筑波大学附属病院総合診療科 ブログ

笠間市での地域包括会議の取り組み 第5回

2017年6月24日テーマ:筑波総合診療グループ, 笠間, 地域包括ケア

前回、市長の登場で盛り上がりを見せた笠間地域包括会議。先日、第5回が行われました。今回から春田先生が海外留学のためskypeによるビデオ参加になりました。

今回の議題は、笠間市にある様々なネットワークを見える化しよう!ということで、参加した各部署がそれぞれ関連するネットワークを挙げていきました。

保健センターからは、健康作り連絡協議会、子育て包括協議会なるものがあると報告がありました。健康作り連絡協議会は地域の人に加え医師会の先生方も参加しているらしい…そんな協議会があるなんて、この会議で聞くまで全く知りませんでした…。

地域包括支援センターからは、地域包括ケアシステムネットワークの報告がありました。これは、①介護医療、②高齢者見守り、③生活支援 ④地域リハビリ支援 ⑤ケアマネネットワークの5分野で定期的な会議や介入をしているようです。

企画課からは、介護健診ネットワークの説明がありました。
担当ケアマネージャーのいる高齢者の情報がクラウド上で共有されており、ケアマネージャーの人たちには役に立っているようです。医師にも活用してほしいとのことで当院にも既にデバイスが配備されていることが判明しましたが…全く活用されていません。早速会議後から活用できるようにセッティングをすることに…。

ここに書いた以外にも笠間市には色々なネットワークがあり、自分が想像した以上に市役所の人々は地域への取り組みをたくさんしていると感じました。しかしながら、ネットワーク間の連携が取れておらず、同じようなことをそれぞれの部署がやっていたり、うまく活用されていなかったりするケースが多々あるとも思いました。今回はそれが分かっただけでも収穫な気がします。

会議の後半には、今後この会議がどのような市民を対象に介入を進めるのがよいのか?が話題になりました。市役所の方々が上記のようなネットワーク、プロジェクトをやっていく中でもう少し介入したいと感じているのは、介護保険がまだ必要ない、比較的元気な55~65歳の人々との意見が出されました。確かに、元気な55~65歳は上記のネットワークでも対象になりにくい気がします。

次回は、この55~65歳の人たちに何ができるか、具体的に考えていくことになりました。春田先生がビデオ参加の状況での会議をとりあえず乗り切りましたが、まだしばらくビデオ参加は続きます。会議が良い方向に行くとよいのですが…。多職種をまとめつつプロジェクトを進めるのは大変ですが、良い経験にもなっています。引き続き頑張ります!

 

 

 

文責:C2 稲葉 崇

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OHSU ベンさんとの意見交換会

2017年6月21日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

2017年6月21日に、オレゴン健康科学大学(OHSU)家庭医療科の大西恵理子先生とOHSUにて財務を担当しているBenさんとの意見交換会が開催され、参加させていただきました。

こちらはお昼の歓迎会でのシーン

総勢14名が参加し、大変盛り上がりました。日本からも医師や学生を受け入れたり、またアメリカ国内や他の国からも家庭医研修を受け入れたりと、家庭医のメッカの一つであるOHSUの研修受け入れに関するコツや工夫や苦労話などをお聞きする貴重な機会でした。

医師の専門性による処遇の差や医師雇用体制の違い、都市部以外での医師確保の難しさや医学教育に多職種を巻き込む必要性など、米国ならではの医療事情や日米が共通して抱える家庭医療領域の問題などの意見交換ができ、とても楽しい時間でした。

折に触れ、海外の例を通して日本の今を見つめ直すことも面白いなと再確認した意見交換会でした。

レジデント 大澤さやか

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在宅医学会 参加報告

2017年6月18日テーマ:筑波総合診療グループ

6月17日~18日に名古屋で行われた、第19回日本在宅医学会大会に参加しました。

認知症カフェのニーズ調査、在宅移行前のコミュニケーションの課題、終末期の食支援など、シンポジウム、ポスターともに幅広いテーマで色々な職種からの発表があり、興味深かったです!

在宅ホスピス緩和ケアのセッションでは、おだやかに(織田やかに)、朗らかに、なごやかに(名古屋かに)という在宅緩和を支える3つの「カニ」を名古屋の土地にちなんで紹介されていました。

左の花がついているのが筆者のポートフォリオ

写真は在宅専門医試験で私が提出したポートフォリオを優秀ポートフォリオに選んでいただき、大会会場に掲示してもらったものです。

受験者のハードルを避けるため、今年から候補となった14つのポートフォリオも掲示することになったそうです(優しい配慮です)。

在宅の知識は、病院緩和ケアでの症状緩和、療養調整でも大事なので、今回の学会で学んだことを日々に活かしていきたいです。

レジデント 久野遥加

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ケヤキを眺め、時の流れを思ふ

2017年6月15日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 大森医院

大森医院で週2日働くようになり、3か月目を迎えました。
実は自分自身、診療所で働くのは数年ぶりでしたが、学生時代に実習でお世話になっていたこともあり、なんとなく懐かしさも感じながら、少しずつ診療に慣れてきました。

先日、訪問診療の途中で、大森先生とレジデントの中野先生、実習に来ていた医学生とともに、診療所近くにあるという巨木を見に行きました。

右下は中野先生

茨城県の天然記念物にも指定されているケヤキの木で、樹齢は約550年、樹高は23mあります。
写真は4月のもので葉がありませんでしたが、翌月には見事に葉が茂っていました。

この木を眺めた後、ふと時間の流れについて考えました。

90年前に大森医院が開院し、
20年前に大森先生が医院に戻ってこられ、
10年前に栗原先生が着任され、
そして
3か月前からの自分や中野先生がやってきた・・・

大森医院には、自分が人生の3倍歴史があり、ケヤキにはその5倍以上の歴史があることを考えると、自分がとてもちっぽけな気もしてきますが、でもその歴史に参加させてもらい始めたことに嬉しさも感じます。

脈々と受け継がれてきた伝統、医院と地域との関係を大切にしながらも、よりよい診療や研修を目指して、日々取り組みたいと思います。

指導医 片岡 義裕

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JPCA高松大会 専攻医優秀賞 受賞報告

2017年6月14日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション

発表の様子

遅ればせながら、高松のプライマリ・ケア連合学会学術大会の報告をさせていただきます。

今回、「日本のプライマリケアにおけるアルコール過剰摂取のスクリーニングのためのAUDIT-Cの診断制度の検証」という演題で専攻医優秀賞をいただきました。

私自身はこれまで研究というものには無縁でありましたが、自分の研修していた北茨城での研究(主に分析)に携わることができ、(当時)後期研修最終学年としては非常に意義のあるものとなりました。

昨年度から、アルコール関連の雑誌執筆、その後アルコール医学会の学会発表、と段々とアルコール漬け(笑)にされながら、今回の発表まで進めました。研究初学者の私には基礎編から応用編まで一段一段、階段を登って知識を蓄えられた点でよかったと思います。

研究デザインの設定や、分析、データの解釈も含め、初めての経験ばかりで頭を悩ませた日々でしたが、アルコール問題が身近な問題であり、まさに家庭医療で関わるべき問題であることから、興味を持って取り組むことができました。

このような賞をいただけたのは、何より多くの先生方に助けていただいたおかげです。心から感謝しております。

今回、私が賞をいただけたことで、北茨城という茨城の最北端の場所からも発信できるんだと、後期研修医の皆さんの今後の励みに少しでもなれたら幸いです。

北茨城市民病院附属家庭医療センター 高橋聡子

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北茨城家庭医療センター 近況報告

2017年6月13日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション

センター2周年記念の寄せ書き

卒後7年目の高橋聡子です。
新年度が始まって3ヶ月目に突入しました。

みなさんどうお過ごしでしょうか。

北茨城にきて1年半が経ち、北茨城市民病院附属家庭医療センターも6月で2周年を迎えました。

開院当初の朝礼ノートを見返すと、初日に来院した患者さんは17人でした。その後徐々に患者数も増え、現在は外来で1日平均70人、訪問診療では60人を超えるようになりました。センターが、市民に望まれてできた場所であることを実感するとともに、身が引き締まる思いです。

私自身は昨年度までで後期研修が修了しましたが、長く同じ場所で過ごすと、短期間での研修では見えなかった患者さんの変化や患者さんを取り巻くライフイベント、地域の資源、内部の改善点など、いろいろなことが見えてきます。
中には対応するのに苦労することもありますが、それもまた家庭医療の面白いところなのかなともと感じています。

北茨城で在宅医療を初めて学んで1年半、患者さんの自宅におじゃますることで、その人の暮らしが見え、その人本来の姿が見えることが嬉しいし、それに関わっていくのが好きなので、今後も継続して在宅医療に関わって行けたらなと思います。

センターには、日々の診療の振り返りや、専門医ポートフォリオを書く支援のほかにも、酸いも甘いも含め共有できる素晴らしい指導医と頼もしい後輩がいます。

2年目もこんな調子で、管理職にはなりましたが、それは意識しすぎず、皆で良い場所にして行けたらと思います。

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高松の学会でワークショップを企画しました!

2017年6月12日テーマ:筑波総合診療グループ

先月、高松でおこなわれた第8回プライマリ・ケア連合学会学術大会で、ワークショップとインタレストグループを企画しました。

①5月12日(金)プレコングレス

「来たれ!ベテラン家庭医!~体験しよう“おとなのOSCE”」(春田、廣瀬(由)、山本、髙木)

ベテランの先生の診療スタイルを見るのはとても勉強になりますね!
ワークショップではベテランの先生方に、ちょっと難しい(複雑な)事例をグループで模擬診療(OSCE)をしてもらい、教科書には載らないたくさんの「パール」を参加者みんなで共有しました。

ベテランの先生方に「診療所マルチタスク」のシナリオをやってもらいました

②5月13日(土)インタレストグループ

「どうする!?どうした!?家業継承を考える」(小曽根、大塚、高橋(聡)、髙木)

「開業医の子どもは開業医」という格言があるとかないとか・・・。
でも、世の中の開業医の子どもは、悩んでいます。ましてや、将来継承することを念頭に総合診療・家庭医療の分野に来た人は、いざ継承するとなるといくつもの葛藤があるようです。当日は、実際に家業継承した筑波総診OBの菅ケ谷先生や大塚先生にお話をいただきました。ユーモアを交えた苦労話に、聴衆は引き付けられ、大変盛り上がりました。
今後も、この企画は是非続けていきたいと思います。

セッションの様子

いままで何回かワークショップの企画をした経験はあったのですが、学会での企画モノは実は今回初めてでした。さすがに、ベテランの先生方を前にしたワークショップは緊張しましたが、筑波総診グル―プのメンバー10数人のおかげで、みなさん楽しんで参加してくださり企画者としてとてもうれしかったです。

またインタレストグループは昼休み時間にも関わらず多数参加してくださり、スタッフが足りなくなるほどでした。当日無茶ぶりして手伝ってもらった久野先生や永藤先生、あとポスターも作ってくれた稲葉先生、ありがとう!

今後も、筑波総診のメンバーで勉強になる楽しい企画をプロデュースしてみたいと思います。
乞うご期待!

1日目の打ち上げ写真

川崎セツルメント診療所 髙木博

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ACP日本支部年次総会 参加報告

2017年6月10日テーマ:筑波総合診療グループ

学会ホームページより

6月10日~11日、ACP(American College of Physicians)日本支部総会に参加しました。

私は今回、セッション「クリニカルクエスチョンを解決し、実臨床に活かすテクニック-MINDSガイドライン作成に至るまでの基礎」のファシリテーターを、聖マリアンナの藤谷先生の下で務めました。

90分のうち、50分がグループワークでした。システマティックレビューを作成する過程で行う1つの論文の評価を指導しました。普段JHN-JCで行う批判的吟味と類似の内容です。使用論文はSPRINT試験(NEJM 2015;373:2103-16.)でした。評価項目はリスクオブバイアス、非直接性、アウトカムです。

事前準備では、どう論文に書き込み・マーカーを加えたら、短時間でバイアスに注目できるかに苦心しました。また、改めてJAMAユーザーズガイドやGRADE systemを勉強する機会になりました。

当日はバイアスの説明まで踏み込んだ結果、タイムスケジュール通りにいかず、約5分を残してワーク終了になってしまったのが悔やまれます。それでも受講者の学びに繋がったと、彼らの表情から読み取れたので良かったです。

ジャーナルクラブはもう10本以上作成指導を続けてきましたが、今回そのワークも経験することで、自分の理解が深まり、教えることは学ぶことだと実感しました。

このセッション運営のそもそもは、Mindsガイドライン促進プロジェクトへの参加がきっかけです。

Mindsの目標は「質の高い医療の実現を目指して、患者と医療者の双方を支援するために、診療ガイドラインと関連情報を提供すること」です。今後ガイドラインが普及するように、外来中に容易に参照できるクリニカルクエスチョンとその回答を、同世代のメンバーと順次作成していく予定です。

また、この縁で9月のJHNセミナ@東京医療センターでは、1テーマのレクチャーを担当する機会をもらいました。

東京ベイ研修(PGY7)、J Hospitalist Network(PGY7)、ACP京都(PGY7-)、Minds(PGY10-)と良いキャリア・人脈のつながりを感じています。

五十野博基

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国際学会 参加報告

2017年6月8日テーマ:筑波総合診療グループ

学会ホームページより

先週、台湾で行われたアジア・太平洋アルコール嗜癖学会(the Asia-Pacific Society on Alcohol and Addiction Research)に参加し、大学生のアルコール過剰摂取の診断に関してポスター発表してきました。

総合診療医としてすべての年代に関わって行く中で、アルコール関連問題のリスクが高い集団として、大学生に注目するようになりました。
日本の大学生の健康維持・増進に今後も関わっていければと思います。

指導医 吉本 尚

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【日常の風景】めまいの朝レクチャー

2017年6月5日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学

Epley法 実演の様子

大学の総合診療科では、研修医向けに朝レクチャーが行われています。
内容は「身体診察技法」から「よくある症候シリーズ」など、様々です。

今日のテーマは「めまい」で、片岡先生が担当しました。

写真はお馴染み、Epley法の実演です。
患者さんへの声掛けや、ガーグルベースン(洗面器みたいなもの)の置く場所まで、痒い所に手が届くような指導でした。

耳石、戻りましたか~?(笑)

指導医 山本由布

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笠間市での地域包括会議の取り組み 第4回

2017年6月3日テーマ:筑波総合診療グループ, 笠間, 地域包括ケア

笠間市立病院C2の稲葉です。

笠間の第4回地域包括会議の様子をお届けします。

JPCATを用いた地域のプライマリ・ケアの質の評価は順調に進み、ある程度アンケート回答が集まってきました。今回は数の報告のみで、今後は分析作業に移っていきます。

今回の会議のメインテーマは、保健、医療、福祉の3つが一緒になってやるべきことを挙げていきました。3つが重なる部分はなかなか具体的な意見が出ませんが、話し合いを進めていく中でQOL、ネットワーク、困難事例という3つのキーワードが出てきました。

笠間市内には、医師会をはじめ、複数病院の看護師の交流会や、ケアマネージャーが集まる会議など、さまざまなネットワークがあるようです。これらをもう少し活用したり繋げたりすることも笠間市の保健医療福祉をより良くする方法の1つになりそうです。次回の会議では、このネットワークをもう少し具体的に、見える化していくことになりました。

そして、今回の会議の後半には特別ゲストが登場しました。

それは何と…

 

笠間市長が登場!

 

市長自らこの会議を見てみたいということで、視察に来られました。市長からは、在宅、小児、障害者などにフォーカスした取り組みもこの会議で取り上げて欲しいとの要望が出されました。先程出たキーワード「困難事例」の中に小児や障害者も入ってくるため、市長の要望にも少し応えていけそうです。

さて次回からは春田先生が海外留学されるということで、司会が稲葉に交代します。春田先生もskypeを使って参加されますが、うまく会議を進められるか不安です…。

 

文責:C2 稲葉 崇

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「船中泊を伴う自然教室」に帯同

2017年5月28日テーマ:筑波総合診療グループ

5月17日から21日まで、水戸市立中学校の『船中泊を伴う自然教室』に帯同させていただきました。

これは水戸市立の全中学校の2年生がいくつかのグループに分かれてフェリーに乗って北海道へ向かうという行事です。私が同行したのは水戸市立笠原中・水戸二中・常澄中の3校で構成される約400人のグループで、北海道到着後の工程では笠原中学校に同行しました。

大洗港からフェリーに乗船し船中で一泊した後、苫小牧港に到着、3日間かけて日高、富良野、小樽、札幌を巡り、再び苫小牧港からフェリーに乗って大洗へ帰港しました。

5日間通して快晴で、海も穏やかだったため船酔いする生徒さんは予想よりも大幅に少なく、私は主に道中で発熱や腹痛をきたした生徒さんの診察と野外活動参加の可否の判断をしていました。帰路の船中では医師について職業講話も行いました。

 

限られた物品の中で自分にできることを考えなければいけないということで歯痒い思いをする場面もありましたが、幸い大きな怪我や病気もなく旅程を終えることができました。

宿泊を伴う帯同ということで、病院では見られない普段の子供たちの様子や教育の現場を生で目にすることができ大変貴重な体験をさせていただきました。

元気な生徒さんたちの姿を見ていると、私も元気になりますね!

 

文責:S1 木村紀志

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つくば家庭医・病院総合医プログラム 食事会を開催しました

2017年5月24日テーマ:筑波総合診療グループ

今年も『つくば家庭医・病院総合医プログラム 後期研修医との食事会』が開催されました!
ご参加いただいた医学生や初期研修医の皆様、ありがとうございました!楽しんでいただけましたか?

筑波大学総合診療グループに興味を持つ16名の方々にご参加いただき、総勢33名の参加となりました!
私も普段会う機会の少ない先輩医師から、診療のアドバイスなどを聞ける良い機会となりました。
将来のことで不安な点、気になる点もあると思いますので、今後も気軽に参加していただければと思います!

次回は、6月24日(土)にプログラム説明会を行います。 プログラム内容や専門医制度についてお伝えできると思います。是非ご参加ください!

後期研修医1年目 倉田房子

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大森医院での研修

2017年5月19日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 大森医院

こんな地域がまだあったのかと思うくらい美しい山村風景のなかにある、大森医院に赴任してから早くも2ヶ月が経過してしまいました。赤ひげ大賞も受賞された大森先生に見守られ、スタッフと患者さんの温かさ、水や食べ物の美味しさに支えられて楽しく仕事をしております。
在宅医療や過疎地域での外来はキャリア初の経験で、きちんと仕事ができているのかふと悩むこともありますが、日々励んでいます。

グループを回る中野先生

レクチャー会場の様子

5月19日にはひたち太田家庭医療診療所の宮澤先生が主催する、ケアマネジャーや介護職員向けの勉強会のお手伝いをする機会がありました。テーマは「在宅・施設看取りに必要なスキル」で、私は冒頭のアイスブレイクと、グループディスカッションのファシリテーターを担当しました。アイスブレイクを担当するのは初めてでしたが、うまく盛り上がってくれて、私自身も大変楽しい経験となりました。

これから自分でもワークショップやレクチャーなど積極的に企画・実施していきたいです。

後期研修医 中野寛也

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6月24日(土):後期研修プログラム説明会のお知らせ

2017年5月23日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 未来医療GP

6月24日(土)に、後期研修のプログラム説明会を行います。

クリックでポスター(PDF版)が表示されます

家庭医療や病院総合医に興味があるという方はもちろん、将来の進路を決めかねているという方もぜひ聞きに来て下さい。当日は各研修施設の担当者や後期研修医が出席して、皆様からの質問にお答えします。今回は、新専門医制度の話も分かっている範囲内でお話します。

懇親会もありますので、こちらもご参加下さい。懇親会のみの参加も歓迎します!

日時:2017年6月24日(土)15時00分~
場所:筑波大学医学系 4A411
対象:初期研修医2年目、1年目、医学生、その他当グループでの後期研修を考えている医師

内容

1 研修プログラムの概要、新専門医制度(予定)についての解説

2 レジデントの声・各研修施設の紹介

・筑波大学病院
・筑波メディカルセンター病院
・水戸協同病院
・診療所 など

3 質問タイム

4 懇親会 18時30分~ 場所 大学周辺(決まり次第お知らせします)

当日は、カジュアルな服装でご参加ください。

参加希望の方は、総合診療科 soshin@md.tsukuba.ac.jp までご連絡ください。
皆様の参加をお待ちしています。

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PC学会in高松 発表報告

2017年5月22日テーマ:筑波総合診療グループ

発表の様子

5月13日、14日に香川県で開催されました第8回日本プライマリケア連合学会学術大会で発表の機会をいただきましたので、御報告致します。

今回は「うどんを食べて失神した椎骨脳底動脈循環不全の一例」という演題で症例報告を行いました。
日常のなかに臨床の奥深さはいくらでもあると、御指導くださった先生方のお陰で強く学べた発表となりました。

今回は業務のため1日でとんぼ返りしましたが、魅力的な演題がこれでもかこれでもかと多数あり、会場を早々と後にするのが非常に残念でした。次回はきちんと時間をとって参加したいです。

今回の発表をいかし、普段から感覚を研ぎすませていたいとおもいます。

シニアレジデント1年目 橋本恵太郎

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ヨーロッパ緩和医療学会で優秀ポスターに選ばれました

2017年5月21日テーマ:筑波総合診療グループ

今回選ばれた優秀ポスターとともに

2017年5月18日~20日にスペイン・マドリッドで開催された第15回ヨーロッパ緩和医療学会(http://www.eapc-2017.org/)で私が発表した「Trust in physicians, perceived continuity and coordination of care, and quality of death in patients with advanced cancer in home care (Japan Hospice and Palliative care Evaluation study 3 :J-HOPE3)」がプライマリ・ケア部門の優秀ポスターに選ばれました。

この研究は、在宅がん患者のQOLに関係する因子を探索するという目的で遺族を対象として行われ、結果として、在宅医、腫瘍医、訪問看護師への信頼感、在宅ケアチーム内で方針が一貫していることが関係しているということが明らかになりました。

以前より、在宅では訪問看護師さんに対する患者さん、ご家族の信頼感が重要であると同時に、多職種で情報を共有しているだけではなく、治療・ケアの方針が一貫していることが重要ではないかなと感じていたので、それを確かめてみようということが研究のきっかけでした。

在宅では、医師だけでなく訪問看護師さんの影響が大きいこと、そして、多職種連携が「情報共有」だけになってしまうことが多い中で、「多職種で治療・ケアの方針が一貫している」と患者さん、ご家族が認識していることがQOLに影響することは、臨床現場にも反映できるメッセージだと思います。

多くの皆さまにご支援・ご協力頂きましたこと、大変感謝しております。

指導医 浜野淳

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プライマリ・ケア学会での発表とこれからの抱負

2017年5月20日テーマ:筑波総合診療グループ

今回、高松で行われた第8回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会で一過性全健忘の発表をしました。

学会発表を通じて3点で振り返りました。
1)感想
2)総合診療グループのスタッフ先生からのご支援・ご指導
3)今後の抱負

1)
今回はJHospitalist networkにClinical question(以下CQ)として投稿した一過性全健忘の症例を、まとめ直して検査の意義・鑑別を再検討したことを症例報告として発表しました。CQ内容・読んだ論文だけで大丈夫だろうとタカを括っていましたが、CQの数倍原著論文やレビューを読むことになり見通しの甘さと日々の臨床に忙殺される毎日でした。
ただ、それ以上に症例を振り返ることで、自分が検討すべきだった病歴・所見、判断の良い学びへと繋がり、非常に強い達成感へと繋がりました。

2)サポート体制
今回は2人のスタッフの先生(五十野先生、小曽根先生)から熱心にご指導していただきました。総合診療グループの魅力として、熱心にサポートをしてくださるスタッフの先生の多さは大いに感じました。ポスター前のスライド・ポスターもそれぞれver 6までお2人の先生から修正・訂正を繰り返しご指導いただき、自信を持ってポスターは印刷することができました。発表終了後すぐに当日会場入りできなかった先生から「お疲れさまメールと今後に向けて激励メール」をいただいたのは心が熱くなるアフターフォローでした。

3)今後の抱負
今回ご指導いただいた先生方と一緒に多施設での症例集積研究を今後行い、さらなる発展につなげて行きます。

文責:チーフレジデント1年目 宮崎 賢治

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【日本健康教育学会 主催】2017年6月23日(金)、ナットビーム教授を囲んでの雑談会

2017年5月19日テーマ:筑波総合診療グループ, ステーション, 地域医療教育学講座, 大学, 筑波メディカルセンター病院, 笠間, 未来医療GP, 地域包括ケア

一夜だけのスペシャル企画!
「ヘルスプロモーションの第一人者、Don Nutbeam

教授を囲んでの雑談会」

【主催】一般社団法人 日本健康教育学会(国際交流委員会企画)、
および 第26回 日本健康教育学会学術大会

■ 第Ⅱ部:Dr. Don Nutbeamを囲む交流会

【日時】  2017年6月23日(金)午後3時〜5時
【会場】  早稲田大学1号館4階
【参加費】 無料
【司会】  阪本 直人(筑波大学 総合診療科 講師)
                  /福田 洋(順天堂大学 総合診療科 准教授)

 

皆様、2017年6月24日(土)〜25日(日)に開催されます第26回 日本健康教育学会 学術大会関連の
特別企画のご案内です。

学術大会前日に、国際交流委員会共催企画として、アジアの若手研究者交流会「若手によるアジアの研究交流を目指して!」が開催されます。
ヘルスプロモーションの第一人者、ナットビーム教授とともに、アジアの若手研究者とも交流を深めることができる機会を設けました。

Don Nutbeam教授は、今世紀、世界のヘルスプロモーションに最も貢献した人物の一人であり、世界で初めてヘルスリテラシーの概念の提唱者(1998)でもあります。

ヘルスプロモーション界の巨匠 ナットビーム教授を迎え、2時間たっぷりと言語の壁を気にせず、トークショー形式で質問や雑談に参加できる機会を設けました。(通訳付き)

アットホームな雰囲気で、雑談のように意見交換ができるような場になるよう準備を進めておりますので、
どうぞお誘いあわせのうえ、お気軽にお越し下さい。

 

【おすすめの対象者】 保健活動を行う全ての実践家と若手研究者(自称含む)
【キーワード】    ヘルスプロモーション、ヘルスリテラシー、健康の社会的決定要因

【おすすめの予習資料(余裕のある方はどうぞ)】

  1. ヘルスリテラシー』福田洋・江口泰正編著、大修館書店. 2016.
    日本初のヘルスリテラシーのテキスト。Amazon Japanの該当ページにジャンプします。
  2. Don Nutbeam, Health literacy as a public health goal:
    a challenge for contemporary health education and communication strategies into the 21st century, Health Promot Int (2000) 15 (3): 259-267.
  3. Defining, measuring and improving health literacy」(スライドのPDF)
    Southampton大学でPublic Health教授時代にDon Nutbeam氏によって作られたもの

 

詳しくは、第26回 日本健康教育学会 学術大会ホームページより、
特別企画・前日6/23(金)企画案内ページをご覧ください。

 

 

 

(本文・ポスター:つくば総診 指導医・専門医/大学院 地域医療教育学 講師 阪本直人)

 

 

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大学総診 初期研修医ビデオレビュー

2017年5月18日テーマ:筑波総合診療グループ, 大学

ビデオレビューの様子

筑波大学総合診療科で研修中の、初期研修医1年目の蔵野美夏です。

今回外来のビデオレビューをしていただきました。ビデオレビューとは、外来診察の様子をビデオに撮影し、主に患者さんとのコミュニケーションの様子を指導医と共に振り返る学習法です。

今回は同期の伊藤先生の外来診察の様子をレビューしました。この診察は実際の診察時に私も後ろで見学していたのですが、このように後からコミュニケーションに焦点を当てて振り返ると新たな発見も多く大変有意義でした。

話し方や相づちのタイミングなど、基本的なコミュニケーションはもちろんですが特に今回は患者さんとの距離感について深く考える機会になりました。

今回の患者さんはどちらかというと積極的なコミュニケーションをとる方ではなく、最初は視線があまり合わない様子でした。伊藤先生は、診察序盤は患者さんと体を向き合わせる体勢というよりは一緒にカルテを見て記録を確認しながら問診をすすめていました。

その後、最終的には患者さんの口数や視線の合う回数が増え表情は明るくなり、信頼関係が築かれたように感じました。教科書的にはななめ45°で向き合い視線を合わせての診察が正解ですが、患者さんの状況に合わせて距離感をはかっていくことの大切さについて考えられました。

指導についていただいた吉本先生には様々なアドバイスをいただき、これからの診療に役立てられることばかりで大変勉強になりました。

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