メッセージMessage
指導医からの
メッセージ
外来のトレーニングは、数多くの症例を経験することも重要ですが、複雑な問題を抱える症例を、一例ずつじっくりと掘り下げて学ぶことも同じくらい大切です。大学病院は、ある意味で最も総合診療らしい症例が経験でき、かつ指導医から個別にフィードバックが受けられる施設ですので、総合診療医としての基本的な「作法」を学び、身につけることができます。診療を丁寧に振り返ることで、臨床で走り続けているだけでは身につかない臨床の基盤を固め、さらに大きな成長につながる準備ができるよう、スタッフみんなでサポートいたします。
研修した
レジデントからの
メッセージ
筑波大学附属病院総合診療科研修では、他の医療機関では診断のつかなかった患者さんに対して、時間をかけて丁寧に診察にあたります。他の病院とは異なり一人の患者さんの診察に多くの時間がとれるため、真摯に患者さんに向き合うことができ病歴聴取や身体診察を丁寧に行うことができます。そして複数の領域にまたがる鑑別疾患の検討を行い、患者さんの抱える複数の問題に対して医学的なアプローチのみならず、心理社会学的な側面など多角的な介入を行います。
さらには、多様な診療科のそろう筑波大学附属病院の強みを活かして、各臓器専門科と連携してほぼ院内で精査を完結することができ、例えば原発不明癌の精査や稀な神経変性疾患の診断をタイムリーに経験することもできます。
また、週に1度のレクチャーで家族志向のアプローチや不確実性への対応といった、総合診療医に必須のスキルや理論を学ぶことができます。日々の外来で学んだことを実践し、さらに毎日上級医からフィードバックを受けることができるため、研修を通じて理論に基づいた外来診療を身につけることができます。
ほかにも皮膚研修や腹部エコー研修など日々の診療スキル向上に繋がるプログラムや、市民向けの健康教室の企画など地域での保健活動に参加することもできます。
大学附属病院での研修は1年目でローテーションすることが必須ですが、これからの専門研修にむけて医師の基盤を固めることができるような研修です。
(2024年度研修 福地晴彦)
研修の特長・
プログラムにおける位置づけ
大学病院での研修は、総合診療医としての外来診療の基本的能力を集中的にトレーニングする期間として位置づけています。具体的には、指導医が毎日外来症例カンファレンス(ケースレビュー)を行っており、レジデントは自分が診療したすべての症例について、指導医から1例ずつ丁寧に指導を受けます。このケースレビューと毎朝行われるモーニングレクチャーを通して、症候診断、EBMの実践、心理社会的問題への対応、家族へのアプローチなどの総合診療の視点をじっくり学びます。また、家庭医療学、教育技法の基本など、総合診療医に必要なスキルを3か月で一通り学ぶ学ぶことができるコアレクチャーも、大学病院のローテート期間中に提供されています。さらに、学生・研修医の教育に関わる機会も多く、教育することで自らの臨床技能を再確認し、レベルアップをはかることができます。それに加えて、超音波検査についてのトレーニング、皮膚科の外来研修などを週半日単位で行っています。
具体的な研修内容
週刊スケジュールの例
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
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8:30~9:00 | 朝勉強会 | ||||
9:00~12:00 | エコー研修 | 外来 | 皮膚科研修 | 外来 | 外来 |
13:00~16:00 | 外来 | 外来 | 外来 | 外来 |
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16:00~17:00 |
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レジデントケースレビュー |
当直回数:月1回程度
患者層の特徴
大学病院は、これまで数カ所の病院を回っても診断がつかなかった患者が紹介受診することが多く、診断学的に高度な対応が求められるのが特徴です。また、マネジメントにおいても、心理社会的問題が背景に存在する複雑な問題を抱えたケースが多く、より丁寧で包括的な対応が求められます。その他、禁煙外来や飲酒量低減、小児科からの成人移行の相談なども行っています。
研修期間中に
経験できる症例
研修期間中に 経験できる症例 |
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研修期間中に 経験しにくい症例 |
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レジデント経験症例 (3か月) |
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施設で行われている
教育イベント
朝勉強会 |
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身分と給与目安
勤務形態 | 非常勤 |
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給与 | 手取りで約30万円 |
社会保険 | 有 |
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住居手当 | 無 |