりません。
また、医療職は理系かと思いきや、ScienceだけでなくArtの思考を多く求められる職種です。

それを担っていってくれるであろう希望の星に、たくさん出会った講演でした。

横谷省治

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第3回・総合診療塾「学生に知ってほしい緩和ケア1」導入編

2015年10月6日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

第3回・総合診療塾:「学生に知ってほしい緩和ケア1」導入編に参加しました。

レクチャーはワークショップ+講義形式で、ワークショップは、①全人的苦痛、②在宅緩和につなげる、③緩和における家族ケアの3本立てで、1つの症例(57歳女性・進行卵巣癌・腹膜播種で予後は3週間程度の見込みという設定)について、①→②→③の流れに沿って行われました。

「①全人的苦痛」では、患者本人および家族の苦痛を、身体的苦痛、精神的苦痛、社会的苦痛、スピリチュアルペインの4つに分類しました。これらは明確に分類することが困難な場合も多いですが、このような分類を試みることの意義として、様々な苦痛をもれなく抽出すること、それぞれの苦痛に対して具体的な対応を考える際の参考になることなどが挙げられていました。

一度緩和ケア病棟に入院した患者でも、退院できる患者は約20%ほどいますが、退院するためには様々な条件や準備が整うことが必要で、「②在宅緩和につなげる」では、一度緩和ケア病棟に入院した患者が自宅での生活を希望し、退院を考慮する場合、どんな準備が必要かをグループごとに話し合いました。家族の介護力の問題、介護保険・費用等の問題、ケアマネージャーの介入、訪問診療・往診、訪問看護・介護等のサービスの導入、介護用ベッドなどの物品、家屋構造の確認(車椅子で移動可能かなど)が挙がりました。

緩和ケアにおいて患者だけでなく家族のケアも重要で、「③緩和における家族ケア」では、日に日に衰弱していく患者を前に、「もうだめなのか」という夫と、娘が徐々に衰弱していくことを悲しんでいる両親、何もさせてあげられないと無力感と悲しみに陥る3人の息子たちに対して、往診医という立場でどのような声かけをするかを話し合いました。声かけは難しいですが、例えば、「何もさせてあげられない」という息子たちには「あなたたちが頑張っているから、お母さんはこうしてご自分の希望通り、お家で過ごせているんですよ」とか、介護疲れがあるようであれば、「あまり無理をしないで下さいね」と声をかけるのも良いのではないかという意見もありました。また声かけが難しくても、家族の話に耳を傾けて、その思いをしっかりと受け止めてあげることも大切だという意見は多かったです。結局、「家族ケアにおいては患者単位ではなく家族単位で取り組む必要があり、医療者は患者とその家族について配慮する必要がある。家族ケアとは、家族が「負担が少なく」、「今後起こりうる事態に対する準備が整っている」状態でいられるように支援するアプローチのことである」ということでした。

このような視点は多くの医師に求められると思いますが、特に総合診療医に強く求められるものだと思います。
私自身は苦痛に対する配慮、退院調整(在宅医療、サービスの調整)、家族への声かけなど、部分的には市中病院の入院診療で日常的に行っていたことも多かったのですが、その具体的な方法論については体系化せず、「なんとなく」行っていた状況でした。しかし今回このレクチャーを受けて、緩和ケアのアプローチで必要なことが、しっかり言語化、体系化でき、頭の中で整理できたのが大きな収穫だったと思います。学生向けのレクチャーでしたが、後期研修医としても非常に勉強になる内容でした。今回のレクチャーで学んだことを今後、診療で活かしていきたいと思います。

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「地域で次世代の医師を育てる」リーフレット完成

2015年10月7日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 水戸, 未来医療GP

筑波大学 医学類の学生(医学生)は、多くの方のご理解、ご協力のもと、
茨城県の各地の医療機関で実習させていただいております。

 

このたび、
地域クリニカル・クラークシップ実習の協力医療機関に配布するリーフレット
『地域で次世代の医師を育てる』が完成いたしました。
このリーフレットは、
通院中の患者さんやご家族に向けて、
医学教育へのご理解、ご協力の呼びかけと共に、
地域で未来の医師を育ててゆくことの意義をご説明したものです。
このリーフレットを通じて、
住民たちも協力して、皆で医療者(医学生、レジデント)を育ててゆくことの
意味と重要性を理解し、それが当たり前の文化へと育ってゆくといいですね。

 

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製作委員会メンバー

 

筑波大学 医学類教員/総合診療グループ指導医 阪本直人

 

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健康教室で北茨城防衛軍!

2015年10月2日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

さる7月17日、北茨城市民病院および附属家庭医療センターで研修中のレジデント斎藤剛先生と一緒に、北茨城市関本公民館で住民向けの健康教室を開催してきました。

斎藤先生は、元救急隊員である公民館長さんの熱い要望をうけて打ち合わせをしたり、家庭医療センターのカンファレンスの後に私と流れの確認や作業分担をしたりと、多忙な病院業務の合間に準備をがんばりました。当日は猛暑の中、29名が集まってくださいました。扇風機フル稼働と窓全開でお茶を配りながらという環境にもかかわらず、皆さん熱心に話を聞いてワークにも積極的に取り組んでくださいました。頭痛や胸痛の緊急対応から生活習慣病の予防まで盛りだくさんの内容でしたが、質問だけでなく「自分はウォーキングを毎日している」といった自発的なコメントが出るなど盛り上がった120分でした。斎藤先生の考えた「皆さんが北茨城の健康防衛軍」=今日知ったことを周りの人にも教えてみんなで自分の体を自分で守ろう、というこの日の最大のメッセージも強いインパクトで伝わった様子でした。

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そして公民館スタッフ2名、市民病院および家庭医療センタースタッフ4名を合わせた35名全員に斎藤先生が名前を手書きした北茨城防衛軍の認定証を渡して終了となりました。8月の市報にもこの健康教室の様子が掲載され、認定証のことが書かれていました。後日、家庭医療センターの事務室にはスタッフがもらった1枚が飾られていて、喜んでもらえた様子が伝わってきました。斎藤先生はこれを機に、市民病院の他大学からの若手医師もこういった活動を是非やった方がいいと声掛けをしてくれたので、ヘルスプロモーションの輪がこれからも拡がっていきそうです。
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北茨城市民病院附属家庭医療センター 宮澤 麻子

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大澤亮先生、利根町からの旅立ちです

2015年10月1日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 利根町, 未来医療GP

利根町国保診療所の小曽根です。

9月から10月は、異動になる方も多い時期ですね。利根町国保診療所でも、4月から研修されてきた後期研修医2年目の大澤亮先生が最終日を迎えました。

 

最終日には、大澤先生に振り返りのプレゼンテーションをしてもらいました。

初めに、大澤先生が物理系の研究者から医師を目指した経緯、学生時代の思い出、筑波で後期研修を始めた経緯などを語ってもらいました。大澤先生が、一貫して人の心の成長や教育に興味を持って進んできたことがよく分かりました。

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今回の半年間の診療所研修では、0歳から99歳までの診療、訪問診療、施設での看取り、ケアマネさんとの連携などに積極的に関わってもらいました。その中で、思春期の心の問題、患者さんの生き方を見据えたケア、メジャーからマイナー、急性期から慢性期のケアまで、本当に幅広く学んでもらえたようでした。隣で見ていても、半年間で頼もしくなりました。

 

あっという間の半年間で、患者さんやスタッフからも残念だという声を聞きますが、今回の経験を生かして飛躍していってもらえたら嬉しいです。

スタッフ一同、心より応援しています(^_^)

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文責 小曽根早知子

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神栖市矢田部公民館で住民向け健康教室「検診結果の見方」

2015年8月25日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

神栖市矢田部公民館で、「検診結果の見方」と題して、健康教室を行ってきました。

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参加者は、25名程度。
ほとんどが女性で、皆さん自主的にご参加くださった方々です。

神栖市は基幹病院が少なく、医療機関へのアクセスも困難な場所柄もあり、予防は重要なテーマです。

肝臓、アルコール、高脂血症、アルコール、糖尿病とテーマ別に解説を行い、生活習慣病予防について、

阪本先生と分担して、お話ししました。

 

皆さん真剣に聞いていらっしゃり、私はカチコチに緊張。

所々で頷きながら聞いてくださっている姿に励まされつつ終了しました。

 

できるだけ、わかり安く説明したつもりですが、もっとかみ砕いて説明できたのではと反省。

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次回参加の機会があれば、もっとわかりやすく説明できるようにがんばります!

 

文章:荻野 シニアレジデント

編集:阪本 スタッフ

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S2稲葉先生の診療所研修が終わりました!

2015年9月30日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 大和クリニック, 未来医療GP

大和クリニックの髙木です。あっという間に9月も終わりですね。

今日も秋晴れの中、筑波山のふもとで訪問診療です。

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さて、4月から半年間、大和クリニックでご活躍されました稲葉先生の診療所研修がついに終わりました。

将来は病院で働く総合診療医を目指している稲葉先生は、病院診療と在宅診療の違いを常に意識しながら、診療されておりました。患者さんにも大変評判がよく、時には難聴のお年寄りの耳垢をとったり、水虫っぽい足の爪や皮膚をとっては顕微鏡でみたり、とても熱心に診療されておりました。もちろん医学生や研修医の指導も頑張っておられました。

また、訪問看護師さんを巻き込んだ飲み会を2回も企画してくれたり、クリニック周辺のおいしいお店を片っ端から攻めていったり、「愛すべきグルメキャラ」としても定着されておりました。

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先日、半年間の研修の振り返りをSEA(Significant Event Analysis)を用いて発表してもらいました。初めてのご自宅でのお看取りを経験したり、あるいは患者さんの療養先の選択に一緒に悩んだり、とてもよい経験ができたそうです。

思ってみれば短かったようですが、春から秋にかけて、季節を感じながら診療できる、っていいですよね!

10月から水戸に行っても頑張ってください。

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大和クリニック 髙木博

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笠間市で多職種連携のワークショップを行いました

2015年9月29日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

シルバーウィークの最終日、9月23日に、「健康都市かさま」の礎となる医療保険福祉のネットワークを構築するワークショップ、を開催しました。簡単に言うと、多職種連携のためのワークショップです。発起人はこの春から笠間市立病院に非常勤として勤める春田先生と、今や笠間市民であるわたくし山本もお手伝いさせていただきました。
なぜこのワークショップが企画されたかというと、春田先生が笠間市内の様々な施設(市役所の各課や保健センター、近隣の病院など)を視察した際、どこの施設も素晴らしい活動をしているのに、お互い知らないでいるのは勿体ない!と感じたのがきっかけだそうです。
お互いを知ること、そして顔の見える関係を作る第一歩とすること、そしてあわよくば今後同じような会が定期的に開催されるきっかけとなること、それが今回のワークショップの目的でした。
事前に参加者を募ったところ、詳しい内容が公表されないままだったにも関わらず50人以上の方が参加してくれました。笠間市は、もともと月に1回の地域包括ケア会議に多職種が集まり事例検討会を行うなど、連携に対して熱心な方が多いのです。
始まりのアイスブレイクは、風船や糸などの与えられた道具を使って卵を2mの高さから落とし、いかに割らずに的の中心に落とすかを競うEgg Flying Gameを行いました。奇抜なアイデアが出た班、すぐに方針が決まりいち早く終えた班、風船を2個も割った班など、各班の個性が出ていました。実は、患者さんを守りながらいかにチームで動くかというメッセージが隠れており、各々自分の役割について振り返っていたようでした。春田先生の進行が絶妙で、会場は終始笑いっぱなしでした。
場が和んだところで、各施設の紹介を事前にポスターにまとめてもらったものを発表し、その後それらのポスターを張って自由に見て回る、施設紹介&ポスターツアーを行いました。今まであまり知らなかった市役所各課の活動内容や、病院での取り組みなど、新たな発見がたくさんありました。個人的には、保健センターが取り組んでいる「女子力アップ教室」に大注目でした。(気になる人は調べてみてください!)顔を合わせて質問し合うことで互いへの理解も深まったようで、そこここで談笑する姿が見られました。
力作!笠間市立病院のポスターです

力作!笠間市立病院のポスターです

最後は、全員参加でのワールドカフェです。ワールドカフェとは、カフェのようなリラックスした空間でメンバーを変えながらテーマについて話し合い、自由な発想を広げていこう、というものです。テーマは笠間市が今抱えている問題、10年後抱えるであろう問題、そして、それらを踏まえて笠間市のために私たちが明日からできること、の3つにしました。
ワールドカフェ。話しているうちに白熱していきました

ワールドカフェ。話しているうちに白熱していきました

お菓子をつまみながら皆さん熱心に話合いに参加していただき、本当にたくさんの意見が広がりました。高齢化問題や少子化問題、就労支援については多くの班で意見が出ていました。さらに市民の健康観や死生観にどうアプローチするか、若い世代を笠間に呼び込むにはどうしたらよいか、など、ここでも班によっ て個性が出ており、聞いていてとても興味深かったです。
少し時間が長かったですが、多くの収穫があった一日でした。
反省点もたくさんあったので、ここで終わるのではなく、これを一歩として今後も笠間市の連携について考えていければ良いと感じました。
懇親会でのお酒がおいしかったのは言うまでもありません!
みなさん、お疲れ様でした。ありがとうございました。
文責:笠間市立病院 山本由布

 

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「ヘルスプロモーション」について

2015年9月9日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

朝から、とてもすばらしい講義を聞けたので、アップします。

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病院の診療って、どこか不調があるから来るわけですが、
その前に、車でも、家でも、家の庭でも、やっぱり定期的に点検とか
メンテナンスが必要なわけで・・。

今日は、人間も人生のおのおののライフステージに応じて、エビデンスに基づい
てメンテナンスをしましょう。ということを医療者としてしっかり広めることの
大切さについて学びました。

 

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私は薬剤師なのですが、ドラッグストアとか、まさにそういう場じゃないかと
思うんです。

ePSSって、聞きなれない響きですが、それぞれの年齢、性別や喫煙など
条件を設定すると、今その人に必要なスクリーニング項目など
ヘルスメンテナンスとして推奨される事項が、一瞬で出る優れものです。
しかも推奨度に分類されて表示されるし、専用アプリも出ています。

ScreenClip

 

← クリックで【http://epss.ahrq.gov/PDA/index.jsp】に
ジャンプします

 

講義では、50代の女性と80代の女性にあなたなら何ができるかについて
思いつく限り、挙げる作業をしたのですが、これが意外と思いつかない・・・。

日頃患者さんのためにって思っているのに・・・。

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ドラックストアは、本当に気兼ねなく、オムツ(赤ちゃん)からオムツ(高齢)
までを一緒に歩むことにできる数少ない場所なので、今日の講義を基に、
整理して体系的なケアができるようにしていきたいと思います。

それから薬歴に、プロブレムリストを作るっていう取り組みが
進んできたところなので、
ヘルスメンテナンスの項目を常に入れていく取り組みもしたいです。

 

 

文章:筑波大学大学院 地域医療教育学(総合診療) 修士1年 佐藤 卓也
編集:筑波大学大学院 地域医療教育学(総合診療) 講師 阪本直人

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「ヘルスメンテナンス」という考え方

2015年9月9日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

私、朝から感動しました。

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本日の朝レクチャーで阪本先生より、
ヘルスメンテナンスの考え方についてのレクチャーがありました!

「2歳児と、その母21歳、子供は喘息」
こんな方が受診しました。
この方の健康のために、どんな介入ができますか?

こんな問題から始まりました。
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私は薬剤師という立場なので、場所を薬局に置き換えて考えていたのですが、
予防についてできる介入、って…意外とスラスラとは思いつかない!!
これがやりたいと思って薬局で働いているのに…

やっとのことで、何点か、出来る介入を列挙しました。

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阪本先生からの講義の中で、
大切なことは、目先の問題にだけ着目するのではなく、
ヘルスメンテナンスという考え方を常に持つこと。
科学的根拠に基づいたスクリーニングとアドバイスができること。
と教えていただきました。

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この考え方は、医師の皆様にももちろん大切なのだと思いますが、
診察券がなくてもフリーで入れる「地域の薬局」という場所にいる薬剤師にも、すごく大切な考え方だと思いました。

阪本先生の資料をもう一度復習し、薬局で行うと効果的なアドバイスについてエビデンスを調べて、
この内容は是非、他の薬剤師たちにも広げたいと思います!!

文章:筑波大学大学院 地域医療教育学(総合診療) 修士1年 松下綾

編集:筑波大学大学院 地域医療教育学(総合診療) 講師 阪本直人

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未来の家庭医が ここで育ちます~北茨城市民病院附属 家庭医療センター

2015年9月4日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

北茨城家庭医療センター リーフレットを作りました!

6月1日にオープンした北茨城市民病院附属 家庭医療センターのリーフレットを、8月始めに作りました。
診療案内のほか、家庭医療ってどんな医療なのか、そして家庭医養成教育について、利用される皆さんに伝えられるような紙面構成にしてみました。

未来の家庭医が
ここで育ちます

北茨城家庭医療センターは、筑波大学北茨城地域医療教育ステーションとして、医学生、研修医、家庭医療専攻医の教育を行いつつ、地域の健康づくりを目指して、元気に活動しています。

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(スタッフ 横谷省治)

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論文がBMC Family Practiceに掲載されました

2015年8月20日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

昨年3月まで本学にいらっしゃいました釋文雄先生(現:日本大学医学部附属板橋病院)を筆頭に

かぜチームで調査に行った研究が今月、BMC Family Practice(インパクトファクター1.67)に掲載されました。

釋先生からは「みなさんのご協力が形になり嬉しく思います」とのメッセージを頂いております。

タイトル:Self-care behavior when suffering from the common cold and health-related quality of life in individuals attending an annual checkup in Japan: a cross-sectional study

著者:Fumio Shaku1*, Madoka Tsutsumi2, Asako Miyazawa3, Hiroshi Takagi4 and Tetsuhiro Maeno2

 

本論文では、2012年に笠間での健診に来た方を対象として、ちょっとした風邪をひいたとき、

セルフメディケーションをするか、医療機関を受診するか、またその方たちのQOLはどうか、をSF-8を使って調査した結果を公開。

結果としては、セルフメディケーション群の方が、医療機関を受診する群に比べQOLが高い(SF-8のいくつかの指標が高くでています)ことが。

BMC Family Practice.2015, 16:91
DOI: 10.1186/s12875-015-0300-3
URL: http://www.biomedcentral.com/1471-2296/16/91

 

ご興味のある皆様は、ぜひアクセスしてみてください。

外来、病棟の傍ら、次々と論文をアプライしている釋先生。素晴らしいご活躍です。

私たちも、しっかりみならわねば!!!!

 

(スタッフ 堤 円香)

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